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コメント数 1647
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順123456789
投稿日付順123456789
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121.  真実(2019) 《ネタバレ》 ベルイマンの『秋のソナタ』にかなり似たような話だが、尖鋭的な対立が主題だったあちらに比べ、色々と「曖昧」にすることで逆に深みや複雑さを出そうという作品かと思う(監督の作風が強く出ているとも言える)。ともすれば、やや見所が繊細過ぎるようにも思うが、これは好みの問題だと思う。確かに薄味な映画だとは思うが、個人的には悪くない雰囲気をそこそこ楽しむことが出来た。その大きな要因は、こういったかなり精妙なコンセプトをまずまず成立させている主役の母子の演技が比較的上質だったこと(特に芸術至上主義者で若干サイコパスなドヌーブの演技は、好きか嫌いかは置いといて「ハマって」いたのは間違い無い)。[映画館(字幕)] 6点(2019-12-10 21:43:55)(良:1票)

122.  暁に祈れ 《ネタバレ》 刑務所内の壮絶な描写とそのリアリティは凄まじい(モブの受刑者はモノホンにしか見えないし、ややドキュメンタリぽい演出もその方面で高い効果を上げている)。ただ、主展開自体はほぼほぼ想像どおりな一本調子でラストもボンヤリ。あと、特にボクシングの格闘シーンは接写と手ブレで胡麻化してるが結構に雑(主演男優は筋肉は中々だが、格闘技経験は無いのだろう)。個人的には暇なら観るかな位の出来。[映画館(字幕)] 6点(2019-12-08 00:24:30)

123.  突然炎のごとく(1961) 《ネタバレ》 自由奔放なファムファタールと、彼女に翻弄される2人の男の愛の彷徨。男2人が親友というのもあって非常に濃密な人間関係が描かれているため、恋愛系の映画として内容はかなり高レベルで見応えは十分。一方で、魔性の女のキャラ付けは(公開当時は恐らくもっと目新しかったのだろうが)、開放的に見えた女が実は執着心が強かった、という結末も含めて現代となっては少し平凡とも言える。[映画館(字幕)] 6点(2019-12-07 16:55:19)

124.  ニンフォマニアック Vol.2 《ネタバレ》 前作に引き続き、こちらも全体的には左程ピンと来ないが(ラストの展開なんかは正直イマイチ)、絶頂を取り戻したシーンのゲンズブールの表情は演技の域を超えているレベル。これを観ただけでも(色々と)満足。[DVD(字幕)] 6点(2019-11-24 00:45:38)

125.  ニンフォマニアック Vol.1 《ネタバレ》 ステイシー・マーティンは美人なのだが、どこか無機質な美しさで、色情「狂」の狂ってる生々しさが薄い(ゲンズブールは大分闇を感じる雰囲気なのだが)。全体としても何か表面的な内容になっている気がして、一人の奇特な女の生涯を描きながらも、少なくない部分がコメディとしてつくられているようにすら思える。ただ、このレベルの美人のハイレベルなエロシーンが満載というだけでも、(男としては)観る価値は十分に思うが。[DVD(字幕)] 6点(2019-11-23 19:22:57)

126.  隠された記憶 《ネタバレ》 サスペンスなつくりで、緩慢に、しかし着実に主人公を追い詰めるよう進行する様はかなり優秀なサスペンス具合だが、ハネケは別にサスペンス映画を撮りたいワケではない。ので、はっきりとした真相は描かれず(ラストはやや示唆的だが、演出がかなり判りづらい。否、積極的に判らせようとしていない、というのが正しい)、劇映画のようなカタルシスは全く無い。 やはり今作もテーマは人間の暗部、つまり罪の意識から逃れようと自己を正当化し続ける醜さを抉り出すことなのだと思う。そうは言っても、も少しラストは工夫したら?とは思うけど。[DVD(字幕)] 6点(2019-11-23 11:49:20)《改行有》

127.  ピラニア 3D 《ネタバレ》 エロにグロに大混乱と、正にB級娯楽系の王道のパニック映画。特にグロ描写の出来は旧作を遙かに上回る。ただ、(モンスターものの定石とは言え)ラストを爆発で終わらせることに拘り過ぎて、最終盤は展開が異常なまでに取って付けになっている(さっさと逃げろよ)。[DVD(字幕)] 6点(2019-11-21 22:41:52)

128.  青いパパイヤの香り ストーリーは良く言って繊細(ともすれば希薄に過ぎる感じ)といった所だが、ベトナムの情景・生活の描写は日本人から見ると異国情緒に溢れており、カメラワークも非常に凝っていて映像的に面白いので意外と最後までボーっと観れてしまう。これもあるひとつの国の、あるひとつの時代を切り取った映画と言えるかもしれない。その意味では色々と貴重だし、雰囲気映画としても立派に成立している作品なのは間違いない。[インターネット(字幕)] 6点(2019-11-15 23:52:00)

129.  ヴィーガンズ・ハム 《ネタバレ》 カニバリズムをホラーとして描く…てのはふた昔位前の流行りかな~とも思われますが、人肉を「旨そうに」食う、とゆーのはシンプルにかなり恐ろしいホラー的描写になり得るかと(⇒物理的にも概念的にも)。今作でも、ハムは確かに旨そうでしたよね。ただ個人的には今作は、強いて言うなら(ワリと大半が)キツめのブラック・コメディの方でしかなかったかな…とは見えていて、それはまたとにかく感情移入可能なキャラが全編で全く出て来ないからなのですよね⇒そーするとどーしたって完全に「外から」見てるしか無いから、ホラー的なトコロとしての怖さもナニも無いのですよ。 アイデアとしては、今作にも描かれる様な過激な(イカレ)ヴィーガンってのが確かに実在している以上は、そいつ等をブッ殺して旨そうに喰らい尽くす!とゆーのに(一般人でも尚)感情移入の取っ掛かりが存在しちゃう…てトコロを除けば、そのモノ自体はごく陳腐だな~とは思います(⇒私は実際、例の『地獄のモーテル』の現代版…的なコトにしか見えなかった)。かと言って超ゲラゲラ笑い倒せる…な~んてコメディのクオリティでもねーとも思いますし、あと全体として終始ごくノリが軽い(軽すぎる)んで結局のトコロ突き抜けてホラー or コメディ or ご立派な社会批判、の何れにもなり切れても居ないという、その意味では、映画としてはシンプルに中途半端でやや残念…みたいな感じなのですよね⇒やっぱ、どのジャンルにも見えて来ない映画ってのは、ジェネラルにあんまし好い映画とは言えないんじゃねーか…とも。 しかし、一点ダケ、文句無しに褒めておきたいモノがあるとしたら、それは嫁さん役の女優さんの演技ですね。この中途半端な映画に対して絶妙に諸々と「奥ゆかしい」とゆーか、この方の様子に注目するなら幾通りもの美味しさを兼ね備えているとゆーか、結構見事な仕事だったと思うのですよね。ソコを踏まえて、評点も一点ダケ加点しておきます。以上。[インターネット(字幕)] 5点(2024-06-11 22:10:48)(良:1票) 《改行有》

130.  恋する男(1962) 《ネタバレ》 短編2作品に続く長編としての初監督作だそーで、主演はまた監督自身が務められてますね。恋愛に奥手な男性が両親に発破をかけられた結果、むしろドンドン酷い有様に大暴走してゆく…というお話で、短編2作品でも見られた様な「やるコトなすコト上手くいかず困り果てる」だとか「ココロ1mmも此処に在らず」みたいなごく間抜けな様子が(またまた)演じられてゆく…のですケドも、例えば本作のハイライト⇒歌手ステラに一目惚れして部屋中を写真で埋め尽くす…とか、或いは中盤に出て来る泥酔女の醜態全開なトコロなんかも、コレってたぶん当時は現在よりも大幅に衝撃的な大ボケだったのだろう、と思ってしまったりもして⇒でも正直今今じゃあそこまででもねーかな…という感覚がやっぱありまして、ですね。。一点、結構コテコテに古典的なコメディだとは思うのですが、コレもやっぱし中々どーしてフランス映画的に女優さんが揃ってメッチャ美形なのです⇒特にラスボスのステラなんてモ~芸術レベル!みたいな感じで。だから再度、コテコテなコメディであるにも関わらずどーしたって何処か品格とゆーか文芸的な趣きみたいなモノも感じられてしまうのですよね(個人的には、コメディだろーとナンだろーとフランス映画は斯く在るべし…と思ってますケドも)。[インターネット(字幕)] 5点(2024-01-25 01:00:15)

131.  ザ・ディープ・ハウス 《ネタバレ》 ホラージャンルでゆーたら何にせよ『海底47m』が、他にも別ジャンルだと『ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!』とかって作品もあるので、アイデアとしては今ではそこまで斬新ってワケでもないかとは思うのですが、それでもやっぱし水の底で酸素が無い!+お化け!てのはかなりスリリングな状況ですよね(⇒プラス、主人公がYouTuberだからまた流行りのPOV系ホラーにもなってるし)。今作は、敵がサメとかではなくてコテコテのオカルト系お化け…てコトで、建付けとしては根本的に完全に成立してるとも思うのですね(前述どおりに手堅そうな一方で、新規でやれそうなコトも十分ありそうだし、シンプルに怖くもできそうだし、と)。ただ、実際に観てみると(終盤はそこまで悪くなかったとは思うのですが)何とゆーか中々撮るのに苦しんでるな…(ホラー百戦錬磨の二人にしては…)という印象が強かったですね。 それはまず、ホラーとしてエンジンが掛かってくるのがかなり遅め(=潜るまで&潜ってから緊迫するまで、が各々20分強で⇒残り40分位までワリと何も起こらない)だったり、その後もお化けが思い切り襲ってくるまではまたちょっと掛かる+襲ってきてからは(今度は)描写がワンパターン+ほか色々と映像的な小細工も弄しては居るのですが総じてそれらもパンチ不足…とか、とにかく「実際にやれるコトが限定的だった⇒だから主に物量の面で物足りなく仕上がった」という様に見えるのですよね。ある種同じ意味で更にもう一点、水の底だから当然コッチも動きが不自由なのですが、対するお化けってのも(今作ってマジでガチで全部水中で撮ってるので)やっぱり動きが他のホラーキャラに比べると非常にノロい⇒ソコはたぶんお付き合いしてちゃダメでお化けの方は多少スイスイ動けた方が好い…と思ったりはしますかね。 結論、技術の進歩は目覚ましく、それ自体は喜ばしいコトだとも思いますが、それでも尚難しいモンは難しい!てなコトかな~と。でも今作でもまた、監督ご両人のチャレンジングな姿勢には毎度のコト敬服しておるトコロではありますケドね(⇒売れてからも結構「型」とゆーのに嵌らずに毎回違ったチャレンジを継続されてるな~とは思ってるのでして)。[インターネット(字幕)] 5点(2023-10-24 20:02:58)《改行有》

132.  ルート・アイリッシュ 《ネタバレ》 ケン・ローチ監督作だから(確かに当然に)社会派作品ではあるのですが、本作は全体的にはごくシンプルなサスペンスであり(=状況設定自体は前述どおり高度に社会派ではありますが)かつそのサスペンス展開における主従(追及者と犯人)とゆーのも基本すべてがイギリス人なのですよね。その意味では、ゆーてそのテーマ的な部分てのは別にそんなに社会派的ではないかな…と思います(言っちゃあ全員が大きな意味での「加害者」側で、その方面の「葛藤」てのもごく添え物としてしか描かれないので)。いや、純粋にサスペンスとしては(その状況設定のユニークさも相まって)十二分に面白い作品だと思うのですケドね。 ただもう一つ、主人公の民間警備兵・ファーガスのキャラクターとゆーのが、個人的にはけっこう大雑把な描き方だな…とも思いましたね。前半ではこのイラクの惨状に対する軍人としての「諦観」も見せ付けつつも、ネルソンその他の非道に対してはごく強い怒りを示してゆく…がソレだってフランキーの死に対するソレと綯交ぜ・ごっちゃに為っている様にも見えて彼の本心・信念とゆーのはどーにも捉え辛い。その上に中盤以降、モ~錯乱状態に陥ったかの如くに無謀な行動を連発してゆき、最後には無駄な犠牲も出してゆく…個人的にはちょっと共感は出来そうにないキャラクターでしたですね。シンプルに、もう少し尺を取って状況説明やその心情の描写を足しても好かったのではねーかな…とも(特にラスト付近)。 蛇足ですがもう一点、ファーガスとレイチェルがそーいうコトになるのも、流石にそーなるの早すぎでしょ⁉と(数日でそーなってない?と)。[DVD(字幕)] 5点(2023-02-24 11:11:53)《改行有》

133.  サヴェージ・ウーマン 美しき制裁 《ネタバレ》 最近の個人的な映画的興味として、いわゆるこーいう「リベンジもの」を少しく追いかけてるのでありまして(コレも個人的にはも~少し間口を広く取って「ウーマン・ヴァイオレンスもの」という括りで捉えてますケド)、今作はその意味では「見た目」はごく非常に典型的とゆーか(=ジャケ写を見たダケだと特に)分かり易く美人で・強くて・カッコ好いおねーさんがコレも分かり易く悪くて臭い男どもに突然理不尽に凌辱され、んで奴等をラストに皆殺しにして実にスカッと爽快!に終わってく…てなハナシだろーと思ってしまうと思うのですね。結論からゆーと、今作はまずあまりそーいう単純安直に痛快なハナシではねーのですよね(特に女の人のキャラ諸々…的に)。なので、その意味では一種「ジャケ写詐欺」と言われても仕方の無い作品、であるコトは最初に明言しておいた方が好いかなと(とにかくまず率直に、見た目とてこんなに唯キレイな感じで出て来るシーンは殆ど無かったりもしまして…ですね)。 そもそも、この女の人が追い詰められてる状況・理由とゆーのも色々と妙にややっこしくて、かつ多層的なのですよ(⇒だから、本質的には最終的にも単に何人かブッ殺せば目出度し目出度しだぜ!てハナシじゃなくってですね)。んで、この女の人てのもカッコ好くも強くもなければ、どっちかちゅーと諸々まず結構にポンコツ+かつ当たり前に女々しくてひ弱でもあるのです(どだい、彼女は種々の場面でも充分に行き届いて対処できてたかと言えばコレがやっぱ全然そーでもなかったり…でして)。そして肝心なその「リベンジ」シーン(とソコに至る経緯)だって、全方位から追い詰められて目に見えてイライラ・鬱々と窶れ・やさぐれ・病み果てた末に訪れる彼女のヒステリックな攻撃性の「暴発」とゆーのは、コレはも~ポジティブとゆーよりは確実にネガティブな方のヤツだと(=「強いから」とゆーよりはむしろ「弱いから」そーなったってる…と)言って好いものかと思われるのでして、コレだけ雑にブッ殺しまくったこの後の成行きを想像するにもやっぱスカッと万事解決!てのにはま~程遠いかな…と結果かな~りモヤモヤするのですよね(=この終い方は決して「正解」ではなかったな、と)。重ねて、妙に(否、無駄に)ややっこしい⇒非常に単調で退屈…という前半の展開運びと、また中盤以降も諸々と絶妙にキレとゆーのは欠いた儘なコト(特にクライマックス)、あとは(コレも前述どおり)主人公の為人の諸々にも非常に高度にネガティブみを感じつつ観ざるを得なかった、てな辺りを総合的に勘案しても、映画としての評価はまァ高くはならないかな…てのが正直なトコロなのですね。 がしかし一つまずは、この手のリベンジものでこーいう高度な人間的弱さ・ネガティブ含み、かつ何故にココまで感情移入できないのだろ?という主人公のキャラ自体がまあまあ目新しくなくもないかな?とも思ったのですよ。そして何より、その(ある種)複雑怪奇で実にイラっとさせる(ちょっとアレな)女性を演じるサラ・ボルジャーの演技(or 役づくり)自体のクオリティは、コレも実にかなりハイレベルに優れたモノだったな…とも(観終わって)ふと気付いた、と言いますか。その意味では、意外にどーして観て損したという感じは全く無かったりもするのですよね。そこそこ悩みはしましたが、この点を重視して少し加点はしておくコトに致しますです。 ※「サヴェージ(savage)」てのはあまり聞き慣れない(日常的ではない)単語だと思ったりもしたのですが、近年の英語スラングとして所謂日本語での「ヤバい」という意味でのポジティブな使われ方もするらしいのですね。だからこのタイトルは(やっぱ)ごくシンプルに「ヤバ格好好い女性」という意味のよーです。まあ実際「野蛮」とゆーよりは「捨鉢」な…という感じでもあるとは思いますし(そもそも野蛮て、アマゾネスかなんかをイメージしてんのですケ?)ぶっちゃけあんまし優れたタイトリングでもねーかな…とは思いましたケドね(知らない横文字を使えばイイ訳ではあるかい!的な)。[DVD(字幕)] 5点(2022-06-23 00:58:29)《改行有》

134.  トリコロール/赤の愛 《ネタバレ》 三作目「赤」は分かり易い「博愛(隣人愛)」のハナシですね。結論、出てくる二人の演技自体は悪くないとも思いますが、実に単純で捻りの無いハナシだったな…とも思います(取り分けこの連作の中に置かれると)。多少面白みがあるとしたらトランティニャンのキャラの背景部分かと思いますがコレだって幾らナンでも、判事成り立ての頃にトラウマが発生した⇒その結果ずっと自分の殻に閉じこもってたけれどヴァランディーヌがソレを解き解した…てハナシだとしたら、やっぱちょっと頑な過ぎ or 唐突過ぎなハナシだとやや不自然にも思うのです。無難は無難ですが、完成度はちょっと高くないハナシだとやっぱ思ってしまいますね(オーラスの全員集合!もワタシ的には蛇足でした)。 ただ、イレーヌ・ジャコブの出で立ちはとても魅力的でしたね。特にこの「博愛」に好く適合した優しく温かみのある雰囲気が素晴らしかったな…と率直に感じました。前述どおりトランティニャンの頑固そーな感じもまあまあハマってたので、二人のお蔭で映画としてのクオリティは一段上がってはいるな、と(=その部分に絞って観てゆく分にはまずまず楽しめるカモな、と)。[インターネット(字幕)] 5点(2022-05-04 12:05:55)《改行有》

135.  トリコロール/白の愛 《ネタバレ》 この白は平等を意味する…のは大いに理解できますが、個人的にはある種非常にレベルの低い平等にも見えますね。レベルが低いという意味で言えば、少し昔のポーランドとは言えこんな杜撰な企てが成功する様には決して思えないのもまたハナシが低レベルなモノだと思えます(そのうち絶対バレるでしょ、と)。あと、三作目「赤」のオーラスを見るに、結局最後にはこのハナシ自体相当にナアナアに片が付いた…(今二作目中で描かれない時間軸において)…とゆーのが設定上の成り行きのよーで、その意味でもある種ごくごく「しょーもない」ハナシだったんだろーな、とも思いますね。まあだから、今作はそのコメディ面を注視して気楽に観る…とゆーのが正しいアプローチな二作目、かと思いますね(=だから一作目に比べると随分と「軽いな~」てのが正直なトコロで)。[インターネット(字幕)] 5点(2022-05-04 12:05:52)

136.  TITANE/チタン 《ネタバレ》 非常に評価の難しい映画です。少なくとも、私が本サイトでお世話になり始めてから観たものの中では一番評点を迷った作品というコトになりますですね。逆に、皆さんにも是非観ていただきたい映画…かも知れませんです。 「事故で頭にチタンプレート埋め込まれた所為でパッパラパーに為り果てた女(上級)サイコパスの話」+「車とセックスしてメタリックなベイビーを産み落とす話」+「行方不明の息子に成り済まして病んだ父親と歪んだ愛を紡ぐ話」と、それぞれがソレだけで立派に一本ホラー映画撮れるであろう&(この時点で)も~ごくグロテスクだっていうテーマをなんと3つ!も放り込み、更に近年のフレンチ・ホラー一流のエロ・グロ・ヴァイオレンスもコレでもか!と流し込んでグツグツ煮込んだ(煮詰めた)本作は、もはや完全なるカオスそのものというデンジャラス闇鍋状態と化しています。始末の悪いコトに、物語上でもこれらの要素は特に整合性や辻褄を合わせるという工夫をも~放棄したかの様にコレまたごった混ぜ状態のまま話が進んでゆくので、本質的にストーリーとゆーのがまるで必然性を持って繋がってゆかないのですよね。率直に、ココまでやりたい放題で、かつ「取り繕う」「媚びる」ってコトをしないという作品はあまり今までに観たコトがねーのですわ(まあ、こーいうのが寛容に許されるとゆーのがフランス映画の懐の深さだとも思うのですケド)。ソコにはまずとにかく「ユニークさ」とゆーのは確実に見て取れるかと。 でも一方で、そーいう尖りまくった各要素を諸々と整えずに尖ったまま見せつけてくる…とゆーコトの連続がまずは特大の衝撃度と、そしてバランスを一切無視したコトに依る極限的・逆説的な一種の「調和」をもたらしている…という様にも(強いて言うなら)見えなくはないと思われるのです。映画全体の隅々までが行き届いてそーだった…とは言い切れないとも思いますが、概ね全体としては(意外なまでに)好く「融合」していたのではないか…とも(個人的には)感じるのですよ。細かいコトを抜きにして映画にただ「浸る」という見方をするなら全然悪くない作品だとも思いますね。それにまた、ショック描写のクオリティ自体もごく手堅くハイレベルでかつスタイリッシュであったとは言えますですし。 しかしながら、悩みに悩み果てた末に評点は低めに付けました。理由はまず、結局その「衝撃度」が一番高かったのはドコかと言えば、女サイコパスが狂気の衝動を全開に大殺戮をはたらく序盤がそーなのであって、それ以降は若干お話としては落ち着いてしまったという少し尻窄みな構成を擁するコト。また同様に、コレは監督の前作『RAW』も似た様なモノだったと思いますが、今作もそのクライマックス(オーラス)とゆーのが(ココとてまだまだ大いにグロテスク、かつこの部分の演出自体も決して悪くもないものの)「この流れだったらまぁそーなるよな…」というちょっと平凡にも見えるオチであるコト。そしてもう一つ、作中における「人間の在り方」という点に着目すれば、ヒトの有様として目立っているのはも~突出して(ヴァンサン・ランドンがその渾身の演技でもって描き出す)「哀れな父親の報われぬ愛の切なさ」なのであって、それ自体はコレもやはりごく在り来りなモノではあるし、そしてコレだけが目立っているという意味ではココはハッキリとバランスが「悪い」という事実(=結局、女サイコの方の人間性に関してナニ?ナゼ?とかが総じてまるで分からない・描かれない…というコトでもあるのですよね)。 結論、そこら辺にやはり少し「内容的な弱さ」を感じたコトを重視して、この評価と致しましたのです。まあ、ジャンルは所詮ホラーなのですからもしかすると少しアンフェアな評価…というコトになるのかも知れないですケドね。ただ重ねて、私には本作は決して単なるホラー映画には最初から見えていなかった(=そーだと言い張るには洒落込み過ぎている)てコトだとも思うのですよ。ホラ、意識が高「すぎる」ラーメン屋とかに間違って入っちゃった……みたいなコトか、と。[映画館(字幕)] 5点(2022-04-09 17:36:19)《改行有》

137.  危険を買う男 《ネタバレ》 今作のベルモンドは「ハンター」と呼ばれる裏家業の男で、政府から汚れ仕事を請け負って報酬を得ている。役自体には中々ハマっていて、悪過ぎない悪さやカッコよさ、そして茶目っ気や色気もふんだんに醸し出して、やはり魅力あるな~と思いましたね。悪役の極悪犯罪者「タカ」を演じるブルーノ・クレメルの存在感と(コレも)悪辣さも中々高度で、その点は好かったと思います。 残念なのは2点、まずベルモンドとコンビを組む若造が…なんか「教訓」とかってのをベルモンドが彼に語り込んでゆく感じは『怒りの荒野』のリー・ヴァン・クリーフぽくもあったのですが、今作の若造はかの作品のジュリアーノ・ジェンマの様には成長してゆかなくて、基本終始ベルモンドの足を引っ張りっぱなしで結局…つーのは観ていてチョイと面白くなかったと感じます。もう1点、私がしっかり観てなかった…のかも知れませんが、若造にこだわってたのはタカの顔を知ってる唯一の目撃者だからなのですよね?であれば、オーラスでベルモンドがタカの正体を知ってるのは何故なのでしたっけ?ストーリー全体としてもちょっと雑な感じではあったかと思えてまして、ソコも少し残念ぎみかと感じました。まあ、時代相応なクオリティのアクション・スリラーかとは思いますケド。[DVD(字幕)] 5点(2022-03-26 19:53:45)《改行有》

138.  ティエリー・トグルドーの憂鬱 《ネタバレ》 最近の「カンヌで話題に!」なんて社会派ドラマ、しかもご当地フランス産ともなると、ま~どれもエグい!の極み、なのですわね。『パパは奮闘中!』なんてヤツは酷くて(主にポップなタイトルの所為ですケド)ポジティブになろうと映画館に行った挙句に疲れ果てて週末一回無駄にしてしまったホドでしたし、『レ・ミゼラブル(2019)』なんてのもかなりHPを消耗したモンですわ。今作も(タイトルで「警告」してくれてるだけまだマシかも知れませんケド)ハッキリ言って激「鬱」映画の類です。これまた実に隙が無いとゆーか、ほぼ居心地の悪いシーンだけを繋げてるとゆーか、私も一度に観切るのはまたちょっと無理だった…という代物でしたすね。 だからまあ、そもそも娯楽用に使おうという映画では決してないのですし、その意味では私の評価軸はただ一つ、そんな残虐な世界の中になにかしら美しいモノ・人間性がチャンと描き込まれているか、というトコロではあるのです。その観点からすると残念ながら、その部分の描き込みは(ラストに在るには在るのですが)非常にささやかな・朧げな、というレベルに留まっており…という感じですね。完全にコレは好み・ポリシーの問題であって、映画としての出来(或いは製作者の「意図」のレベルの高低)とは全然別の話、というコトだと思ってくださいませ。 ただ、ヴァンサン・ランドンの仕事自体は(そのラストのささやかな人間性の発露も含めて)かなり高度だったとは思いますし、ソコは率直に評価すべきだとは思っています。疲れ果て、自信を失い…こーいう「カッコ悪い」演技を見事にこなせる俳優さんって、カッコ好いですよね。[インターネット(字幕)] 5点(2021-11-05 17:43:57)《改行有》

139.  THEM ゼム(2006) 《ネタバレ》 本質的には極めてシンプルな襲撃スリラー(前半はホーム・インベイジョン系、と言って好かろうかと)ですが、個人的な感覚としてはその面の出来は「可も無く不可も無く」程度かと思いました。主人公夫婦てのは中々「出来過ぎな」ロケーションに住んでるなあ、とゆーか、だだっ広い(その割に小汚くてイイ感じに雑然とした)屋敷に住んでて、家の外は森で、地下には入り組んだ迷路が在って…なんて感じで。ショック描写もごくシンプルですが手堅く、かつロケーションを活かした展開運びにはスピード感もあり、スリラーとしては前述どおり別に決して悪くはないかと。 このうえ、更に今作を高く評価するに至るかは、犯人の意外性、というトコロに掛かってくるかと思います。個人的には率直に、さほどコレが意外だとも感じられず、全体的な私の評価としては「ソコで加点が無いのでこーなりました」という感じですね。やはり少しだけ犯人の正体を隠すために前半で描写に「無理」をしており、そのワリには衝撃度が高くなかった、というコトに感じられますし、終盤の「遊んでくれなかった」と宣うガキについては、正直ちょっと何がしたいのかよー分からん、というコトでもあります。 全体として暇潰しには十二分だと思いますが(サックリ観れるし)、それ以上では無いとゆーのが結論です。観るとしても、絶対にネタバレ厳禁で観るべきですかね。[DVD(字幕)] 5点(2021-07-22 00:53:44)《改行有》

140.  鵞鳥湖の夜 《ネタバレ》 『薄氷の殺人』という映画が世界的にも極めて高い評価を受けている理由というのは、ストーリー部分はよくあるノワールなのだけど、作中に中国社会の底辺の独特な猥雑さ・暗さ・やるせなさ等をふんだんに描き込む一方で、そこに中華映画界30年の逸材グイ・ルンメイを叩き込むことで、それと相反するアジア的な「人の美しさ」をいとも簡単に融合させてしまった、という点に在るのかも知れないと思っている。 今作、やってることは要するに前作とほぼ変わらない。ただ中国底辺社会の描かれ方という点に関しては、タイトルに『夜』を冠するだけあって暗さ・陰湿さという部分は前作を間違いなく上回るし、加えてスリリングさという部分のノワール的な価値はこれも前作を少し上回るよーにも思われる(とは言え、今作もお話自体はさほど面白くないのが事実としてはあるのだケド)。率直に、これは続編として観る方が面白く観れる作品だろうかと思う(なので、コッチを観たかったら先に『薄氷の殺人』を観た方が好いと思いますね)。 問題は、そのグイ・ルンメイの出来なのだ。当然彼女も齢を重ねている、とゆーのも厳然たる事実として在るのかも知れないが、個人的には『薄氷の殺人』で彼女を観たときに得られた衝撃、というホドのものが得られたということは全く無かったのである。役柄的には彼女は「水浴嬢」と言われる娼婦であり、なのだからもっと普通に男に「媚びた」風貌であっても好いハズだと思うのだが、端的に少しボーイッシュすぎるというか、髪も短すぎだし眉毛も整ってないし、何故こーしたのだろう、と少し疑問に思ったのが正直なトコロ。その点で、前作以上の評価とはし難い、という感じすね(あくまで個人の感想に過ぎませんが)。[映画館(字幕)] 5点(2021-06-07 22:15:59)(良:1票) 《改行有》

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