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プロフィール
コメント数 3274
性別 男性
自己紹介 監督別鑑賞作品数

成瀨巳喜男 69
溝口健二 34
川島雄三 41
小津安二郎 37
石井輝男 24
豊田四郎 19
石井岳龍 18
矢崎仁司 12
西川美和 8
山下敦弘 15
今泉力哉 22
フェデリコ・フェリーニ 24
ミケランジェロ・アントニオーニ 14
ピエル・パオロ・パゾリーニ 16
ルキノ・ヴィスコンティ 17
ジャン=リュック・ゴダール 36
フランソワ・トリュフォー 24
ルイ・マル 17
ジャン・ルノワール 15
ジャック・ベッケル 13
ジャン=ピエール・メルヴィル 11
ロベール・ブレッソン 12
イングマール・ベルイマン 27
アルフレッド・ヒッチコック 53
ジム・ジャームッシュ 15
ホウ・シャオシェン 19
ウォン・カーウァイ 14
ジャ・ジャンクー 9

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141.  ダメージ ルイ・マル監督の幅の広さを、また更に強く感じた。 この監督は、ほんと巧い監督だ。 どんなジャンルの映画だって撮ってしまう。 『ダメージ』という作品名に偽りはなく、もの凄いダメージを被る登場人物たち。 その中にあって、ジュリエット・ビノシュだけは普通の生活に落ち着く。 過去にダメージを負っているだけに、他の者より耐性というか、生き延びる術を会得していたのだろうか。 息子の婚約者をいくら死ぬほど好きになったからって、あかんよ!と言いたいところだが、あんなアパートを用意された日には、仕方がない! 人を不幸のどん底に落とし込む魔女と出会ったのが運のつきだ。 限りなく不可抗力的にダメージを負うかもしれない、この人生。 私も覚悟して生きよう。 あー、怖くて仕方ない!![ビデオ(字幕)] 7点(2011-03-23 23:36:41)《改行有》

142.  ラストタンゴ・イン・パリ 《ネタバレ》 分かった風に感想を書けば、“孤独”をめぐる愛と性のお話。 人は誰でも心の奥底に“孤独”というものを抱えている。 男と女が、ふとした偶然の機会にめぐり合った場合、本作の様な性の倒錯的な世界に溺れるやもしれない。 現実的な“孤独”という恐怖から逃れるべく、狂った様に性をむさぼるが、やがてそれも日常化してしまう。 特に、男と女の場合、それに先に気付くのは、大抵、現実的思考が一般的に強い女の方であって、男はそこに置いてきぼり。 本作での女は、“ポップな結婚生活”への階段を確実にのぼっていった。 “ポップな結婚生活”へと逃げていった、という方がより適切か。 日常の“なんとなしな孤独感”を埋めようと、非日常的な世界に飛び込んでみても、結局、我々が社会という場所に属している限りは、その“なんとなしな孤独感”は解消することができない。 30歳当時に、監督のベルナルド・ベルトルッチは本作を撮ったらしいが、それなりの年齢に達していたからこそ、創ることのできた作品で、一通りの享楽を経験した男にしか描けない切なさ、虚しさみたいなものが、画面にあふれていたように思う。 一方で、下世話的に感想を書けば、腹の出た中年男が、ふとしたチャンスで、若いコの体を弄び放題、という羨ましいエッチなお話。 女の方は、男には理解しがたいくらい従順にその中年男を受け入れるのだが、それはちょっとした好奇心に過ぎず、結局必死だったのは、理屈をこねまわしていた男の方だった。 女の方は一時の好奇心だから、それに飽きてしまえば、別の場所にあっさり移動すれば良い。 だけど、一度おいしい思いをしてしまった中年男は、それこそ死にもの狂いで女を追いかけまわすが、結局、逃げられてしまう。 似たような経験、あるような無いような・・・[ビデオ(字幕)] 5点(2011-03-21 00:33:52)《改行有》

143.  黒いオルフェ 《ネタバレ》 この時代特有の美しいカラー映像。 狂乱の乱舞と音楽の洪水。 愛の究極の形を示したようなラスト。 どんな死に方だろうが、やはり愛する人と共に天に召す、というのが理想形なんだろうか。 それにしても、ビデオ裏ジャケの解説が、もろネタバレでひどい! 最後の結末まで書いてあったから、最後の最後まで予定調和になってしまった。[ビデオ(字幕)] 5点(2011-03-15 00:43:28)《改行有》

144.  ピノイ・サンデー 《ネタバレ》 フィリピン・台湾合作映画。 生粋のアジアンテイスト全開! ストーリーは何てことないし、支離滅裂な部分も感じられる。 しかし、アジアの香りが画面いっぱいから感じられるのが良い、いや、それだけで観る価値がある。 中盤のメインとなる、赤いソファーを運ぶ珍道中のエピソードは少し長かったかなぁ。 前半と終盤の人間模様をもっとメインに据えて、ドラマ仕立てにしてくれれば、もっともっと面白いアジアン映画になったかも。 もし逆に、赤いソファーを運ぶくだりをメインに見せたいのなら、最初から最後まで赤いソファーを運ぶことを題材にしたロードムービー色豊かな作品にしてしまうとかもありだったようにも思う。 その辺の完成度とか、構成のゆるい感じが、逆に言えばこのアジア映画の魅力だったりするのかもしれないが。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-03-01 22:53:08)《改行有》

145.  獣人 ジャン・ルノワール監督にジャン・ギャバン主演という黄金の組み合わせ。 はっきり言って、この組み合わせで駄作なんてことは有り得ないんだけど、少し淡々と進み過ぎの感はあった。 だけど、やっぱりギャバンの存在感は凄い! スーツを着させても、作業着を着させても、いずれも似合ってしまうから凄い! 最後はこの時代のフランス映画らしい、哀愁にみちた終わらせ方。 むやみなハッピーエンドまみれのハリウッド映画より、断然マシだ。 それにしても、汽車が疾走し、それを汽車の上から捉えた映像は、迫力十分だ。 線路がカーブし、トンネルに入ってトンネルを抜け、鉄橋を渡る。 幼い頃に、電車の先頭車両に乗って、流れていく景色を見て楽しんでいた頃の、それと同じ興奮を味わうことができた。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-02-01 23:24:17)《改行有》

146.  夏時間の庭 緑あふれる風景は極めて美しい。 その風景のどこを切り取っても、まさしく画になる美しさ。 そこで淡々と繰り広げられる、親子三代にわたる物語。 さして刺激もないが、美しい風景と美術品に身を委ねるべき映画。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-12-31 23:21:58)《改行有》

147.  密告(1943) 謎解きサスペンス作品としては磐石の内容で、さすがはアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督という感じ。 謎解き作品があまり好きではないので、そこまでハマらなかったが、それでも十分に楽しめるレベルにあり、更に、ラストの犯人と思しき人間が、二転三転する急速な展開は見事。 でもやっぱり、クルーゾーなら断然『恐怖の報酬』が好き!![DVD(字幕)] 6点(2010-12-19 00:14:06)《改行有》

148.  セシルの歓び もちろんお目当ては“B・B”ことブリジット・バルドー。 ローラン・テルジェフは、相変わらずイワン・レンドル似。 ブリジット・バルドーの美しさときたら素晴らしい! まさに60年代だからこその、奇跡の美しさ! はっきり言って、ブリジット・バルドーのブロンド、スタイル、美しさを堪能する目的以外では、観る価値のない作品! そんだけ、ブリジット・バルドーの魅力満載で、しかも、それ以外に見所なし!! ブリジット・バルドーに始まって、ブリジット・バルドーに終わる。 ブロンド(B)美人(B)、のブリジット・バルドー(B・B)。 究極的には、“B・B・B・B”か?! まあ、いいや。 とにかくブリジット・バルドーが美しかったから! 以上!![ビデオ(字幕)] 6点(2010-12-17 01:37:52)《改行有》

149.  ある歌い女の思い出 《ネタバレ》 日本初ソフト化のチュニジア映画ということで、それを観ることができただけでも満足。 母と同じ悲しい運命を、その娘も辿る・・・という話。 王宮内では、指導者が絶対的権力を持っていて、あらゆる面において欲望を満たすわけだが、とりわけ“性”の問題については実にダークな一面があり、それが本作の主題となっている。 江戸時代の将軍でもそうだし、北朝鮮のキンショーニチでもそうだし、オウムのポアするぞ!と言っていたデブもそうだった。 つまり、閉鎖的組織の中で、絶対的権力を持つ男の指導者は、結局、“性”の欲望を、支配下に置く女性で満たしまくる。 指導者の夜の相手を務めていた母親が、まだ幼い娘を同じ目に遭わせたくないと思い、必死に抵抗する。 立場の弱い母親が、娘を思うその気持ちが痛いくらいに伝わってきた。 しかし、単調さは否めず、ただそういった題材を普通にみせているだけの作品だった。 エキゾチックな趣きはあるので、たまに観るにはそれなりに満足できる内容。[DVD(字幕)] 6点(2010-12-15 23:49:05)《改行有》

150.  アメリカの友人 《ネタバレ》 初期の頃に作られたヴィム・ヴェンダース作品だけあって、自分には十分楽しめた。 死を宣告された男が、目に見えない“時間”というものと闘いながら、それでいて自分では分からないうちに大きな事件へと巻き込まれていくという流れは、独特で面白い。 特に、電車内での殺しの一部始終は、手に汗握る緊張感! サスペンスとしての魅力も存分に発揮しながらも、死に直面した男の生き様を描いた人間ドラマとしての深みも加わり、現在のヴェンダースには作れないであろう、個性のある優れた作品である。[ビデオ(字幕)] 7点(2010-12-12 00:48:38)《改行有》

151.  囚われの女 《ネタバレ》 現実世界で女を愛することから逃避しSMの世界に没頭する男と、SMの世界にひかれつつも没頭まではできず相手の男をあくまで現実的に愛そうとする女との、いびつなすれ違いを描いた偏愛的ラブロマンス。 アンリ=ジョルジュ・クルーゾーならではの、芸術的センス爆発な映像の数々。 惜しげもなく、というよりも、むしろ「これでもか!」と言わんばかりの映像の数々に、アンリ=ジョルジュ・クルーゾーの一種、自己陶酔的なものを感じた。 エリザベート・ウィネルという女優は初めて知ったが、とても魅力的な女優だ。 エリザベート・ウィネルが着こなすグリーンやレッドのワンピース、そしてそこから伸びる肉感的で美しい脚、画面に映えるブロンドヘアー、魅力的な瞳。それをこれだけ美しく捉えたアンリ=ジョルジュ・クルーゾーには、表面的な芸術的センスだけでなく、美しい女性を魅力的に撮るという、監督しての基本的な技量も同時に感じた。 話としては、SM的倒錯世界をテーマにしているが、本作で描かれるSMは、主人と奴隷という主従関係に重きを置いたものとなっている。 SMには詳しくはないが、これぞまさにSMの原点的な悦楽の世界なのではないだろうか。 女を服従させることで悦びを感じる男と、恥じらいながらもそれに服従することで悦びを感じる女との関係。 なんて完璧な相互依存関係なんだろう。 そこには、外界とは遮断された、二人だけの禁断の世界が広がっている。 だが、不幸なことに、本作のエリザベート・ウィネルが演じた女は、この世界に没頭することができず、ご主人様をご主人様として愛することができずに、普通の男として愛そうとする。 それを受け入れられない相手の男だが、心のどこかで純粋にその女を愛していると自覚してはいる。 男はその葛藤に悩まされ、自殺さえ考える。 だが結局、女を女として受け入れることがその男はできなかった。 その結果生まれた悲劇が、ラストの事故シーン。 全身ギプスで昏睡状態のエリザベート・ウィネルが、実に痛々しく哀しい。 アートな雰囲気を全面に出しつつ、こうした人間ドラマも深く掘り下げられた作品で、監督であるアンリ=ジョルジュ・クルーゾーの類い稀な才能を堪能することができ、本作は色んな意味で魅力あふれる作品だ。[ビデオ(字幕)] 7点(2010-11-21 18:40:37)《改行有》

152.  ブラック・ムーン 《ネタバレ》 今まで観てきたルイ・マル作品のイメージとは毛色の異なる作品で、ファンタジー色が全開。 そこにチラリズム的エロスが散りばめられていて、大人のいたずら心が感じられる内容。 胸の開いた白いシャツに淡いピンク色のカーディガン。 そして赤いスカートを身に纏った“少女っぽい”大人の女性が主人公で、すごく美人というわけではないのに、妙にそそられる不思議な魅力を感じた。 26歳とは思えない雰囲気だが、よ~く見るとやっぱりそれなりの年齢も感じたりで、作品の内容と同様、幻惑させられた。 暖炉の前の椅子に寝そべり、スカートから脚が伸びている。 そこに男が近寄り、脚をなでまわす。 このシーンはこれ以上なくエロく、その後に出てくるパイオツ丸出しのシーンなんかより、ずっと興奮した。 それを見て怒り出す醜い老婆がまた余計で、とてもウザく、美と醜の対比を感じさせる。 舞台になっている世界全体が不条理な空気で包まれており、次に何が起こるか分からない面白さもありながら、一方で、ああだこうだ言いながら、そこに居続ける少女にイライラしたりもする。 あんな屋敷なんか抜け出せばいいのにとか、老婆の居る部屋に自ら何度も入るのがおかしいとか、その設定そのものが不条理だったりする。 結局、少女はその不条理で狭い世界にはまり込んでしまうわけだが、夢オチの方が良かったのではないかとも思う。 いや、むしろ夢オチにしてほしかった。 夢オチを嫌いな私が、初めて夢オチにしてもらいたいと思った、貴重な作品。 美しい世界でありながら、同時に不愉快な世界でもあり、何度も観たくなる不思議な魅力に満ち溢れた作品である。 (P.S.) むむ、そういえば肝心なことを書き忘れていた! 前半に登場した、巨大な節足動物。 ムカデのハサミがないヤツというか、なんというか。 あんな虫が本当に存在している(撮影したわけだから)こと自体が、マジでおぞましい。 あのムカデもどきはマジで怖い。 おそろしい。 ヘビなんかよりずっとキモい。 他にもキモい小動物が盛りだくさん。 これこそが、本作の隠れた見所!![DVD(字幕)] 7点(2010-11-18 23:54:18)《改行有》

153.  バーバレラ ちょっとエッチな大人向けSF映画。 フランス・イタリア・アメリカ合作だからこその味わいアリ。 とにかくジェーン・フォンダが美しい。 ブロンドに長い足に白い肌。 当時30歳とは思えない魅力を発している。 下らないと言ってしまえばそれまでの内容だが、体の力を抜いて観られる娯楽作として十分楽しめる。 言わば、脱力系エッチSF映画の金字塔だ。 目の保養として、金髪のエッチなおねえちゃんのコスプレを観たいなら、ハズレのない作品。 監督のロジェ・ヴァディムは、相変わらずブロンド美人を選ぶセンス、そして演出がにくいほどに上手い。 というか、単なるスケベ(笑)。[DVD(字幕)] 6点(2010-11-13 19:43:49)(良:1票) 《改行有》

154.  ハリウッド★ホンコン 《ネタバレ》 ジョウ・シュンという女優さんは特別好みじゃないけど、この作品自体はかなり好み。 超高層マンションと対比される密集したバラック街の趣きが良い。 周囲は道路で包囲されていて、デルタ地帯の様な状態の集落が舞台だ。 家屋の屋根と屋根がつながっていて、屋根づたいに移動できたりするところなんか、まさに“汚い”香港の風物詩。 バラックからバラックへ鉄製の橋が架かっていたりして、日本ではおよそ見ることのできない建物だらけ。 そんなバラック街を舞台に、話は繰り広げられる。 デブ男3人家族と、その近隣に住む怪しいネット商売をする少年。 そんな男4人のところに、“大陸娘”がやってくる。 16歳という設定らしいが、どう見ても未成年には見えず。 それはそれとして、その少女と関係をもった彼らは、後からその少女が美人局であることに気付かされる。 そして恐喝され、金を払わなかったネット商売の少年は、少女の仲間たちに右腕を上腕から切り落とされてしまう。 とまあ、エログロな内容で全編押しまくってくる。 直接的な描写はないものの、かなりエロいシーンが多い。 それと、本作の冒頭で、デブ3人家族がブタの血を体に付けながら、トラックに揺られる様はインパクト大。 デブ親父が、過っておばさんを殺めてしまい、商売道具でバラバラにしてミンチにし、飼っているブタに餌として与えてしまうシーンなんか、妙にリアリティがあったりして、立派なホラー。 腕を切られたネット商売をする少年が、近所のオバサンに他人の手を移植されてしまう話なんかは、半ばギャグだったが。 映像的な美しさをもった香港映画で、かなり好きなタイプの作品だった。 気色の悪いシーンと、むやみに多いエロシーンが、むしろ邪魔と感じるくらいだ。 少なくとも爽やかな作品ではない。 だけど、怪しくて汚い香港が好きな人なら、確実に楽しめる内容で、香港風味が豊かに薫る作品だった。[DVD(字幕)] 7点(2010-11-07 01:37:28)《改行有》

155.  好奇心 ルイ・マル作品らしく、無難に楽しめる内容。 扱っているテーマ自体は過激なものではあるが、それがいたって普通に淡々と流れる辺り、いかにもフランス映画、いかにもルイ・マル作品である。 我々、日本人が持つ欧州の国に対する開放的なイメージ。 そして、性にも開放的だというイメージ。 そういったイメージがあるので、際どい内容でも、日本映画みたいにジメジメした感じにならない。 過激な内容を、洒脱な音楽と共に軽くみせてくれる感じが、なんとも重くならず心地よい。[DVD(字幕)] 6点(2010-10-28 23:42:38)《改行有》

156.  情婦マノン 《ネタバレ》 喧嘩し、罵りあいながらも愛し合う二人の男女。 幾たびも、別れそうになるが、そこは運命のつながりか、地獄の果てまで二人一緒。 地獄の逃避行とも言えよう。 最後は一緒に死ぬという、これしかない終わらせ方だが、そこに持っていくまでの見せ方が巧い。 特に、終盤の砂漠を彷徨うシーンが素晴らしい。 そして怖い。 アンリ=ジョルジュ・クルーゾーが創る映画の凄さと面白さが、まさにこの砂漠のシーンに凝縮されている。 愛する人が銃に撃たれて、砂漠で死に、亡骸を運んでいるうちに、徐々に腐り始め、愛する女性が醜くなっていく。 それで仕方なしに砂の中に埋める。 顔だけには砂をかけずに。 なんと哀しく、そして美しいシーンなんだろう。 愛する男女の破滅的逃避行を描いた傑作サスペンスで、この時代のフランスにしか創れないであろう作品。[ビデオ(字幕)] 7点(2010-10-24 01:36:33)《改行有》

157.  犯罪河岸 謎解きサスペンスで、少々苦手なジャンルの作品だった。 ところどころよく理解できないところもあり、そういった意味でも消化不良だった。 話としてはテンポも良く、飽きさせないので、こういった謎解きモノが好きな人は楽しめるに違いない。[ビデオ(字幕)] 5点(2010-10-23 00:39:54)《改行有》

158.  ブローニュの森の貴婦人たち 《ネタバレ》 歪んだ嫉妬と復讐心。 女は男を嫌いになって別れたはずなのに、その男が新たに好きな女性を見つけたら、それが気に食わず嫉妬。 これは理屈的にはおかしな話なのだが、実際に有り得そうな話だ。 それが復讐にまで発展していくのだから、恐ろしい。 女性が内側にもつ、嫉妬心うずまく執念深さの前には、男はただただ圧倒されるのみ。 とは言っても、女性には色んなタイプの女性がいるわけで、女性の全部がこういう精神構造ではないであろうが。 だけど、もしこんなやっかいな女性につかまったら、別れるのには相当な覚悟に要るであろう。 ロベール・ブレッソンの後期作品のような、一切のムダを排除したストイックな作りは、本作には感じられない。 テンポの遅さも手伝って、むしろ冗長に感じたほどだ。 余談だが、私は渋谷のツタヤでビデオをレンタルして本作を鑑賞した。 ちなみに、DVDは発売されているものの、レンタルには出ていない。 本作のビデオが置いてあるレンタル屋は、日本広しと言えど、渋谷ツタヤだけかもしれない。[ビデオ(字幕)] 5点(2010-10-22 00:52:48)《改行有》

159.  モード家の一夜 エリック・ロメールらしいというか、とにかく“対話”を軸にして話は進んでいく。 会話を適当に聞き流してさえいれば、ストーリー自体はテンポが良いので、最後まで普通に楽しむことはできる。 しかし、30過ぎのオッサンが、街角で22歳の女子大生をナンパって、本当に成功するんだろうか? もしするんだったら、明日から街に繰り出し、学生に声をかけまくりたいのだが。 敬虔とは言いがたいカトリック信者の主人公が、宗教の矛盾を指摘してたくせに、自身は若い女性を前に、単純な男の欲求をむきだしにするという、矛盾の二重構造。 それと、無神論者とか、宗教に無関心だとかのテーマは意外と興味があったりして、私自身は何らの宗教にも属してはいないが、人は何故、宗教に流れるのか、そしてそれを否定する立場の人間は何を根拠に否定しているのか。 そんなことに興味が湧いた。 私自身は、宗教に嫌悪感すら抱いているが、積極的に無神論者になるほどの熱心さもない。 これが、無宗教な日本人の典型かもしれないだろうが、実際に宗教という複雑な背景を持つものに対して、積極的に論じ、批判するなどの暇もパワーもないのは確かだ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-08-30 00:27:28)《改行有》

160.  ポーラX 前作『ポンヌフの恋人』から実に8年の歳月を経て作られたレオス・カラックス久々の長編映画。 かつてほどの精彩は感じられず、レオス・カラックス独特の色彩感覚も感じられなかった。 だが、分かりそうで分からないレオス・カラックスならではのストーリー展開は独自のものを感じた。 よくあるアメリカ映画の様に、いたずらに時間軸をずらして分かりにくくなっているわけではなく、これはおそらくレオス・カラックスならではの天才的なセンスによるものだろう。 その分かりにくさが逆に観る者を心地良くさせる作品なのかもしれないが、淡々と終わってしまった印象はぬぐえない。[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-08-25 22:53:15)《改行有》

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