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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1305
性別 男性
ブログのURL //www.jtnews.jp/blog/20066/
ホームページ http://w.livedoor.jp/mushokamondai/
年齢 51歳
メールアドレス gurugurian@hotmail.com
自己紹介 ♪わたしの小さい時 ママにききました

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ

 さきのことなど わからない


 大人になってから あの人にききました

 毎日が幸福に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるさ
 
 さきのことなど わからない


 子供が出来たら そのベビーがききます

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ
 
 さきのことなど わからない ケ・セラ・セラ~


(2010.4.16記)


現在、ダイエットちう。腹筋、割れてるでー。




力を入れると。

(2011.8.28記)


↑ホームページのリンクを「朝鮮学校無償化問題FAQ」に張り替えました。特に「パッチギ!」ファンは、見てね。




これからもよろすく。





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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  氷の微笑 シャロン・ストーンもマイケル・ダグラスも、エロオーラが出まくりです。サスペンスというよりはデカダンスなかほり。[DVD(字幕)] 7点(2008-05-09 18:24:42)

2.  ショーガール むちゃくちゃエログロなんだけど、なぜか爽やかという、ヴァーホーヴェン先生の幾重にも倒錯した美学みたいなものを感じる。「ヴァーホーヴェン版フラガール」なんて呼んだら、誰かさんに怒られるカナ(笑)。ただ、ところどころ「これはヴァーホーヴェンのやりたいこととは違うことをやらされてるのかな?」と感じた部分もあったけれど。[DVD(字幕)] 7点(2008-05-09 18:16:47)

3.  心の地図 これは、いわゆる不当に差別・抑圧される少数民族のアイデンティティの問題を絡めて描いた真面目な社会派作品、なのかもしれない。或いは戦争や人生の不条理・残酷さに翻弄された人々を描いた作品、でもあるのかもしれない。んでも個人的には、これは「どこにも居場所のない男の子」と「どこにも居場所のない女の子」が出会って、恋に落ちた、そういう物語なのだと、思う。[ビデオ(字幕)] 8点(2006-08-25 20:09:39)(良:1票)

4.  フレンチ・カンカン 《ネタバレ》 んん?ジャン・ギャバン、感情移入出来ない、嫌な奴?そうかなあ、確かに女性関係に関しては、一般的尺度で測ればだらしないかもしんないけど、でもコソコソせず、堂々としているからあんまし嫌らしい感じはしなかったです。それに彼には執着心というものがない。破産寸前になってもジタバタせず、「じゃあ、山にでも住むか」とか言ってる様は本当の意味でエレガントで尚且つノンキ。何よりも彼はエンタテンメントに対する誠実さに溢れている(女性に対しては不誠実かもしんないけど)。何だかんだの後で無事フレンチ・カンカンが披露される中、舞台裏で満足げな表情を浮かべながら音楽のリズムに乗ってる所とか、良かったけどなあ・・・あと、この映画、なるせたろうさんが指摘している通り、芸の厳しさ、恋の厳しさ、人生の厳しさ(というか、残酷さ)を描いていると思うけれど、その上さらに「それでも人生は素晴らしい」ってなってる所が良いと思う。例えばあの、昔カンカンの踊り手だったけど今は物乞いをしてるおばあちゃんだって、きっと自分の人生を後悔したりしてないんじゃないかな。ヒロインにフラれた王子様にしても、きっと国に帰ってから好きでもない相手と結婚させられちゃったりするんだろうけど、そんでもパリでの思い出を胸に抱きながら生きてくのだろうし、パン屋の兄ちゃんにしても、ニニのお姉さんとこれからイイ感じになりそうだな~って事がさりげなく暗示されてるし。それにあのカンカンのクライマックスシーンでの観客(お金持ちから貧しい人まで)の歓喜の表情も良いよね。この作品、観る度に新しい発見があるけど(ってまだ二回しか観てないけど)、とりあえず、今はこんな感じです。<追記> それにしてもあの、「かぼちゃパンツ&黒のガーターベルト」っていう組み合わせは、何というか、なかなかオツですな。「メイド喫茶」ブームの後「フレンチ・カンカン喫茶」が来ないかなー。[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-06-19 16:40:53)

5.  赤ちゃんに乾杯! 僕も「スリーメン~」よりこっちの方が良かったと思います。あっちは確か麻薬ディーラーとのゴタゴタを膨らましていたけれど、こっちはある種フェミニズム的視点が入ってて、しかも上品で軽やかなコメディーとして作られてる気がしました。赤ちゃんの世話に疲れ切った男たちの表情とあどけない赤ちゃんの顔を交互に映すところなんか良かったなー。そういえば最近は男性でも育児休暇が取れるようになってきたけれど(普及はしてないけど)、この映画の功績も小さくはないのかもね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-01-27 15:50:39)

6.  チャーリー(1992) 有名人の伝記映画って大変だよなーと思う。大体人の生涯を二時間にまとめるというのが無茶だし、ましてやそれがチャップリンみたいな、多くの人からそれぞれの深い思い入れを持たれている人であれば、結果的に多くの批判が生じるのも仕方ない。僕自身もこの作品を観て、後半の部分がチャップリンを「悲劇のヒーロー」のように描いているせいで、重くなり過ぎてるように思えた。やっぱチャップリンは人を笑わせるのが大好きな喜劇人だったんだから、もっと人々の笑顔を出して欲しかった。ただ、これは例によって深読みだけど、これはチャップリンに対する“潔い敗北宣言”で、そうすることでチャップリンの偉大さを讃えているのではないか、と思えなくもない。だって、確か台詞の中でも「私(=チャップリン)の事が知りたければ私の映画を観ろ」みたいな台詞があったけど、これってこの作品の存在意義を否定しかねないでしょ。最後に本物のチャップリン作品を流したのだって「私たち、一生懸命貴方を描こうとしましたが、やっぱり貴方には勝てません、素晴らしい!」って言ってるようにも思えるし。ま、何だかんだ言ってワタクシの場合、冒頭で幼少時のチャップリンが観客から罵声を浴びる母のためにステージに立つって所でもうウルウルしてしまったんだけど(笑)。うん、前半は良かったと思うよ、この映画。それに他の方々もおっしゃられているけれど、これ観たらチャップリンの作品、観たくなるしね。その一点だけでも意義のある作品だと思います。[DVD(字幕)] 8点(2005-11-19 19:02:17)

7.  居酒屋(1956) 《ネタバレ》 うーむ、往年の大映テレビもかくやと思わせる、濃厚なドロドロ愛憎劇。ラストは、あ~そこまでやっちゃうか・・・いや確かに現実にはそういう事も大いにありうるんだけどね・・・とため息。それにしても、自分の妻の前の男を引っ張り込んで仲良くなってしまうダンナの心境が分からん。フランスの国民性もあるのだろうか?せめてナナには幸せになって欲しいな・・・。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-08-11 15:42:46)

8.  音のない世界で 「ぼくの好きな先生」のニコラ・フィリベールが聾(ろう)者の家族や聾の子供たちの学ぶクラスを取材したドキュメンタリー。ここに登場する聾の家族は、いわゆる「障害者」のイメージから程遠い(もちろんこれはフランス国内の話で、ほかの国では多少事情が異なるだろうし、フランスでも昔は聾の子供が親から見放されたり、或いは今でも手話が禁止の学校があったりするらしいのだけれど)。この作品に登場する、ある聾者は言う。「(聾ばかりの家族の中で)一人だけ耳が聞こえるんだ。かわいそうだよ」。この言葉だけ聞くと「いくらなんでも言い過ぎでは?」と思うけれど、確かにこの映画で手話で楽しそうに会話をしているのを見ると(意図的なのだろうが、所々字幕のないシーンがある)、何だか自分が一人取り残されたような、不思議な気持ちになる。それと一番驚いたのが「手話は国によってそれぞれ違う。しかし聾者同士なら例え違う国の人間でも、二日もあれば意思の疎通ができるようになる」という証言(ちなみにこの発言をした聾者はその後「健聴者にはそんなの無理だろ?」と穏やかに微笑むのだ)。この作品を観ていると、彼らにとって「聾」はもはや障害やハンディキャップではなく(とはいえ全体から見ればマイノリティには違いないのだから、福祉などの問題もあるのだろうけれど)、手話もハンディキャップ克服の手段というよりもはや一つの「文化」なのだという事が実感できる。というよりこの映画は、障害者云々という事だけでなく、言語(コミュニケーション)というものの不可思議、そして他者、すなわち「自分と異なる“ルール”を持った人」をどう捉え、どう接するべきかを観る者に考えさせてくれる作品だと思う。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-08-10 19:47:20)

9.  ナインスゲート 確かにこれを「ホラー」と思って観ると肩透かしを食うかもしれない。多くの方が指摘されている通り、非キリスト教圏の日本人には「悪魔崇拝」とか言われても「ふう~ん」位にしか感じないだろう(大体今の御時世、悪魔崇拝してる訳でもないのに「悪魔的」な人間なんて掃いて捨てるほどいるし)。駄菓子歌詞!この作品にはもう一つちゃんと「見所」があるのですよ皆さん!それは、我等がジョニー・デップ兄貴のお姿、そのもの!他の作品ではあまり見られない、短髪オールバック&眼鏡&口髭姿の何とだんでぃーでせくすぃーな事よ!それがポランスキーのフェティッシュで端正な映像に映えるったらあーりゃしない!思わず「ああ~んジョニー、そのお髭でアタシの左乳首をこちょこちょしてぇ~ん!」と悶え叫びたくなる位(なるなよ)。途中二回ほど、チョーお間抜けな表情を見せる所もあるけど、それはそれでご愛嬌。僕は結構満足しましたよん。[DVD(字幕)] 7点(2005-06-18 17:05:37)

10.  マイ・ネーム・イズ・ジョー 切ない、切ないなあ。日本に住んでると「階級なんてどーだって良いじゃん」とか思うけれど、階級が違うと生きてきた環境も違うし、そうすると物事の考え方にも違いが出て、たとえ愛する相手の、自分の為の行為であっても許し難い・・・世の中にはまだまだ色んな壁やら川やらが、あるんだよねえ。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-05-12 18:17:49)

11.  ブラウン・バニー 《ネタバレ》 実はこの作品、ずっと前から観ようと思いつつ、躊躇していた作品。はっきし言って僕は恋愛経験豊富ではないし、多分小学生レベルだと思う。だから基本的に恋愛映画は「良い奴が素敵なヒトとめぐり合って幸せになる」みたいなのが一番好きだし、あんまりディープなものは苦手。だからこの作品も、全然理解できないか、もしくは心の奥のあまり触れたくないトビラが開いてしまうかどっちかだろうという予感がしていた。結論から言うと、結果は後者。クレイは旅の途中、花の名前を持つ女性に声を掛けるが結局途中で捨ててしまう。僕はそれがすごく分かる気がする。いや、実際にそういう事をした経験は無いけれど、何つうのかな、「ここで手を伸ばせば、望んでいたものが手に入るかもしれない」というかすかな希望と「やっぱり、自分が望んでいたものは“それ”じゃなかった」という失望。途中の、特に事件が起こる訳ではないシーンが退屈という意見も分からないではないけれど、例えばクレイが車を走らせながら窓から手を出して風を感じる所とか、或いは塩の砂漠をバイクで疾走して地平線の彼方へ去っていくシーン(実際、あそこでギャロは自分を消し去ってしまいたい、とどこかで思っていたと、思う)とか、主人公のやるせなさ、哀しさがヒシヒシと伝わってくる。そして問題のシーン、そして謎の解明。あれは痛い。あれを痛いと感じない人はきっと、人生でも恋愛でも失敗や後悔を一切していない(か、忘れているかのどちらかの)人で、皮肉ではなく幸せだと思う。僕もあれとは全然違うけれど、何かをすべきだったのに何もしなかった、出来なかった、ただ立ちすくんでいただけだった経験があって、それはとても昔の事なのだけれど、今でもそれを思い出させるようなものを目にすると、心がキリキリと、痛む。おそらくギャロにも、あれと同じではないにせよ、本質的に似たような経験・想いがあったのだと思う。そんな自分の想い・弱さとギリギリの所で向かい合い、このような表現をしたギャロは、やっぱりホンモノだ。[DVD(字幕)] 8点(2005-05-03 17:34:42)(良:2票)

12.  コーラス 《ネタバレ》 うーん・・・悪くない話だったとは思います。ラスト近くで施設を去るマチュー先生に対して、子供たちが自分たちなりに別れを告げるシーンは感動的だし。本国フランスでは大ヒットして、主役のジャン=パティスト・モニエはアイドル並みの人気を博したとのことですが、僕的には幼いペピノ(演じているのはジャック・ペランの息子だそうな)が可愛くて良かったです。んでも観終わった後、どーも物足りなさが・・・意地悪なお姑さんのような事を言うようでナンですが、ちょっとナレーションが多過ぎるのが気になってしまった。どーしても映像だけじゃ説明出来ない事を補足する為に入れるのなら仕方ないけど、本来映像で表現すべき主人公の「心の声」を、安易に言葉で説明するのはいかがなものかと。あと、お金を盗んだという濡れ衣を着せられ施設を追い出された少年についても、もちょっと救いのある描き方をして欲しかったなー(いくら周囲の無理解のせいとはいえ、完全に悪い奴じゃん、あれじゃ)。確かに少年たちの歌声はきれいなんだけどなあ・・・。[映画館(字幕)] 6点(2005-04-15 18:12:46)

13.  トラフィック(1971) 《ネタバレ》 うーん・・・このレビュー、書くか書くまいかちょっと悩んだんですけど、「ま、こういう意見が一個くらいあっても良いかな」と思うのでやっぱり書きます。実は僕、少なくとも今の時点ではこの作品、ちょびっと苦手です(♪書ーいちゃったー書いちゃったー)。二回観て、色々考えたのだけれど、まず第一の理由は、ギャグがあまりにも「さりげなさ過ぎる」所。なんつうのかなあ、いかにもドカーン!と来るのではなく、登場人物がシレッとギャグかまして、それに対するツッコミとか、ないじゃないですか。だから冒頭の、モーターショウの会場で人々が何もない空間をまたいでるシーンで頭の中に「?」が浮かんだまま、話に置いてかれちゃった感じがしたんですよ。しかも、この作品(に限らず他のタチ作品でもそうなのかもしれないけれど)、人の顔のアップが全くと言って良いほどない。主人公のユロ氏登場のトコにしても、音楽でこれまたさりげなく示してるだけで、ひょっとして予備知識なしでこの作品を観た人は彼が主人公という事になかなか気づけないのではないでしょうか。で、全体的にちょっと「引いた」画面の中で、色んな人が一度に登場して色んなことが起きるんで、凄く集中してないとギャグを見過ごしちゃうんですよ。つまり、一言で言うと今の僕にはエスプリが効き過ぎていると言うか、高級過ぎると言うか・・・きっとタチファンからすると「そこが良いんじゃんかよぉー、分かってねえなー」と言われそうですが、最初に書いたように、こういうヌケ作の意見もあってもいいかなーと思ったので・・・。あ、でも、あの「凄い巨乳かと思ったら裸の赤ちゃんのお尻だった」トコは凄い好きです。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-04-07 18:51:46)

14.  アララトの聖母 《ネタバレ》 この作品は1915~22年に起きたとされるアルメニア人大虐殺を素材にしているが、よくあるナチスのユダヤ人迫害モノのように「こういう悲惨なことが実際にありました、酷いですね~、悲しいですね~」というだけの映画ではない。一個人にとっての民族のアイデンティティ、そして歴史とは何か、という事を、例えば父親を義母に殺されたと思い込んでいる少女を配する事で観客に訴えているし、或いは劇中劇と回想シーンを意図的にダブらせることで(劇中劇の方は英語が、回想は現地語が話されている)、「解釈」と「事実」の間の曖昧さを表現している。・・・・・・と、思ってたのよ、途中まで。要は色々な要素を入れることで作品を膨らませ、広げようとしたんだろう、とは思うのだけれど、なんか終盤は尻切れトンボな感じに思えてしまった。結局なぜゴーキーは自分の絵の母の手を消してしまったのか、とか主人公のラフィはトルコで何を見出したのか、とか(そもそもなぜトルコへ行ったのかもイマイチ曖昧)なぜ彼の父はテロ事件を起こしたのか、とか、税関のデヴィッドはなぜ(それと知らずに)ヘロインを持ち込もうとしたのか、とか、多くの不可解な点が謎として残ってしまった。良く言えば「観客に解釈を委ねる」ということかもしんないけど、僕には「風呂敷を広げすぎて畳めなくなっちゃったもんだから投げ出した」ように思えてしまったぞ。もちょっと馬力出してくれ、アトム。7点(2005-03-04 20:11:02)

15.  ベトナムから遠く離れて あちゃー…一人目かぁ。プレッシャーかかるなあ…ま、いいや、ウンチク的な事は他の方が書いて下さると信じて自分なりにレビュー書いてみます。んー、まず思ったのは「確かに“ベトナム戦争”は終わったけど“ベトナム”は終わってないんだな」という事。この映画の、例えば軍や政府の偉いさんのコメントや、反戦派と反・反戦派のヒステリックな衝突の場面はそのまま「華氏911」に挿入されてても違和感がない。ただこの作品が「華氏~」と大きく異なっている点は、より内省的な面も描かれてる所。これは、作家の男が女性に対して「みんなベトナムの事で盛り上がってるけどさ、例えばスーダンとかイエメンでだって酷い事が起きてるしクルド人だってガンガン殺されてんだよ!それにフランスって経済的にアメリカに依存してる所だってあるじゃん。それなのに単に“北ベトナム支持!”とか“アメリカひでー!”って叫んで正義の味方を気取るのは偽善じゃないかい?(←あくまで僕の“意訳”です)」と語るパート(アラン・レネが担当)や、「自分がベトナムに入り込むのではなく、自分の中にベトナムを引き入れるべきなのだ」とゴダールが独白する「カメラ・アイ」のシーンに象徴されていると思う。つまりこの映画は「ベトナムから遠く離れ」た場所にいる人間(作り手と観客)が、“ベトナム”を他人事として捉えるのではなく、我が事として捉えるべきなのだ、と訴えているのだと思う。例えばさあ、今だったら多くの日本人が米軍のイラク攻撃に対して反対してるけど、もし「確かに米国はベトナムや中東や、或いは南米で酷い事をしてきた。んでも日本が今それなりに繁栄している理由の何%かは、米国のそういう行為のお陰かもしれないんだよ(現に戦後日本は朝鮮戦争の特需景気で復興してるんだから)?もしこれから米国が“公正な態度”を貫いたら、日本は今より貧しくなるかもしれない。それでも米国の行為にノーと言えるのか?」というような問いかけに対して、真剣に考える事も必要なんじゃないかな。ま、事はそんな単純じゃないんだろうけど、例えば「周りの人に優しくする」とか「弱い者いじめは見過ごさない」とか「つまんない事(例:映画に対する考え方の違い)で憎しみ合ったりしない」とかいうのだって立派な“反戦運動”だと思うぞ。楽観的過ぎるかもしんないけど、やれる事をやるしかないじゃん・・・というような事を思いました、僕は。8点(2005-02-23 20:32:45)

16.  夜と霧 これは、ナチによる凄惨なホロコーストを題材にした、優れたドキュメンタリー映画なのだけれど、僕はむしろそこに収められている内容そのもの、というよりむしろ、製作者がホロコーストという「事件」の悲惨さ、残酷さ、そこから立ち上る感情とか匂いとか、そういうものを何とかフィルムに収めようという「気迫」に圧倒され、感動した。その意味でこの作品は「ドキュメンタリー」である前にまず「映画」である、と思う。 8点(2005-02-16 15:29:23)《改行有》

17.  あの娘と自転車に乗って 以前【STING大好き】さんが「“昔”の映画は“古い”のではなく“若い”のだ」というようなことを仰られていたけれど、この作品はまさにその意味で“若い”映画。若々しく、瑞々しく、風や草木や泥水の匂いが画面から漂っているのです。8点(2005-02-09 17:38:40)

18.  ぼくセザール 10歳半 1m39cm 10歳半かあ・・・遠い昔のことよのう。僕の場合、背は高い方だったけど、運動は全然駄目だったから(何を隠そう、ぐるぐるさんが初めて“逆上がり”ができるようになったのは高校二年生の時。その年になってもあきらめなかった、自分をむしろほめたい)、セザール君の気持ちは分かる。でも、えっちな事には、も少し小さい頃から興味あったけどね(笑)。この映画、ちょっと展開がちゃかちゃかしてるのが気になったけど、ヒロインの女の子(ちょいナタリー・ポートマン似)が可愛いから許す。アンナ・カリーナもかっちょ良かったねい。そうそう、これは直接映画の内容とは関係ないけど、DVDに収録されてる子役たちのコメンタリーがとても大人びているのにびっくりした。小さくても、プロなんやねえ。7点(2005-02-05 20:15:34)

19.  永遠<とわ>の語らい <はじめに:今回はレビューというより“鑑賞体験記”に近いです>今までオリヴェイラの作品は「家路」と「クレーヴの奥方」を観てたのだけど、正直言って「撮り方はユニークだけど、どこが良いのか分かんねえ」と思ってました。だからこの作品を観る前も「何だか凄いらしい」という評判は聞いていたものの期待と不安が入り混じっていたのです。んで冒頭、母娘が遺跡を巡りながら歴史について語るくだりあたりは「ふむふむ」とか思いながら、その特徴あるカメラワークの「意味」を探ろう、とかしてたのです。ところが中盤、マルコヴィッチ演じる客船の船長が三人の女性たちと「前代未聞で異様なやり方」で語り合う場面辺りからだんだん画面に引き寄せられていって・・・この感覚、口でうまく説明するのが難しいのだけれど・・・例えば、音楽って歌詞とメロディ(主旋律)だけでなく、それぞれの楽器やリズム、ひいては音そのものが渾然一体となって「音楽」になってるじゃないですか。それと同じく映画も、台詞とストーリーや役者の演技だけでなく映像の質感とかリズムが溶け合って、んで「映画」になると思うんですよ。で、この映画は正に「映画」そのものに魅了されてく感じというか・・・何だろな、こっちが理屈をこね回して「構えてた」のをゆっくり、優しくほぐされていく感じ。こういう言い方すると何だか超常体験みたいだけど(笑)、ホントそんな感じで最後までぐいぐい引っ張られて、最後まで見せられた(魅せられた)感じ。あんまりショックなんで続けてもう一回観てしまいました。何なんだ、この映像から匂い立つ豊穣な奥深さは!この映画、一応のテーマとしては「9.11以降の世界に対するヨーロッパからの真摯な“問いかけ”」てなことだと思うのだけど、個人的には「映画」そのものについて、言葉にできない無数の“問いかけ”をされたような、何とも不思議な映画体験でした。これはもう一度オリヴェイラ作品を見直さねば。凄えよ、オリヴェイラ爺さん、二百歳まで映画を撮り続けてくれい。9点(2005-01-28 18:37:21)(良:2票)

20.  悪魔が夜来る もし人に「隠喩」という言葉の意味を尋ねられたら、これを見せればいい、という、そういう作品(ここでの「隠喩」とは「自由を制限された表現者の心意気」とも、訳せるんだなっ)。ドミニクの足の映し方が妖艶で良かったです。7点(2005-01-04 17:29:59)

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