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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 《ネタバレ》 なんだかんだ言ってもグレース・ケリーを演じられるのはやはりクールビューティ、ニコール・キッドマンしかいないんじゃないかな。 何をどうしなくても気品があって高貴な雰囲気といい見事だと思います。 ただ内容がさ、そこまで深くないというか公妃としての苦悩というものがなんかあんまりはっきりしないんですよね。 検問所へ差し入れに行ったり、マルシェでお手伝いしたり、舞踏会に到着し見物してる一般市民に自ら触れ合いに行くとか うん、やっぱり大衆のウケを狙う、味方につけるというのは今も昔も効果抜群なのは確かですね。 52歳という若さで運転中の脳梗塞からの事故死であっという間に去って行ってしまいました。 葬儀の時のレーニエ大公のこれ以上ないというほどの悲しみと憔悴しきった表情を今もおぼえています。[インターネット(字幕)] 6点(2023-07-22 14:57:15)《改行有》

2.  マルホランド・ドライブ 《ネタバレ》 「ダイアン」ですか、リンチはダイアンという名前に何か思い入れがあるのでしょうか。 正直、ドラマ版と劇場版の「ツイン・ピークス」でデヴィッド・リンチはお腹いっぱいになってしまった私は、 「ロスト・ハイウェイ」で「また?」という冷めた気持ちになってしまい、その後は積極的にリンチ作品を観なくなってしまいました。 デヴィッド・リンチは自分の想像、妄想を映像にするタイプの人で、本作はしかも殆どダイアンの夢の話であり、 夢っていうのは私の体験で言うと、突然飛んだり、走りたくても足が重くてもつれて動かないとか、時間が無くて焦っているのにまったく支度ができないとか、電話番号を何回押し直しても間違えてかけられないとか、家族や友人はワケのわからないことを言うとか、説明のつかない状況になっているわけで、そういう状態が2時間近く続くんですが、いやはや長すぎです。伏線回収はきちんとできてたけど。 赤いカーテンとブルー、暗闇に吸い込まれていくような映像、いつ炎が出るのかなと思ってたけど今回炎は出なかった。 機会があれば今度は「ストレイト・ストーリー」を観たいです。 リンチが俳優としてイザベラ・ロッセリーニと共演してる映画も昔観たことがあるんですがタイトルが思い出せないの。 切ない感じだったような。[インターネット(字幕)] 6点(2023-04-22 00:52:57)《改行有》

3.  ネオン・デーモン 《ネタバレ》 「ドライヴ」が最高だったんで、ジャンルがあんまり得意じゃないホラーだけどエル・ファニングですし観てみました。 今回はアート系なんですね、 激しく点滅するのがちょっと鬱陶しいくらい続くとか、登場人物たちがミステリアスだけどみんな確実に病んでるみたいで、 まず最初に感じたのは「今度はデヴィッド・リンチか?」です。 モデルの世界を例えたらこんな感じなのよと具体的にしたようにも思えたけど、人によってはフェミニズムと受け取る人もいるかもね。 私が不満なのは、ユーモアを感じる所が全くないとこかな。何気に「ぷっ」と笑えるというとこね、そういう余裕がないのよ。 強いて言うならその役割を担ったのはキアヌ?でも「ぷっ」とはならなかったです。この監督の作品が気に入って、キアヌ自らなんでもいいから出してくれと志願したんじゃないかなんて想像しました。 特に感動も感慨もなかったですが、ジョージア州から出てきたばかりの16歳の女の子にしては着てるものがかなりイイものばかりなのよ。こんなこと気にしなくていい映画なのはわかってるけど、夢中になれなくて退屈だから余計なとこに目が行く、気になるのかなと。 けっこう期待外れでした、残念。[インターネット(字幕)] 4点(2023-04-11 15:14:13)《改行有》

4.  街のあかり 《ネタバレ》 「浮き雲」「過去のない男」ときて、本作は映像が格段によくなったなと感じました。 フィルムが違うのかなんなのかよくわからないんですが、画質もくっきりしていて艶っぽい。相変わらず色彩もいいですね、特にオレンジの色がいい。 レトロな色彩も小道具もきっちり拘りを感じます、電気スタンド・ソファに無造作に置かれているクッション・・・雑貨類が私の好きな物で溢れている。 そしてやっぱり健気なワンちゃんが登場、このワンちゃんのために闘おうとするも返り討ち、コイスティネンはいつも返り討ちになるという哀しさ。 でも見た目はニヒルな男前ですしマフィアやギャング役もサマになりそうなルックスというギャップにユーモアを感じてしまいます。 コイスティネンは何をどう考えて感じてるのか、そういうとこはよくわからないんですがラストで遂に信頼できる人は誰かということに気付けたのかしらね。どん底でも希望は必ずあるんだと思えてそこが良いです。 焼きたてのベーグルを用意してもてなすっていうのがとても意外でして、私としてはコイスティネンの人柄が唯一わかるようなシーンでした、なぜかベーグルがアップになるカットも印象的。フィンランドでベーグルっていうのがまず意外だったんです。 カウリスマキ監督の作品は私の秋の夜長映画に決定です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-11 14:35:29)《改行有》

5.  過去のない男 《ネタバレ》 30年くらい前かなあ、すごく話題になってた監督なんですが一度も観たことがなかったんです。最近映画専門チャンネルで特集が組まれて何作品か録画しました。この独特の雰囲気、まったり映画を観たい時にハマるかもね、ちょっとクセになりそうというか。 この季節、秋の夜長に観るのにいい映画という感じです。 記憶が無くなり、自分の名前すら思い出せない。自分を知っている人もいない。 かなり絶望的な状況なのに彼はそれを受け入れて淡々とその日を過ごし、恋までしちゃうんですね。 なんか普通に受け入れ過ぎでそこがちょっと不思議で違和感なんですが、てことは捨てたい自分や人間関係、それまでの人生だったということかしら? 人生のやり直しが可能になったというようなポジティヴな話でした。でも別人になる必要があるわけですね。 そういえば突然蘇生したんですよね、一旦は死んだってとこが重要なのかしらね。 嫌いな人はかみ殺すらしいけど、どう見ても愛らしく利口そうなハンニバルが良いです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-10-31 15:32:38)《改行有》

6.  私は確信する 《ネタバレ》 こんな熱血なフランス映画初めて観た気がする、まずはそこを評価したいなと。 いろんな映画に出てくるフランス警察って確かに頼りなくて「正義」とか「誠意」とか「清潔」を感じないんですよね。 ハリソン・フォード主演の「フランティック」もそうだった。仮説だけで殺人犯として逮捕、裁判とかフランスの司法ってどうなってるの? 忽然と消えたスザンヌ、未だに真相解明されてないとか。まぁ、生きてはいないような気はします。 いくら夫婦間が冷めてたとはいえ、奥さんの愛人の関係者がベビーシッターとか夫も子どもも住む家に「スザンヌが心配」という理由で上がり込む愛人、夫より堂々としてるし当然みたいな態度で周囲もそれについてこれといって何も言わないし、なんかもうフランス人の価値観がよくわかりません。 妻殺しの犯人と決めつけられ10年、そりゃメンタルやられて当然ですし、ヘタに何か言えばそれが全て悪い方へとられ、マスコミに書き立てられちゃ、何も言いたくなくなるでしょうね。「無罪」と判決が出たのに無理やり再審とかナニ?よく死ななかった、子どもたちもおかしくならずによくがんばったと、そこが救いになったかな? 10年間誰も確認しなかった通話記録の内容がなかなかの見所、聴き所だと思います。 個人主義、バカンス、恋愛もいいけどシャンとすべきとこはシャンとしましょう[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-09-27 11:40:15)《改行有》

7.  コーダ あいのうた 《ネタバレ》 聴覚障がい者の両親と息子と唯一健聴者の娘の4人家族のそれぞれの自立を描いてると感じました。 高校生のルビーにとっては荷が重いと最初からハラハラする。両親は通訳としてのルビーの存在が当たり前になってしまい、ルビーが不在の場合の対応が全く用意されてない、そして監視員によって警備隊が呼ばれてしまうのね。 けれど、コンサートに出かけ音は聞こえないけれど周囲の人々の反応でルビーの歌唱は人に感動を与えるんだと知る両親。無音になるシーンにはハッとさせられます。 オーディションでピアノ伴奏を買って出た先生はワザと間違えて最初からやり直すようにする、この先生が色物的な存在で良いキャラクターでした。 ルビーを演じた女優さんは子役でいろいろ出てるみたいだけどたぶん初見かな?品が良くてきれいな子なんですが、この作品ではどこか野暮ったい雰囲気になってるのがいいですね、いつも無造作に髪を束ねているとこなんか特にいいです。だからコンサートやオーディションで髪をおろした時に女の子らしさ、美しさが際立つ。 マイルズ役の子は、ひと目で「あーあの子だ」とわかりました。ジョン・カーニーの「シング・ストリート 未来へのうた」のコナーなのよ。6~7年前とあまり変わらず、二十歳過ぎてると思うけど相変わらずの美少年振りでした。[インターネット(字幕)] 7点(2022-07-29 11:59:40)《改行有》

8.  ミニミニ大作戦(2003) 《ネタバレ》 普通に面白かったです。ロケーションがよいですね、ベニスが素敵です。 キャストも豪華なんですが、私としてはなんでマーク・ウォールバーグなんだろうと。 「ブギーナイツ」で知った俳優さんで、アレはかなりハマってたと思います。なんとなく生活臭が漂っていてクールで垢抜けてるとはあんまり感じないんですよね。 オーシャンズのブラピ、イーサン・ハント、ジェイソン・ボーンなどとどうしても比べてしまう。 でも映画としては引けは取ってないとは思います、カーアクションは見応えあるし、話も入り組んでなくて拗らせすぎずわかりやすい。 雪山で祝杯してるシーンでノートンの不穏な表情が何度かアップになって「ん?」と感じまして、そして執拗に撃ちまくる極悪非道ぶりなんですが、みんなが欲しがってたモノをマネして全部揃えてあるとこに実は小物っていうのがわかるという悪役もいいですね、ノートンが見事にハマってました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-07-27 11:02:31)《改行有》

9.  悪なき殺人 《ネタバレ》 ある女性が吹雪の夜に行方不明になり、その地域の住人や関係者それぞれの視点で描かれていてなかなか面白かったです。 「偶然」の重なりとか「愛」を求めるなんて解説も目にしましたが、コトの成り行きで確かに偶然はあるにはありますが ひとりの女性が行方不明になってしまう原因となるものは無意識とかピュアなものではなく、人間の欲や利己的なものが原因と感じるし、勝手な思い込みというのも気を付けないといけませんね。一方的というのもよくないですね。 あちこち聞き込みをする警察官もそのうち何か露呈するんじゃないかとまで思ったんですがそれは考えすぎでした。 コートジボワールにまで話が及ぶところがネット時代だなと。本当にキチンとそれぞれの視点、経緯で語られていて徐々に徐々に真相がわかるというのがいいですし、時系列に戸惑うこともないです。 邦題の「悪なき」というのがちょっとよくわからないです、直訳じゃサマにならないのはわかりますが。 マリオン役の女優さんがウマ・サーマンによく似てるなと。名前が、名字がなかなかおぼえられそうにありません。文字入力もめんどくさそうです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-05-20 15:48:45)《改行有》

10.  ココ・アヴァン・シャネル 《ネタバレ》 バブルのころ、日本でのシャネルのもてはやされようは凄かった。 1950年代に発表されたツイードのシャネルスーツが今も好まれるわけですからやはり偉大なデザイナーであることは間違いない。 キルティングのバッグ、つま先が黒のツートンのパンプスもエレガントです。いいものは色あせないってことですよね。 若い時にシャネルの半生を描いた漫画の連載がファッション誌に掲載されていたのを読んでいたので、ココと呼ばれる所以やバルサンとカペルの愛人だったことも知ってましたが、映画で描かれるガブリエル・ココ・シャネルはとにかく可愛げがなくて笑った。 あの時代に男物仕立ての服を着て馬にまたがる、変人扱いでしょうけど人と違う、変わり者だからこそ成功したと言えると思います。 カペルの持ち物がシャネルの素材選び、デザインに影響を与えたともいえるので出会いは必然だったのかもね。 シャネルのような生き方は賛否あると思いますが、20世紀の偉大なデザイナーのひとりであり今も影響を与え続けていることは確かなことなのですごい人だなと敬服いたします、興味深い映画でした。[インターネット(字幕)] 6点(2022-03-01 13:56:42)《改行有》

11.  クィーン 《ネタバレ》 もうどこから見ても女王という品格のヘレン・ミレン、コーギーが好きなのね。 劇中「生きていても死んでも厄介者」とは確かマーガレット王女が電話で言っていたということだったと思うけど、実際王室ではそうだったんでしょう。 立場を考えたら言わなくてもいいことまでインタビューで言っちゃう人で、逆にそういうとこが大衆に絶大にウケる理由のひとつだったのかもね。 ダイアナを追いかけまわしたマスコミ、ロンドンの裏通りのような場所で突撃インタビュワーみたいな人の前でワンワン泣き出したダイアナの映像を見たことがあります、通りすがりの一般人が「放っておいてあげなさいよ!!」とダイアナを擁護してたっけ。 あのような事故死をしたとなったら今度は王室批判を書き立てるマスコミなんですね。 しかしこのような映画が制作できてしまう英国と英国王室って大人で懐が深いなと思いますよ、素晴らしい。 王室ものとしてはリアルで重いテーマなんですが、誰かに肩入れするわけでもなく、美化するわけでもなく、 大袈裟にもならず描かれていて、結果的にはエリザベス女王の君主としての偉大さ寛容さがわかるという具合の映画になっていると思います。 ハリー王子は母親似なのかしらね。先日ニューヨークへ渡った彼の方もパパラッチの標的になっているようだけど大丈夫かな?[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-12-18 16:09:50)《改行有》

12.  わたしは、ダニエル・ブレイク 《ネタバレ》 ひどい話です、40年間真面目に働き、税金も納めてきた。しかし権利としての保証を受けようとしたらこれです。 支援金のための審査の質問をする医療なんちゃら、電話ですませるとかふざけるにもほどがあるんじゃないの?その電話の声もやけにイライラする声質で、私だったらブチ切れて電話を投げつけるかもしれない、でもダニエルは理不尽さを訴えながらも最後まで冷静に答えるのよ、なんて忍耐強く善良な人なのか。彼は通りすがりの困っている人のために大声で抗議をすることもできる人なのですよ。こんな人は滅多やたらいません。 手紙が先か電話が先か・・・なんなのよ、ネットで申請するのも係の人が代理でやれよ。 シングルマザーはロンドンに住んでたのにニューカッスルへ行けと言われたらしい、飛行機でも1時間かかる遠方へ行けとかなんなの? とにかく前半は静かに着実に怒りがこみ上げてきます。 鉄の女・サッチャーの政策は今も継続しているということでしょうか?富裕層は得するということらしい。 中にはとんでもないヤツがいるのも事実で、役所の職員も大変なんだろうけど規則一辺倒でお役所仕事とはよく言ったもんです。 これは遠い外国の話ってだけじゃないですよね、この映画を観ながら自分の10年後20年後のことが非常に不安になったのでした。 壁にスプレーで書いた、エンピツで書いたダニエルの主張が、監督からの強いメッセージであり、どのシーンにも問題提起されているものがあり、まさに渾身の一作だと感銘を受けました。[CS・衛星(字幕)] 9点(2021-11-11 14:19:33)(良:1票) 《改行有》

13.  パターソン 《ネタバレ》 これといって何も起こらない日常の中の幸福?そんな感じの映画なんですが、何か隠されているものがそこかしこにあるんじゃないかとも感じる映画でした。 まずパターソンが毎日運転しているバスの番号の「0936」が頻繁に目について、この数字に何か意味があるのかと感じたり、やたら出て来る双子にも何かあるのかと気になる。 携帯も持たない、ネットもしない、同じ毎日のパターソン、でも何かしらあるわけ。まずローラの趣味です、帰宅するたびに家の中の何かがモノトーンにされているとか、マーヴィンの日課とか。出掛ければコインランドリーにラッパーはいるし、バーでの出来事、通りがかりの人が「犬に気をつけろ」と忠告してくれる。 この忠告が伏線になっていたと気付いた時がいちばんうれしかったな。いつもバーの外で待たされるわ、土曜の夜は置いてきぼりにされるわでマーヴィンにもいろいろ言いたいことがあったんでしょう。ブルドッグのマーヴィンの存在感はかなりのものでして、できたらラストシーンにも登場させてほしかったな。「おまえなんか嫌いだ」と言いながら監禁されたガレージから出したパターソンがいいわね。 考えてみればコピーはしなくて済んだってとこはあるかな?ヘンなパイを文句は言わず水で流し込んで食べるパターソンは怒るってことはないんでしょうか。 彼はバスを運転しながら街の情景をよく見てるし、乗客の会話を聞いて楽しんだり、初めて知るようなこともあるんだろうな。 映画館でも周りの観客を確認してる、マッチ箱のデザインにも見入る人。 地元を出る、都会に行く、海外へと、知らなかったものを見て、経験することを勧めるってことをよく耳にするし、いいことだと思いますけど、自分の周りの小さなこと、普段は目に入らない、気にとめないような物事の中にもいろんな気づきがあり、一般人の中にアーティストがいたりすることがわかるのかもしれません。高くて遠い視野ばかりもいいわけじゃないと感じた次第です。 ジム・ジャームッシュの作品には翻弄されます、いい意味で。[インターネット(字幕)] 8点(2021-10-28 15:36:59)(良:1票) 《改行有》

14.  ギリシャに消えた嘘 《ネタバレ》 そこまで期待して観たわけではなかったんです、時間も短めだしちょっと試しに、みたいな感じ。 今まで見聞きしたことがなかった映画で、アマゾンプライムで「あなたにお勧め」でひょっこり出てきたんです。 ふむ、アマゾンプライム私の好みを的確に見抜ているじゃないの。 トリックやあっと驚く大どんでん返し、衝撃的で意表をつくようなシーンや展開があるわけじゃないんですが、コレ結構引き込まれるんです。 例えたらひと昔前の犯罪サスペンス映画のような感じで、人物がきちんとしっかり描かれていて、最初から掴まれるわけではないんですが進めば進むほどジワジワくるのよ。ギリシャの風景もぴったり合ってる、遺跡やトルコでの逃走シーンはまさに迷宮という具合です。 最近の刺激やスピード感に引っ張られる映画に慣らされて、忘れていたテイスト、感覚に戻されたような気がしました。 酔いつぶれた男を介抱するように見せかけて運ぶとこは「太陽がいっぱい」にもあったなあ、なんて思い出したり。 チェスターとライダルの騙し騙されの駆け引きに攻防が最初から最後まで続き、そこにコレットの存在で危なっかしい三角関係もあり、終わってみれば3人の行動にずっとハラハラし通しの96分でした。 オスカー・アイザックがアンディ・ガルシアの若い頃みたいに感じ、茶トラ猫を抱えて歩いてた「インサイド・ルーウィン・デイヴィス」がもう一度観てみたくなりました。[インターネット(字幕)] 7点(2021-10-16 14:28:56)(良:1票) 《改行有》

15.  青いパパイヤの香り 《ネタバレ》 この映画が公開された当時、エキゾチックな単館系アジア、中東を描いた映画がとにかく話題になっていたと記憶しています。「ジャーニー・オブ・ホープ」には泣かされたっけ。 この作品も当時、とても話題になっていてウォン・カーウァイと同様にヌーベルヴァーグ扱いだったと思う。 こっちはベトナムですし、監督も俳優もフランス生まれ、育ちが多いようですし確かにフランスの影響は強いでしょうね。 まあ、とにかくなんといっても子ども時代のムイでしょ。この子が全てだったなと見終わって感じたのでした。なのでいきなり10年後になってしまった落胆ときたら。。。名前はルー・マン・サンというのね、フランス生まれで検索しても映画出演は本作しか出てこない。現在40歳だという。 セリフは極端に少なく、俳優の演技力は特に必要とは思えず、実際素人ぽくぎこちない人が多い。ただただ10歳のムイを眺めていたいのです。 淡々と日常が描かれ、起伏はないけど起きることは日常的とはいえないし、あのお嬢さん以外は表に出さないだけで喜怒哀楽というものはこちらにきちんと伝わります。 家のつくりや装飾、光と影といった風景とカメラワークが素晴らしく、人物も風景のひとつというような感じです。 熟す前の青いパパイヤを切るシーンがいいわね、日本でのベトナム料理の普及に一役買った映画でもあるんじゃないですかね。 不思議な雰囲気、魅力はあると感じます。 不満をいえば、音楽が何か違和感。私は合ってるとは思えなかったです。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-10-12 13:48:04)《改行有》

16.  パディントン2 《ネタバレ》 前作同様、セットや美術が素晴らしい。俳優たちも豪華です。 サリー・ホーキンスの衣装がいい、特にカラータイツのコーディネートが好きだわ。 ニコール・キッドマンからヒュー・グラントへ。今は落ち目の俳優で部屋には若かった頃の写真がいっぱい飾ってある、 それをヒュー・グラントが演じるってイギリスならではのブラックユーモアですかね。 でもヒュー・グラントってこれまでもラブコメで何気なくコメディセンスを見せることがあったんですよね。 刑務所でのスイーツ作りで字幕ではプリンになってたけど、プディングですよね。 私もなんだかマーマレードを作ってみたくなったのでした。 囚人服がピンクに染まっちゃうとこなんてマジで笑えたし、たぶんナックルズ?がピンクの繊細な3段ウェディングケーキ作ってるし、さりげなく笑えるところが随所にあって、こういう感覚は好きです。 ルーシーおばさんとの再会がへんに華美な演出じゃなく、静かなしっとりとしたラストシーンになっているとこもいいですね、思わず鼻の奥がツーンとしてしまいました。[インターネット(字幕)] 7点(2021-09-26 19:54:49)《改行有》

17.  女神の見えざる手 《ネタバレ》 面白かったー、ジェシカ・チャステインがかっこよかった。 かなり前ですが、デヴィッド・スーシェのドラマ版「オリエント急行殺人事件」が初見だと思う、だからてっきりイギリス人女優だとずっと思ってたんですが、アメリカ人なんですね。 リズの頭の中ってどうなってるの?まさに神業。ロビイストとはナニ?最初からロビー、ロビーと出て来るんですが、よくわからなくて一時停止して検索した私でした。 腹心の部下っていう感じのジェーンがついていかないことが意外だったけど、まさかそうくるとはね。どのようなラストが用意されてるのか見当もつかなくて最後の最後まで満足できました。 リズの内面や背景がかなり排除されてましたけど、エスコート君のまえでは急に泣いちゃったりして繊細さがチラリと見えるものの、なぜ彼女はこうなのかというものがほとんどなくて、もう少しその部分があったらよかったな。彼女は自分のキャリアではなく腐った政治家相手に戦っているんだなというのはわかりました。 ガラス張り、ガラスで仕切られた部屋っていうのがよく出てきて、それが効果的にも感じます。 そして忘れちゃいけないエスコート君。彼もプロなんですねぇ、あそこでそのまま言ったら全ての顧客を無くす結果になったと思うのよね、それだけが理由とは思いたくないですけど。 ラストの出所したところで彼が待ってるというのをちょこっと期待したんですけどやっぱりそれは無理でした、そんな甘ったるいラストにするわけないか。でも偶然鉢合わせてリズが慌ててる様子、ずっとこわばった顔してるリズですがエスコート君の証言にふっと安らいだ表情を見せるとこも良かったな。弁護士のダニエルもリズの真意がわかった時、彼女への考えが変わるのね。 出所のシーンの見せ方は上手いですね、すごい荷物で彼女はまだ終わってないと感じるのよ。 そしてリズの視線の先には何があるのか誰がいるのか気になってしょうがないの、候補は5人いるんですけどね。後を引くラストでこの続きが観たいという衝動にかられます。 久しぶりにグイグイ引き込まれ、のめり込める映画でした。秀作、傑作だと思います。132分だったの?全く気にならなかったです[CS・衛星(字幕)] 9点(2021-09-25 20:34:13)《改行有》

18.  シンク・オア・スイム 《ネタバレ》 先日鑑賞した英国版の「シンクロ・ダンディーズ!」の元ネタ映画で、本作の元ネタはスウェーデン映画らしい。 スウェーデンのおじさんシンクロチームがベースになっているということです。ところでいつからそうなったのか知りませんが、今はアーティスティックスイミングになったのね、シンクロでは何が不都合だったのかしら、シンクロの方がなんとなくイメージ的に好きですし、何といっても言いやすい。 英国版より人物それぞれの描き方が丁寧です、しかし練習風景はあまり出てこなくて大会本番にいきなりキレのあるまとまった動きになっていて、いつのまにあんなに上手くなったんだろ?と少々びっくりしました。 自虐的でコミカルな練習風景も期待してたんですが、こういうのはイギリスの方が上手いですね。 音楽がなぜか80年代前半の英米のヒット曲なんです、懐かしかったなぁ。 世界大会の選曲がなぜか「イージー・ラヴァー」このあたりがおじさんらしさなのかも。 ジャン・ユーグ・アングラードを本当に久しぶりにみました。 ペーソス溢れ、しっとり感のある映画でした。[インターネット(字幕)] 7点(2021-06-24 15:39:08)《改行有》

19.  ガーンジー島の読書会の秘密 《ネタバレ》 わりとロマンチックな内容なのかと思って観始めたんですが、戦争とナチスドイツがしっかり関係していて今まで全く知らなかったガーンジー島のことも知ることに。早々に占領され苦しい時期が長かったのですね、没収された豚ちゃんたちも虐殺されてしまったのでしょうか、豚まで取り上げるなんてなんなのよ。 そして「ダウントン・アビー」のファンにはうれしいキャスティングです。リリー・ジェームズは現代ものよりクラシカルな時代ものの方が魅力的に感じます、ほんとにきれいでカワイイ。 ドーシーからの手紙を読むシーンでジュリエットとの未来が予測できるんですが、「読書会の成り立ちとそのメンバーとエリザベス」まずはこれを中心に持ってきていて、ロマンスの方は抑え気味になってるのが好感持てました。伝えたいことが明確になっていると思います。 ところで親切で良いドイツ兵を登場させているのにいちばんびっくりしたかな、今まで観た記憶がないもの。 原作は実話ではないんですよね?実話の部分もあるのかしら? 登場人物のキャラもそれぞれ個性があってしっかり描かれている。島の風景も素晴らしく品性を感じるいい映画でした。 作品のニュアンスがどことなく日本映画に近いようなものも感じました。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-13 14:43:59)《改行有》

20.  トレンチコートの女 《ネタバレ》 番組欄に「隠れた良作」という触れ込みでシャーロット・ランプリングですし、録画までしたんですけどね。 う~~ん、サスペンスらしさは冒頭の、車のトランクに入れられた瀕死の被害者が朝には雪の中の死体となって発見されるとこまででした。 ミシェル・セロー演じる刑事の無表情でぼそっと出る皮肉なセリフとか、掴みどころのないひょうひょうとした人物というのはなかなか良かったです、「プッ」と笑えます。ビル・マーレイと共通点があるような。 しかし、全体的にまとまりがないというか、思い付きのようなシーンが繋ぎ合わさっている感じでして、犯人を突き止める追い詰める緊張感も高まりもなく、何をどう観ればいいのか映画自体も掴みどころがよくわからず、やはりひょうひょうと終わってしまったのでした。 どうして「隠れた良作」になったのか・・・人によってはこういうの好きという人はいると思いますけどね。 シャーロット・ランプリングの脱ぎっぷりの良さは流石というところでしょうかね。なぜか本作では三白眼がやけに目立っていて魔性の女炸裂、エロさ全開でございました。[CS・衛星(字幕)] 4点(2021-04-21 20:35:56)《改行有》

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