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プロフィール
コメント数 73
性別 男性
ホームページ http://6018.teacup.com/337/bbs
年齢 54歳
自己紹介 心の機微が感じられる作品が好きです。
絵に携わる仕事をしていますが、映画を映像面から語ることが苦手です。
映画の社会的道徳は常に考えますが、基本的にエンターテイメントを冒涜するようなツッコミはしないのが観客のモラルだと思っています。
全体のバランスよりも、ただのワンシーンにノックアウトされたい。

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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  ブラウン・バニー 《ネタバレ》 ポルノ女優ではない、普通の映画女優にこんなことをさせていいのか? 作品の評価をする前に、まずそれを問いたい。 当人同士は納得していても、周囲の人々はそれを許すべきなのか? 映画はフィクションだ。映画のために、本当にオーラルセックスをする必要など、 どこにもない。殺人現場に本当の死体を転がす必要がないのと同じだ。 映画を創る者が踏み越えてはならない倫理がある。 ギャロは、やってはいけないことをやったと思う。 (ギャスパー・ノエすらやらないようなことを) どんなに作品が優れていようとも、その一点において私は白けた。 (画面いっぱいにボカシが入るのも見苦しいし) もう一度言う。本当に咥えさせる必要など、どこにもない。 内容は好きなのに・・・残念だ。 【追記】突き詰めていけば、作り手と受け手の間になければならない信頼関係の問題。作り物だからこそ映画は安心して観られるわけで。私は「バッファロー’66」がすごく好きなのでこの作品も期待して観ていたが、件のシーンを見せられた瞬間、作品からはじき出された。感情のふり幅を増すためのファクターであるのはわかるが、本来は映画的な演出で効果を出すべきものだと思うし、そうした工夫から逃げてはいけないと思う。そうでなければ映画はどこまでもエゴの塊になっていく。この作品を手放しで評価してしまったら、この後を継ぐ映画の中でも呼物的な俳優同士の本番セックスを見せられかねない。私はそれは勘弁願いたいので、ここで散々に貶しておきたいのです。[DVD(字幕)] 0点(2005-02-08 16:30:44)《改行有》

2.  シティ・オブ・ゴッド 冒頭からすぐさま背筋に冷たいものが走った。簡単に銃口を向けるんだな。 こんなとこにゃ住めたもんじゃない!と青っ白い日本人な私は思ってしまうが、 サンパウロとかには日本人もいっぱい住んでるんだよね。 逆にシンプルな環境とも言えるし、日本のような息苦しさはないらしい。 スラムと夜道にさえ気をつければ住みやすいそうだが、私には日本の方がいい。 逆に日本に来ているブラジル人は日本のモラルになじめず煙たがられているし、 彼らにしてみれば日本の方が住みにくい印象だったりするのかも。 映画は色彩も音楽もテンションもよく、一気に流し込むように観れた。 青春映画だと思うけれど、あまりにも死にすぎるため友情を語るには難しい 環境だなぁと感じました。恋に関しては添え物的。やっぱ命のやりとりの インパクトが強すぎて他は霞んでしまうんだな。 ところで気になったんだけど、暗闇の黒人は保護色で見づらい。誰が 誰やらわからなくなる場面もけっこうアリ。8点(2004-06-07 03:43:33)《改行有》

3.  ハリー、見知らぬ友人 《ネタバレ》 幸せな家庭にある日異質な来訪者が・・・という展開はサスペンスによくあるが、 この映画はまったく逆で、少し不穏な家庭に親切な友人が現れる。 人の親切というものは、裏を勘ぐり始めると恐ろしいものである。世の中、タダより高いものはない。 しかし無碍に断るのも角が立つ。ハリーという男が恐ろしいのは、彼が心底ミシェルのためと 思い込んで行動している点だ。そしてハリーの行動がエスカレートしていくと、いつしか観客は ハリーとミシェルの会話がまるで自己の内的葛藤のように聞こえることに気がつく。 家庭におさまりつつも、なにか遣り残した思いを抱えたままの少年がミシェルの中で疼き出す。 ハリーは本当に存在しているのだろうか?プリュンヌは?彼らはもしかしたら、ミシェルが 生み出したシャドウなのかもしれない・・・全てに始末がついたエンディングの清々しさは、 解釈によって幸福にも恐怖にもなり得るだろう。7点(2004-05-20 10:11:32)《改行有》

4.  ノー・マンズ・ランド(2001) 《ネタバレ》 メインの登場人物であるボスニアとセルビアの兵士のやりとりは、普通の人間同士の会話であるが、手には銃が握られている。些細な喧嘩さえ、握られた銃により命のやりとりへと発展する。 戦場では、言葉は無意味なのか。押し寄せるマスコミは、目の前で起こっていることをファインダー越しにしか見れない。兵士たちと外野の温度差。撤去不可能な地雷は、戦争の無慈悲さを象徴する。淡々とした描写がフィルムの中の戦場に生温かさを与える、ほんの一場面を切り取ってみせた戦争のカリカチュア。8点(2004-01-11 00:15:22)《改行有》

5.  アレックス 《ネタバレ》 表面的には暴力行為の不毛さを印象付ける作品ですが、別の意味もみえる。 映画中、最もショッキングなのは冒頭の復讐シーン。そこからエピソードを遡るメメント方式で見せていく。レイプシーンは生々しいが、狂気は感じない。モニカ・ベルッチの姿は男を欲情させるのに説得力がありすぎる。救急車で運ばれるアレックスの血に染まった顔は、レイプに対する怒りを煽るが、長回しで地下道へと歩いていくアレックスの背中には、レイプへの邪な好奇心を刺激される。 観客はレイプをたっぷり鑑賞した後、ようやくアレックスという女性の個に触れる。レイプされている彼女は匿名の女体だった。 物語の中で、アレックスの精神と肉体を剥離することこそが、メメント方式流用の理由なのでは、と推理してみた。 観客の多くはモニカ・ベルッチのレイプシーンに期待して本作を鑑賞するわけで、自分の中で野生と理性が葛藤するサディスティックな見方ができれば、楽しめる作品なのかもしれない。 もう少し遊びの要素が入っていれば、私ものれたかもしれない。4点(2003-11-29 05:37:25)(良:1票) 《改行有》

6.  ロスト・ハイウェイ 冒頭でプルマン演じる主人公フレッドに「事実をそのまま記憶したくない」というセリフがありますが、リンチ監督が追いかけているテーマがここにあるような気がします。 辻褄を合わせるには時間が不可逆である認識が邪魔だったり、存在という概念を疑わなければならなかったりする。普通なら当たり前のように順番に並んでいるはずの出来事が、リンチフィルターを通ると自由に繋ぎ直されてしまう。辻褄が合わないということは原則的に許されないことのはず。しかしこの映画はそれを壊すことで主人公の倒錯に血肉を与えた。観客は彼がいる狂った世界に引きずり込まれる。感覚に直に触れてくる、いたずらで甘美な映像の渦に飲み込まれてみよう。9点(2003-11-29 04:51:52)《改行有》

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