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【製作国 : フランス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. ヒューゴの不思議な発明 愛に満ち溢れた映画。街の造形や舞い散る雪、階段と歯車が複雑に絡み合う時計台など一つ一つのシーンが美しく、こういうCGの使い方なら大歓迎だ。[映画館(字幕)] 9点(2012-03-03 21:48:30)(良:1票) 2. スリーデイズ 《ネタバレ》 ポール・ハギスの作品なので法制度の問題点を突く社会派映画かと思いきや、ストレートな娯楽作品でした。殺人で有罪となった妻を刑務所から脱獄させようとする大学講師が主人公。脱獄のプロから「脱獄に必要なのは観察と、綿密な計画と、金だ」とアドバイスされ、時間をかけてこれらを準備していく過程が丁寧に描かれていておもしろいです。そして映画のカギは、妻が無罪か有罪かを曖昧にしてある点。法を犯してまでも妻の無実を信じる姿に胸を打たれます。[映画館(字幕)] 9点(2011-09-23 15:51:08) 3. バリー・リンドン ずっと見たいと思ってきたけど、キューブリックと宮廷(?)劇という組み合わせに違和感があり避けてきました。結果、おもしろく、美しく、忘れられない。早く見れば良かった。[DVD(字幕)] 9点(2011-07-03 22:13:52) 4. ビューティフル・デイ 《ネタバレ》 ホアキン・フェニックスのパフォーマンスはキャリアベストと言っていい。一人の男から滲み出る悲哀と孤独、自殺願望とそれに拮抗する女性への慈しみ。傷だらけで中年のたるみが出て決してカッコイイと言えないが、その反面、哀しみを全て背負ったようで、元軍人の威圧感のある体。体全体で主人公を演じきっている。バイオレンスシーンは、予想に反してしつこくは描かれていない。印象的なサウンドと、湖のシーンに代表される美しい画づくりが心地よくもせつない。ラスト、救出した少女の言葉から見せる主人公の表情は、苦しくも救いのあるものだと信じたい。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-01-13 21:41:12)(良:1票) 5. パピヨン(1973) 《ネタバレ》 やや冗長なシーン部分はあるものの、主演2人が画面にいるだけで惹きつけられる演技、手に汗握るストーリー、南国と監獄の対比による美しい映像。最近の映画はキレイすぎるなと残念に思うくらい、粗いながら熱く力強い傑作です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2016-10-26 21:12:38) 6. ゼロの未来 《ネタバレ》 ギリアムの世界が好きな人には堪らない仕上がりの作品。「ブラザーズグリム」「Dr.パルナサスの鏡」と、個性的な世界観にCGアートを少しずつ取り入れてきたギリアムにとって、今作は従来の古典的美術とCGをうまく融合した作りになっている。妙に発展しすぎた世間に馴染めない主人公が、ゼロを追求するうちに愛と友情を知り、世の中と区切りをつけて終には恐れていた無に自らを投じるという展開は、抽象的ながら涙を誘う。分かりやすくしたら「12モンキーズ」になるのかもしれないけど、今作はギリアムに馴染めない人には退屈だろう。ギリアムも既に75歳、この先誰にも作れないだろう世界観の映画を1本でも多く作ってもらいたい。[DVD(字幕)] 8点(2016-08-14 21:10:34) 7. サラの鍵 《ネタバレ》 作りが丁寧だなという印象。ストーリーも役者もしっかりしていて、物語に惹きこまれました。自分の責任として弟の死を知った後のサラがどういう心境であったかは、他人の推測や反応からしか伝わってきません。それは、サラの過去を探っているジュリアと同じ立場から、映画を見ている人が考えることなのでしょう。それだけに、ジュリアの選択に共感できるのです。[DVD(字幕)] 8点(2013-04-14 20:35:55) 8. 灼熱の魂 《ネタバレ》 中東での内戦が生んだ悲劇を背景とした、一人の母親の物語。映画は、主人公が残した遺言(=謎)を受けた双子の姉弟が、母親の故郷を辿るところから始まる。姉弟の旅と同時に、主人公の過去が徐々に明らかになっていく展開はミステリ的要素を含む。けれど、その真実はあまりに過酷だ。憎しみと愛情の入り混じった母親の葛藤は、出生の秘密を知った子供たちに受け継がれることになる。広大な砂地を捉えた美しい映像と練られた物語の中に、歴史が生んだ悲劇を浮かび上がらせる秀作。[映画館(字幕)] 8点(2012-01-30 09:56:18)(良:1票) 9. ミックマック 《ネタバレ》 変わった仲間たちが助け合って大企業に立ち向かい、ピンチ中で恋が芽生える。派手さはないけど、頭が良くておかしな復讐劇に魅了されました。いがみ合う企業の社長たちを覆面して拉致し、鳴り物を鳴らして中東に連れて行ったように見せかけるラスト。分かってはいるけど気持ちのいい爽快感がありました。凝りに凝ったセットも映画の魅力で、「ヘンテコだけどこんな楽しいこんな映画を見たよ」と人に伝えたくなる映画です。[DVD(字幕)] 8点(2011-09-16 23:49:36)(良:1票) 10. エレニの旅 《ネタバレ》 映画のラスト、水に浮いた小屋の中で死んだ息子に倒れかけながら泣き叫ぶエレニ。エレニが歩んできた人生の悲哀が凝縮されたこのシーン、物語の終着駅として輝いています。美しいながらも冗長な映画ですが最後に得られる感動は大きく、いい映画を観た実感が余韻を残します。[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-06-16 10:07:45) 11. エリザベス:ゴールデン・エイジ 《ネタバレ》 前作は、裏切り、策略、葛藤といった人間同士の駆け引きが楽しめる秀作。その分話はややこしくも、豪華なセットと衣装、かけ出しのケート・ブランシェットが女王として国を背負う過程にぴったりで、魅せられるものでした。今作は、前作ほどのドロドロした人間関係はなく、話自体は分かりやすい。反面、ケート・ブランシェットは名女優になり、その貫禄が見事に役にも活かされています。衣装やセットも期待通り。前作に比べて薄くなった感はありますが、やはり楽しめる映画でした。サマンサ・モートンも出番は少ないながら存在感ありです。[映画館(字幕)] 8点(2008-02-18 17:32:41) 12. ミッション・ワイルド 《ネタバレ》 19世紀のアメリカ西部が舞台。婚期を逃して人生に迷いつつも、農業に精を出して逞しく生き抜こうとする女性と、初老のはみ出し者との交流が、ロードムービーとして描かれる。この時代、田舎の開拓地で女性が生きることの過酷さが伝わる。陰鬱とした雰囲気の中に、ヒラリー・スワンクとトミー・リー・ジョーンズの巧さが光る、味わい深い作品である。[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-01-29 08:39:57) 13. 女神の見えざる手 《ネタバレ》 強引にも感じるストーリー展開だが、ジェシカ・チャスティンの巧さにひたすら魅了されて圧倒される快作。政治絡みの内容が膨大なセリフとともに語られるが、馴れれば苦にならない。銃規制が焦点の映画かと思いきや、ロビー活動のネタになっているだけなのが、少し残念。[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-03-14 08:46:29) 14. エル ELLE 《ネタバレ》 カメラは最初から最後までイザベル・ユペールを追いかける。これは彼女の物語だ。過去のトラウマからの解放と尽きない性への欲望を付きまとわせながら、周りを翻弄し、翻弄され、ひたすらに観客は戸惑わせられる。出てくる男がみんなダメな男ばかり。男性に虐げられた女性が主人公のサスペンスという前提をとりながら、実は女性賛歌のブラックコメディ的ドラマなのである。[映画館(字幕)] 7点(2017-09-17 20:04:46)(良:2票) 15. リトルプリンス 星の王子さまと私 《ネタバレ》 あまりアニメは見ないのですが、大人の視点で楽しめました。子供の頃にあって、今は問うに失ってしまった何か。そのとき、自分が持っていた良かった部分とは何か、少しの時間でも考えることができますね。プリンスの物語を辿るアニメーションはふわふわと優しい趣があります。ジェフ・ブリッジスの声もいい。[DVD(字幕)] 7点(2016-04-15 23:03:14) 16. アーティスト 映画の世界にどっぷり浸かれる映画ですね。最初はサイレントが物足りなかったけど、ペピーと逢って物語が進み始めてからはとても楽しめました。[DVD(字幕)] 7点(2012-12-16 14:35:19) 17. 裏切りのサーカス 《ネタバレ》 少しずつ二重スパイの顔に迫っていく本格的なスパイ映画だと思います。ただ、ゲイリー・オールドマン演じる冷静かつ聡明な主人公や、ジョン・ハート演じる豪腕な元ボスに比べて、疑いの対象となる4人の幹部がどうも弱い。彼らが英国諜報部で幹部にまで上り詰めた要素が見当たらず、そりゃゲイリー・オールドマンがなんとかするよねと思って安心しちゃいます。[映画館(字幕)] 7点(2012-05-21 09:23:41) 18. ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 物語は、主人公が“SourceSode”のプロジェクトに選ばれたり、2ヶ月間の記憶がなかったりする理由が明かされないまま進む。しかし、これらの謎は映画中盤であっさりと明らかにされる。後半は、残された時間の中でどう父と和解するかなどに焦点が移り、肝心のテロ犯人は随分あっさり逮捕されてしまう。この辺りの話の転換があまりうまくいってない気がした。前半のアップテンポのサスペンス劇から急にドラマへと移るが、どうも自分にはこれが肩透かしに感じた。同監督の「月に囚われた男」でもサスペンスからドラマ部分へ話が転換していくが、この前作では映画の前半にしっかりと主人公の感情面が描かれていたため、ラストの感動へとつながっていた。今作の方が題材はおもしろかっただけに、少々残念。[映画館(字幕)] 7点(2011-10-30 16:15:49)(良:1票) 19. パフューム/ある人殺しの物語 《ネタバレ》 映像と音楽に酔いしれる映画ですね。主人公の少年が、パフュームを残すという狂気に一貫して取りつかれているのも物語の異常な美しさを助長します。ダスティン・ホフマン演じる変わった香水店店主がすぐにいなくなってしまうのは残念でしたが、アラン・リックマンの登場が後半の物語をひきしめます。[DVD(字幕)] 7点(2008-01-10 18:56:01) 20. ハンニバル・ライジング 《ネタバレ》 雰囲気作りのうまい映画。妹の復讐劇と言えばそれまでですが、戦後のヨーロッパの重々しさが映画の内容に合っていて、飽きずに見れました。「レッド・ドラゴン」とは打って変わった地味な配役も、雰囲気を壊すことなく良かったのではないでしょうか。[DVD(字幕)] 7点(2007-12-10 17:51:49)
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