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1. 氷の微笑
《ネタバレ》 大きな枠としてはミステリーであるが、推理マニアが楽しめるような内容にはなってない
というのも犯人は最初からシャロン・ストーン演ずるキャサリン・トラメルであることを映画が隠そうともしていないからである
キャサリン以外の人物が次々犯人かのように疑われているが、それはマイケル・ダグラス演ずるニック・カラン刑事の願望に過ぎない
最終的に愛人のエリザベスを犯人として射殺したのは、カランが潜在的にそうしたくなっていたからだ
すなわち、キャサリンを犯人にしなくてすむ方法が欲しかったところに、得意の<早撃ち>で解決できるチャンスが向こうからやってきたのだ
自らの手で愛人を射殺した後、すべての証拠がガッチリと固められてキャサリンが無罪放免になったとき、彼はすべてを悟ったはずだ
ところでエリザベスが、銃を構えて警告している<早撃ち>の刑事を前にポケットに自ら手を突っ込んで、握っていたのはキーホルダーというのはしょうもなくて笑う[DVD(吹替)] 5点(2025-01-28 16:26:52)《改行有》
2. エル ELLE
《ネタバレ》 一度にすべては呑み込めなかったけど、長い歳月、女を撮り続けたバーホーベンが撮ったのだから・・・
隣人からのレイプを受け入れた感あってもそこで憤慨して観るのを止めたりせずに
最後まで見れば、けしてそれでいいと思っているわけでもないのだという複雑な、答えにもならないようなことになってゆくのです。
そしてその隣人は死ぬ。
なんていったらいいのか、観てるこっちが寄る辺ない気分になる。あんなひどい目に遭っても全然悲しくないように見えるのに
めちゃくちゃ苦労はしてるという。苦労の感覚がマヒしているのかな?才能あるように見えなかったけど会社の社長だよ?
気に入らない社員でも能力さえあれば絶対に切らない。それだけだ。お金も持ってる。強すぎる。
でも気軽に強い言ってくれるなよ光線を発し続ける。
涙は一滴も流していない。YesかNoしか選択できないところででそこは明確にNoなんだな、やはりというべきか
一度でも泣いたら類型的な被害者感が出てしまうという判断だろうか。
もう自分に嘘はつきたくないともいっていた。やっぱ複雑。彼女にとってなにが嘘なんだろう。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2019-08-29 03:44:28)《改行有》
3. フライト・ゲーム
《ネタバレ》 都合がいい展開を楽しめないと厳しい
犯人は、いったいどうしてこんなにもリーアム・ニーソンを手玉にとれるんだろうという興味が大半だったと思うんです
どう仕込めば一見偶然に思える事象をコントロールできるのかという部分の種明かしが残念ながら不明瞭です
被害者の殺害方法、大胆にも時刻まで限定して予告し、監視が厳しくなる中誰にも知られずにどうやってという部分がです
答えがあるとすれば、それは運が良かったから
たまたま誰も見てなかったとかいい感じに他人が行動してくれたとかコクピットの壁にトイレからこっそり穴が開いてるとか
いただけない手法の連続で、うまいこと理由をつけてごまかそうともしない
(トイレってあんな所にあるもんなの?)
脱出時の「予定より2分も遅れてる」というセリフはその辺制作サイドが自認してギャグにしたんだろうと思います
テロの警鐘のためテロ起こすという矛盾ありまくりな理由の一方の犯人と単なる金目当てのもう一方の犯人
医者がいってた疑問、いずれにせよ殺すつもりならなぜすぐに爆破させないのかの回答が、
制限時間内にきっと飛行機は降下するからパラシュートで外へ逃げられるという他力本願でこれもなんだかなですが
いざとなった際の犯人二人のコンセンサスもとれてない。結局仲間割れの同士討ちて・・・犯人ショボすぎ
あと降下すれば撃墜するっていってた要素はしれっとなかったことにされちゃいましたね
テロリストが空港でフリーパス状態になぞらえた、この辺も作り手のジョークでしょうか
ジャンル映画とはこんなものだよ、とちょっと諭されてるような気分がしました
犯人とのやりとりなどチャットがHUDのように空中に浮いてくるのは見易くてよかった
上昇するときだけはダメというリーアムのキャラ設定は墜落するときには強いんだぞというジョークですかね[インターネット(吹替)] 4点(2019-08-09 02:50:52)《改行有》
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