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プロフィール |
コメント数 |
1276 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
【名前】「くるきまき」(Kurkimäki)を10年近く使いましたが変な名前だったので捨てました。 【文章】感想文を書いています。できる限り作り手の意図をくみ取ろうとしています。また、わざわざ見るからにはなるべく面白がろうとしています。 【点数】基本的に個人的な好き嫌いで付けています。 5点が標準点で、悪くないが特にいいとも思わない、または可も不可もあって相殺しているもの、素人目にも出来がよくないがいいところのある映画の最高点、嫌悪する映画の最高点と、感情問題としては0だが外見的に角が立たないよう標準点にしたものです。6点以上は好意的、4点以下は否定的です。 また0点は、特に事情があって採点放棄したもの、あるいは憎しみや怒りなどで効用が0以下になっているものです。 |
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1. 夜霧のジョギジョギ
《ネタバレ》 原題のPengabdi Setanは英題のSatan's Slaveと同じ意味らしい。このsetanという言葉はアラビア語由来だそうで、欧米のサタンと同じ言葉が中東から別経路で伝えられたということか。
邦題は中身と全く関係ないので呆れるが、公開時にこの名前(正しくは「…モンスター」)が強烈な印象を残したことで今日まで伝えられたのだろうから、意味不明でも何でも配給側の勝ちと思うしかない。
解説文を見るとゾンビ映画として売りたいようだが、基本的には不運な家族を襲う悪魔とエクソシストの戦いをイスラム世界でやろうとした映画に見える。ただし死人の目とか墓を掘り返すなどは確かに「吸血ゾンビ」(1966年英)を思わせるものがある。
欧米の悪魔なら初めからキリスト教で対抗するのが普通だろうが、この映画では正規のイスラム教よりも、まずは伝統的な呪術や祈祷師に頼るのが常識だったように見える(弟の友人・弟・姉の恋人・姉)。悪魔祓いもこういう俗信を排するところから始めなければならないのは、現地にまだイスラム教がちゃんと行き渡っておらず、目下鋭意布教中であるかのような印象だった(実態は知らない)。
物語の面では全く期待していなかったが、意外にもそれなりにちゃんと作ってある(前に見たインドネシア映画「首だけ女の恐怖」(1981)よりは)。神を信じない一家を悪魔が狙って怪しい家政婦が入り込む一方、危険を察した宗教者が再三の警告を寄せて緊迫感を高める構成になっている(かったるいところもある)。しかし最後の救援が若干唐突なのと、ラストが意味不明だったのは残念だ。悪魔との戦いはまだ続くので、神を信じて対抗しろということか、あるいは神も万能ではないと言ってしまっているようなものか。
ほかどうでもいいことだが字幕に関して、窓の外から幽霊が迫る場面で「うらめしや」と書いてあったのは笑ったが、ここは実際に和風幽霊の雰囲気だったので適切な訳ともいえる。
さらにどうでもいいことだが、字幕で「アンタ」と書いてある場面で登場人物が言ったのは、「アント!」にも聞こえたが「Anda!」だとすればyou!の意味であり、これはたまたま似た言葉だったので字幕も合わせたかも知れない。また夜になぜ墓へ行ったのか、と父親が娘を問い詰めた場面で、夜は墓場で運動会だろうが、と思っていたら父親自ら「運動会!」と言ったように聞こえたのは一瞬驚いた。しかしここは字幕のとおり「Untuk apa!」(何のために)だったようで空耳というしかない。[DVD(字幕)] 4点(2021-08-28 09:18:56)《改行有》
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