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プロフィール |
コメント数 |
3996 |
性別 |
男性 |
年齢 |
54歳 |
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1. 春にして君を想う
《ネタバレ》 主人公の老人が大自然の中へと彷徨い出る。そこに至るまでの過程が、いささか端折り過ぎ、いかにも「都合よく」追い出されるような形に。こんな形だけの描写をするぐらいなら、いっそ純粋に自分の意志で彷徨い出るようなストーリーでよいのでは? そもそも、大自然の中をヨボヨボと老人歩かせたら映画観てる人は感動するだろ、とか、思ってないか? いや、図星なんですけどね。確かに感動します(だからこそ、色々と余計な部分が気にもなるのだけど)。哀しみの漂うこの美しさには、やはりどこまでも惹きつけられてしまう。共に“脱走”した婦人を埋葬する老人が口ずさむ、バッハ作品ではお馴染みのコラール。これもちとキザなくらいハマっていてイヤミな気がしないでもないけど、やはり美しいものは、美しいのだ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-03-23 14:31:00)
2. コールド・フィーバー
白い映画。寒い映画。本作を観ていた年寄りが2,3人凍死したらしい。ってのはウソだけど(吸血ブラッシーじゃないんだから)。この映画、設定の甘さ(ゴルフボールが偶然ぶつかってスイッチオン!がアイスランド行きのキッカケ、だなんて・・・ちょっとハズカシイ)とか、出てくる人物のあまりに戯画的なところなど、気にならなくはないのですが、そこはファンタジーと割り切って。何しろこの真っ白な世界。幻想的、どころじゃありません。こういう光景を観てるだけでもう、この映画をこのままずっと観ていたい気分になります。そして最後に両親を弔うシーン。まったく場違いなハズの日本風の儀式がどうしてこんなに自然に見えるのか。このシーンを支えているのが単なるエキゾチズムではないから。もっともっと普遍的な人間の魂の発現であるから。この寒い世界の中だからこそ、映画の温もりがしっかりと伝わってくるのです。8点(2004-11-12 01:04:31)
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