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プロフィール |
コメント数 |
1910 |
性別 |
男性 |
年齢 |
48歳 |
自己紹介 |
自分なりの評価の基準は、 10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。 9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。 8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。 7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。 6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。 5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。 4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。 3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。 2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。 1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。 0・死霊の盆踊り。 |
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1. ウェイティング・バーバリアンズ 帝国の黄昏
《ネタバレ》 ここは、帝国の端っこに位置する小さな辺境の町。心優しい民政官の元、人々は貧しいながらもずっと平和に暮らしてきた。ここからそう遠くない場所にある未開の地には昔から遊牧民が住み、たまに住民との小競り合いも起きるが、それでもこの静かな生活はずっと続くと信じていた。そんなある日、帝国の中央政府からジョル大佐という名の警察官僚が派遣されてくる。大佐は唐突に、「蛮族が帝国の領土を狙って攻めてくるという噂がある」と民政官に告げるのだった――。その日から、誇り高き遊牧民たちを蛮族と決めつけるジョル大佐の厳しい弾圧の日々が始まる。次々と捕らえられては激しい拷問と容赦ない尋問を受ける遊牧民たち。それまで平和だった辺境の町は、瞬く間に血生臭い空気に支配されることに。単なる一公務員に過ぎない民政官は、帝国の強大な権力を後ろ盾にする大佐に逆らうことも出来ず、なすすべもなく見守ることしか出来なかった。そんな折、彼は捕らえられた遊牧民の中に両親を殺された挙句自らも両足首を折られ、さらには両目を潰された少女を見つける。あまりの不憫さに彼女を引き取ることを決意した民政官だったが……。ノーベル賞作家の著した小説を基に、そんな辺境の小さな町で繰り広げられる憎しみと暴力の連鎖を寓話的に描いたヒューマン・ドラマ。最近スランプ気味のジョニー・デップが冷酷無比な軍幹部を演じ新境地を拓いたということで今回鑑賞してみました。まあ彼の演技がいいかどうかはさておき、これがウィリー・ウォンカやキャプテン・ジャック・スパロウと同一人物とは到底思えないほど、全く違うイメージを作り出しているのは事実。ここはさすがカメレオン俳優と言った感じですね。変なサングラスをずっと掛けてるとこは相変わらずでしたけど(笑)。お話の方は、極端なまでに無駄を削ぎ落した寓話的ないわゆる不条理劇。それまで何も問題なかった平和な町の中で、権力がいかに敵を作り不毛な争いを生み出すかがよく分かる。結局国家が権力を維持するためには、共通の敵を作り出して国民の不満を外へと向けさせるのが一番手っ取り早いということですね。それが絵本のような分かりやすい物語の中に結実しておりました。また、主人公となる民政官も絶対的な正義というわけではなく、彼も人間的な弱さを抱えている小市民というのもなかなか深い。きっとこのようなことは今も世界中で繰り返されているのでしょう。ただ、後半から幾分か腰砕けちゃったのか、物語の結論がかなり尻切れトンボに終わってしまったのが残念でした。もっとこのテーマを深く掘り下げてほしかったところ。殺伐とした世界観や脚本は悪くなかっただけに、何とも惜しい。[DVD(字幕)] 6点(2022-02-24 07:32:32)
2. 海を飛ぶ夢
《ネタバレ》 海水浴中の事故によって首から下が一切動かせなくなり、以来寝たきりの生活を余儀なくされたラモン。家族や支援者たちに支えられながら26年もの間、そんな辛く不自由な日々を過ごしてきた彼は、最近ある願いを抱くようになるのだった。それは、自らの尊厳ある死――。「誰にも迷惑を掛けず、静かに自分の人生の幕を閉じたい」。法律的な問題をクリアするため、ラモンはこの問題に詳しい女性弁護士フリアを雇う。何故自分が死を望んでいるのか、どうしてこのような障碍を負ってしまったのか、自らの率直な想いをやって来たフリアに語り始めるラモン。次第に彼は若き日の情熱的な恋の思い出や、長年書き綴ってきたという自作の詩まで披露するようになる。いつしかお互いに特別な感情を抱き始める二人。だがフリアもまた、自らの身体に秘密を抱えていて……。長年の寝たきり生活から自ら死を望むようになった、ある一人の男の秘めたる想いを淡々と見つめたヒューマン・ドラマ。若き日のハビエル・バルデムがそんな尊厳死を選択せざるを得ない障碍者を演じ、幾つもの賞にノミネートされたという本作、今更ながら今回鑑賞してみました。監督は、ヒット作を連発しノリにのっていたころのアレハンドロ・アメナーバル。〝尊厳死〟と言う非常に重いテーマを扱いながらも、このラモンと言う男の純粋なラブストーリーとしてこの物語を捉えているのが良いですね。変に説教臭くなったりお涙頂戴物語になることなく、最後まで彼の一途な思いに寄り添うような気持ちで観ることが出来ました。特に彼が、想像の世界で空を飛び海を越えて愛しい女性の元へと向かい、そして自らの腕で抱きしめるというシーンは出色の名場面。監督のその演出力の高さには驚くほかありません。物語の後半、この彼女もまた脳に疾患を抱えていることが分かります。そう、フリアも近いうちに身体が動かなくなり、そればかりか記憶すらもなくしてゆくのです。そんな二人がベッドで寄り添いながら、ともに死を誓い合うシーンなどとても切ない。そして、彼らがそれぞれに辿ることになる運命。果たしてその結論が正解だったのか。もちろん人生に明確な答えなどあろうはずもなく、いろいろと考えさせられるその結末に僕は思わず涙してしまいました。生きることの辛さと切なさ、そして愛おしさがぎゅっと凝縮された密度の濃い秀作と言っていい。[DVD(字幕)] 8点(2020-09-08 00:40:18)
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