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プロフィール |
コメント数 |
2162 |
性別 |
男性 |
年齢 |
57歳 |
自己紹介 |
実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます
評価:8点以上は特別な映画で 全て10点付けてもいいくらい 映画を観て損をしたと思ったことはないので 酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです
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●今週のレビュー 「」
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1. トロピカル・マラディ
《ネタバレ》 前半は男と男の出会いとイチャイチャが言葉少なに描かれてゆく。男女ではなく男同士であること以外はべつに変わったところはなく、ちょっとした笑いも交えてなんとも清清しい恋愛の一端を見せられているような、そんな前半であった。ところが二人がデートを終え、一人が夜の闇に消えてゆく瞬間から強烈な緊張感が出現する。人が虎になるという民間伝承が語られ、そこからはいつ虎と化した若者が出てくるのかというサスペンスが常につきまとうことになる。しかしこの映画の凄いところはそこではなく、度々映し出される闇と、その闇の中に浮かび上がる虎の映像にある。このシーンの凄さをどう伝えればいいのかわからない。息をすることすら忘れて凝視した。全く異なった時間の流れを感じさせるのは、前半の日常の丁寧な描写が活きているのだろう。この闇と虎はなにかの比喩なのかもしれない。男を好きになってしまった男の深遠に潜む虎、とか。日常の狭間で悩み、自らの虎を抑えきれなくなった若者は虎を開放してしまう。それを恋人は受け入れる。そんな物語かなと思ったんだけど、実はそんな解釈もどうでもよくって、この映画の最大の魅力は、この映画を見て感じた戸惑いそのものにあるような気がする。なぜ戸惑うのか。それはこの映画が私の許容範囲を超えたものを見せてくれたからに他ならない。[映画館(字幕)] 7点(2010-01-22 14:08:06)
2. 永遠<とわ>の語らい
《ネタバレ》 博物館での足元を映したシーンと船内で歌手が歌うシーン以外は全く動かないカメラが静かに文明の歴史を語ってゆく。前半は、船、港、遺跡、という一定のリズムの中で文明の創造と崩壊の歴史を永遠に語られるべくして生まれた伝説と共に母から娘へと語り継がれる。古代文明から人は何を学ぶのか。後半はその問いに答えるかのように国籍の異なる人物たちが語り合う。そして博物館が以前はモスクで、その前は聖堂だったという歴史が語るように、ひとつの文明を終わらせる何かが暗躍する。文明が生み出したであろうテロリズムである。暴力が文明を終わらせたようにこの映画もまた唐突に終わりを告げる。その非情さは、映画自体をも破壊してしまう驚愕のラストで表現される。 私たちは「9.11」を語るとき、その非人道性を頭ではわかっていても政治的な意見へと変貌しがちである。しかしこの映画は純粋にテロに対する怒りや悲しみや悔しさという気持ちを奮い立たせる。この映画を観た直後は呆然とするしかない。しかしその夜は怒りと悲しみと悔しさで眠れなかった。この映画は永遠に語り継がれるべき映画です。[DVD(字幕)] 9点(2006-01-06 14:22:33)(良:3票)
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