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1. マレーナ
《ネタバレ》 久しぶりにイタリアンを堪能しました。でも予想と違って前半は少年の妄想のオンパレードで「これは軽いノリのエロコメディなのか?」とちょっとがっくり。ラウラ・アントネッリの「青いナントカ」て映画を思い出しました。でもリンチされてからは雰囲気変わりましたね。
私が女だからなのか、あの少年がマレーナに四六時中張り付いてるサマは見ていてけっこうイラつきましたwなんていうのかなぁ、純情とか純真というのとはちょっと違うんじゃないでしょうか。結局あの子も街の男たちと同様マレーナを性の対象としか見ていなかったように感じた。女たちからリンチされるマレーナを男たちは誰ひとりとして助けない、その中にあの少年もいたでしょ。
女の私が言うのもなんですが、しかしあの女たちの陰湿なやり方はどうよ。マレーナは美人というだけじゃなく、確かに服装も物腰もあの閉鎖的な街では異質というか浮いていた。けれどそれがマレーナであって、彼女は自分から男たちに色目を使うようなことはしてないじゃん。頼れる人はなく職安に行ってもなぜか雇ってもらえず、髪を切って染めたマレーナは「それなら、そうなってやるわよ」みたいに開き直ってしまったのかな。で、そうなったらなったでリンチですよ。その他大勢の女たちとはちょっと違うというだけの根拠のない差別、いじめじゃないですかぁ。こういう状況と心理状態の時って相手が何をどう言おうがしようが、あの集団にとっては中傷、悪口のネタにしかならず、どこまでも敵でしかないのね。
地味になって帰ってきたマレーナに挨拶を促すように声をかけ、それに応じた途端に「仲間にいれてやるわよ」みたいに蔑むように接するまわりの女たち。他人のことにはこれといって興味のない淡々としたマレーナと仲間意識の強い女の集団、こういうのってけっこうありますね。これは少年の初恋を描いたラブストーリーかつ成長物語ではなく、戦時下の閉鎖的な島を舞台に人の業を見せていると思います。
モニカ・ベルッチはほんとにキレイですね、さすがイタリアの宝石、至宝。エンニオ・モリコーネの音楽とシチリアの風景が素晴らしい。前半とは違い、ラストはとてもしっとりとした気分で見終わりました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2007-08-25 01:06:55)(良:1票) 《改行有》
2. マーサの幸せレシピ
《ネタバレ》 いい映画でした。馴染みのない俳優さんばかりでしたけど、マーサはヘレン・ハントに似ていて、マリオはジャン・レノを丸くしたみたい。ドイツの女性ってあんなにかっこいい人ばかりなのかしら。すっきりシャープでみんな素敵。なにも食べようとしないリナに「全部食べるなよ」と言ってさりげなくパスタのお皿を渡すマリオ。いいシーンでした。大人たちが子どもに対してベタベタと接しないのがリアリティがあっていいわ。いつも曇って暗く寒いドイツと太陽サンサンの暖かそうなイタリアの対比もいいです。あの風景の違いを見て、イタリア人のマリオがいることの意味がよーくわかりました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2003-12-16 01:01:20)
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