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プロフィール |
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自己紹介 |
今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。 物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。 備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。
10 至高の殿堂入り 9 心に残る傑作 8 もう一度観たい佳作 7 面白い 6 そこそこ面白い 5 普通 4 それほど面白くはない 3 面白くはないが見どころがなくはない 2 全然面白くない 1 酷い駄作 0 呆れ果ててもはやネタレベル |
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1. 眼には眼を
《ネタバレ》 復讐劇の異色作。得体の知れない緊張感で最後まで釘付けにされる。
言葉の通じない中東の村での孤立感と焦燥感。ボルタクの思惑をはかりきれないので不気味さが募っていく。ストレートに憤怒をぶつけるのではなく、時折見せる親切な言動に、妻を失った恨みの深さを覗かせる。道連れ覚悟の激しい憎悪が、簡単には殺さない凄みを感じさせる。自爆覚悟の執念深さで狙われたら、もうどうすることもできない。真綿で首を絞められるようにジワジワと迫ってくる恐怖。
猜疑心に苛まれ、生殺し状態の主人公に、いつしか感情移入していく。岩と砂ばかりの山の中で、喉の渇きと足の疲労がビンビン伝わってくる。いっそのこと殺してくれと懇願するほどの苦しみ。
希望を与えては絶望させる究極の復讐。絶望を見事に描き出すラストの俯瞰が圧巻。
あの山を越えれば町が見える――最後の気力を振り絞って希望にすがりつきながら、絶望のどん底に叩き込まれて行き倒れ、ハゲタカの餌食になっていく姿がはっきりと見えるようだ。
医師が最初に男の妻を診ていてやればと悔やまれるが、それも結果論で、勤務外にどんな患者でも対応するとなると医師の負担が大きすぎる。
ボルタクの方も、逆恨みではあるけれど、恨みをぶつけたくなる気持ちはわかる。でも、共倒れになったら、残される幼い娘はどうなるか考えられなかったのか。憎悪は人を狂わせる。
自爆覚悟で捨て身になった人間に狙われたら逃れようがないんだなという怖さ。
死んだ妻の美しい妹の態度の変化がとてもリアルだった。[DVD(字幕)] 8点(2014-11-01 21:50:52)(良:1票) 《改行有》
2. メリッサ・P ~青い蕾~
《ネタバレ》 イタリアの17才の女子高生が実体験を描いたという小説が原作。
セレブで遊び好きな少年を好きになったものの、弄ばれて屈辱感を与えられたことをきっかけに、どんどん無軌道な性にハマっていく。
自分をあえて傷つけるような浅はかな行動は、いかにも悲劇のヒロインを気取る自己陶酔好きの痛い女のよう。
『プラトニック・セックス』よりもっと青臭くて未熟。
なんの共感もできず、ストーリーも散漫で中途半端。
母とわかり合えてなんとなくハッピーエンドのようなラストが、とってつけたようで説得力がない。
主演のマリア・バルベルデは悪くないのに、メリッサが魅力的な人物として描かれていないのでまったく惹かれない。[DVD(字幕)] 2点(2013-07-11 23:05:52)《改行有》
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