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プロフィール
コメント数 604
性別 女性
ホームページ http://www.geocities.jp/suminoe_kagaya/
自己紹介 2004年から映画専門サイトをたちあげました。
ジャンルはSFが主ですが、サスペンスも大好きです。
リバーランズスルーイットや、ショーシャンクの空に
のようなヒューマンものから、未知との遭遇やバックトゥ
ザフューチャーなどのアンブリンもの。
十二人の怒れる男やパルプフィクションなどの脚本もの・・
自分が良いと思った映画が合う映画で、見る人の数だけ
思いも変わると思います。その中で、共感できる人が
多ければ売れるのでしょうね。
たまに<これだけ映画を見てるんだから万人受けは・・>
と、マニアックな映画にも手をつけますが、
できの良い映画や単館ものなど多趣味なジャンルに疲れ、
子供時代に帰ってるみたいです・・
それらは映画館で見た映画本来の娯楽作だった・・

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【製作国 : イタリア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
投稿日付順12
変更日付順12

1.  ニュー・シネマ・パラダイス 《ネタバレ》 完全版を観ました。これは、ラストがいいです。中だるみの感もありますが、これと同じ、中だるみが一気にラストで押し寄せてくるラストに、(リバー・ランズ・スルーイット)(追憶)などがあります。もっとも、この作品が一番、後味がよいのですが。いろんな感動の仕方がありますが、私にとっては、家族愛でしょう。会おうと思えば合える距離なのに、一番遠い故郷。帰ってきても、子供部屋のままで待っていた母。何も変わらないもの、変わっていくものたち。(海の上のピアニスト)も期待して見ましたが、裏切られました。ラストにすべてを壊しちゃいけない。ていうか、この作品が素晴らしすぎ。最後の映画館で流れる映画の切れ端は、その映画をリアルタイムで観た年代の方なら、さらに感動できると思う。この作品は、この監督そのものなのでは?観終わったあと、素直に泣けました。人生って悪くないよと、老人のように微笑んでいました。 10点(2003-12-07 11:38:47)(良:1票)

2.  オープン・ユア・アイズ 《ネタバレ》 人事だと思って観るようにもできない不思議に同感できる映画。 主人公の設定が共感はできないものの、 夢を見る動物に産まれてきたから同感してしまいます。 この暗さや疎外感や閉鎖感、そして解放されても続くメビウスの輪・・ 好きなんだなぁこういうの。 この作品最大の謎は観ている最中よりも、 観終わったあとに訪れます。 数々のサスペンスの前例の記憶からして、 とてもわかりやすく私は最初のほうで(女性がふたり)もうわかってしまいました。 これは・・ビル・プルマン主演デヴィッド・リンチの「ロスト・ハイウェイ」そっくりだ。 しかも公開年が同じ・・(あとで結末が違うことはわかるんですが) 大いなる勘違い。 それまでが自分の予想どおりで楽しくて、 じょじょにそれが間違っていたことがわかりまた楽しい。 (やはりね)(ん?)(んん??)(そうか夢オチか)(えっ違うかも・??) 他に組み立ての面白さでは「ユージュアル・サスペクツ」 「ゲーム」などがあるし、 「パルプ・フィクション」のように途中でシャッフルさせる映画も思い出した。 ここらの作品を例にあげているように、 私は根本的にサスペンスやミステリーには恋愛を前面に出さない映画が好き。 恋愛中心に描かれるとありえない設定から始まるので感情移入しずらいのです。 ところがこの作品はあくまでも恋愛というテーマが主人公の価値観を描く下地になる。 感情移入はできないが同感ができてしまったのは、 この映画の脚本は中半でいじられています。 最後に種明かしされた本当の夢と作られた夢の境界線は、 雨で濡れた路上で酔いつぶれて倒れ寝る主人公が鍵ですが、 それよりも公園のシーンはどうでしょうか。 まったく関係のないシーンを入れて観客を混乱させています。 そこさえ外せばつながりますよ。 あと、夢の中での登場人物は全て自分です。 形は記憶から借りた他人ですが、 それを操作できるのは自分だと思うのです。 自分自身というキーワードが私の見解では、 精神科医だと思うのです。 もしかしたら亡くなった父親の姿を借りているかもしれないし、 白衣を着ていないとか質問攻めにするとか、 これは夢の中でのもうひとつの自分自身の真相なのではと。 [DVD(字幕)] 8点(2006-02-15 11:15:19)《改行有》

3.  サスペリアPART2 《ネタバレ》 犯人探しのサスペンスで、これはホラーではありません。 サスペリアのほうがヒットしてしまい、こちらのほうが古いのに2と名がついてしまいました。 サスペリアのほうは全く怖くはない魔女ネタでがっくりでしたが、 この2のほうは周到に練られた脚本と心理描写がすばらしい。 ホラーのコーナーにあっても仕方ないホラー殺人の始まり。 ネタをばらすとこの映画は面白くないので・・でもちょっとだけ。 カメラワークに力を入れて観る私は(苦笑)もう終始感心しどおしでした。 ただし正統派のようで、古典的なホラー描写が多く、 今のサスペンスやホラーのように奇をてらったようなことはしませんから、 ある程度予測はつきます。(襲われる役が上を見ると前から来るとかはない) それでも十分緩やかでいて力強いカメラの緩急。 こういう撮りかたは観てて疲れないし臨場感があります。 映像で説明してくれセリフで惑わせてくれます。 預言者が殺される現場を見たピアニストの主人公はその屋敷の廊下にあった絵が、 いつの間にかなくなっているのに気がつく。 階下で泥酔状態でいる同じくピアニストの友達も走り去る犯人を見たが・・ 殺人をした相手をなぜか憧れの目で見た主人公は友達に告げるが、 「絵がないと思ったのは君の記憶のすりかえだ」と当たり前のように咎められる。 犯人探しを始める主人公に新聞記者の女性が近づく。 絵のことが頭から離れない男はやがてその絵が幽霊屋敷にあったという事実に直面する。 主人公が警察顔負けの犯人探しを続けるうちに、 次々と後をつけるように主人公に関係ある人間が殺されてゆく。 絵は屋敷の壁に埋められ隠されていた。 挑戦状を叩きつけるように証拠は隠蔽され主人公以外の人間は惨殺されてゆく。 その殺され方も異常で必ず子供の歌声が流れ人形が現れる。 前に1回しか観賞できなかった怖いトラウマになった「セブン」を思い出した。 必ず1度は犯人は普通に登場しているはずだ!そう思いながら見ていたのだが・・ ああ、外れてしまった! あまりに面白かったので即、オークションで買いました。 人気なのはサスペリアなんだろうけれど、 2のほうが面白いということ知らない人多そうです(ちょっと嬉しい) [DVD(字幕)] 8点(2005-08-20 12:32:03)《改行有》

4.  ラストエンペラー 《ネタバレ》 当事者でありながらも客観的に描かれている、 それはまるで「太陽の帝国」のイギリスの少年のように。 自分は生まれながらにして皇帝(3歳時から!)一番と思い込み、 それが徐々に幽閉されたお城のごとく世間から離れ、 それでも出たくてたまらなかったお城から出らざるをえなくなる。 昔からそういうことはありますし(国取りものとか) 感情移入もないはずでしたが、イギリス(スコットランド)教師の オトゥールが自立を教えだしてから、天皇のようなお城の王は目覚めた。 ここらがとてもいいんです。ともすれば暗い客観的な映画が、 主人公は溥儀だと思わずにいられないような、教師役の明るい品の良さ と引き立て役に徹する引きのうまさ。 まさにアジアの人から見た外人なのです。 最初から現代の溥儀役を重なる役でやっていた主役、ジョン・ローンの登場。 3歳の過去から現代までを描いているのですが、この俳優もうまいです。 私が気になったのは、坂本龍一氏の登場&アヘン女。 これは事実なんだろうか。唯一の娯楽とも取れるんだけど面白くない。 ここらとお家騒動のあたりがたいくつで安っぽく感じてしまった。 坂本氏は音楽ではとても良いのですが・・ 身が引き締まるような戦争の映像やドラマや人とのふれあい、 それらはよかったのになんか娯楽を入れてしまったようでしらけた。 高得点のわけは、やはり最初と最後の同じ宮廷の場面です。 あれを観ると全体につまらなくとも許してしまう感動できました。 拝観料を支払い自分の城に入る溥儀、 その見えない姿はあまりにも哀れで歴史の目まぐるしさを感じる。 どこかへ旅行して遺跡やお城を見つけたらこんな物語があったと、 また感慨深く思うでしょう。 こおろぎでしたか、あれもいいです。 すごいおちだなぁと感心。 なんか自分も生きているというより生かされてるんだと。 本当は暗く重い映画なのかもしれないけれど、 妙に勇気さえ沸いてくるのはなんでだろうか・・ この主人公がつまらない人間だったとは思えないし、 高貴な人間だったとも思わない。 歴史を変えようとして勇敢に死んだ方が後世から観れば面白いんだけど。 それだけじゃあないような気もしますね。 朕、皇帝側から情勢を描くことに成功した映画は珍しいと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2005-05-07 08:15:04)《改行有》

5.  天地創造 《ネタバレ》 長さは感じませんでした。観てよかったです。 ただ前半のアダムとイブの章に使いすぎている。 それがたいくつで正直眠くなった。 語りも長い。 もっとも面白そうだった「ケインとアベル」「バベルの塔」を、 もっと詳しく時間をかけてくれてたら、もう1時間増えても我慢できる。 だってこのふたつは面白いし興味ありませんか? 小説や漫画にもネタとして取り上げられるいわば見せ所なのに。 実はこのふたつの本を持っているのです。 聖書は読んだこともないけれど、「バベルの塔」の秘密にはとても興味がある。 漫画バビル二世のネタですよね。 神に近づくために作った、言葉を統一させるために作った、UFOの発着場として建てた・・ いろんな面白い話ができていますが、結局普通の解釈でした。まともな聖書。 「ケインとアベル」これも、カインとアベルとも読みますが、 現代小説として有名です。ここの章があっという間・・ 「ノアの箱舟」のノアにつながる話なのにもったいない。 ノアの章は面白いです。 CGを使わずにあの箱舟を撮影したのはすごいこと。 つがいで動物を乗せるのですが、ワクワクしますよ。 で最後の章があまり知らないところなのですが、 それはやはり私が聖書を知らないからでしょう。 イスラエルの父祖アブラハムの章がこのDVDの表紙になっています。 神が授けたひとり息子を神にいけにえとしてささげるのですが・・ 年老いたアブラハム婦人サライとアブラハムの元に現れたエンジェル。 SFっぽくて面白いですよ。P・オトゥールがみっつめの天使役なのですが、 怒って罪をさばくためにあの碧眼で村を焼き尽くします。 おかしくも真面目なSFだ・・ [DVD(字幕)] 8点(2005-05-07 07:59:27)《改行有》

6.  セルピコ このセルピコはまた見る価値がある映画だと思います。 サスペンスですのでオチがわかるともう普通は見ないのですが、 人間不信になりそうなときこの映画を観るのもいいんじゃないかな。 正義感ゆえ迫害され、見てるほうも一緒に嫌な気分を味わいます。 しかしそれでもいいんじゃないか。 後味が悪かろうと怒りでどうしようもなくなってしまおうと、 同じ境遇に立ったときに人は共感し考えるものです。 それがどう思われようと間違いじゃないと。 決して傷をなめあう映画でもありませんから、 人間不信で癒される映画を観たいと逃げ道を探す人には不向きです。 同じルメットの作品の「12人の怒れる男」を、 この作品のあとに見ることもオススメかな。 正義は必ず報われるんじゃない、でも報われなくても残るものがあるはず。 そう見ていただければこの作品だけでも十分です。 いっとき社会派や重いのばかり見ていたんですが、 このての作品は本当にルメット監督はうまい。映画を観るというよりも、 役者の演技と脚本を楽しむようなもの。 パチーノのこういう初期の暗い目が生かされる演技が好きです。 後半ではあまりの展開に泣いてしまいましたよ。 同情とか哀れみではなくて、悔しくてね。 暗くて後味が悪い映画なのに、妙に勇気がわいてきたりするんです。 そこがこの映画の不思議な魅力です。 自分はなにをすべきか、何にこの気持ちをぶつけようと。 どうにもならない奇妙な正義感さえわいてくる。 こういうのが好きな私は真面目すぎて面白くないなぁ・・ もっと柔軟にならないとなんて、 またテリー・ギニアムやデビッド・フィンチャーに走るのですが(苦笑 [ビデオ(字幕)] 8点(2005-04-03 01:45:41)《改行有》

7.  サンゲリア 《ネタバレ》 ゾンビ映画の王道! しかし「ゾンビ」よりもどちらかといえば、 「死霊のはらわた」に近い演出。 ただ娯楽に走ることのみになってしまった「ゾンビ」シリーズに比べ、 これはすごい世界観がありました。 キモイ、グロイ、それはゾンビ映画の常でそれだけの演出なら私はあまり好きではない。 それだけではないんだという世界を久々に観たような気がしました。 あのラストは素晴らしい。 もしかしたら私の好きなエンディングとはこういう絵なのかもしれない・・ ホラー映画によくある主人公は実は生き延びて他は犠牲・・ そういったありきたりな物語ではありません。 そんな都合のいい物語はヒーロー映画だけで十分かも?? ドクター・モローの島を死霊のはらわたのメイクでゾンビのラストにしました~みたいな本作。 とにかく何度も言いますがラストが秀悦! あの色やあの怖さは今の作品にはない。 ものすごく怖いというわけでもなく、 ジョークみたいな怖さ。 世界の終焉を共存したような絵。 そう、ひとつの絵としてもうまいなぁと感心してしまいます。 作品内容のテンポがよろしくないのが大いなる減点。 N.Yのある建物が今観ると平和で逆に哀愁が・・ [DVD(字幕)] 7点(2006-04-23 13:18:47)《改行有》

8.  海を飛ぶ夢 《ネタバレ》  自分がいなくなることや行ったことのない帰れない世界は怖いものです。 だから輪廻や天国を人間は夢みるのであって、 ほとんどの宗教はなんのリアリズムもない夢の世界を説いています。 この映画はリアリズムが理解できないとただ主人公がかわいそうとか、 周りの残される人に感情移入し泣かされてしまうかもしれません。 実際私もグッときたのですがその感動よりも描きたいことに興味を持ち、 しばらくしてまたこの作品を色々な角度から観てみようかと・・ たぶん次に観るときはまた評価が上がっているかもしれません。 今回は私は客観的に観て感心し感動しただけにとどまっています。 尊厳死を選んだ主人公に対し最後まで第三者の目でしか見られなかった、 考えられなかったその他の人々の気持ちは大変よくわかります。 これだけそれぞれの人々の気持ちをきちんと描写されている映画は珍しい。 共感できたふたりの女性のうち本当に添いたかった女性は、 われに返るあの演出はうまいとしか言いようがない。 そして神父の無責任な言葉は的をついており、 私は報道の自由が恐ろしくなりました。 同じ体の不自由な立場の神父がテレビ画面からメッセージを送る。 それは宗教を神を恐れさせるためではないにしろ、 結果的には本人や家族には偽善にしか映らなかった。 誰の立場もわかりすぎる説得力のある映画なのに、 主人公の立場には立てない自分はあくまでもその他の人と同じ。 ただ意義のある作品です。 いつかは誰もが考えなければいけないことを、 美化したり泣かせようとする作品ではありません。 映画の手助けという点では、 かなりうまいこと映画化されてるなぁと感心しました。 音楽がいいし映像も見やすく演出は「バーディ」を彷彿とした、 上空から飛ぶ鳥のカメラのソレです。 生きてる意味って何? と問う作品が多い中で死ぬ意味って何?と問う映画は珍しい。 戦争や仕方のない理不尽な題材でこのテーマはあるけれども、 実話でもある(近年にニュースでありました)この作品は、 死への賛美や逃避でもないきわめて現実的な内容であります。 現実的であるがゆえに私は理解し興味を持ったのかもしれません。 [DVD(字幕)] 7点(2006-01-20 05:01:34)(良:1票) 《改行有》

9.  カサンドラ・クロス 《ネタバレ》 細菌感染者をとにかく邪魔だから関係のないようにポーランドへ送っちゃえと、 細菌を極秘開発していた某国の身勝手さから大事件に・・ カサンドラクロスという国境に架かる鉄橋は戦後から閉鎖され安全性は絶対不安。 ポーランドの収容所へ細菌感染した列車の乗客全員!を送り込み隔離するという計画は、 あくまでも極秘に行われなければもともとこの細菌研究というものは非常に危険な兵器にもなる。 バート・ランカスターが命令を受けていた相手は最後までわからないようにはなっているものの、 あきらかに大統領クラスのものでフィクションとはいえ合衆国の身勝手さ、 お国の役人の融通のなさがパニック時にどういう二次災害を起こすかという恐怖。 このシリアスである社会風刺ドラマにアクションシーンやコメディをふんだんに入れ、 娯楽半分シリアス半分となかなか観やすく面白い作品ではある。 特によかったのが、老人役のリー・ストラスバーグ。 ほっとさせる手品を見せるなんのことない役なんですが作品にいっそう社会性を持たせている。 ポーランドの収容所に連れてゆかれると聞いたとたん、 死んだ妻の話をし行きたくないと言いますが・・ あの鉄橋を越えた先には何があるのか想像がつきました。 現代のパニックになったときに過去のエピソードもわかるという、 行き着かない場所への恐怖がこの老人によってよくわかります。 脱走しようとする感染者(乗客)は銃殺してもよいと命令を受ける軍隊。 まるでSWのストームトゥールーパーのごとく武装した兵士たち。 細菌は「アンドロメダ」のようにあるきっかけで自己消滅・・ しかし軍隊には融通はきかない・・ 細菌よりも怖いのが国という傲慢な兵器。 壊れるであろうポーランドに架かる橋は近づいてくる・・ 特撮も今のアクションに比べると申し訳ないものですが、 テンポもよいし二転三転するので面白いです。 トンネルに向かうヘリと列車のアクションなんて今ではよくある、 「MIP」みたいなのですがこの映画を見てください。 音楽が大袈裟でなんか好きだなぁ~と調べてみたら、 ジェリー・ゴールドスミスなんですね。 「オーメン」「エイリアン」・・なるほど。 [DVD(字幕)] 7点(2006-01-20 03:50:47)《改行有》

10.  ソドムとゴモラ(1962) 《ネタバレ》 レンタ屋に行くとまず歴史とSFを探すのですが、SFは最近SW見終えたし、 今見る歴史は旧約聖書~ローマ帝国までを基本としているので、 題名を見て「これ、天地創造でよくわからなかった章だな」と、 借りるのをためらったのですがまあ見ないとわからない。 なるほどこの章は時間かけないとよく理解できない。 天地創造ではソドムとゴモラという町は身内のいさかいが絶えず、 殺戮を重ねていてそれに怒った天使がロトと取引をし、 相変わらずどうしょうもないこの町を焼き尽くしてしまうんです。 天地創造の天使が町を焼くシーンは確かに面白かったんですが、 町の歴史や人間関係があっさり説明されてよくわからなかったので、 この作品を見ることですんなりと理解できました。 もしかして本当に真面目に作っててつまらないかも??と、 十戒のような大げさな場面はないかもと見ていたのですが、 戦闘シーンになるとこれが予想を裏切って面白い。 私は三国志が大好きなのです。 この戦闘は魏の国が呉の国を攻めるシーンを思い出しました。 戦法がよく似ていたのですよ。 待ち伏せ、火責め、水攻めとそっくりです。 映画の戦闘シーンは戦術を見るのが好きなので、 戦闘の迫力や壮大さなどは二の次の興味です。 戦争になったのもソドムの女王の兄弟の陰謀からなんですが・・ ソドムの女王は放浪の民ヘブライ人(いつも放浪なのね)たちを、 ソドムの近くに住まわせました。 女王の兄弟は政権を奪うためあらゆる策略を練る。 ヘブライ人のリーダー神(エホバ)のしもべロトが知恵と勇気で、 精鋭部隊相手に戦い(最終的にはダムを壊し水攻め)ソドムの市民となります。 が、地位を得たロトに反発する同胞も・・ 身内の裏切りもありロトは監禁されますが、 牢獄で神の使いを見るのです。 後半のクライマックスで町が壊れていくさまなどは、 これリミイクしても面白いんじゃないのかな?と思いました。 ロトの妻になる女性の存在も面白い。 女王の奴隷でありロトに献上された身分ですが、 実はソドムのスパイなのでした。 でもロトを愛し妻になります。 ロト役、もうちょっと老けてたほうがいいかなぁ。 しかし・・ロトの紋章だっけ??ドラクエまたやりたくなった。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-17 07:12:53)《改行有》

11.  映画に愛をこめて/アメリカの夜 《ネタバレ》 いい映画でした。長い小説を読んだ後のような後味です。 この監督の映画は見るのは2作目です。 映像が記憶に残り、物語を思い出せる映画。でも最初はたいくつで、 忍耐のいる話でした。やはりフランス映画=フランス語が苦手でして、 それなのに英語にせず(DVDでは選べます)身内話か・・と 時間の過ぎるのを待っていましたが、待ってよかったです! 最初のビンタのシーンでつかみはよく、それからの中だるみ(人物が多い) そして面白いと見だしたのが、ビゼット女子が出てきたあたり。 どうやらフランス語の苦手なようで、親近感みたいなもの(苦笑)を 覚えました。・・トリュフォーが、未知との遭遇に出てたときもそう思った。 ようやくフランス語の音に慣れてきたくらいには、 前半に苦痛と思っていた登場人物の名前や背景も思い出す。 すごいリアルな映像特典を見たような感じ(よくついてるやつ)なのに、 そのほとんどが映画のための演技なのかどうなのか・・ 映画を撮ってる映画を見る不思議・・大げさに言えば宇宙の外も宇宙(爆) 邦画で、小田和正が同じような映画を作りましたが、 見終わったあと面白くはなかった。アメリカの夜は、余韻がなんともいえない。 ちっちゃいレオ様ですか、気にいったので他の作品も見たい。 大人はわかってくれないを見てないので。たぶん2回見ればもっと面白いと思う映画。 この映画を見てて(わっアレに似てる)と思ったのは、 ○車の墜落シーン=たてに落ちる車の撮り方=激突!・・こちらは72年作・・ ○写真をめくるように見るシーン=ウ~ララ?とか言いながら・・ =バック・トゥ・ザ・フューチャー2・・マイケルJがフランス雑誌を見ながら、 年鑑と違うのにあきれてたアレです。 ○階段にいる男を後ろから撃つシーン=雪降ってたところ=フレンチコネクション なんというか、そういうのを探すのがいつもすきなんですが、映画っていいです。 この監督さんは本当に誠実に映画が好きなんでしょうね。 7点(2004-06-08 07:18:59)《改行有》

12.  歓びの毒牙 《ネタバレ》 ダリオ監督の作品・・やはり好きかもしれない・・ この作品は初監督作ということなのですが、 「サスペリア2」とほぼ同じです。 ただしオチは違うのでまた新たな面白さが・・ どちらが好きかといえばホラー色の強い「サスペリア2」の方ですが、 こちらは初期作ということを考えればかなり洗練されています。 音楽もおなじみの妙に明るい子供の賛美歌みたいで、 カメラワークもまるで日本の足立美術館の窓のような奥行き。 わかる人だけわかるたとえで申し訳ない(苦笑) 足立美術館の渡り廊下からガラスのない窓がたくさんありまして、 それは額縁のような役割で外の日本庭園が絵画のように見られるのです。 まさしくこの監督の作品に登場する広角図は絵画です。 無機質でいてその中で踊る犯行現場は美しくもある。 バラバラにされた紙芝居がラストに繋がる見事さ。 映画というよりも絵画を見ながら推理小説を読むような錯覚・・ サスペリア2はこの作品のページを充実させ、 訳注をつけずに挿し絵を入れて面白く読ませたヒット作なのです。 ・・と思えばわかりやすいかも。 ただし人間の根本的に持つ弱さを描いた、 トラウマ殺人の娯楽と怖さではサスペリア2にはおよばない。 それはやはりトラウマ(良い意味で別解釈されれば恋愛症候群とかになる) それにたいする狂気やおびえといったものが、 被害妄想のようなものであるから本作品はあまり説得力がない。 サスペリア2はもう幼少時からの難解なトラウマからによるもので、 ここまでいけばもう息子役が哀れで見事としか言えない。 引き立つ母親の狂気はもう怖さを越え笑うしかなくすごい作品でした。 この両作品の共通点はトラウマ、 犯人は複数、 犯人は黒手袋で声に特徴、 主人公は外国人、 主人公は犯行現場に立ち会った・・ まさしく松本清張や横溝正史の世界(ちと違うか) [DVD(字幕)] 6点(2006-09-21 07:56:07)《改行有》

13.  ラ・マンチャの男 《ネタバレ》  脚本から演出、そして一番は役者の演技・・完璧な映画です。 マイナス要素があるとすればジャンルがやはり合わないくらいです。 完璧な映画の他に評価したいのは、 シリアスで哲学的な作品をコミカルでもの哀しい作品にしたこと。 これを2次元で舞台劇にしているアイディアがいい。 純粋すぎて想像の旅に出るキホーテとサンチョ。 サンチョは現実をわかっていながらキホーテが好きだからついてゆく。 最期のシーンでは残酷にも自分が現実逃避のただの老人だったと気づくキホーテ。 もしかしたら年齢とか関係なく現実から逃れたくて夢に生きようとする人なら、 感動して共感か違和感を感じるかもしれません。 たとえ学生でもこの老人と自分は同じだと悟るかもしれないし、 本当の老人ならまさに自分もそうなりたいとさえ思うかもしれない。 ラストも秀悦で刑務所のシーンに戻り、 宗教裁判を受けるキホーテたちを受刑者たち(つまりこの劇の登場人物たち)が、 歌で見送るのですがそこで切るようにエンディングになりわれに返ります。 何が言いたいんだ・・それからかなり考えます。 夢を持った男の悲劇なら夢など持たずに現実に生きればいいじゃあないか。 でも最期の幸せそうな顔を見てごらん。 彼は現実の世界には生きられないんだ・・ お供のサンチョは現実をわかっていながらそんなキホーテについていった・・ この映画の表のあらすじの裏にある何かはわかるけれど、 共感し感動ができるような自分でもない・・ これは実際あらすじだけで解釈できる世界ではありません。 映画のあとで考えに浸りたいそんな気持ちのときもあるでしょう。 これから秋の夜長にぴったりな見やすいミュージカルです。 松本幸四郎さんが舞台記録を持つと説明しましたが、 つながりで「王様のレストラン」の三谷監督は同ドラマや他のドラマでも、 この映画の中でのあるシーンをナゾナゾとして使っています。 (向こうから頭の上に洗面器をかぶっている人がいます。なぜそんなものを?) そんな感じのナゾナゾでしたが答えは次回とか言って教えてくれず・・ この映画の中に出てきますよ(苦笑) なかなか三谷監督お茶目ですね。 気になっててたまらなかった方ぜひこの映画をお勧めします。 [DVD(字幕)] 6点(2005-09-23 12:52:38)《改行有》

14.  フレディVSジェイソン 《ネタバレ》 友達が「エイリアンVSプレデター」を借りてくれと切願するのを断る変わりに、 これを借りる羽目になりあまりというか全然期待していなかった作品。 この作品で「エルム街の悪夢」に興味を持ち見てみたくなりました。 脚本アイデアがよい。 脚本が面白くなかったのと同様の追いかけキャラでは「悪魔のいけにえ」のほうがいい。 フレディに興味を持って見たのと何しろ初めて両方見たので不安でした。 エルム街の悪夢って確かややこしい精神にくるホラーなんだよなぁ・・ 見ててなんのことやらよくわからない箇所もありましたが、 登場人物が(被害者たち)語ってくれるのでたいへん初心者にもわかりやすい。 しかもフレディ=夢オチ ジェイソン=SEXシーン(この安っぽい安易なところが実は嫌い) どちらの場面になるかが即わかるのはもしかして、映画界の「トラフィック」か~!? 突っ込みどころもギャグもあるにはあるのですが、 予想に反して意外と真面目に作られており好感が持てました。 これはこのふたつの作品のファンは涙ものなんじゃないのかな?? こういう正攻法でやられたらバーサス映画も笑えません。 しかし本物のわがまま悪のフレディが頭もよく利用されるだけのジェイソンに、 あまり好きなキャラではないんですがかわいそうになりました。 登場人物も言うように、フレディに操られているジェイソンよりフレディを遣るほうが先。 が・・ジェイソン有利にしてあげたのにこの単細胞はやはり頭は空のよう・・ 感動作にしてジェイソンを勝たすのもありなんだけどなぁと思いましたが、 そうすればきっとフレディファンも怒るでしょうし(か?)あくまでB級ホラーにしたかったのか、 続かせようとするラストはまたこのふたりの続編が出る気配。 この作品はばかにしてたけれど、見てみると脚本がよくできてます。 エルム街の悪夢って・・キューブリックが一度でも監督してたらどうなんだろうか・・ 1対1の対決がマイナスです。 あれは・・ターミネーター中華版みたいだった。(キョンシーも未見ですよ) ワイヤー使いすぎて漫画の世界になってしまいました・・ [DVD(字幕)] 6点(2005-07-01 09:19:46)《改行有》

15.  勝利への脱出 スタローンはアクションと思ってますから、アクション苦手な私は、彼の出演作品で観た映画は、これとロッキーだけです。サッカーが好きですし、脱走ものは面白そうですから見ました。面白かったです。ペレが見えただけでも。スタローンのキーパー役を見ると、前のイタリア代表キーパーを思い出します。顔が似てるので・・パリュウカだったと思います。こういう映画は、かなり強引でも許します。なにせ、サッカーが好きなので。でも、アメリカでは、アメフトや野球なのよね。 6点(2003-12-07 13:25:57)

16.  ライフ・イズ・ビューティフル 前に採点つけたときは、満点でしたが、どうもチャップリンを超えられないのに、泣け!笑え!と押し付けがましい脚本&演技に、この採点です。だから、映画って、何年かたつと、自己評価なんてひっくり返りますよ。そのときと現在の自分の変化、見方の違いもあるし、さらによい映画を観たりしたら違います。当時は感動し、共感までし、大いに泣きました。自己犠牲でハッピーエンドなメッセージ映画って、カルピス子供劇場によくある。あれは、アニメだからよい。個人的に、イタリア映画の趣は好きですが、戦争ものなら、(シンドラーのリスト)のほうが深刻でよい。ミュージカルではないが、ミュージカルっぽいノリが苦手。突然コメディ突然深刻、観てるほうは疲れる・・ 6点(2003-12-07 13:00:59)

17.  ゾンビ/ダリオ・アルジェント監修版 《ネタバレ》 なんかよくわからないけど、漂流教室みたいで好きな脚本です。ラストが意味深で、子供心に心配しました。おいおい、燃料持つのかよ・・そして、ゾンビだらけのデパートは、これなら行ってみたいよなと共感。やっぱ、漂流教室の世界だ・・一番怖いのが、エレベーターのシーンですね。やはりあれは、勘弁してほしい。 6点(2003-12-07 12:26:25)

18.  イングリッシュ・ペイシェント 《ネタバレ》 なんというか、フランク・ダラポン作をつまらなくしたような映画です。品のよい構成、長いけれど見せ所が忘れた頃にある小説のような感じ。アカデミー受けするいかにも賞タイプの作品。つまり、見てはいないけど、昔の戦争恋愛映画、ひまわりとかの種類と思います。苦手な部類なんですが、忍耐強く見てしまいました。というのはかなりストーリーが複雑で歴史背景や登場人物もわかりにくい、でも絵画のような映像と出だしからすごく品のいい感じでしたので・・シーツのうねる谷間は女性の体であり、その波は砂丘の模様となって中盤にまた現れます。脚本がわかりずらかったのに、洞窟から動かない愛する人を抱きあげ走る男に、わからんが悲しいぞ~!?と、泣いてしまった・・小説のような悲恋を見たい人、大河ドラマが好きな人、昔のヨーロッパ映画が好きな人にお勧め。 6点(2003-12-07 11:16:49)

19.  海の上のピアニスト 《ネタバレ》 死んで手が(こちらはピアノ、あちらは釣り)動かない残酷さは、リバーランズスルーイットと似ています。この海の上のピアニストは宣伝が気に入って、かなり期待して劇場へ行きました。なにせあの、ニューシネマパラダイスの監督です。忍耐の果ての感動とかまえてました。ところが最初からもう、涙腺が緩んでいました。ゴッドファーザーのような船上から見える自由の女神にです。これはすごいことになりそうだ。船で生まれた子供は伝説のピアニストとなった。これがティム・ロス。これもかなり期待した。シャインのジェフリー・ラッシュと知らない間に比べてた。確かにあの対決シーンは見事でした。そして恋愛の娯楽もありました。ナレーターは古物商に楽器を売りにきたかつての仲間。たぶん期待大の感動のラストを求めていたのでしょう。船が壊れるラストに、心の中にあった映画館が壊れる気がした。元は舞台劇で、一人芝居らしいです。あの最後のふたりのやりとりに、生々しさを感じてしまいやりきれなかった。ってことは、それだけうまいのでしょう。主人公に情が移ってしまってたから・・ 6点(2003-12-07 11:11:55)

20.  ヴェニスの商人 《ネタバレ》 映画を観終えるまでにもう「何この映画」と筋をわかっていて観てるのに、 ばからしいと怒っていた私ですが・・ この映画は観方を変えないとだめかもしれない。 余韻の残るラストでは観客に問いかけているのだから・・ 常識とは何ですか? あなたはどこの国のいつの時代の人なのですか? 考えてみよう・・ よーく考えればこの映画はかなりツボをついている。 原作が作られた時代やシェイクスピアが反ユダヤだということを。 その目で観ればシャイロックは悪であり、 日本で言えばまあ悪代官を水戸黄門や一休さんが懲らしめた。 そういう風刺のコメデイなのだ。 原作をわかってはいるのに・・ 何で友達にツバを吐くの? 何でお金を貸すのに利子をつけるの当たり前でしょ? とかとか・・時代錯誤な観客(爆) ユダヤ人が差別され金貸し業しかさせてもらえなかったから、 今の金融業があるというのは皮肉じゃないですか(苦笑) 今の時代ならどう取ればいいのか? それこそ、 そのころはキリスト教徒はこうでしたと風刺しており、 笑えないコメデイになってしまう。 それは原作そのままのセリフが今の時代にミスマッチしているから。 「キリスト教に改宗しろ」このセリフを聞いたとき怖くなった。 そしてミスマッチは実はマッチしているから怖いのだと思った。 世界がローマだけではなくなった今、 かなり笑えないと思うんですが・・ ある意味意義のある作品なのです。 [DVD(字幕)] 5点(2006-09-21 06:51:16)《改行有》

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