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プロフィール
コメント数 604
性別 女性
ホームページ http://www.geocities.jp/suminoe_kagaya/
自己紹介 2004年から映画専門サイトをたちあげました。
ジャンルはSFが主ですが、サスペンスも大好きです。
リバーランズスルーイットや、ショーシャンクの空に
のようなヒューマンものから、未知との遭遇やバックトゥ
ザフューチャーなどのアンブリンもの。
十二人の怒れる男やパルプフィクションなどの脚本もの・・
自分が良いと思った映画が合う映画で、見る人の数だけ
思いも変わると思います。その中で、共感できる人が
多ければ売れるのでしょうね。
たまに<これだけ映画を見てるんだから万人受けは・・>
と、マニアックな映画にも手をつけますが、
できの良い映画や単館ものなど多趣味なジャンルに疲れ、
子供時代に帰ってるみたいです・・
それらは映画館で見た映画本来の娯楽作だった・・

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【製作国 : イタリア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12
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変更日付順12

1.  歓びの毒牙 《ネタバレ》 ダリオ監督の作品・・やはり好きかもしれない・・ この作品は初監督作ということなのですが、 「サスペリア2」とほぼ同じです。 ただしオチは違うのでまた新たな面白さが・・ どちらが好きかといえばホラー色の強い「サスペリア2」の方ですが、 こちらは初期作ということを考えればかなり洗練されています。 音楽もおなじみの妙に明るい子供の賛美歌みたいで、 カメラワークもまるで日本の足立美術館の窓のような奥行き。 わかる人だけわかるたとえで申し訳ない(苦笑) 足立美術館の渡り廊下からガラスのない窓がたくさんありまして、 それは額縁のような役割で外の日本庭園が絵画のように見られるのです。 まさしくこの監督の作品に登場する広角図は絵画です。 無機質でいてその中で踊る犯行現場は美しくもある。 バラバラにされた紙芝居がラストに繋がる見事さ。 映画というよりも絵画を見ながら推理小説を読むような錯覚・・ サスペリア2はこの作品のページを充実させ、 訳注をつけずに挿し絵を入れて面白く読ませたヒット作なのです。 ・・と思えばわかりやすいかも。 ただし人間の根本的に持つ弱さを描いた、 トラウマ殺人の娯楽と怖さではサスペリア2にはおよばない。 それはやはりトラウマ(良い意味で別解釈されれば恋愛症候群とかになる) それにたいする狂気やおびえといったものが、 被害妄想のようなものであるから本作品はあまり説得力がない。 サスペリア2はもう幼少時からの難解なトラウマからによるもので、 ここまでいけばもう息子役が哀れで見事としか言えない。 引き立つ母親の狂気はもう怖さを越え笑うしかなくすごい作品でした。 この両作品の共通点はトラウマ、 犯人は複数、 犯人は黒手袋で声に特徴、 主人公は外国人、 主人公は犯行現場に立ち会った・・ まさしく松本清張や横溝正史の世界(ちと違うか) [DVD(字幕)] 6点(2006-09-21 07:56:07)《改行有》

2.  ヴェニスの商人 《ネタバレ》 映画を観終えるまでにもう「何この映画」と筋をわかっていて観てるのに、 ばからしいと怒っていた私ですが・・ この映画は観方を変えないとだめかもしれない。 余韻の残るラストでは観客に問いかけているのだから・・ 常識とは何ですか? あなたはどこの国のいつの時代の人なのですか? 考えてみよう・・ よーく考えればこの映画はかなりツボをついている。 原作が作られた時代やシェイクスピアが反ユダヤだということを。 その目で観ればシャイロックは悪であり、 日本で言えばまあ悪代官を水戸黄門や一休さんが懲らしめた。 そういう風刺のコメデイなのだ。 原作をわかってはいるのに・・ 何で友達にツバを吐くの? 何でお金を貸すのに利子をつけるの当たり前でしょ? とかとか・・時代錯誤な観客(爆) ユダヤ人が差別され金貸し業しかさせてもらえなかったから、 今の金融業があるというのは皮肉じゃないですか(苦笑) 今の時代ならどう取ればいいのか? それこそ、 そのころはキリスト教徒はこうでしたと風刺しており、 笑えないコメデイになってしまう。 それは原作そのままのセリフが今の時代にミスマッチしているから。 「キリスト教に改宗しろ」このセリフを聞いたとき怖くなった。 そしてミスマッチは実はマッチしているから怖いのだと思った。 世界がローマだけではなくなった今、 かなり笑えないと思うんですが・・ ある意味意義のある作品なのです。 [DVD(字幕)] 5点(2006-09-21 06:51:16)《改行有》

3.  サンゲリア 《ネタバレ》 ゾンビ映画の王道! しかし「ゾンビ」よりもどちらかといえば、 「死霊のはらわた」に近い演出。 ただ娯楽に走ることのみになってしまった「ゾンビ」シリーズに比べ、 これはすごい世界観がありました。 キモイ、グロイ、それはゾンビ映画の常でそれだけの演出なら私はあまり好きではない。 それだけではないんだという世界を久々に観たような気がしました。 あのラストは素晴らしい。 もしかしたら私の好きなエンディングとはこういう絵なのかもしれない・・ ホラー映画によくある主人公は実は生き延びて他は犠牲・・ そういったありきたりな物語ではありません。 そんな都合のいい物語はヒーロー映画だけで十分かも?? ドクター・モローの島を死霊のはらわたのメイクでゾンビのラストにしました~みたいな本作。 とにかく何度も言いますがラストが秀悦! あの色やあの怖さは今の作品にはない。 ものすごく怖いというわけでもなく、 ジョークみたいな怖さ。 世界の終焉を共存したような絵。 そう、ひとつの絵としてもうまいなぁと感心してしまいます。 作品内容のテンポがよろしくないのが大いなる減点。 N.Yのある建物が今観ると平和で逆に哀愁が・・ [DVD(字幕)] 7点(2006-04-23 13:18:47)《改行有》

4.  オープン・ユア・アイズ 《ネタバレ》 人事だと思って観るようにもできない不思議に同感できる映画。 主人公の設定が共感はできないものの、 夢を見る動物に産まれてきたから同感してしまいます。 この暗さや疎外感や閉鎖感、そして解放されても続くメビウスの輪・・ 好きなんだなぁこういうの。 この作品最大の謎は観ている最中よりも、 観終わったあとに訪れます。 数々のサスペンスの前例の記憶からして、 とてもわかりやすく私は最初のほうで(女性がふたり)もうわかってしまいました。 これは・・ビル・プルマン主演デヴィッド・リンチの「ロスト・ハイウェイ」そっくりだ。 しかも公開年が同じ・・(あとで結末が違うことはわかるんですが) 大いなる勘違い。 それまでが自分の予想どおりで楽しくて、 じょじょにそれが間違っていたことがわかりまた楽しい。 (やはりね)(ん?)(んん??)(そうか夢オチか)(えっ違うかも・??) 他に組み立ての面白さでは「ユージュアル・サスペクツ」 「ゲーム」などがあるし、 「パルプ・フィクション」のように途中でシャッフルさせる映画も思い出した。 ここらの作品を例にあげているように、 私は根本的にサスペンスやミステリーには恋愛を前面に出さない映画が好き。 恋愛中心に描かれるとありえない設定から始まるので感情移入しずらいのです。 ところがこの作品はあくまでも恋愛というテーマが主人公の価値観を描く下地になる。 感情移入はできないが同感ができてしまったのは、 この映画の脚本は中半でいじられています。 最後に種明かしされた本当の夢と作られた夢の境界線は、 雨で濡れた路上で酔いつぶれて倒れ寝る主人公が鍵ですが、 それよりも公園のシーンはどうでしょうか。 まったく関係のないシーンを入れて観客を混乱させています。 そこさえ外せばつながりますよ。 あと、夢の中での登場人物は全て自分です。 形は記憶から借りた他人ですが、 それを操作できるのは自分だと思うのです。 自分自身というキーワードが私の見解では、 精神科医だと思うのです。 もしかしたら亡くなった父親の姿を借りているかもしれないし、 白衣を着ていないとか質問攻めにするとか、 これは夢の中でのもうひとつの自分自身の真相なのではと。 [DVD(字幕)] 8点(2006-02-15 11:15:19)《改行有》

5.  海を飛ぶ夢 《ネタバレ》  自分がいなくなることや行ったことのない帰れない世界は怖いものです。 だから輪廻や天国を人間は夢みるのであって、 ほとんどの宗教はなんのリアリズムもない夢の世界を説いています。 この映画はリアリズムが理解できないとただ主人公がかわいそうとか、 周りの残される人に感情移入し泣かされてしまうかもしれません。 実際私もグッときたのですがその感動よりも描きたいことに興味を持ち、 しばらくしてまたこの作品を色々な角度から観てみようかと・・ たぶん次に観るときはまた評価が上がっているかもしれません。 今回は私は客観的に観て感心し感動しただけにとどまっています。 尊厳死を選んだ主人公に対し最後まで第三者の目でしか見られなかった、 考えられなかったその他の人々の気持ちは大変よくわかります。 これだけそれぞれの人々の気持ちをきちんと描写されている映画は珍しい。 共感できたふたりの女性のうち本当に添いたかった女性は、 われに返るあの演出はうまいとしか言いようがない。 そして神父の無責任な言葉は的をついており、 私は報道の自由が恐ろしくなりました。 同じ体の不自由な立場の神父がテレビ画面からメッセージを送る。 それは宗教を神を恐れさせるためではないにしろ、 結果的には本人や家族には偽善にしか映らなかった。 誰の立場もわかりすぎる説得力のある映画なのに、 主人公の立場には立てない自分はあくまでもその他の人と同じ。 ただ意義のある作品です。 いつかは誰もが考えなければいけないことを、 美化したり泣かせようとする作品ではありません。 映画の手助けという点では、 かなりうまいこと映画化されてるなぁと感心しました。 音楽がいいし映像も見やすく演出は「バーディ」を彷彿とした、 上空から飛ぶ鳥のカメラのソレです。 生きてる意味って何? と問う作品が多い中で死ぬ意味って何?と問う映画は珍しい。 戦争や仕方のない理不尽な題材でこのテーマはあるけれども、 実話でもある(近年にニュースでありました)この作品は、 死への賛美や逃避でもないきわめて現実的な内容であります。 現実的であるがゆえに私は理解し興味を持ったのかもしれません。 [DVD(字幕)] 7点(2006-01-20 05:01:34)(良:1票) 《改行有》

6.  カットスロート・アイランド 《ネタバレ》 なぜなぜ、途中で面白くなくなったのか?? こういうジャンルのジェットコースターアクション映画は、 突っ込みどころを笑いながら観られるのでかまわないのです。 都合よく主人公たちが逃げとおせてお宝にありつく。 そしてぶっ壊される帆船やら街やらは映画ならでは。 面白いじゃあないですか・・ ではなんで飽きてきちゃったのか? アクションがひつこすぎ! 私は中華映画は映像のきれいさで好きなのですが、 中華アクションは同じことのひつこさで苦手です。 そんなノリがこの映画にあると思うのです。 山ばかりでしたしアクションシーンがいつ終わるのかと思うくらい長すぎる。 基本的にはこの映画は恋愛ではなくコメディなんでしょう。 そう見てみるとツボにはまるおかしいシーンがあったのですが・・ マシュー・モディーンの登場シーンがおかしすぎて、 何回もそのシーンを見直しました。 クリクリのパーマ毛かつらで変装した顔立ちは、 リチャード・ギアそっくり(ダビテ王の役のに似てた) 変装がばれて踊り場から落ちて囲まれて頭をたたかれるんですが、 この間合いは大うけしてしまった(そういうキャラなんだ・・) ジーナ・デイヴィスは女性なのにジャッキー・チェンなみの活躍で、 とび蹴りやらパンチやら顔関係なしのアクション(普通顔つぶれてるって) 男なのにマシュー・モディーンの役といったら、 後頭部をいい音させてたたかれるんです(お決まりのよう) 何回か続くとすっかりお気に入りになって(大笑い) この人・・「バーディ」や「フルメタル・ジャケット」の主役なのに・・ と笑えなくなってしまうくらいバカ映画に染まっていた・・(納得) なぜこのふたりはこんな映画を真面目にやってるのかと思うくらい真剣・・ しかし完全にジーナ・デイヴィスの映画なんだとその繰り返しに思いました(爆)  キャサリン・ゼタ=ジョーンズで観たかったなぁ(苦笑) このスタローンみたいな女性と頭いい役なのにマヌケな男性・・ 恋愛シーンになりそうな展開になるとまたコメディに戻っちゃう。 でもこのふたりだと恋愛には見えない・・女性が強すぎ。 ・・ん?結構気に入ってる作品かも。 ではなぜこの点?? 「1941」のようにバカ映画ですがぜ~ったい1941のほうがお金の無駄使いが快感。 「インディジョーンズ」のスピード感はあるものの女性が強すぎてしらけた。 [DVD(字幕)] 5点(2006-01-20 04:24:55)《改行有》

7.  カサンドラ・クロス 《ネタバレ》 細菌感染者をとにかく邪魔だから関係のないようにポーランドへ送っちゃえと、 細菌を極秘開発していた某国の身勝手さから大事件に・・ カサンドラクロスという国境に架かる鉄橋は戦後から閉鎖され安全性は絶対不安。 ポーランドの収容所へ細菌感染した列車の乗客全員!を送り込み隔離するという計画は、 あくまでも極秘に行われなければもともとこの細菌研究というものは非常に危険な兵器にもなる。 バート・ランカスターが命令を受けていた相手は最後までわからないようにはなっているものの、 あきらかに大統領クラスのものでフィクションとはいえ合衆国の身勝手さ、 お国の役人の融通のなさがパニック時にどういう二次災害を起こすかという恐怖。 このシリアスである社会風刺ドラマにアクションシーンやコメディをふんだんに入れ、 娯楽半分シリアス半分となかなか観やすく面白い作品ではある。 特によかったのが、老人役のリー・ストラスバーグ。 ほっとさせる手品を見せるなんのことない役なんですが作品にいっそう社会性を持たせている。 ポーランドの収容所に連れてゆかれると聞いたとたん、 死んだ妻の話をし行きたくないと言いますが・・ あの鉄橋を越えた先には何があるのか想像がつきました。 現代のパニックになったときに過去のエピソードもわかるという、 行き着かない場所への恐怖がこの老人によってよくわかります。 脱走しようとする感染者(乗客)は銃殺してもよいと命令を受ける軍隊。 まるでSWのストームトゥールーパーのごとく武装した兵士たち。 細菌は「アンドロメダ」のようにあるきっかけで自己消滅・・ しかし軍隊には融通はきかない・・ 細菌よりも怖いのが国という傲慢な兵器。 壊れるであろうポーランドに架かる橋は近づいてくる・・ 特撮も今のアクションに比べると申し訳ないものですが、 テンポもよいし二転三転するので面白いです。 トンネルに向かうヘリと列車のアクションなんて今ではよくある、 「MIP」みたいなのですがこの映画を見てください。 音楽が大袈裟でなんか好きだなぁ~と調べてみたら、 ジェリー・ゴールドスミスなんですね。 「オーメン」「エイリアン」・・なるほど。 [DVD(字幕)] 7点(2006-01-20 03:50:47)《改行有》

8.  オペラ座の怪人(1998) 《ネタバレ》 お気に入りのダリオ・アルジェント監督版のオペラ座の怪人を観たのですが、 これ・・絶対原作から外れていると思うんですが(爆) まだ元を見ていない時点ですがそれでもわかりますよ・・ それが「オペラの怪人」を観たあとすぐこれを観たので、 ???とわけがわからなくなりました(笑) 別物としてとらえなければならないでしょう。 しかし私にはこの監督の「サスペリア」のイメージが強く記憶にあり、 あの演出でこれを撮ったら・・み、観たい~! と、誤解してしまったようです。 殺戮シーンだけアルジェントの演出にしてもよかったなぁ・・ それにまた輪をかけて音楽がモニコーネ! 贅沢すぎる・・未公開というわけはこれなのね(笑) 内容がもうコメディになっちゃってるのですよ。 怪人の設定が赤子のころに劇場の地下に捨てられネズミに育てられた男・・ しかもネズミを狩るプロがいてて機械まで発明してた。 もしホラーで笑いたい人がいたらかなりお勧めです。 私は内容がなくほんとにつまらないこの作品で、 大笑いして受けてしまった・・ うん、でもつまらない。 なぜなら大筋を外してリメイクしているので・・ そしてこの監督にこの音楽とくれば期待しちゃうじゃあないですか。 いやリメイクというより別解釈ですね(笑) それとかなり主演の女優さんが高木美保さんに似ているのです。 期待はずれでがっかりというパターンで似ているのが、 あの「JAWS」のスピルバーグ監督が「1941」を作ったというの。 あれは何年かの後に割り切り大人の目で観て楽しめたお気に入りになった。 だから実はこのアルジェント版のオペラ座の怪人も、 別物さと割り切り笑える時が来るのかも・・ そのくらいの覚悟で観てください。 そうすれば笑えること間違いなし(汗) ロード・オブ・ザ・リングの監督がブレインデッドを作ったという例えもありかな。 [ビデオ(字幕)] 4点(2005-12-04 15:37:42)《改行有》

9.  薔薇の名前 《ネタバレ》 難解なミステリーです。 これはキリスト教に詳しい人のほうが楽しめるかなぁ・・ どちらかというと私は映画は旧約スペクタクルが好きですので、 中世みたいな新しい時代になると人間関係がややこしい。 宗派もたくさんあるしこの時代の教会内部も説明不足。 話の進め方はのちの「クリムゾン・リバー」がよく似ています。 でもショーン・コネリーのほうがいい。 映画が濃いのでコネリーがまだ薄く感じたくらい・・濃いですよ。 ホラーよりの映像とどろどろの人間関係、 ややこしい時代に閉鎖感ある教会の連続殺人事件・・ 監督はジャン=ジャック・アノー、難解な大作をよく手がけています。 「セブン・イヤーズ・イン・チベット」もでしたが、 時間が足らず演出はよいのですが説明で済ませてしまうところが・・ 薔薇の名前は難解ですのでシャーロック・ホームズのように、 コネリーが解いてゆく手法は仕方がないしわかりやすくはなっています。 図書室から本が消え別の書庫を探すのですが、 教会のあんなところから洞窟になっていたんですね・・ 「エクソシスト・ビギニング」にもありましたが、 わりとよく使われている場所です。 後半が冒険もののような感じで前半よりもテンポがよい。 悪そうな個性的すぎる配役が多くたぶん忘れてしまうと思いますが・・ 笑うことがどんなに罪なのか言われるとなるほどとまた苦笑してしまう。 恐れることこそ大事で疑問に思うことは宗教の邪魔・・ 宗教にそんなに詳しくはないのですが、 捉え方が違うだけで結局キリスト教もユダヤ教も変わらない。 擬人化されたわかりやすさでキリスト教は一番受け入れたのですが、 それはあなたたちではないと思うんだけどなぁ・・ と、こういう世界にも勘違い救世主がいるのでした・・ 笑うことが罪だという隠される本の著者がかのアリストテレスというのが皮肉。 宗教の邪魔になるような書物は隠さなければならない・・ 「華氏451」というトリュフォーのSF映画を思い出しました。 [ビデオ(字幕)] 5点(2005-12-04 15:20:34)《改行有》

10.  気狂いピエロ 《ネタバレ》 逃亡するという緊迫感もないだらだらとただ旅を楽しむようなふたり、 そのやりとりについてゆきかねてイライラしちゃいました。 男が60代くらいの老紳士で女が少女という設定ならば違和感もなかったのですが・・ とにかく女性があまりにも幼稚です。 無垢とか純粋とかの種類ではありません。 言葉をかわしてゆくのも文学的なものは感じましたが、 共感できないから全然面白くはないのですよ・・ 有名な芸術作ですがとにかく合わない世界なので仕方ありません。 「俺たちに明日はない」のほうが全然良かった。 ゴダールはかなり後世の映画に影響を与えているはずなので、 もうひとつ有名な「勝手にしやがれ」に期待したいです。 フランス映画は苦手で数は観ていませんが、 トリュフォーはなんとかついてゆけるのです。 トリュフォーが観れてゴダールが観れないのもなんですし(種類は違うかもしれないけど) さて、この作品の良かったところをあげてみましょう。 ギャングの女が主人公の男(ピエロと呼ぶ)と逃亡の旅に出るのですが、 彼女の家から車で出てゆくまでが(ほんとに前半だけ) 演出からセリフ回しから全て良いです。 特に車のシーンなどは真っ暗の中に車と正面の男女が浮かび、 対向車のライトのような効果演出です。 最初のパーティ(と思う)のシーンも会話するカップルによって、 色使いを変えてみたりとこじゃれています。 そして一番面白いなと感じたのが、 ベッドで撃たれて倒れている男を背景に、 女はビール瓶を握り冷蔵庫の開けたドアの後ろに隠れます。 主役の男と組んで2人目のこれから部屋に入る男を殺すのです。 この展開が1カットで撮っている(と思う)ことが不思議な新鮮さでした。 舞台劇のような面白さはふたりが逃亡してからなくなりました。 会話していくうちに女性のほうにイライラしてきたのも確か。 前半のテンポと演出が続けばなぁと思いました。 [DVD(字幕)] 4点(2005-11-21 00:03:51)《改行有》

11.  ラ・マンチャの男 《ネタバレ》  脚本から演出、そして一番は役者の演技・・完璧な映画です。 マイナス要素があるとすればジャンルがやはり合わないくらいです。 完璧な映画の他に評価したいのは、 シリアスで哲学的な作品をコミカルでもの哀しい作品にしたこと。 これを2次元で舞台劇にしているアイディアがいい。 純粋すぎて想像の旅に出るキホーテとサンチョ。 サンチョは現実をわかっていながらキホーテが好きだからついてゆく。 最期のシーンでは残酷にも自分が現実逃避のただの老人だったと気づくキホーテ。 もしかしたら年齢とか関係なく現実から逃れたくて夢に生きようとする人なら、 感動して共感か違和感を感じるかもしれません。 たとえ学生でもこの老人と自分は同じだと悟るかもしれないし、 本当の老人ならまさに自分もそうなりたいとさえ思うかもしれない。 ラストも秀悦で刑務所のシーンに戻り、 宗教裁判を受けるキホーテたちを受刑者たち(つまりこの劇の登場人物たち)が、 歌で見送るのですがそこで切るようにエンディングになりわれに返ります。 何が言いたいんだ・・それからかなり考えます。 夢を持った男の悲劇なら夢など持たずに現実に生きればいいじゃあないか。 でも最期の幸せそうな顔を見てごらん。 彼は現実の世界には生きられないんだ・・ お供のサンチョは現実をわかっていながらそんなキホーテについていった・・ この映画の表のあらすじの裏にある何かはわかるけれど、 共感し感動ができるような自分でもない・・ これは実際あらすじだけで解釈できる世界ではありません。 映画のあとで考えに浸りたいそんな気持ちのときもあるでしょう。 これから秋の夜長にぴったりな見やすいミュージカルです。 松本幸四郎さんが舞台記録を持つと説明しましたが、 つながりで「王様のレストラン」の三谷監督は同ドラマや他のドラマでも、 この映画の中でのあるシーンをナゾナゾとして使っています。 (向こうから頭の上に洗面器をかぶっている人がいます。なぜそんなものを?) そんな感じのナゾナゾでしたが答えは次回とか言って教えてくれず・・ この映画の中に出てきますよ(苦笑) なかなか三谷監督お茶目ですね。 気になっててたまらなかった方ぜひこの映画をお勧めします。 [DVD(字幕)] 6点(2005-09-23 12:52:38)《改行有》

12.  サスペリアPART2 《ネタバレ》 犯人探しのサスペンスで、これはホラーではありません。 サスペリアのほうがヒットしてしまい、こちらのほうが古いのに2と名がついてしまいました。 サスペリアのほうは全く怖くはない魔女ネタでがっくりでしたが、 この2のほうは周到に練られた脚本と心理描写がすばらしい。 ホラーのコーナーにあっても仕方ないホラー殺人の始まり。 ネタをばらすとこの映画は面白くないので・・でもちょっとだけ。 カメラワークに力を入れて観る私は(苦笑)もう終始感心しどおしでした。 ただし正統派のようで、古典的なホラー描写が多く、 今のサスペンスやホラーのように奇をてらったようなことはしませんから、 ある程度予測はつきます。(襲われる役が上を見ると前から来るとかはない) それでも十分緩やかでいて力強いカメラの緩急。 こういう撮りかたは観てて疲れないし臨場感があります。 映像で説明してくれセリフで惑わせてくれます。 預言者が殺される現場を見たピアニストの主人公はその屋敷の廊下にあった絵が、 いつの間にかなくなっているのに気がつく。 階下で泥酔状態でいる同じくピアニストの友達も走り去る犯人を見たが・・ 殺人をした相手をなぜか憧れの目で見た主人公は友達に告げるが、 「絵がないと思ったのは君の記憶のすりかえだ」と当たり前のように咎められる。 犯人探しを始める主人公に新聞記者の女性が近づく。 絵のことが頭から離れない男はやがてその絵が幽霊屋敷にあったという事実に直面する。 主人公が警察顔負けの犯人探しを続けるうちに、 次々と後をつけるように主人公に関係ある人間が殺されてゆく。 絵は屋敷の壁に埋められ隠されていた。 挑戦状を叩きつけるように証拠は隠蔽され主人公以外の人間は惨殺されてゆく。 その殺され方も異常で必ず子供の歌声が流れ人形が現れる。 前に1回しか観賞できなかった怖いトラウマになった「セブン」を思い出した。 必ず1度は犯人は普通に登場しているはずだ!そう思いながら見ていたのだが・・ ああ、外れてしまった! あまりに面白かったので即、オークションで買いました。 人気なのはサスペリアなんだろうけれど、 2のほうが面白いということ知らない人多そうです(ちょっと嬉しい) [DVD(字幕)] 8点(2005-08-20 12:32:03)《改行有》

13.  サスペリア(1977) 《ネタバレ》 「決してひとりでは見ないでください」のキャッチコピーで有名なホラーの古典。 この手のオカルト的なホラーは苦手だ・・ けれど最近たくさんホラーを見ているから大丈夫だろう。 と半分怖いもの見たさで(私が見てきたホラーはほとんどゾンビ系だから) この作品をはじめて観たのです(遅いといえば遅い) ところが・・最初の殺戮シーン以外は全く怖くはない。 殺戮シーンに「シックスセンス」や「ペットセメタリー」の匂いがしたので期待したのに、 だんだんわかってきだすと実はこの映画は生理的に痛さを感じる映像が売りで、 内容は「エコエコアザラク」の洋画実写版みたいなものだとさめていった。 あれは確か六芒星?五芒星?の中心で儀式をしてたんだっけ? あまり好きではないので覚えていません(特に絵が苦手) 漫画でいえば「恐怖新聞」のほうが怖かったなぁ・・ 魔女ネタになるともう映画をばかにしてしまい怖くはないのです。 私が期待したのは死霊の怨念。 舞台や学園で昔死んだ踊り子が死霊で・・という下りをかなり期待してた。 魔女になるとこう、絶対ありえないとか引いてしまうのです。 死霊ネタいわゆるゾンビはありえるかもしれないと少し思ってますから(笑) ゾンビはありえなくてもその恨みが描けていればリアリティがあり怖い。 魔女になるなら儀式を映してほしかったり(そうなると魔宮の伝説)ですが・・ 映像は赤が強く特にDVDで観賞していないのでにじみが気になりました。 中華映画にたまにある色の使い方です。 それよりも音楽のほうが怖い! この映画は音楽が一番だと思います。 怖い音楽と聞いていたので大きくして観ました。 邦画ホラーによくあるオルゴールのような曲、 よく聴くと笑い声もミックスされて怖いことといったら! 映像は普通に怖くなく音楽は今までのホラーで一番怖かった。 「サスペリア2」のほうが古く怖いという評判ですのでそれを探してみよう。 [地上波(字幕)] 5点(2005-08-10 12:23:30)《改行有》

14.  ソドムとゴモラ(1962) 《ネタバレ》 レンタ屋に行くとまず歴史とSFを探すのですが、SFは最近SW見終えたし、 今見る歴史は旧約聖書~ローマ帝国までを基本としているので、 題名を見て「これ、天地創造でよくわからなかった章だな」と、 借りるのをためらったのですがまあ見ないとわからない。 なるほどこの章は時間かけないとよく理解できない。 天地創造ではソドムとゴモラという町は身内のいさかいが絶えず、 殺戮を重ねていてそれに怒った天使がロトと取引をし、 相変わらずどうしょうもないこの町を焼き尽くしてしまうんです。 天地創造の天使が町を焼くシーンは確かに面白かったんですが、 町の歴史や人間関係があっさり説明されてよくわからなかったので、 この作品を見ることですんなりと理解できました。 もしかして本当に真面目に作っててつまらないかも??と、 十戒のような大げさな場面はないかもと見ていたのですが、 戦闘シーンになるとこれが予想を裏切って面白い。 私は三国志が大好きなのです。 この戦闘は魏の国が呉の国を攻めるシーンを思い出しました。 戦法がよく似ていたのですよ。 待ち伏せ、火責め、水攻めとそっくりです。 映画の戦闘シーンは戦術を見るのが好きなので、 戦闘の迫力や壮大さなどは二の次の興味です。 戦争になったのもソドムの女王の兄弟の陰謀からなんですが・・ ソドムの女王は放浪の民ヘブライ人(いつも放浪なのね)たちを、 ソドムの近くに住まわせました。 女王の兄弟は政権を奪うためあらゆる策略を練る。 ヘブライ人のリーダー神(エホバ)のしもべロトが知恵と勇気で、 精鋭部隊相手に戦い(最終的にはダムを壊し水攻め)ソドムの市民となります。 が、地位を得たロトに反発する同胞も・・ 身内の裏切りもありロトは監禁されますが、 牢獄で神の使いを見るのです。 後半のクライマックスで町が壊れていくさまなどは、 これリミイクしても面白いんじゃないのかな?と思いました。 ロトの妻になる女性の存在も面白い。 女王の奴隷でありロトに献上された身分ですが、 実はソドムのスパイなのでした。 でもロトを愛し妻になります。 ロト役、もうちょっと老けてたほうがいいかなぁ。 しかし・・ロトの紋章だっけ??ドラクエまたやりたくなった。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-07-17 07:12:53)《改行有》

15.  フレディVSジェイソン 《ネタバレ》 友達が「エイリアンVSプレデター」を借りてくれと切願するのを断る変わりに、 これを借りる羽目になりあまりというか全然期待していなかった作品。 この作品で「エルム街の悪夢」に興味を持ち見てみたくなりました。 脚本アイデアがよい。 脚本が面白くなかったのと同様の追いかけキャラでは「悪魔のいけにえ」のほうがいい。 フレディに興味を持って見たのと何しろ初めて両方見たので不安でした。 エルム街の悪夢って確かややこしい精神にくるホラーなんだよなぁ・・ 見ててなんのことやらよくわからない箇所もありましたが、 登場人物が(被害者たち)語ってくれるのでたいへん初心者にもわかりやすい。 しかもフレディ=夢オチ ジェイソン=SEXシーン(この安っぽい安易なところが実は嫌い) どちらの場面になるかが即わかるのはもしかして、映画界の「トラフィック」か~!? 突っ込みどころもギャグもあるにはあるのですが、 予想に反して意外と真面目に作られており好感が持てました。 これはこのふたつの作品のファンは涙ものなんじゃないのかな?? こういう正攻法でやられたらバーサス映画も笑えません。 しかし本物のわがまま悪のフレディが頭もよく利用されるだけのジェイソンに、 あまり好きなキャラではないんですがかわいそうになりました。 登場人物も言うように、フレディに操られているジェイソンよりフレディを遣るほうが先。 が・・ジェイソン有利にしてあげたのにこの単細胞はやはり頭は空のよう・・ 感動作にしてジェイソンを勝たすのもありなんだけどなぁと思いましたが、 そうすればきっとフレディファンも怒るでしょうし(か?)あくまでB級ホラーにしたかったのか、 続かせようとするラストはまたこのふたりの続編が出る気配。 この作品はばかにしてたけれど、見てみると脚本がよくできてます。 エルム街の悪夢って・・キューブリックが一度でも監督してたらどうなんだろうか・・ 1対1の対決がマイナスです。 あれは・・ターミネーター中華版みたいだった。(キョンシーも未見ですよ) ワイヤー使いすぎて漫画の世界になってしまいました・・ [DVD(字幕)] 6点(2005-07-01 09:19:46)《改行有》

16.  ドクトル・ジバゴ(1965) 《ネタバレ》 そう私、こういう映画は好きじゃあありません。 アカデミー作品だから期待したのですが・・ 不倫ドラマの背景に戦争ともりあがる内容なのですが、 全然もりあがらない・・イングリッシュペイシェントのほうが華がある。 ロシアが舞台でセリフは全部英語というのは覚悟してたのでまあいいとして、 主役ふたりが勝手で自分たちのことしか考えていない。 で、そこまで愛しあっているふうにも見えない。 ジバゴもふらふらしてるし共感はできない。 これはその時々の都合よく進んではまた引き裂かれるという、 メロドラマを見ているようで、もう勝手にすれば?と思いました。 ラーラの美しさだけが理由ならばもうちょっと主人公の描き方に情熱がほしい。 調べて見たら賞も助演が夫役、 主演ふたりはノミネートすらされていない・・ イングリッシュペイシェントも不倫&戦争ですが、賞は交わることのない看護婦役。 たしかに音楽はよかったし、映像も風景画のようでよかったです。 [DVD(字幕)] 4点(2005-05-20 04:34:24)(良:1票) 《改行有》

17.  そして船は行く 《ネタバレ》 「海のうえのピアニスト」の元となった白黒のひとり芝居が映画化か? とあわてて借りたのですが、85年上映というといやに新しすぎます。 気づけばよかったのですが、考えたら(ひとり芝居)の舞台劇なんてね・・ こちらの作品はフェリーニ監督のもう本当に後期作。 次回は全盛期の面白いものを探してみます。 あるかなぁ?? まあ本作品は文芸作というにはラストが派手で、 娯楽大作というにはあまりにもかったるい。 切れがまるでなく、ただわかりやすくことは運んでゆくのですが・・ 不可解なラストのオチに(何が言いたいんだ?)と謎を残し、 かといってまとまりのある作品でもなく結果はご都合主義に終わる。 映画の中で映画を見せる手法ももう、今では古い手法です。 ただ、音楽がいいというだけの映画でした。 大好きなサンサーンスの、白鳥がなぜにイタリア映画で流れるのか・・ う~ん、確かにでも「うみのうえのピアニスト」の元といえば思える部分はありました。 [DVD(字幕)] 3点(2005-05-20 04:26:22)《改行有》

18.  キングダム・オブ・ヘブン 《ネタバレ》 見終わった後、3時間は越えているなと思いましたが、そんなに長くはなかったようです。 歴史モノは我慢して楽しめるのですが、これはきつかったです。 「トロイ」のほうが面白かった。たとえ理不尽であり結果がばからしくとも・・ この作品を娯楽大作と楽しめるでしょうか・・ 最後のほうでようやく、司祭が「この場だけイスラム教に」と言った瞬間、 面白いんだけれどこういうの遅いんだよと思いました。 ガチガチの真面目な映画だった・・ 風刺とかじゃなくストレートに作ってて、面白くないのです。 私もオーランドが出ていなければ見に行かなかったけれど、 アップの多すぎでこの点は唯一の娯楽なんでしょうか・・ 昔の史劇ばかり最近見てきたので、やはり役が物足りない。 昔の史劇ではあちこちの土ぼこりで馬や兵士が見えないのが難点ですが、 それが本当の臨場感というものだと納得しました。 あと、エルサレムに入るまでがあまりにもたいくつで、 アクション過多がよけいにそう思わせました。 よかった点を書きます。 史実に基づいているので、やはりサラーフッディーンはとても魅力的でした。 それと、エドワード・ノートン演じるエルサレム国王。 まあ平和が一番ですからこのふたりがよいのは当然ですが、 やはり国王たるものはこういう人格者でないと・・ 「トロイ」の王様も人間的に好きですが聖職者のようではなかったです。 こういう時代のあまり触れたくない(特にハリウッドは)十字軍のことを、 真面目に映画化したことは素晴らしいとは思いますが、 もう少し映画としての娯楽性を考慮してほしかったですね。 派手な戦闘シーン、豪華な建物、それもまた娯楽ですが、 私の思う娯楽とは脚本の娯楽がたりなかったんじゃないかと・・ 身を固くして見続けると結構くたびれますからね(笑) [映画館(字幕)] 5点(2005-05-20 04:23:35)《改行有》

19.  ラストエンペラー 《ネタバレ》 当事者でありながらも客観的に描かれている、 それはまるで「太陽の帝国」のイギリスの少年のように。 自分は生まれながらにして皇帝(3歳時から!)一番と思い込み、 それが徐々に幽閉されたお城のごとく世間から離れ、 それでも出たくてたまらなかったお城から出らざるをえなくなる。 昔からそういうことはありますし(国取りものとか) 感情移入もないはずでしたが、イギリス(スコットランド)教師の オトゥールが自立を教えだしてから、天皇のようなお城の王は目覚めた。 ここらがとてもいいんです。ともすれば暗い客観的な映画が、 主人公は溥儀だと思わずにいられないような、教師役の明るい品の良さ と引き立て役に徹する引きのうまさ。 まさにアジアの人から見た外人なのです。 最初から現代の溥儀役を重なる役でやっていた主役、ジョン・ローンの登場。 3歳の過去から現代までを描いているのですが、この俳優もうまいです。 私が気になったのは、坂本龍一氏の登場&アヘン女。 これは事実なんだろうか。唯一の娯楽とも取れるんだけど面白くない。 ここらとお家騒動のあたりがたいくつで安っぽく感じてしまった。 坂本氏は音楽ではとても良いのですが・・ 身が引き締まるような戦争の映像やドラマや人とのふれあい、 それらはよかったのになんか娯楽を入れてしまったようでしらけた。 高得点のわけは、やはり最初と最後の同じ宮廷の場面です。 あれを観ると全体につまらなくとも許してしまう感動できました。 拝観料を支払い自分の城に入る溥儀、 その見えない姿はあまりにも哀れで歴史の目まぐるしさを感じる。 どこかへ旅行して遺跡やお城を見つけたらこんな物語があったと、 また感慨深く思うでしょう。 こおろぎでしたか、あれもいいです。 すごいおちだなぁと感心。 なんか自分も生きているというより生かされてるんだと。 本当は暗く重い映画なのかもしれないけれど、 妙に勇気さえ沸いてくるのはなんでだろうか・・ この主人公がつまらない人間だったとは思えないし、 高貴な人間だったとも思わない。 歴史を変えようとして勇敢に死んだ方が後世から観れば面白いんだけど。 それだけじゃあないような気もしますね。 朕、皇帝側から情勢を描くことに成功した映画は珍しいと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2005-05-07 08:15:04)《改行有》

20.  天地創造 《ネタバレ》 長さは感じませんでした。観てよかったです。 ただ前半のアダムとイブの章に使いすぎている。 それがたいくつで正直眠くなった。 語りも長い。 もっとも面白そうだった「ケインとアベル」「バベルの塔」を、 もっと詳しく時間をかけてくれてたら、もう1時間増えても我慢できる。 だってこのふたつは面白いし興味ありませんか? 小説や漫画にもネタとして取り上げられるいわば見せ所なのに。 実はこのふたつの本を持っているのです。 聖書は読んだこともないけれど、「バベルの塔」の秘密にはとても興味がある。 漫画バビル二世のネタですよね。 神に近づくために作った、言葉を統一させるために作った、UFOの発着場として建てた・・ いろんな面白い話ができていますが、結局普通の解釈でした。まともな聖書。 「ケインとアベル」これも、カインとアベルとも読みますが、 現代小説として有名です。ここの章があっという間・・ 「ノアの箱舟」のノアにつながる話なのにもったいない。 ノアの章は面白いです。 CGを使わずにあの箱舟を撮影したのはすごいこと。 つがいで動物を乗せるのですが、ワクワクしますよ。 で最後の章があまり知らないところなのですが、 それはやはり私が聖書を知らないからでしょう。 イスラエルの父祖アブラハムの章がこのDVDの表紙になっています。 神が授けたひとり息子を神にいけにえとしてささげるのですが・・ 年老いたアブラハム婦人サライとアブラハムの元に現れたエンジェル。 SFっぽくて面白いですよ。P・オトゥールがみっつめの天使役なのですが、 怒って罪をさばくためにあの碧眼で村を焼き尽くします。 おかしくも真面目なSFだ・・ [DVD(字幕)] 8点(2005-05-07 07:59:27)《改行有》

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