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プロフィール
コメント数 405
性別 男性
ホームページ https://camuson.exblog.jp/
自己紹介 自分のブログに映画や本の感想文を書き溜めておりましたが、読まれることが絶無のため、こちらに出張しております。
もし興味がありましたら、弊過疎ブログにもお越しください。

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【製作国 : イタリア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  ノー・マンズ・ランド(2001) 《ネタバレ》 ボスニア紛争を題材にした作品は、一般市民の被害に焦点が当てられたものが多いと思いますが、本作品は、国境最前線の無人地帯(ノー・マンズ・ランド)を舞台にした軍人同士のいざこざのお話しなので、銃弾によって、簡単に人が死んだりしますが、湿っぽさがなく、ドライな感じで、悲壮感はあまりないです。主人公も、まあフツーに良さげな人なんだけど、よくよく考えると、これまたフツーに人殺ししちゃってます。シーンのほとんどは、塹壕の中に取り残された主人公のボスニアック兵とセルビア兵とのやりとりで、銃を相手に突きつけて命令していた一方が、気を抜いてるうちに、相手に銃を取られて立場が逆転し、というような展開で、あえて例えるならば、コント赤信号的な脚本です。紛争のバカらしさを皮肉を効かせた苦笑いをまじえて、戯画的に伝えていますが、これは紛争当事国出身の監督だからこそ許される手法だと思います。こういう毛色の変わった反戦映画もよいとは思いますが、少なからぬ脚色があることから、どこまでをリアルとして受け止ればよいか迷うところがあります。どこか、ワンクッション挟んだ感があり、今ひとつ、直接、突き刺さってこなかった気がします。[DVD(字幕)] 6点(2024-05-08 19:26:26)

2.  モンスーン・ウェディング 《ネタバレ》 インドの富裕層の結婚式に絡めて、さまざまな人間模様を織り込んでいくヒューマンドラマです。結婚式には、その土地の、夫婦のあり方であり、家族のあり方であり、コミュニティのあり方であり、土地の風俗でありが凝縮されているので、面白くないわけもないわけで。まあ鉄板です。登場人物は、我々が想像する典型的インド人よりも肌が白い人が多く、白人との混血が多そうなのですが、実際に富裕層に混血が多いのか、役者層に混血が多いのか、キャラを立たせるため役者を選んだら、そうなってしまったのか、よくわからないところです。イギリスが統治していたので、イギリス系との混血はあるのでしょうが、以外とラテン系が混じってるのではないかと感じました。嫁の親父などはちょっと南米系の顔立ちで、言うなら古谷一行です。嫁の母親などはほとんど白人で、言うなら木の実ナナです。かと思ったら、メイド娘が松尾嘉代だったりと、挙げたらきりがないのでやめますが、やたらと国際色が豊かな感じです。すごく・・・バタ臭いです。[DVD(字幕)] 6点(2024-03-05 18:42:12)

3.  麦の穂をゆらす風 《ネタバレ》 舞台は1920年くらいのアイルランド。アイルランド独立戦争と休戦条約締結後のアイルランド内紛を扱っています。青々とした草に覆われているものの、どこか寒々しい感じがするアイルランドの片田舎。草木の緑だけが鮮やかな原色で、人の生活にかかわるものは、落ち着いた褐色。そんな片田舎にも英国軍による支配の手が伸び、反抗的な者が次々と殺されていく中、暴力には暴力で対抗するほかないと、独立闘争に身を投じていく男達が描かれます。密告により、主人公一味は英国軍に一網打尽にされてしまいますが、主人公の兄に対して行われた、ペンチで手の爪を剥ぎ取る拷問には、思わず身がよじれました。人体破壊としては、最も軽い部類にもかかわらず、痛さ100倍ってのが、つくづく不思議な器官です。いろいろとあった後、殺し合いが過熱したところで、休戦条約が結ばれますが、軍隊による暴力的支配から、非暴力的支配への移行という妥協案に対して、条約を受け入れて、段階的に独立に向かおうとする条約賛成派=国防軍と、死んでいった戦友の意志を背負い、一気に独立を勝ち取ろうとする条約反対派との対立が生じます。民衆がひとたび武力を手に入れてしまい、なまじ独立戦争を戦って、殺さなければ殺される状況が日常化していたため、個々人の意志が凛々しいまでに強く、しっかりしているほど、コントロールを失ってグダグダになるという。結果、独立戦争を戦ったもの同士による殺し合いに発展します。世界中で起きた、または、起きている内紛も、似たようなケースは多いんだろうなあと感じました。[DVD(字幕)] 6点(2024-02-01 17:35:16)

4.  太陽がいっぱい 《ネタバレ》 ひどく昭和の匂いがする映画です。また、ひどく映像が小汚いです。昭和的な、安っぽくて埃っぽい小汚さが、うまく再現されているのではないでしょうか。部屋の中に蝿が飛んでたりしますし。安っぽくて埃っぽいのは、たぶん、カラー映画がまだ小慣れていなくて、しっとりとした落ち着いた色がうまく出せなかったんでしょうね。アラン・ドロンがパスポートを偽造するシーンだけは、幼い頃に、テレビで、そこだけ切り出したものを見たことがあったのですが、そのときに勝手に想像した背徳感や、スリルや、ドキドキワクワク感をあまり感じることができなかったのが、少し残念です。[DVD(字幕)] 4点(2024-02-01 17:24:03)

5.  ライフ・イズ・ビューティフル 《ネタバレ》 舞台は1939年のイタリアから始まります。前半はコメディータッチで、主人公が奥さんをゲットするまでの話、後半は一転、主人公夫婦+息子がユダヤ人収容所に収容され、強制労働させられる話です。主人公は、一緒に収容された幼い息子が悲しまぬよう、ここに収容されている皆さん方は、ポイントを稼ぐゲームに参加していてみんな競争しているのだと嘘をつきとおすという内容です。退屈はしないのですが、ちょっと不思議なほど、心動かされるものがありませんでした。虚構の世界であっても、その中でリアリティを構築し、感動を呼ぶ作品は普通にあると思うのですが、本作では、史実を、それもかなり重たい史実を持ち込んだにも関わらず、リアリティの構築に失敗しているのだと思います。本来、いろんなものが渦巻いているはずの空間で、ただひたすら主人公は息子だけを向いていて、他に収容されている人達とのコミュニケーションが一切なく、たまに、放送施設を乗っ取って奥さんに愛を告白してみたり、蓄音機を収容所に向けて音楽を流してみたり。イタリア人らしいと言ってしまえばそれまでですが、もはやその域を超え、イタリアという国を擬人化したレベルにまで達していると言えます。そういう意味では楽しめたのかなと思います。[DVD(字幕)] 5点(2024-01-28 15:36:52)

6.  ニュー・シネマ・パラダイス/3時間完全オリジナル版 《ネタバレ》 平日深夜から見るには長い作品で、1時間程度ずつ、日を変えて見たのですが、期せずして、幼少期、青年期、現在の3部がほぼ1時間ずつの構成になっていて、それにほぼ同期することができたので、こういう見方でも良かったかなと思いました。冒頭のシーンをすっかり忘れてしまっていましたが。映画を題材にした映画です。とてもハードルが高いと思うのですが、無理なく、力むことなく、それでいて映画らしい映画としてまとまっています。映画の歴史がある国ならではですね。地に足が着いていて、深みがあり、苦味もある作品です。南イタリアらしい明るく乾いた色合いもいいです。劇場版のほうが評価が高いようなので、機会があれば、そちらも見たいですね。[DVD(字幕)] 8点(2023-12-25 17:53:20)

7.  永遠<とわ>の語らい 《ネタバレ》 序盤はポルトガル人の美人歴史学者が幼女を引き連れて、夫の勤務地インドに向けて、地中海、紅海沿いの古代文明都市を探訪する様子が延々と続きます(ポルトガル→フランス→イタリア→ギリシャ→トルコ→エジプト→イエメン)。古代都市の景色は、それぞれ特色があって面白いのですが、船での移動時には、船の舳が波を切る部分のアップが延々と続いたり、船の発着時には乗船客の乗降シーンを延々と映したり、ちょっと間が悪いなと思うほどにゆったりした時間が続きます。歴史の勉強にはなるものの、エンターテインメントとしてはどうしたものか、と思いつつ見ていると・・・/これまでとはうってかわって、カメラが船内の食堂に移動します。船長役にジョン・マルコヴィッチ、船長から夕食の席に招待された3人のマダムフランス人女性実業家役にカトリーヌ・ドヌーブ、イタリア人モデル役にステファニア・サンドレッリ、ギリシャ人女優役にイレーネ・パパスと一挙に役者が揃います。4人、4カ国語による語らいがごく自然に繰り広げられ、驚かされます。各界で名を成す癖のある熟女たちを相手に、しなやかに立ち回る船長に惚れてしまいます。そして次の日の夕食の席には、ポルトガル人美人歴史学者とその娘が加わり、5カ国語による語らいに・・・/そして、終盤には、さらに驚きの展開が・・・/大きく3つのパートに分かれていて、次のパートに進むとガラッと作品の色が変わり、驚かされるという作品です。ちょっと他の作品にない変わった感触で面白いのですが、反面、何回も使えない手法だなとも思いました。[DVD(字幕)] 6点(2023-09-27 17:12:41)

8.  自転車泥棒 《ネタバレ》 戦後の貧しいイタリアで、失業中の男が、職安から自転車保有が条件の職を紹介され、質に入れていた自転車をなんとか取り戻すも、すぐに盗まれてしまい、職を失わないために命がけで盗まれた自転車を探すという話です。テーマは卑近で、貧しい庶民目線ですが、映像は小綺麗で、汚い貧困は一切映っておらず、今の感覚からするとリアルとはほど遠く、逼迫感も薄いのですが、その代わり洗練された映像に感心しました。質に入れたシーツを受け取った質屋の係員が、4~5階相当の高さのある収納棚によじ登るシーンは結構な見物です。贅沢な空間だなおい。と思ってしまいました。自転車もシステマティックに保管されてるし。この質屋すごい。なかなかできよる。[DVD(字幕)] 5点(2023-06-05 21:00:27)

9.  汚れなき悪戯 《ネタバレ》 修道院に置き去りにされた赤ん坊を12人の修道士が父親となって育てるというようなお話。修道士たちは、赤ん坊の本当の親がいないかどうか村中を探し、結局見つからず、両親は亡くなっているとの結論に達しますが、すでに親心が芽生え始めており、赤ん坊を育てられることを内心では喜び、子供が成長すると、母親や同年代の遊び友達が必要だと里親を探すのですが、適切な人が見つからず、もうすでに家族同然となっているので、内心では喜び、12人の父親となって子供を愛し育てるところに心が温まります。邦題の「汚れなき悪戯」は、子供が、同年代の遊び相手がいないこともあり、周囲の気を引くために他愛のない悪戯をすることからとったものだそう。原題は「Marcelino Pan Y Vino」(パンとワインのマルセリーノ)。終わり方が、宗教臭くて唐突感がありますが、全体的には楽しめました。[DVD(字幕)] 6点(2023-05-29 18:52:44)

10.  無防備都市 《ネタバレ》 第二次大戦において1943年にイタリアが連合国に降伏すると、ナチスドイツはローマを制圧します。そのローマを舞台に、地元レジスタンスの活動とナチスによる弾圧を描いています。40年代にイタリアで起こったネオレアリズモの代表作です。ネオレアリズモとは、演劇的な様式を取り払って、現実を真摯に見つめて描くことなのかなと考えるのですが、当時としては、画期的で衝撃的だったのかも知れませんが、今となっては凄さがよくわかりませんね。病気の爺さんがいい味出してました。レジスタンスの恋人や新妻は、いまいちグッときませんね。ナチスの高官のいやらしさと、その女の妖怪っぽさは良かったと思います。[DVD(字幕)] 5点(2023-05-29 18:48:40)

11.  ひまわり(1970) 《ネタバレ》 序盤は、いいおっさんとおばさんが海岸で抱き合ったりして、どうしたものかなと思ったのですが、32歳という年齢を聞いて、意外と若い設定だったことに、麒麟淡麗グリーンラベル吹きました。日本人の感覚だとそれでも年齢を考えろとなりますが・・・でも、後半の渋い演技に照準を合わせた結果、仕方なかったんだなと納得しました。個人的には、ロシア戦線に送られた男が、九死に一生を得て本当にラッキーだなという思いが強く、他にいくらでもあったであろう悲しい別離と相対化されて、まったく悲しい気持ちにならなかったんですよね。戦争とはあまり関係なしに、男と女の出会いや運命の儚さや切なさに、ジンときました。蛇足:テーマ曲(ひまわり「愛のテーマ」)に聞き覚えがあるなと思い、真っ先に市川崑の金田一シリーズが思い浮かんだのですが、「愛のバラード」と混同したようです。[DVD(字幕)] 6点(2023-05-24 19:34:36)

12.  ヒトラー 最期の12日間 《ネタバレ》 約3時間の長編です(エクステンドエディションです。劇場公開版は約2.5時間と少し短いようです)。ヒトラーが地下要塞の一室で怒号する有名シーンは、意外と早く40分あたりです。字幕を見つつ、意味を追いつつだったので、「畜生め」以外全部聞き逃してしまいました。巻き戻して、「ぷる~んぷるん」「スターリン」「柴田さん」などを無事確認し、安心しました。お話しの方は、史実に基づいているので仕方が無いですが、一本調子で、とにかく長いです。長すぎです。始まりの段階で、ヒトラーはすでに追い詰められ、くたびれていて、割と早い段階で、自殺を覚悟してしまうので、話のメリハリがないのですよね。史実としてはとても興味深いのですが、どうしてもダレてきます。ゲッベルスが、眼窩の奥に沈んだ白目のないヤバイ目をしています。恐いです。特筆です。[DVD(字幕)] 6点(2023-05-19 17:55:37)

13.  薔薇の名前 《ネタバレ》 世間から断絶した修道院の禁欲世界。抑え込むからこそ、その裏側に渦巻き、蠢く欲望。およそ人間離れした異形の形相の修道士ら。その中にあっては、ショーン・コネリーが、思わずほおずりしたくなる愛玩動物のように可愛く感じられるから不思議。ディテールが醸し出す雰囲気は最高です。ただ、フィルムグレインがかなり強いので、明るい空や、全体的に白い靄がかかるシーンに切り替わったときの瞬間的広がり感・奥行き感が減じられるのが少し残念な気はします。修道院内のシーンでは、むしろ画面が落ち着いて良いのでしょうけど。お話しとしては、大して驚くところもなく、西洋版の犬神家(犬神家ほどの外連味はなし)という感じでした。[DVD(字幕)] 7点(2023-04-18 20:47:05)

14.  ノスタルジア 《ネタバレ》 中年の男性と女性が、旅をしているようなのですが、目的は明確に語られず、どこに向かっているのかわからないまま、何気ない会話と、光と影の強調された映像が続きます。深夜に見始めると寝落ちしますね。欧州の古びた建物の壁が印象的です。ただの汚れた壁の一言で片付けられない。風化した表面に、時が刻まれているのを感じます。結局何の話かよくわからないまま終わってしまいましたが。[DVD(字幕)] 4点(2023-03-14 18:45:05)

15.  フェノミナ 《ネタバレ》 まとまりがないし、安っぽいところも散見されるのですが、それでも光るところがあると言うか、心に引っかかってくると言うか、 嫌いになれないというか、むしろ好きな作品です。音楽の使い方も、いい雰囲気を出しているところもあれば、静かな場面で大音量のヘビメタが鳴ったり、映像もウジ虫にやたらこだわっている割に、ハエが飛んでいるところは明らかな合成だったり、ムラがあるのですが、むしろそれがいい味を出していると感じられるところが面白いです。あと、主役のジェニファー・コネリーが可愛い過ぎて困ります。ジェニファーを愛でるための映画と言っても過言ではありません。つややかな黒髪と緑色の瞳。大人になっても十分美人の部類だとは思いますが、この頃は輪郭が柔らかくて、頬もほんのり赤くて艶やかです。イタリア語堪能なのにも驚きました。[DVD(字幕)] 6点(2023-03-11 13:28:14)《改行有》

16.  ムッソリーニとお茶を 《ネタバレ》 イタリアは芸術の都フィレンツェを舞台に、イギリス人コミュニティの視点から第二次世界大戦を描く、毛色の変わった戦争映画です。見始めると、イタリアが舞台なのに、ほとんどの人が英語をしゃべっていることに、疑問を感じましたが、フィレンツェに在住のイギリス人コミュニティの話であることが分かってきます。主人公は、イタリア人実業家の私生児の少年です。父親の子育て放棄により、イギリス人秘書に引き取られ、イギリス人コミュニティの中で育てられることになります。コミュニティには、同じ言葉をしゃべる外国人という立場であることから、アメリカ人も含まれています。しかし、かつてムッソリーニとも親交があり、今でもティーパーティーにふける在伊英国大使未亡人からすれば、商売や研究、芸術趣味のために来ているバイタリティ溢れるアメリカ人女性は、野蛮以外の何物でも無く、その未亡人が、ことあるごとにアメリカ人の悪口を言っているというのが前半です。主人公が少年から青年に成長するとともに、世界情勢は悪化し、戦争からは縁遠い芸術の都にあっても、第二次大戦に巻き込まれていくというのが後半です。戦線から離れたところから見る第二次大戦の一側面として、参考になりました。国境が地続きの国家間の戦争って、日本に住んでいるとなかなかイメージできないのですよね。興味深いと思ったのは、日本の真珠湾攻撃によりアメリカ軍が大被害を受けるというニュースに、イギリス人コミュニティに笑みがこぼれるところです。安堵の表情に近いかも知れません。これは「日本軍グッジョブ!」という意味ではなく、アメリカが参戦したことに対する歓喜です。なるほどなぁと思いました。ひ、人が死んでんねんで?とも思いましたが。後で調べてみたところ、監督の半自叙伝的な作品とのことなので、この作品の空気感はそれなりに信頼できるものだと感じました。[DVD(字幕)] 4点(2023-03-03 19:49:18)

17.  天使と悪魔 《ネタバレ》 原作を読み終え映像作品も見たくなったので見ました。短い尺に収めるために、原作からの改編が多くなされています。キャラクターの統廃合も行われています。尺に収めるためにはある程度は致し方なしかなと思いました。5番目の焼き印については、原作で大きなインパクトが得られたものの、映像作品中では他の映像に埋没してしまうことが考えられるので、変更したのはある意味英断だったと思います。安っぽいデザインは拍子抜けながら、原作未読の人が原作を読む楽しみ(驚き)を残したという意味において。ただしアンビグラムは本作の重要なアクセントなので、もっと目立たせる工夫をするのが正攻法だとも思います。実行犯の最後はあまりに意味不明でした。真犯人については人物描写がかなり省かれ、犯行に至る理由の一つも省かれているので、結末がかなり薄味になってしまった印象です。原作既読の人にとっては、歴史遺産類を映像で再確認することができ、答え合わせ的な感覚で、興味深く見られると思いますし、ダイジェストのプロモーションビデオとしては良くできていると思います。一方、原作未読だと、展開が早すぎて、取り残されるような気がします。[DVD(字幕)] 5点(2023-02-17 18:18:20)

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