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【製作国 : ニュージーランド 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
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1.  ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 《ネタバレ》 この映画を単独で評価することは不可能である。よって3部作を一まとめにしてここに評価するわけだが、結論から言うとこの映画はすばらしい。おそらくは映画史に永遠と光り続ける映画となるだろう。この物語がファンタジー小説の原点であり、原作が20世紀最高のファンタジー小説であるということは今さら言うまでもない。それよりも不可能といわれたこの物語を最高の形で映画化したピーター・ジャクソンの手腕は見事であり、一世一代の賭けにでたニューラインシネマの勇気に拍手を送りたい。各作品が約3時間という現代の若者の集中力を完全に無視した上映時間は原作の膨大さから言うと当然であろう。アメリカの映画館で上映中に幾度となく拍手が起こり、レゴラス(オーランド・ブルーム)が敵を倒した時は黄色い声援が沸くという光景はもはや異常であり、タイタニック以来の社会現象とも言えるだろう。もちろん個人的には不満な点がないとは言えない。戦闘シーンの迫力は最高だが前述にもあるレゴラスが敵を倒す場面はいくらファンタジー小説でもそりゃねーだろとツッコミたくなったし、指輪が谷へと落ちていくシーンはこの映画で最も重要な場面であるにもかかわらず意外にあっけなかった。しかしそれらの不満をカバーして有り余るほどのパワーを持っていることは疑いの余地もなく、リアルタイムでこの映画を体験できたことは私にとって将来貴重な財産となるだろう。他のファンタジー映画が束になっても太刀打ちできない壮大さと完成度を持ち、それはこれからも不変である。8点(2004-01-20 10:29:16)(良:1票)

2.  ラスト サムライ アメリカで日本ブームが吹き荒れる中、ハリウッドが満を持して製作したサムライ映画である。しかし肝心のストーリーは特別傑出しているわけでもなく、ブレイブハートとさほど変わりは無い。サムライ・スピリットを前面に出し日本に敬意を表しているが、結局のところストーリー展開やオチはいかにもハリウッドといった感じだ。時代考証やプロダクションにしても製作陣の努力は認めるが、それは日本の文化を背景にした映画を製作する上では当然のことであり、何よりプロダクション・デザイナーやセット・デザイナー、コスチューム・デザイナーといった美術部門に日本人の名前がクレジットされていないところがいかにもハリウッドらしい(実際は日本人から何らかの意見を求めたと思うが…)。これらのことからこの映画は完全にアメリカのパースペクティブによって製作された映画と言わざるをえない。それはトム・クルーズやズウィックがギャンブラーではないということと、特にクルーズはアイズ・ワイド・シャットで芸術(リスク)はお金(コマーシャル)よりも重要なものではないということを学んだためだ。しかし最後の戦闘シーンで渡辺謙が馬に乗って敵陣へ突進していく姿、彼の表情(目)を見ていると胸に熱いものが込み上げてきたのは確かである。やはりこの私にも普段は気付くことの無い大和魂というものがあるんだなと感じたし、それだけでもこの映画を見る価値はあると思う。この映画を見て、これが外国産の映画であることに少々嫉妬すると同時に、この映画と同等のスケールの映画が撮れない日本映画を取り巻く環境が残念でしょうがない。今だからこそ日本人監督によるサムライ・スピリットの真髄を世界に伝えてほしい。私の友人であるアメリカ人(彼の好きな映画は七人の侍や用心棒などの黒澤作品)が映画を見終わった後にこう言った。「結局のところサムライ・スピリットの物語は唯一日本人だけが伝えることができるものなんだなと思ったよ」彼の点数は5点だった。 7点(2003-12-07 13:37:18)(良:1票)

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