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プロフィール |
コメント数 |
202 |
性別 |
女性 |
自己紹介 |
閲覧&良票を入れて頂いた皆様ありがとうございます(*^-^*) 良票を頂けると励みになります!作品に対する意外なヨミと、読んでいて楽しいレビューを心がけています。楽しんでいただければ幸いです☆
ジャンルを問わず鑑賞していますが、ホラーを観るときは手で目を覆って指の隙間から観ますw
★好きな俳優★ M.ファスベンダー、E.マクレガー、J.ロウ、D.クレイグ、O.ブルーム、ジョナサン・リース=マイヤーズ・・・・・はい、そうです。イギリス俳優好きですw さらには、ドナルド・サザーランド、S.ブシェミ、M.フリーマン、フランコ・ネロ、B.ウィリス、H.ジャックマン、C.イーストウッド、女性では、ユマ・サーマン、M.ジョヴォビッチ、C.セロン、A.セイフライド・・・などが好きです。 |
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1. パワー・オブ・ザ・ドッグ
《ネタバレ》 つい先日ゴールデン・グローブ賞が発表され、この作品が、ドラマ部門最優秀作品賞、監督賞、助演男優賞の3冠となった。
ということで早速Netflixで鑑賞。
そして見終わってこちらに他の皆さんの感想を見に来たらレビューがたったの3人…。
アカデミー賞ノミネートの噂も当然流れている中で、3人…。
コロナのせいで、話題作になるべき作品もこの状況。
コロナ前のような、映画は公開前からTVCMやネット情報で期待を煽り、そして映画館で満を持しての公開というスタイルが
今ではガラガラと崩れ去り、
世の中全体が、新作も配信でっていう流れが一気に推し進められてしまい、
話題の新作もサブスクと契約しなければならぬという縛りを受けなれば見れない嫌な時代になった。
スピルバーグ監督が「配信映画はアカデミー賞のノミネートとして認めるのはどうかと思う」と言ったところで
世界全体の潮流はどうにもならない。
これまでのように作品1本に1800円払ってみるより、1000円ほど払ってサブスク契約してその作品を見れば
ついでに他の映画も見れるという点ではお得に見えるが
見たい映画の配信先と契約していない人の心理は
「作品に1800円払うのは惜しくないが、その作品見たさにその作品を提供して儲けようとしてるサブスクの企業に契約料を払うのは、払い先が”作品”ではなく”サブスク企業”なのが、なんとなく嫌だ」
というものがあるのではないか?
まぁ愚痴が多いですが、サブスク映画には偏見はあるが、作品に罪はないので鑑賞した。
結論からいうと、やたらと物静かな殺人映画。
見終わってしまえば、あの青年はもともとサイコパスっぽいし、何考えてるかわかんないヤバイ顔だから
ママを虐めた男を殺してもなんら不自然ではない。
でも、見てる間は、男女のもつれが入ってくるのかなとか、男と男のもつれ(笑)が入ってくるのかなとか
思ったら
「いえ、これ、怨恨殺人映画ですから」
と、ラストシーンでバッサリとやられた。
カンバーバッチ演じる牧場主フィルによる弟の嫁いびりで、嫁はアル中になるし
嫁の連れ子の青年は女々しいやつとバカにされ、母子にとっては居心地悪い牧場。
弟は悪いやつじゃないが、兄に対してそこまで強い権限がないのと
女の扱いが苦手なことで、嫁に対してそこまでケアができない。
そこで、動物をさばくのは得意な青年(伏線は、母親が営業していたレストランで母親に
「フライドチキン作るから、鳥をつぶしてきて」って言われて「はいよ」ってなったシーン)が思いついたのが
伝染病殺人。
荒野で野垂れ死にしていた炭疽症の牛の皮を手袋をしてはいできて
それをタライに入れてフィルのところに持ってきて、牛革でロープを作ろうとしていたフィルに使わせ、
見事に病気に感染させることに成功して、ばれることなくフィルを牧場から消し去った。
バイオリンの練習みたいな、ギ~コギ~コという不穏感いっぱいの曲も
この青年の不気味さを助長させる。
ラストシーンで、成年が窓から外を見下ろすと
フィルの葬儀を終えた母親と義理父が車から降りてから、まるでフィルが死んでホッとしたかのように
抱き合ってキスをする…
振り返った青年は
「ふふっ…めでたしめでたし…大成功」
というアヤシイほほえみを浮かべ…映画は終わる。
人を殺して、犯人が微笑んで終わるなんて、これはバッドエンドなのに…いや、フィルが死んでまわりはみんな
それはそれでホッとしてるから…ハッピーエンドなのか?
なんとも複雑な…そんな作品。
フィルが最後まで青年をいじめてた訳でなく
途中から融和策に転じて、なんだか二人が仲良くなってBL的関係に発展するのかと予想させるストーリー展開だったので
フィルの態度に軟化していく青年の態度があくまでも伝染病殺人遂行のための罠だったのは
まったく読めなかった。
でも二度目で見たら、フィルが革でロープ作ってあげるって言われた時
「これでヤれるな笑」って思ったのか、その後二ヤッとした表情の微妙な変化を見せるんですよね。
「障害はない。いかに上手くやるかだ。」
メイキングでカンピオン監督が言ってたシメの言葉、かなり同感。[インターネット(字幕)] 6点(2022-01-12 15:02:22)《改行有》
2. ラブリーボーン
《ネタバレ》 度肝を抜かれた。
”レイが霊とキス”というダジャレに、ではない。
”誰かが死んだ後、残された関係者が、いかに心の整理をし、前を向いて歩き出すか”
を描いた作品はゴマンとある。
しかし
”死んだ人が、いかに心の整理をし、前を向いて成仏するか”
を描いた作品は始めてだ。
この誰も発想しなかった物語は「私はスージーサーモン。14歳で殺された」と、毅然かつ冷静な声で自己紹介し、心の変化を語る女の子の、10年あまりをかけた<成長物語>なのである。(見た目は殺された後ぜんぜん成長してないケド)
また、ワキのキャラも過不足なく完璧な構成だ。
いつまでも犯人探しをやめぬ父と、犯人探しより心を切り替え前を向きたい母。
あまりにも分かりやすいシンメがシンプルで心地よい。
娘の死に対し真逆な二人の間に、家事はヘタだが憎めぬ 緩衝材的な存在のオバアチャンは、やもすれば重くなりがちな劇中に投入された”オアシス”的な存在。
彼女がいたからこそ、母の家出後も子供らはまともに成長できたし、彼女がいたからこそ、母が10年ぶり位に帰宅した際、妹が殺人の証拠のアルバムを、デリケートな状態の父母でなくオバアチャン経由で警察に渡せた事も忘れてはならない。
さらにレイは、スージーが天国に行って成仏する為の”最終条件”にして”絶対条件”の存在という、常識で頭がこり固まった者には思いつかないヒネリの効いたオチをつける為に置かれた事は間違いない。
ルースも、スージーとレイを結ぶ重要な存在だ。
スージーが殺された直後に彼女(霊のほう)を見かけ、彼女の死をレイに伝える役割。そして、まさかのイタコとしてスージーに体を貸し、レイと最初で最後の再会を果たしてもらうという役割。
どちらもスージーのために重要なロールである。
しかもルースはただの”人助け人”ではなく、レイに恋心を抱いている。つまりスージーからの略奪愛という側面も持っている。
実際の現実社会でも、本来ずっと付き合うはずのパートナーが、死んで付き合えなくなってしまった場合、第二の選択肢として”その相手に一番縁のある人”と、心を死んだ人に残したまま付きあう事は少なくない。
太平洋戦争でも、戦死した夫のかわりに夫の弟や、夫の戦友と再婚する女性も多かった。
そういう意味で、レイはスージーに心を残しつつ、スージーのことも理解してくれているルースと付き合う事にしたと解釈して正解だろう。
霊スージーは、ルースが彼に近づいているのを「彼の隣にいるのは私だったはずなのに・・・チッ」ってあのガゼボの中から、何も手を出せずに見ていた。
そんな彼女が、最後の最後にルースの体を借りて、レイと再会しキスをしたという名場面は、彼女にとっては
「ルース、あなたは彼を奪ったんだもの、これくらい許してね。霊感強くてちょうどよかった笑」
といったところだろう。(いかにも中学生)
そして「レイ、キスして」と屈託のない笑顔をまっすぐ向けるスージーの、その無邪気で無垢な14歳のままの表情に、私はあふれて涙が止まらなかった。
スージーは死ぬ前、オバアチャンとのガールズトークで「キスの味ってどんなん?ね、どんなん?」と、目を輝かせて話していた。
思春期女子の”大好きな男子との初チュー”へのピュアな夢は、我々のように
「キス?別に。オレはキスよりHのほうがキモチイイし」とか
「舌からませてピチャピチャ音立てらたらもうダメ~」とか
完全にスレちゃって、キスごときにもはや価値を見出せなかったり、キスを精神的だけでなく肉体的な快楽の側面でもとらえる感覚を覚えてしまった 汚れた大人達には、到底分かりえまい。
しかしこの映画を堪能する為には、可能な限り14歳の女の子になったつもりで彼女の気持ちに入りこむ事がカギだ。
いずれにせよ思春期で殺された彼女が
<大好きな男子とのキス>
を、成仏するための最終絶対条件としてチョイスした事は誠に説得力があるのである。
異性の事で頭が一杯な思春期女子に、社会の正義もへったくれもない。キスあるのみ。である。
かくして、初チューをミッションコンプリートしたスージーは心の決着をつけ天国へと旅立つ。
なんともすがすがしく、あまりにもよく出来た、殺された幽霊視点のユニークなストーリーであった。
犯人も、大勢女が殺されてるのに全然捕まえられないボンクラな警察ども(お前らちゃんと仕事しろや)に逮捕されパトカーで移送される場面を見せられるより、ガケから転がり落ちて、左手がヘンな方向に折れた死体を見届けさせてもらった方が、見てるこっちはスッキリできて良かったね笑[CS・衛星(字幕)] 10点(2019-03-04 13:12:16)(良:1票) 《改行有》
3. ピアノ・レッスン
《ネタバレ》 私はヒロインに完全同意だ。感情移入度100%である。
私はピアノが大好きだ。 だが21でデキ婚した夫(実はデキる前に、自己中心的な性格により別れを考えていたが、予定が変わってしまって流れに任せて結婚することに)はピアノに興味はなく、いやむしろ敵視している。
引っ越しするたびに膨大な別途運搬料金がかかるとか、置く場所がないだ、圧迫感があるからジャマだといって、私の意に反して、親がムリして何十年ローンで買ってくれた3歳から使っていたアップライトピアノをある日勝手に売り飛ばしてしまったのだ。
あれから20数年、アップライトほど大きくなくて「ジャマだ」だと言われなそうなスピネット型の中古ピアノ(ボールドウィン製)に一目惚れし、中古を知人からタダで譲ってもらったのだと言って自腹で買ったのだが、その後も「床が抜けるぞ」「家が壊れるぞ」といちいちピアノを敵視する。実に、この映画のエイダの気持ちがイタイほど分かる私なのである。
そんな私がハーヴェイみたいな男と出会ったら、惚れないワケがない。
実際、ピアノを通して知り合えた相手はいないが、映画やアートといった芸術の分野で話が合った男の何人かと、サラリと不倫も普通にしていたし。
倫理観がない女だと思われるかもしれないが、この映画を楽しむことができたから幸いだ。
ついでにテーマ曲の楽譜を入手して弾いて楽しんだり。
不倫映画を毛嫌いする人も多いが、それを否定してたら楽しめる映画も楽しめない。
不倫映画を楽しむために不倫しようとかそこまでは言わないけれど、禁じられた恋に走る人間の心と同調させられるくらいは心をニュートラルにできたほうが、いいと思う。
「昼顔」やら、「失楽園」みたいな、ベッドシーンありきな近所で起こってそうな昼ドラっぽい不倫映画は大嫌いだが、「ピアノレッスン」のように、テーマがピアノ(品格あり)で、ヒロインの相手が典型的なイケメン&ナイスバディじゃなくて(いわゆる昼ドラテイストではなくて)、舞台が原始的風景の残る荒野のニュージーランド(非現実的)という、作品として独特のカラーがあるものは、感情をとことん移入して没入できて、本当に素晴らしいと思う。
特に、なによりもピアノを自分のアイデンティティとして命より大切にしていた感のある彼女が、愛する男と島を出るための船が危険になったときに「ピアノを捨てて」と、そう、ピアノより男を取った、その瞬間もグっときた。
でも、そういいつつピアノとの絆を断ち切れそうにないゆれる心をあらわすかのように、ピアノとつながっていたヒモに足をつっこみ、自らピアノと共に海に入水したが、やはり最後にはブーツを脱いで彼の元に戻る、なんていう場面も、グっときた。
それに、セックスシーンも実はよく確認すれば分かるが、そればっかりをカメラでがっちりとらえて延々と流しつづけるような下世話なものではなく、必要最低限のものであり、露骨に裸がくんずほぐれつしてハアハアするみたいなものでもなく、また、娘が穴からちょっと覗いたら見えちゃいました、みたいな、個人撮影の盗撮みたいな(笑)よく見えない映像もあったり、個人的には猥褻さをあまり感じないものだった。
いってみれば、”雰囲気エロ”。
人間で一番いやらしい場所は脳だといわれているが、その脳でいかにこの映画の”雰囲気エロ”を、体じゅうをめぐるるエロ熱に変換して楽しむかも、鑑賞者にゆだねられている。
ただ、エイダがラブレターみたいに白鍵を1つ外して彼のもとに届けた行為だけは、ちょっと・・・って思った。
子供を巻き込んで、大変なことになったから。じゃなくて、だってあの白鍵がなくなったらその音だけ弾けなくなっちゃうじゃない。ヤマハみたいにお買い上げのあとのお客様フォロー窓口があって、抜け落ちた白鍵を1本注文して修理してもらうとかだってできないじゃない。(心配するのがソコとか、きっとやっぱり私は普通の女じゃないわなとあらためて思う)[DVD(字幕)] 10点(2015-05-04 13:44:51)《改行有》
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