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プロフィール |
コメント数 |
2102 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
善人が苦労が報われて幸せになるハッピーエンドの映画、 悪人が出てこないゆる~い世界観の映画、 笑いあり、涙ありの人情喜劇が好きです。
2008年11月19日の初投稿から、早いもので10周年を迎えました。 この間、みんシネのおかげで出会ったいい映画もいっぱいありました。 管理人様、レビュワーの皆様、いつもお世話になっております。 これからもよろしくお願いいたします。 2018.11.19 |
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1. スターリンの葬送狂騒曲
スターリンの死後巻き起こったフルシチョフとベリヤの権力抗争とソビエトの権力中枢の混乱を茶化して見せるブラックコメディ。
スターリンの死の直前。コンサートとその録音を巡る冒頭からよく出来ています。
その恐怖政治がいかに市民生活の隅々にまで踏み込んでいたかがよく分かります。
当然、その話自体にコメディ的要素は無いのですが、当時の権力中枢にいた人物を演じる主要キャストの演技が素晴らしく、
全編を通して浮足立ったような軽さと、こういう政治ドラマに必須の重みや凄味を全員が見事に両立させてみせる。
終盤、ベリヤが失脚し処刑されるくだりでは、それまでの軽い空気は一変していきますが、
失脚から処刑までを一気に見せる、非常に嫌な空気が漂うその時間帯もまた見応えがある。
本作はロシアでは上映禁止になったという。
製作サイドの意図がどこにあったのかは分かりませんが、それも織り込み済みだったのでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-11-03 20:12:44)《改行有》
2. ストックホルム・ケース
ストックホルム・シンドロームという言葉が生まれるきっかけとなった1973年のストックホルムの銀行強盗事件を基にした作品。
事件の発端から犯人逮捕と人質解放まで、登場人物のキャラクターは分かりませんが、筋書きはある程度事実に沿っているのだと思います。
2人組の犯人、人質の女性行員との奇妙な連帯感。「狼たちの午後」を思い出す空気もありますが、
「狼たちの午後」のパチーノと同じく、本作で主犯を演じたイーサン・ホークがあまりにも素晴らしい。
醸し出す憎めない感や人間味。時にコミカルですらありますが、一方でサスペンスとしての空気も崩さない絶妙のバランスで演じている。
彼のその演技には、実際にこんな風に犯人と人質の間に奇妙な連帯感が芽生えていったのかと思わせる不思議な説得力があります。
もう1人の主役である、極限状態の中で次第に犯人に対し好意を抱く人質の女性行員を演じたノオミ・ラパスの静かな熱演も光る。
ハッピーエンドということでもないが、命を落とす者も無く、この手の映画にしては鑑賞後の後味も悪くない。不思議な味のある作品です。[DVD(字幕)] 7点(2021-07-27 21:15:17)《改行有》
3. スナイパー(2002)
同じような状況下の作品としては「フォーン・ブース」の方が有名で面白いです。
本作がこういう状況下になる下地には銃社会というシリアスなテーマがあるのですが、
それがストーリーを停滞させてしまっており、うまく機能しなかったのが残念な作品。
ウェズリー・スナイプス主演でこのタイトルですが、アクションの要素はほぼ無く、
狙う者と狙われる者の噛み合わない堂々巡りと、その合間に誰かが撃たれる、
この繰り返しを見ているうちに終わってしまったという感じです。[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-06-16 20:33:08)《改行有》
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