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プロフィール |
コメント数 |
708 |
性別 |
男性 |
年齢 |
55歳 |
自己紹介 |
観た映画はできるだけ褒めたい。 |
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1. デッドゾーン
《ネタバレ》 若い頃に観た映画を年取って観ると、期待を裏切られることはよくあるのだが、この映画には唸った。
まず若きクリストファー・ウォーケンの演技が素晴らしい。
哀しみと諦念と覚悟を決めた彼の表情は、寂しげで情感たっぷりで、映画の世界に引き込まれる。
タイムスリップして子供時代のヒトラーに出会ったら、ヒトラーを殺すか否か。
主治医に対する問いかけは、そのまま観ている私たちに対する問いかけとなる。
彼が救いたかったのは、世界だろうか。それともかつての恋人だろうか。
自己犠牲を伴う、決して賞賛されることのない美しい行動。
クリストファー・ウォーケンの繊細な表情が完璧にはまっていた。
クローネンバーグ監督の中でも、一番好きな映画。
そして改めて観て初めて気づいたんだけど、これ、原作がスティーブン・キングなんだね。
いや、彼の多才な才能に改めて脱帽。[インターネット(吹替)] 9点(2021-02-20 10:38:37)(良:1票) 《改行有》
2. 手紙は憶えている
《ネタバレ》 設定は月並み。
ルディ・コランダーという男の住所はわかっているんだから、その男がかつて強制収容所で働いていたかどうかを確かめ、引き金を引けば終わり。
年老いた主人公からは、ナチへの復讐に対する執念はほぼ感じられない。退屈なロードムービー。
…が、しかし。
ラスト5分間の何たる衝撃。のどかなロードムービーどころではない、一級のサスペンス。[DVD(字幕)] 8点(2021-12-04 22:31:45)《改行有》
3. テイキング・ライブス
《ネタバレ》 以前観たことあったんだけど、アンジーがあんなに大胆な濡れ場を演じているとは思ってなかったから、その点に一番驚いたかも。
他のレビュワーの方も書いておられたが、イーサン・ホークがナイスガイを演じるわけがないんだから、誰が犯人?ではなく、イーサンの化けの皮が剥がれるのはいつ?という楽しみ方が正しい。
そう考えると、アンジーとのラブシーンは、ピリピリするほどの緊張感があり、見応え充分。
イーサンの正体がバレてからのアンジーの弱々しさは、それまでとのギャップでかなり○。
問題は、正体がバレて逃亡したイーサンが、なぜそこまでアンジーに執着したのか、ということ。
罠だ、くらい考えつきそうだし、そもそも他人の人生を生きてきた男が、一人の女に執着するとは思えない。
その点に疑問符は付くが、映画自体は豪華俳優陣の抑え目の演技で起伏もあり、面白いことは間違いない。
さらに、冒頭のみ出演のポール・ダノ。この人、ピンポイントでも強烈な印象を残す稀有な俳優だよなあ。そこに加点。[インターネット(字幕)] 7点(2021-09-04 18:22:51)《改行有》
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