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【製作国 : カナダ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  ラースと、その彼女 《ネタバレ》 日曜日の教会で、主人公ラースは顔見知りの老婦人から、新しく町に来た若い娘マーゴにプレゼントするようにと、一輪の花を渡される。極端に内気なラースはマーゴを前にして、渡されたその花を明後日の方角へと天高く放り投げてしまう。心優しく繊細なラースにおよそ似つかわしくないその行動は、まさに、気になる女の子を前にした時の幼い男の子のそれだ。人を特別に意識する初めての気持ちにとまどうラースは、何をどうしたらいいのか、皆目解らないのだ。ビアンカが彼の家に「届く」のは、その出来事の直後だ。完全無欠の美女ビアンカとのロマンスと死別を、愛情とおかしみをもって綴るこのストレンジラブストーリーは、内気なラースが可愛いマーゴと向き合えるまでの彼の壮大な恋の予行演習でもある。ビアンカがラースを大人の男に成長させた偉大なる女性として、その役目を終えても、きちんと最期まで敬意をもって描かれ、さらに弔われるのが実にすてきだ。その上で描かれるLars and the Real Girl。リアルガールは勿論ビアンカではなく、マーゴだ。二人が見つめあうだけのささやかなデート。そんなありふれた恋愛映画のオープニングが、この映画ではエンディングだ。ようやく、そしてついに、はじまるだろう愛すべきラブストーリー。そのスタートラインに立ったラースと「その彼女」に、幸あれ![DVD(字幕)] 7点(2009-11-10 01:10:17)(良:5票)

2.  ヒストリー・オブ・バイオレンス 《ネタバレ》 さびれたモーテルから出てくる二人の男。蝉の声がさんざめく長閑な昼下がり。彼らの他に人影はない。車に乗り込んだ若い男の肩に、しきりに蝿がたかっている。キーを回し車をわずかに移動させ、停止する。始動したエンジン音とカーステレオが途切れ、周囲は再び蝉の声に支配される。やがて若い男がウォータークーラーの空容器を手に、管理人室へと入って行く。二人の男の退屈な動向をただ延々と長回しで捉えたこの冒頭から、画面には異様な気配が漲っている。その怠惰な画面は、単なる平穏ではなく、それに続く暴力への凶兆として存在するからだ。この二人によってある日突然脅かされる主人公トムの安穏な日常もまた然りだ。『ボーリング・フォー・コロンバイン』でマイケル・ムーアは、隣接するカナダとの比較を絡めて「暴力への不安」に蝕まれたアメリカ社会を描いたが、本作の監督がその「カナダ人」であるデヴィッド・クローネンバーグだというのは興味深い。件の二人が(まるで暴力大陸アメリカをあっけらかんと具現化するような)タランティーノ映画の登場人物をどこかしら髣髴させるのは、偶然ではないだろう。本作においてクローネンバーグが執拗に描くのは、アメリカ人が潜在的に抱え持つ「暴力への不安」だ。家でくつろいでいてもダイナーで働いていても不吉に忍び寄る、得体のしれない黒塗りの車。つきまとう「暴力への不安」が常にトムと家族を脅かす。あるいは彼の息子がハイスクールで直面するいじめっ子たちの不穏な威圧。それもまた暴力への不安、その変奏の一つだ。「反撃」という形を借りて土壇場で反転する暴力。その息子の姿は父に重なる。クローネンバーグはそうした反転をたびたび用いることで、月並みなバイオレンス映画の一方向性を封じる。暴力は無限に反転し、転調する。それこそがクローネンバーグが本作で見据える暴力の本質だ。家族たちの畏怖や憎悪の根源が不気味な片目の男から夫であり父であるトム(ジョーイ)へと移行することで、得体のしれない彼らの不安が確固たる恐怖へと転調していく様は圧巻だ。ラスト、不安材料をすべて摘み取り帰宅するトムと、それを知ってか知らずか彼を迎え入れる家族たち。出会った頃のように瞳を読みあうトムと妻。けれどおそらくその先も、彼らは再びの平穏のその裏側で、いつ現れるとも知れない黒塗りの車の来訪を日々恐れ続けていくのだ。[DVD(字幕)] 9点(2009-10-25 17:46:05)(良:1票)

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