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1. ヘルプ 心がつなぐストーリー
《ネタバレ》 深刻な差別問題に向き合いながら、溢れるユーモアと、魅力あふれる登場人物。辛気臭くなることなく、豊かな時間を堪能できた。
差別が一番恐ろしいのは悪意がないのに、悪人がいないのに、不当な扱いが当たり前になっていることであると思う。この物語で、ヒール役を背負って立つヒリーさんも、ちょっとヒステリックで、人よりしっかり黒人と「区別」して共存していきたいと思っていただけなのだ。あんまり仲良くして、KKKみたいな過激派に目を付けられるより、その方が「安全」だし、と。ヒリーは憎たらしいクソ女なんだけど、どこか愛嬌があって人間らしくもあるようにもみえるところがこの映画の巧いところ。
悪人のせいで差別がおこなわれているならば、悪人を倒せばいいだけだが、そうではないところがなかなか厄介。みんなが善としている事、当たり前のようにしている事で、「これおかしくない?」ってことを、勇気を持って表明するのが大事。本作のクライマックスで、子供の面倒をヘルプにまかせっきりだったきれいなご婦人さんが「自分が間違っているのかもしれない」と言う表情をする。
その気づきこそが大きな第一歩だったのだと思わされた。[映画館(字幕)] 9点(2012-07-17 23:46:18)(良:2票) 《改行有》
2. コンテイジョン
《ネタバレ》 隠そうとした情報やデマが、youtube、facebook、twitterであっという間に回ってしまい、混乱が起きたりと、かなり現代的。震災時の日本とかぶる所も多かったが、日本は暴動起こらなかったもんね!
凄く真面目でリアリティのある作品である分、遊び心がない。娯楽性が薄くて、平坦。
もっと、めちゃくちゃになっちゃえー!と心の中で囁く自分がいたが、非現実的と思えるようなことは起きなかった。完成度は高いと思うのだが、パニックムービーを観に行ったつもりだったので、物足りなく感じた。
[映画館(字幕)] 6点(2012-07-03 00:44:23)(良:1票) 《改行有》
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