|
プロフィール |
コメント数 |
1682 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。 |
|
1. シチリアーノ 裏切りの美学
《ネタバレ》 映画としては幾つか、ハッキリとした問題点があるのだが、根本的にはそれはこの題材・お話の前提知識が有るか無いかということに依拠するものだと思う。要は、イタリア人(或いはヨーロッパ人)ならもっと全然面白く観れる、という作品なのだろう。
その意味では、今作に関しては(日本人ならば)前提知識を入れた上で観るべき作品なのは確実だ、というトコロか。今作で特に説明が不足しているのは、主人公ドン・マシーノことトンマーゾ・ブシェッタと、そのボスであるピッポ・カロ、そしてコルレオーネ一家のボス、サルヴァトーレ・リイナとの関係性であろう(下手をすると後者2人は誰がソレなのかも分からないまま終わる可能性すらある)。或いは、そもそもファルコーネ判事がどういう人物なのかとか、終盤に出てくるアンドレオッティが何者なのかとかも殆ど説明はされないので、そこもあらかじめ調べておいた方がよいと思われる。
そこまでちゃんとした前提が入っていれば、リアリティを重視した裁判シーン・対話シーンの演技自体はそこそこ上質であるので、長尺だがそれなりに観てゆけなくもないレベルではあるかと思う。ただまあもう一点、あまり映画的に盛り上げることを重視したつくりでもない(とゆーのが問題の二つ目な)のであり、長いワリにチョイ平坦すぎるよーにも思われるのも間違いないトコロではあるのだケド。
とは言えこのお話は確実に、イタリアの近代史上でも最も重要な出来事の一つだと言ってよい事件である。事実、ファルコーネ判事やアンドレオッティをフィーチャーした別作品とゆーのが既に存在し、それなりの評価を得ていたりもするのだ。ここら辺、機会をつくってまとめて観る、とゆーのも、休日の過ごし方としては決して悪くなく、また有意義なコトだとも思う。[DVD(字幕)] 6点(2021-07-17 22:25:29)《改行有》
2. 死体語り
《ネタバレ》 主人公は最初っから死体と喋れるワケだが、この能力が話の主題なワケでもなく、これを単なる取っ掛かりとして展開されるのはオーソドックスな「幽霊の復讐」モノである。すると、迫り来る怨霊と主人公が喋れちゃう、というのが、これまた恐怖感を削ぐというか、結論的にはまるで怖くないホラーになってしまっている。そもそもその怨霊とゆーのが、生きてる時からウルサ型のクソなカミさんなのだから、こいつの襲来に際して感じられるのは「恐ろしさ」ではなくただただ「ウザさ」に他ならない。主人公にしても見た目が誠実そうな割には小悪党だし、カミさんも夫憎しと言えども自分の子供に手ェ出すとゆーのは如何にも頂けない。こーいうことならいっそブラック・コメディ風味に仕上げても好かったかも…なんと思ったり。[インターネット(字幕)] 4点(2020-09-27 00:38:27)
|