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プロフィール |
コメント数 |
223 |
性別 |
女性 |
ホームページ |
http://plaza.rakuten.co.jp/maika888/ |
自己紹介 |
正直、生まれは平成じゃないです。かなり、昭和なムード。昔みた映画を思い出しながらレビューしますので、記憶がずいぶんあやふやかも。なにか変なところがあったら、http://plaza.rakuten.co.jp/maika888/のほうにツッコんでおいてください。
好きな女優 「或る夜の殿様」の山田五十鈴、「近松物語」の香川京子 好きな男優 「お茶漬けの味」の佐分利信 好きなキャラクター グレムリンちゃんとマシュマロマン
☆評価基準 10点:超絶。ほとんど奇跡。 9点:傑作。かつ大好きなんだもーんッ! 8点:傑作だし、好きデス。 7点:素晴らしいです。好みの映画です。 6点:まあ、悪くないと思います。 5点:なにか気になるものはあります(~~; |
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1. 黒いオルフェ
《ネタバレ》 GYAOの無料動画で視聴。
原作は、ギリシャ神話の設定をブラジルに置き代えたヴィニシウス・ヂ・モライスの戯曲。「平地に富裕層が暮らし、高地に貧民層が暮らす」というリオデジャネイロの都市構造や、その両層が入り乱れるサンバカーニバルの文化を世界に知らしめただけでなく、新しい「ボサノバ」という音楽の誕生も予告した映画。そして、国際的に評価された初の黒人映画なのかもしれません。
仏カンヌと米アカデミーをW受賞していて、(大傑作とは思わないけど)文化史的にはかなり重要な作品だと思います。60年代以降のブラジル文化の国際的なイメージは、よくもわるくもこの映画に縛られたはずです。また、ギリシャ神話を黒人の物語に変換するという発想は、ヴィニシウスのたんなる思つきかもしれませんが、これはマーティン・バナールの 『黒いアテナ』によって学説にまで発展したともいえる(古代ギリシャ人は肌の色が黒かったということ)。
映画の物語は、べつにギリシャ神話をなぞっているわけでもないけど、あきらかに生命賛歌の神話的な雰囲気をまとっていて、その神秘性が最大の魅力になっています。アントニオ・カルロス・ジョビンの音楽は、いわゆる劇伴ではなく、劇中世界の実音として演奏されており、そのことが神話のリアリズムを強めている。フランス産のブラジル映画でありながら、どことなくイタリアのネオリアリズモを思わせるところもある。
ただ、原作者のヴィニシウスも、99年のリメイク作品に関わったカルロス・ヂエギスやカエターノ・ヴェローゾも、本作のことを「元の戯曲とは別物」「ファヴェーラ(貧民街)の実態を描いてない」などと批判していました。つまり、それは「ヨーロッパ側から見たエキゾチックな黒人幻想でしかない」「黒人を社会的な主体としてでなく美的な対象にしているだけ」というポスコロ的な批判なのでしょう。逆にいえば、もともとのヴィニシウスの戯曲は、一種のプロレタリア芸術だったのかもしれません。
わたしは、この映画にちなんで「イザナギとオルペウス神話と小泉八雲の関係」に興味が湧いたのですが、それについては自分のブログにでも書きます。[インターネット(字幕)] 7点(2022-09-14 11:35:39)《改行有》
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