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1. 蜘蛛女のキス
《ネタバレ》 同性愛者と政治犯の刑務所もの。同性愛者モリーナは実は政治犯ヴァレンティンの情報を引き出すためのスパイであるが、二人の心の交友は見ていても痛く心悲しい。
■二人の対照的な生き方が、しかし交わりそうで交わらない関係と共に描き出されている。自分の殻と頭の中の世界に生きる男、現実を変えるためにすべてを投げ打とうとする男、好対照な二人の間には友情(愛情)が芽生え、最後にはモリーナは密告の任務を捨てて連絡役を負うまでになる。
■しかし、やっと現実で生きようと思ったモリーナは、実は当局におとりとして使われているだけであり、それに気付いた地下組織に殺される。一方現実のために戦っていたヴァレンティンは、拷問の末に最後には幻想の世界へと羽ばたいてエンディングを迎える。何とも言い難いラスト。
■同性愛ものはなんかとっつきにくいものが多かったが、これはかなりスムーズでそして美しく描けているように思った。[DVD(字幕)] 8点(2013-11-21 00:01:56)《改行有》
2. シティ・オブ・ゴッド
《ネタバレ》 衝撃的な映画。ドキュメンタリータッチと斬新なカット、複数の人物を時間軸を前後させながら次々に描いていき重ね合わせる巧妙な脚本が光る。
■ともかく片端から人が死んでいく。それもごく日常的に、というのにまず驚かされる。子供が「うざいから」といって人を殺していく光景は私たち日本人には信じられない。
■だが他方、「店員さんが可愛くて銃を突き付けられなかった」と言ってしまう主人公、誘われるままに初体験に行ってしまう主人公、ある意味でこれが激しいこの街には生きていけないだろう私達を代弁しているんだろうなあ。この街では相当浮いた存在なんだろうな。しかしこれがラストで実話だとわかり二重の衝撃[DVD(字幕)] 8点(2010-01-04 22:30:52)《改行有》
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