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プロフィール
コメント数 249
性別 男性
自己紹介  映画史や映像技術には全く詳しくないので、単純に面白いと感じた度合いで点数をつけさせていただきます。
 よろしくお願いします。

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評価順123

21.  ミッドナイト・ラン 《ネタバレ》 いやー非常に面白い。ロードムービーといっても、「スケアクロウ」や「レインマン」、「パーフェクトワールド」等とは全然違い、エンターテインメント性がかなり強いですね。渋みや哀愁、郷愁などはほぼ皆無で、どちらかといえば「天使にラブソングを」の屋外版といったほうがしっくりきます。小気味良い会話、シリアスな場面なのに軽快なBGM、そして何より、おっちゃんなのに愛らしいそれぞれのキャラクターが私にはストライクでした。  賞金稼ぎの主人公とそのターゲット、マフィア御一行、FBIの皆様、同業の賞金稼ぎ、それと金貸し屋。この5グループが互いに関連しあいながらドタバタと絡み合い展開されるストーリー。常に目が離せない展開。ちょっとした笑いや決め台詞もきっちり決めて、また見たいなあと思わせるような素晴らしい作品に仕上がっていると思います。[DVD(字幕)] 8点(2015-03-05 23:28:49)(良:1票) 《改行有》

22.  ジョンQ-最後の決断- 《ネタバレ》 合わず。それは自分が子を持つ父親ではないからなのか、アメリカの医療・保険システムの知識がないからなのか・・・。  自分の愛する人が実質実現不可能な心臓移植が必要となったとき、何が何でも救いたいという気持ちは凄くわかる。しかし本作はそのやり方が大問題な気がしまくりました。要は「息子を助けなきゃ一般人を殺すぞ」と。そうさせたのはアメリカの医療・保険業界だ、社会のせいだ、という主張。ですがやはり私の感覚では共感できない。  「医療は奉仕ではない」、至極その通りだと思います。患者が「医者は患者を救って当然だ」というのはコンビニの客が自ら「お客様は神様だ」という主張と同種な気がします。サービスを提供する側が言うならともかく、サービスを受ける側、やってもらってる側が自ら主張しちゃうのはどうなのか。文句があるなら別に病院に来なきゃいい。自分が医者になればいい。というのは暴論かもしれませんが、どうもそういう感覚が拭えません。なので、病院で院長やドクターに喧嘩をふっかけ、他にも同じ状況の人がいるだろうに彼らを無視して自分だけ特別扱いを強要し、あろうことか犯罪に走るその姿は、ヒーローどころかむしろ悪役にしか見えませんでした。そういう意味では、過去に血の滲む努力したが差別やいわれなき理不尽で医者になれず金も稼げず八方塞がりで、あの状況になるしかなかった、という描写があれば見え方が変わっていたのかもしれません。[DVD(字幕)] 3点(2015-05-14 01:24:13)(良:1票) 《改行有》

23.  遠い国 《ネタバレ》 パッケージによればジェフ(ジェームズ・スチュワート)は「人間嫌い」とされていますが、「人間不信」のほうがしっくりきます。自分以外は誰がどうなろうと知ったこっちゃない。他人を信じる必要もない。誰かを信じれば裏切られた時に余計に辛くなるから。それがジェフの発想です。正直最初はジェフのことを全く好きになれない。自分勝手で他人の言うことに耳を貸さず、いらぬ衝突を生みまくる。で、本作はそんなジェフが成長していく様を描いた映画・・・かといったらそうではないでしょう。他人を信じる心を「思い出していく」というのが正確か。ジェフが自分の殻に籠りまくったのは過去女に裏切られたからだし、何より開幕から閉幕までず~っとベンから貰った鈴をつけてますからね。殻に籠っているだけで、心の底の底から「自分が良ければ他人はどうでもいい」と思っているわけではない。そこがジェフとギャノンの違いでしょう。  また、自分一人のことを考えたらジェフの発想も完全に間違っているとは言い難いところが面白いところで、要は「自分良ければ全て良し」ならジェフの考え方になるわけですが、自分を貫き他人を蔑ろにすると結局最後は自分に返ってきて自分が悲しむ(=「自分良ければ」になってない)ことになる、という矛盾があります。本作ではベンの「友情は金では買えん」といった台詞やレネーらの無償の人助けに触れることで少しず~つ人間らしさを取り戻すジェフが描かれます。こういうの、非常に好きです。まあキャッスルの言うように何の根拠もなく人を信じることなど「バカなこと」なのかもしれませんが、だってそれはほら、人間だもの。[DVD(字幕)] 8点(2014-12-21 07:14:20)(良:1票) 《改行有》

24.  ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ 《ネタバレ》 コメディ色強し!真面目に見て損した・・・笑  細かい沢山の点を最初に撒き、それをこれでもかと繋げまくるのが面白い。特にやられた!と思ったのは女の子がぬうっと起きてきた例のシーン。確かに忘れてた・・・。えっ!?と思って巻き戻して見たら確かに最初からそこにいるし・・・なんという擬態・・・笑  しかし全体としては、そもそもこの作品を取り巻く殺伐とした暗めの雰囲気がイマイチ合わず。マフィアとか犯罪ものには仕方ないことなれど、やはりどうしても点数に影響してしまう。  あと見ながら思ったのは、若々しい作品だな~ということ。ノリにまかせて突っ走るところ、ロック?なBGMをガンガン入れてくるところ、渋みが皆無なところ、等々。残酷描写の残酷さとか稼いだ金の使い方にしてもそうですね。おかげで、「バイオレンスながらもコメディ」という不思議な印象を受けました。[DVD(字幕)] 5点(2014-12-14 23:03:17)(良:1票) 《改行有》

25.  かぐや姫の物語 《ネタバレ》 いやこれ完全に傑作でしょう。単純なストーリーなどではなく、言いたいことを読みとるのが楽しい系の映画。ぜひ原作(という呼び方で良いのかこの場合?)を読んでから観ていただきたい作品です。本作の構成の上手さがわかります。ストーリー自体はほぼ原作通り、①翁が竹からかぐや姫を発見、育てる②5人の皇子と帝がかぐや姫に求婚する③月に帰るという3本柱ですが、本作はこれにプラスしてかぐや姫が成長する過程が描かれる点が原作と大きく違う。すなわちかぐや姫が山での暮らしで自由や喜び・楽しさ・愛を知る描写。しかし都に出るとそれらは一転、自由が無く、喜びも楽しさも愛すらない現実の辛さを思い知る。小さな庭を作ったり「じっと我慢すればいずれ春が来る」と信じたが、所詮は誤魔化しに過ぎなかった・・・。  「姫の犯した罪と罰」というのがキャッチコピーというのは鑑賞後に知りましたが、なるほどものすごく納得しました。かぐや姫はかつて月で「地球に好奇心を持つ」という罪を犯した。それゆえ「地球で生きる」という罰を受けた。何も思い悩むことのない無色の月で生きず色どりあふれる地球で生きることがどんなに辛く苦しいことかをかぐや姫に思い知らせること、それが罰だった。  しかしそれでもかぐや姫は地球で生きたいと願った。どんなに辛く苦しいことがあろうと「生きていたい」と願った。  最後のシーンの羽衣がかけられた時のかぐや姫の一瞬の表情の変化と、背景が白黒になる描き方は素晴らしかった。「色どり」から「無色」へ。感情を失ったにも関わらず最後にかぐや姫が流した涙にこそ、この映画の言いたいことが込められていると思います。  ・・・と、なんか感想じゃなく考察(しかも浅い)になってる気がしなくもないですが・・・とにかく、素晴らしかったです![映画館(邦画)] 9点(2014-01-29 23:10:48)(良:1票) 《改行有》

26.  リオ・ブラボー 《ネタバレ》 ■エル・ドラド(1966)を鑑賞後、展開はおろかウェイン側4人のキャラから詰所のカメラ位置まで瓜二つなこちらを観たくなって2周目視聴。やはりエンタメ西部劇の傑作というのは間違いないですが、本作は他の西部劇を色々と観た後に観ることで相対的に評価が高くなる作品であると思います。その理由は①西部劇お馴染みの「パターン」を微妙に外してきているところ②59年作品なのに今見ても面白いと思えるようなツボをきっちり押さえているところ、という2点。そのため、本作は西部劇の初っ端に観るのではなく色々回った後に改めて観てほしい作品です。 ■①について、西部劇の若者といえば自分の腕に自信を持ち名ガンマンに憧れ、プライドが高く感情的、という描かれ方がパターンですが、本作のコロラドは「若者なのに」冷静で合理的、そのくせ強気な態度に見合う銃の腕を持っているという描かれ方。また、「あの」ジョン・ウェインがいつも通り堂々と登場したはいいがいきなり殴られて気を失い、また恋愛ベタという描かれ方。「お馴染み」を観た後だからこそ魅力を感じるポイントです。 ■②について、多くの西部劇は「男気」のような感情面を重視しているのに対し、本作は劇中で再三「利口(ないし似た意味の単語)」が出るように、合理的な言動が重視されています。こうこうこうだからこう、故にこうなる、という説明的台詞の多さ。「魔法」や「気」果ては「忍術」を使うにもその原理・理屈を説明する現代の価値観に合うところがあると思います。他にも、「仕事はできるが恋愛ベタな主人公(ウェイン)」「弱点があるがそれを除けば超優秀な仲間(デュード)」「普段は冴えないがキャラが良くここイチで活躍する仲間(スタンピー)」など、今の漫画等にも通じる面白さのツボがきっちり押さえられています。 ■唯一アレなのは突然のチャチな階段トラップとそれに見事にひっかかるウェイン。ピンチの描写をもってきたいからって無理矢理すぎるでしょwというか百歩譲ってひっかかるのは良しとしてもあの転び方で気を失うなよ・・・w[DVD(字幕)] 9点(2014-02-28 05:45:58)(良:1票) 《改行有》

27.  ルパン三世VS名探偵コナン<TVM> 《ネタバレ》  おもろいやんwコナンは基本真面目な作風で、真剣な局面でテキトーなノリやギャグなどは無い。一方でTVSP系ルパンは基本テキトーで、時に真面目に、時に感動あり、という作風。この両者が上手く融合されている。作画の融合も凄い。ルパン好きな人は面白いと思える可能性が高いが、コナン好きな真面目な人には向かない可能性があると思われる。テキトーなノリやギャグ調で展開することを許せるか否か。真面目に「ダウンジングで見つけるな」「スケボーでそんな跳ぶな」「何でコナンの正体知ってんだよ」となってしまう人には刺さらない、そんな印象。故に、真剣に食い入って見るのではなく、ストレスが無い時にエンタメとして気楽~に見るのがオススメ。私はルパン調の適当な感じがかなり好きなので、普通に面白い作品でした。 ①ギャグ要素 ▸「まだ台詞の途中・・・」→ワロタ ▸ヘリにテレビ局のマークがついてたら特に怪しい→普段のお前らの手口をそのまんま教えんなww ▸「全国8000万人のアダルティーな皆さん」→こっちに向かって喋んなww ▸次元がコナンの目線に合わせてしゃがんでる画・同じく隣で膝抱えてしゃがんでる画→かわいいかよw ▸ダウジングで鉱石発見→そんなもんで見つかるかww ▸五ェ門の無双っぷり→毎度ながらずるすぎて草 ▸「9分13秒前を思い出せ」→細かすぎww ▸「下ネタか・・・」→昭和オヤジ乙 ▸知り合いの船(潜水艦) ▸字幕でのツッコミは残念ながらサムい ②その他 ▸声優さんが凄い。おっちゃんの声でルパンの喋り方、確かにルパンが喋ってるように聞こえる ▸コナンサイドとルパンサイド、どちらのBGMも最高。BGMの差しどころも最高 ▸キースの決め台詞がカッコイイ。声もカッコイイ ▸コナンと次元のコンビ、かなり好き ▸見た目同じなのに蘭王女よりミラ王女のほうがかわいい[DVD(邦画)] 8点(2019-01-25 10:04:35)(良:1票) 《改行有》

28.  GODZILLA 星を喰う者 《ネタバレ》  面白かった。他のゴジラ作品の知識、いわゆる「思い出補正」が一切無かったのが逆に良かったのかも。  本作は「観る小説」と「現代宇宙ものSF」の融合体。派手なバトルアクションがメインに据えられた映画ではない。故に、派手な破壊シーンや戦闘シーン、映像的な動きやシンプルなストーリーを求めて観ると後悔するかも。ゴジラやギドラはあくまでも象徴や概念として描かれ、個体としての強さを主張するようには作られていない。本作の面白さは会話劇とそのテーマ自体にあり、それらが向かない、あるいは何言ってるか理解できない場合は置いてきぼりをくらう可能性が高い。作品のあり方としては、アクション映画よりもむしろ「2001年宇宙の旅」や「インターステラー」に近い。大分類はそちら側で、方向性として「人類とは」「人類の進化の帰結とは」「人類の本質とは」「仮に帰結が○○だとしたらどうするか」といったベクトルに振った印象。 ▸ゴジラ:人類が進化・発展していく上で必然的に生まれる存在であり、人類の上位種。 ▸エクシフ:超長期の宇宙漂流、超高度な演算能力、および高次元体であるギドラ(エクシフのいう神)に接触することに成功した種族であり、人類が発展しゴジラが出現したさらにその後の論理的・必然的結末(滅び)を知るものであり、それがわかっているんだから「せめて幸福な死を」と考える種族。 ▸メトフィエス:滅ぼされたエクシフの星の生き残りであり、ギドラが星を食うまでの事務員、窓口として星に干渉するもの。 ▸ギドラ:高次元体の存在であり、時空間を超越していることからおそらく四次元以上の存在であり、当然、三次元に生きる人類やゴジラにとっては干渉不能なもの。 ▸ビルサルド:高度な文明を持ち、感情という要素を廃し論理のみに生き、その科学力を持ってしてより高度な進化を遂げようとするもの。 ▸設定:人類が進化発展する→ゴジラが生まれる→星自体がゴジラと一体化しているレベルになる→高次元体(=神=ギドラ)の事務員であるメトフィエスが高次元体を召喚する条件を満たす→高次元体がおいしく星をいただいてめでたしめでたし  第3部である本作で言えば、要するに「いやうちらは高次元体先輩(神)を知ってるし、演算の結果人類は100%滅ぶことを知ってるんすよ。苦しんでどうこうしようとした結果、結局滅びるってことを知ってるんすよ。だったら無駄に苦しまずに受け入れて、神への供え物としてああ生きてる価値あった~と思って死んでいった方がまだ良くない?」というのがエクシフの主張。それに納得できないのがハルオ。  ここで面白いのが、より未来を知り、人類の結末を知っているエクシフの方が、現代に生きる我々にとってはより精神的な主張をするということ。知識量、科学力の多寡で言えば「エクシフ>ビルサルド>地球人」となるわけだけれども、より知れば知るほど、科学が発展すればするほど「論理的」ではなく「宗教的」になっていくということ。というより、「論理的帰結として最終的に行きつく先は宗教(=どうせ滅びる前提での、ささやかな精神的拠り所、ないし幸福)」ということ。宗教といえば「うわぁ・・・ないわぁ・・・」っていうまあ偏見オンリーな感覚しかなかったけど、そいういう見方もあるのかと思わされた。新たな考え方が1つ増えた感じ。もちろんハマりはしない。  ハルオはハルオできっちり主人公らしい役を与えられ、主人公らしい立ち回りをしている。第3部まで騙され続け、全てを知った上での最終シーン。解釈がわかれそうだが、メトフィエスらエクシフが主張するのが要は「自らを供え物として受け入れた上での幸せな死」であるところ、ハルオは最後までその死に方に抗った、という解釈。死んでるのかどうかは描かれてないけども。  設定について、ギドラとは高次元の存在で、三次元に生きる我々からすれば干渉不能な存在。時空間や既存の物理法則に捕らわれない存在。二次元から見た時の三次元と同じ。・・・にもかかわらず、三次元と高次元の連絡役であり事務員(窓口、ビーコン)としてなんで脆弱なメトフィエスを選んだ?と思うし、エクシフがいなければ今宇宙に干渉不能ならなんでエクシフ側はそれを受け入れた?と思うし、そもそも星を喰うことに何か意味あんの?wと思うし、そこらへんの練り込みがあるならば知りたいと思った。  1~3部を見たけれど、ビルサルドの考え方にもエクシフの考え方にも非常に共感できる。だからこそ考えさせられる。だからこそ面白い。  次元という概念についてニワカ程度の知識はあり、他の洋画SF作品が好きであり、かつゴジラ作品への思い出補正が無かった私にとって、非常に面白い作品でした。[DVD(邦画)] 8点(2019-03-18 04:56:37)(良:1票) 《改行有》

29.  ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE 《ネタバレ》  まあ素直に、TVSPの方が面白かった。  ルパン三世vs名探偵コナンというタイトルだから、作るのが難しいから、というのもわかる。しかし、その対決の内容が物理的に追う・追われるの形ならともかく、会話による小競り合いのような形になってしまったのが残念。「○○は〇〇だぜ?」「いや、それはわかってるし、○○は〇〇だぜ?」「フッ、しかし○○は〇〇だぜ?」という、ものすごく器の小さい者同士のマウント取り合戦みたいになってしまっている。コナンvsルパンにしても、コナンvs次元にしても、灰原vs不二子にしてもしかり。コナンとルパンはどちらもそんなスケールで描くべきキャラクターではない。しかも、描写的にコナンの方がルパンより上、と読み取れる描写がちらほら。  次に、キャラクターを無駄に出しすぎ。怪盗キッドや中森警部、FBI、さらには交通部の2人までご登場。コナンの主要人物とルパン一味+銭形を超メインとして前に押し出すべきなんだから、それ以外のキャラの濃度はむしろ薄くするべき。園子や少年探偵団、白鳥、高木や佐藤、灰原すらもカットしても良いくらい。服部が台詞無しで最後に一瞬だけ現れたのはもはや草。佐藤刑事とルパンの絡みも、描くなら最後までキッチリ描くべき。あそこまで尺取って投げっぱなしはないでしょうよ・・・。また、これは本作だけではないが、園子の描き方が酷い。あれでは「金にモノ言わせてやりたい放題のワガママを通した上、状況判断すらもできないアホ」になってしまう。  最後に、推理シーンとアクションシーンがどちらも中途半端。コナンの花である推理シーンやルパンの花であるアクションシーンはもっと時間を使って熱く描写しても良いと思うが、他に時間を割きすぎたため中途半端になってしまった印象。ラストの飛行機シーンよりも、中盤のコナンダイブシーンの方が熱かった。え?これで終わり?感が強い。[DVD(邦画)] 4点(2019-01-25 13:15:32)(良:1票) 《改行有》

30.  完全なるチェックメイト 《ネタバレ》 飛行機での視聴。従って吹替ですが、正直吹替のクオリティが致命的。演者さんには申し訳ないけど、棒に次ぐ棒。シリアスな作風なのに吹替のせいで入り込めない。  チェスのルールはさっぱりですが、ジャンルとしては将棋とか囲碁、オセロと同じ完全情報ゲーム(自分の目から全ての情報が見えているゲーム、つまり運要素が絡まないゲーム)で、麻雀やポーカーなどの不完全情報ゲームとは異なるものでしょう。それ故に先の先の先の先の考えられる限り全てのパターンを頭の中で思考して最善の一手を打たなければならず、莫大な情報量に圧迫され、言い方は悪いですが狂ってしまう。その狂気に徐々に浸食されていく様子、チェスにのめり込むにつれて徐々に症状が深刻になっていく様子の描き方は良かったと思います。世界トップクラスともなれば、むしろそのほうが説得力が増します。  ただし、だからといって他人に迷惑をかけて良いかというのはまた別の話でしょう。例に挙げた将棋囲碁、オセロ麻雀、ポーカーそしてチェスも、相手がいなければゲームそのものが成り立たないというのが大前提です。世界1位を目指したい、誰よりも強くありたいのならば、人としても強くなければならない、と私は思います。それが嫌で好き勝手やりたいのであれば、町場のおっちゃん達とプレイしていればいいのです。機械相手にプレイしていればいいのです。純粋に実力を試したいのであれば、相手に対しても紳士であれ、そう思います。ですので、はっきり言ってボビー・フィッシャーもその周りの人も甘い。甘くするからかえって問題がでかくなるんです。・・・とはいえこれはこの作品での描き方なので、多少なり誇張があったのかもわかりませんが・・・。[地上波(吹替)] 6点(2016-02-11 23:27:25)(良:1票) 《改行有》

31.  グッドフェローズ 《ネタバレ》  「実話に基づく」という前提で視聴、かつその前提で感想を書きます。  少年の頃からギャング、ないしマフィアの世界で生きた男の人生録、といった本作ですが、正直に思ったこととして、結局主人公の言う「普通の人」「つまらない人」と同じやん、ということです。なんなら対価が命な分だけマイナスまである。  まあ「いや、だからそういうことを描きたいんだよ」と言われたらそれまでですが、それほどにマフィアの世界に魅力を感じなかった。  マフィアの世界に生きているからゴリゴリに金が入り優雅な生活が送れる。なるほど。で、その先は?となると、結局「家庭を持って落ち着け」「家族が大事」「家庭と仕事」「妻と愛人」「朝から晩まで仕事」「警察にしょっぴかれたらヤバい」「仕事を行うチームにも無能な奴がいる」「明らかなミスを犯しても仲間だから守ろうとする」  これ、全部そこらへんで四六時中よく聞く普通のことですよね。  マフィアに身を置こうが「一般」に身を置こうが結局同じと。じゃあ「死ぬ」というリスクを負っている分だけマイナスやん、と思ってしまいました。  グッドフェローズとは「良い奴ら」的な意味ということはなんとなく把握していましたが、一体どこが良い奴らだったのだろうか。  結局全員自分の身が一番大事で自分のためになる周囲の人間とつるんでるだけであり、それはもはや友達ですらなく「仕事上の仲間」と見えてしまった。  てっきり自分の不利益になっても感情的結びつきの強さが普通以上のためそれに沿って行動する、といった話かと思ったらそんなことはなく、世間一般の普通の感覚の舞台をマフィアの世界にしただけ、と見えてしまった。  仲間内を「家族」と言うが、それは「そこから外れたら死ぬから」という理由があるからそう言わざるを得ないだけ。  誰かが結婚した、子供が生まれた、昇進した、その他諸々のいちいちのイベントでパーティが開かれ祝い金を持って半ば強制参加。  本作では描かれていないが「ダルいんだけど」と思っている者も当然いるはずで、職場の飲み会には参加するのが当たり前、という古代の常識と何が違うのかと思わされてしまった。  ここまでの感想は酷いものですが、約2時間半の作品にもかかわらず退屈はせず普通に最後まで見れた、展開的にやりすぎ感も入り込めなさも無かった、といった映画的な面白さから7点とさせていただきます。[DVD(字幕)] 7点(2023-09-23 03:47:03)(良:1票) 《改行有》

32.  ジェネラル・ルージュの凱旋 《ネタバレ》  それぞれの要素のバランスが見事。充分に面白いと感じさせる作品です。 ■まずさすが映画、という感じの原作の濃縮。委員会を一つに合成したり、田口と速水がほぼ他人同様の関係であったり。映画的な時間の制約、および演出効果を高めるための措置でしょうが、それに違和感がない。プラスに働いていると思います。 ■そして何といってもメインの役者の演技が素晴らしい。第一に速水、次点で沼田、さらに花房看護師長はピシャリときてます。田口と白鳥はバチスタと同様。白鳥のウザさがかなり軽減されて親しみやすいキャラとなっているのは映画的な上手さ、というべきか。ところどころ滑舌が悪いのが玉に瑕。  さて、個人的に堺雅人扮する速水が好きすぎる。それは主張内容ではなく演技的な意味で。あのナチュラルなニヤッとした表情がツボだし、動作の面では聴診器を耳にあてるところとかすごいカッコイイ。口紅シーンも最初はえ?と思いましたがその感覚を封殺するほどに妙に合っちゃってるんですね。特筆すべきは委員会のシーン。動きのないシーンにあれだけの時間を割き、しかも良シーンとなったのも速水の演技あってのこと。「ベッドは足りない。人も寄越さない!」以降の盛り上げ、引き込まれ方。白鳥が一発逆転かました後の沼田の表情の変化も見事です。 ■バチスタと比べテンポと緩急が重視されており、ギャグ、シリアス、そしてリアルのバランスが良い。特に医療の現状をさりげなく伝えてくる描写。大学病院内部の軋轢、経営的な観点からの病院そのものの存続と現場、患者の感覚と医療従事者の合理性の差異、などなど・・・。特にトリアージは考えさせられます。医者としての合理性は「2」救えるより「3」救えるほうを選択すべき。それはとてもよくわかります。しかし、実際自分の愛する人があの状況で「救命不可能」の判定をされたら・・・やはり納得できないでしょう。大きいのは、「死亡」だけでなく「まだ生きてるが救命不可能」が同様の判定となること。目の前にまだ生きている家族がいるのに助ける手立てがない。頼みの綱の医者も見向きもしてくれない。あの夫人の気持ち、痛いほどよくわかります。[映画館(邦画)] 8点(2014-09-27 01:07:21)(良:1票) 《改行有》

33.  うる星やつら 完結篇 《ネタバレ》  「評価が高いから」「うる星やつらの入りとしてこの作品を」という方にはお勧めしません。  というのも、本作は「原作を読んでいる」「アニメを見ている」「うる星やつらのファンである」という人にはぶっ刺さる作品であるが、逆にそれ以外の人には2021年現在の感覚では刺さりづらい作品かと思うからです。  「完結編」という通り、本作は原作のラストエピソードの映画化作品であるため、それまでのストーリー、キャラクター、世界観に思い入れがあるか否かで全く評価が変わるかと思います。  その上で10点を付けさせていただくのは、「うる星作品としてこれほど完成度の高い原作再現をしてくれてありがとう」という気持ちによるものです。  うる星やつらは「ラムちゃんとあたるの気持ちの違い」言い換えれば「女の子と男の子の感覚の違い」が根底に据えられており、そこにコメディやファンタジー要素が入れ込まれる、という作品です。  それを本作(というか原作のラストエピソード)は完璧に表現している。  女の子は「外面上は何と言っていても本当は不安。心で繋がっていることを確認するために好きだという言葉が欲しい」  男の子は「外面上は何と言っていても本当は心で繋がっているはず。なんでそれがわからないんだ」  これを表すのが「嘘でもいいから好きだと言ってほしいっちゃ」「言わなきゃわからんのか」「こんな状況で好きだと言ったら嘘かほんとかわからんだろうが」という言葉。  最終的に「好きだと言わなければ世界が滅ぶ」という状況に達するも、それでも好きだと言わない。  なぜなら、あたるにとってそれは世界の崩壊よりも遥かに大事なことだから。  だから  「一生かけても言わせてみせるっちゃ」  「今際の際に言ってやる」  というのがこれまでの二人の関係を表した完璧な言葉であるとともに、作品を締めくくる完璧な言葉。  今際の際に言う=死ぬ間際に言う=一生好き、ということであり、それを表しつつも、決して「好きだ」とは言わない。  原作の高橋留美子先生は女性でありながら男性の気持ちをこれほどまでに理解し、うまく作品として表現していることが本当に素晴らしく、それをほぼ完璧にトレースした本作は、私にとって10点に他ならない作品となっています。[ビデオ(邦画)] 10点(2021-09-01 10:21:30)(良:1票) 《改行有》

34.  マイレージ、マイライフ 《ネタバレ》 う~ん良い、良い。原題の「up in the air」、これが本作の全てと思います。テーマ曲もそう、テーマ自体もそう。「宙に浮いたまま」の男ジョージ・クルーニー(役名忘れた)の生き様を主軸に据えて、結論は出さず、投げかけ気味に、まさに「人生」を最後まで描く。  エンドクレジットが流れた時の感想は、「ずるいよ!上手いよ!」です。というのも、え、ここで終わり!?という投げかけっぱなしの終わり方。本作は会話劇としても面白いし、へ~こんな仕事があるんだ、という意味でも面白い。空港という魅力溢れるスタイリッシュな空間を舞台にして、ジョージ・クルーニーのカッコ良さと彼が演出する共感できる感じに入り込む。それだけに単にエンターテインメントとしても面白いので、エンドクレジットは唐突に感じたというか、最後の最後で尻すぼみというか、そんな印象でした。  しかしテーマという視点から考えるとそれが実に上手くて、夢を追った自由な独り者最高!結婚して常に傍に誰かがいる幸せ!の相容れない二者を、どっちが良いとは主張せず、ただ「こういうことです」と締めくくっていく感じ。ずるいです。上手いです。  どんな道を選んだとしたって、結局は「宙に浮いたまま」という意味では皆同じ。そんな希望とも絶望ともいえるテーマを見事なバランスで描いた良作かと思います。[DVD(字幕)] 7点(2015-07-27 03:58:32)(良:1票) 《改行有》

35.  ジャッカルの日  個人的に、大好き。映画的なエンタメ性、笑いあり涙ありドラマティックな展開あり、という作品ではなく、常に地味に、常に渋く、常にプロvsプロの仕事っぷりを描く。ただそれだけ。ただそれだけなストイックな作品。ただ、ここまで丁寧に描写されれば文句がありません。  構図としては暗殺のプロvs暗殺を阻止するプロというただそれだけ。ただし、その描写がそれぞれ深く細かい。「暗殺者」なんていうステータスを持ったキャラクターなんて、映画はおろか漫画でもごまんといます。「暗殺者」という肩書を付けるだけでなんか凄そうに見える。  しかし、本当の暗殺者というものを、それが真実か否かは別にして、ここまで説得力を持たせた作品を私は知りません。  キャラクターの深掘りをしないからこそ、「それでも実は愛を求めた」とか「最後に大事なのは人間同士のつながりだ」とかいうテーマが存在しません。本当にただシンプルに、プロvsプロの手順部分を見せる。ただそれだけ。  しかしそれが面白い。1つ1つの手順とか展開に見入らされる。これほどストイックな作品にも関わらず、時間の長さを感じさせません。  数年ぶりに見返しましたが、やはり数年後にまた見るでしょう。そういう作品でした。[DVD(字幕)] 8点(2014-12-14 17:26:03)(良:1票) 《改行有》

36.  誇り高き男 《ネタバレ》 まさに「誇り高き男」の話でした。自分は正しいことをしているのに、周りの状況は最悪。表向きは何ら関係のない装いをしつつ裏ではあの手この手でキャスを排除しようとするジョン、誤解からキャスを信じられないサッド、辞職するジム、キャスの意向に反対するサリー・・・それでも男の誇りのために、卑怯者・臆病者と罵られ、失明しかけても一人で(途中から二人で)敵に立ち向かっていく男の話。  最後の「撃鉄を起こす音がした」から撃つサッドのシーンとキャスとサリーの会話のシーンが凄く好きです。サリーの「誰のため、何のために」に対するキャスの答こそ、「男の誇りのため」なのですね。  酔った振りをしたビリーが大声でキャスの注意を引き助言をするシーンやわざと音を出す靴で距離を詰める敵さんなど、細かいところに気が利いている点も良かったです。  BGMの良さは言わずもがなですね。[DVD(字幕)] 6点(2013-12-26 00:40:03)(良:1票) 《改行有》

37.  レザボア・ドッグス 《ネタバレ》 面白い、面白いです。とにかく構成が見事で、「この中に裏切り者がいる!」という、内容によっては致命的なネタバレなんじゃないのかと思う煽り文句でさえ置き去りに、面白いと思える作品でした。ただし、ラストシーンが腑に落ちないというか、深く見せてそうでもないというか、何度か見直してあ~そういうことか、と納得する必要があるかというか・・・その一点だけが惜しい。ラストシーンまでは完璧なだけに、例えば主張としては「結局合理的な奴が得をする」「立場を超えた友情の熱さ」とか色々描けた気がするが、実際はオール無視。では何が主張なのかと言われると・・・う~んやはりもう1回見ないといけないようです。  マフィア物は苦手ですが、それは違法者集団がドヤ顔でカッコつけて問答無用の犯罪を犯しっちゃってるからであって、本作の場合は登場人物のキャラクターがかなり立っているために、全然そんなこと気になりませんでした。下ネタ多めで冒頭はガッカリ感が漂いますが、キャラクターを知った上で見るとまた一味違う。それにそもそも、下ネタなんか意に介さないような面白さがある。  「パルプ・フィクション」は私の肌に合わなかったので、初期作品にもあまり期待していなかった。それだけにこの面白さに衝撃でした。「キル・ビル」「ザ・ロック」といい、タランティーノ監督の作品はそれぞれ「単発」として観るのが良さそうですね。[DVD(字幕)] 8点(2015-12-29 04:14:48)(良:1票) 《改行有》

38.  沈黙のパレード 《ネタバレ》 つまらないわけではないですが、これは面白い!となるわけでもない、という感想です。 個人的に容疑者Xの献身が非常に面白かっただけに、どうしても比較してしまう。 Aだと思ったらBだった、と思わせて実はCだった、というのはもはやパターンですが、本作はまさにそのパターンのままであり、突出して「ここが他作品と違う!」という凄さも無ければ、「これは酷い」という箇所も無い、いたってシンプルな作品だったと感じます。 「矛盾があってはならない」「科学的なトリックが必要」「キャラクターを立たせる必要がある」「読者(視聴者)にとって予想外な点が必要」「科学と感情の対比が必要」といった多くの要素を入れる必要があるため、その枠作りに徹した結果、その枠作りは成立しているが枠を超えるわけでも枠を破壊する要素があるわけでもない、つまり「普通」になった、というのが本作の印象です。[インターネット(邦画)] 6点(2023-11-28 19:28:50)(良:1票) 《改行有》

39.  シルバラード 《ネタバレ》 人物相関が見事、この一言に尽きます。ある男がたまたま出会った男の元仲間の悪徳保安官がつるむ牧場主の一味がある男の暗殺を企て・・・と、辿っていったらキリがないくらい複数ありまくる人物同士の絡み。海堂尊並の絡みっぷりです。それが主役4人と悪の親玉1人以外のサブキャラにもきっちり行き届いていてどのシーンをとっても面白く飽きさせない、そんな作品かと思います。シンプルな勧善懲悪を軸に据えた王道でありながらここまで楽しませてくれる練られた構成、見事だと思います。[DVD(字幕)] 8点(2014-05-27 00:33:07)(良:1票)

40.  ザ・エージェント 《ネタバレ》 こういう作品、大好きです。見直すたびに印象や評価は変わるかもしれないけど、それは高得点への変化であってほしいと自分に対して願うばかり。  仕事と恋愛、友情、ないしは男女の違いという永遠のテーマを、映画としての表現のメインを別に据えつつも、なおかつそれをおざなりにすることなく非常に上手く描いている、そういう作品です。  主人公(男)は仕事に対しては非常にハートがあるが、恋愛にはハートがない。元々仕事の繋がりだった友人(男)は、恋愛にはハートがあるが、仕事にはハートがない。ハートがないとはつまり理知的に行動するということですが、それだけでは互いに何かが不足している。それが何かを本音をぶつけ気づかせるのが友達であり、友情というものだ。  一方で、男は仕事をメインに据え、女は恋愛をメインに据え行動する。これは何も、互いが「そんなのは後回しだ」と思っているわけではなく、「でもやっぱりこれがなくては」「自分にとってはこれも大事なんだ」と思うが故の齟齬。互いが互いを尊重しているのに、どうしても生まれてしまう齟齬。  それを踏まえて本作の結論は、「君が僕を完全にする」、この一言に尽きます。自分にとっての人生、相手にとっての人生、それを誰にとっても完璧に、最高のものにするためには、仕事と恋愛、ハートと理屈、それらをどちらを優先させるかではなく、どちらも優先し、他方を自分にとってのプラスとすることで、1+1を3にも4にもできる、6:4を7:5にも8:6にも昇華できるんだよ、という、まさに「理想」を突きつける作品であるといえます。  では、そんなことどうやったらできるんだよといえば、本作で描かれたとおり、根本の根本は、「心の底から思ったよう、自分の信念を貫け」ということですね。主人公や奥さん、ロッドは皆そのように行動しています。ただし「提案書」のように、「自分にとっては完璧でも、それを絶対視しすぎるなよ」というのが前提で、要は、周りの意見にも耳を傾けろよ、ということですね。助言をくれる友人は大切。異なる価値観を教えてくれる異性は大切。う~ん、ループしますね。  最後に、トム・クルーズかっこいいですね。かっこよくて何やってもサマになってしまうのはずるいというのはさて置いて、「理知的」「野心家」「外見的にはかっこいい」が、実は寂しがり、という主人公のキャラクターを、見た目含めて雰囲気まで、見事すぎるほどに表現していたと思います。常に冷静で、それでいて妹を愛する姉さんも、全体バランス的な位置を含めて凄く良いキャラクターでした。  若干説明的な部分もありますが、ほんと、作りが上手い作品です。[DVD(字幕)] 8点(2015-12-26 05:02:17)(良:1票) 《改行有》


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