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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 1305
性別 男性
ブログのURL //www.jtnews.jp/blog/20066/
ホームページ http://w.livedoor.jp/mushokamondai/
年齢 51歳
メールアドレス gurugurian@hotmail.com
自己紹介 ♪わたしの小さい時 ママにききました

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ

 さきのことなど わからない


 大人になってから あの人にききました

 毎日が幸福に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるさ
 
 さきのことなど わからない


 子供が出来たら そのベビーがききます

 美しい娘に なれるでしょうか

 ケ・セラ・セラ なるようになるわ
 
 さきのことなど わからない ケ・セラ・セラ~


(2010.4.16記)


現在、ダイエットちう。腹筋、割れてるでー。




力を入れると。

(2011.8.28記)


↑ホームページのリンクを「朝鮮学校無償化問題FAQ」に張り替えました。特に「パッチギ!」ファンは、見てね。




これからもよろすく。





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評価順123456789101112131415

41.  ほえる犬は噛まない 《ネタバレ》 うーん、困った。僕は結構良い映画だと思ったのだけれど、どこがどう良いか、説明するのは難しいなあ。確かにある種ショッキングでシニカルな作風だけど・・・。大した事も起こらない、退屈な日常の中、ヒロインのヒョンナム(パッケージで鼻にティッシュ詰めてる女の子)は行方不明になった仔犬を探し出すという、いささかヒロイックな使命を自らに課して「日常の打破」を試みる。最終的に別の仔犬は救う事ができたけれど、仕事はクビになり、憧れていたテレビインタビューもカットされてしまう・・・という、「なんだかなあ」な結末だけれど、作り手のヒョンナムに対する視線はあくまで優しい。それは、彼女よりしっかりした親友の女の子(退屈な日常を受け入れている)がラストで失意の彼女を森に連れて行くラストに現れているように思う。この監督は日本のマンガにも造詣が深いそうだけど、観客の予想をうまく外して裏切る展開(切干大根のお婆さんの“遺産”の所とか)はすぎむらしんいちを思い起こさせるし、ギャグのセンスはどこか小林まことっぽい感じがしました。<補足>朝鮮(だけでなく中国なども)には昔から犬を食用にする文化はあったそうです。ただしソウル五輪の際、外国人(というか西洋人だろうな、主に)の目を気にしてか、その手の店は撤去されたとか。この作品はその辺も皮肉っているのではないでしょうか。だからといってペットの犬を捕まえて食べることが普通なんてことは、多分ないと思います。あくまで「映画」ですから、これは。8点(2004-06-01 19:03:24)(良:2票)

42.  ポーリンの冒険 エンタテインメント、というか、ショウビジネスって、何か切ないな。一昔前の雑誌の芸能欄とかで、もう今じゃ誰も覚えていないような女の子が「ブレイク寸前の新人アイドル!」とか紹介されてるのを何かの機会で見ると、その人のその後の人生に思いを馳せちゃったりして何とも切なーい気分になることがあるんだけど(俺だけ?)、それに近い感じ。この作品に出てくる「連続活劇」というのは1910年代に流行った短いシリーズものの形式で、毎回ヒロインが危機的状況に陥って「さあ、果たして彼女の運命や如何に!?次回乞う御期待!」てな感じに終わる(当然助かるんだが)ものだったそうな。んで、映画のごくごく初期というのはどちらかというと「見世物」的要素も強く、そのため(作中にも登場するけれど)当時のプライドの高い演劇人の中には映画を軽んじている人も多かったらしい。ただ僕は、当時の大衆の熱気渦巻く映画館を想像すると、何だか羨ましいような気持ちになってしまう。パール・ホワイトの連続活劇にしても、きっと今見れば他愛もないものなんだろうけど、でもきっと「面白いものを作ってやる!みんなをびっくりさせてやる!」という、スタッフ・出演者の気概とか心意気みたいなものが制作現場にも作品にも満ちていたんだろうなーと、この作品を観ながら思うのです。ちなみに実際のパール・ホワイトは元々サーカスとかに出てたらしいので、この作品のエピソードは大体創作なのだと思うのだけれど、後半落ち目になってきた彼女がパリで自分の作品が上映されてるのを観るシーンは、何とも切ないのでした。しかし、この作品でパール・ホワイトを演じてたベティ・ハットンも可愛らしくて良かったけど、(DVD版でチラッと紹介される)本物のパール・ホワイトも凄くキュートなのだ。うーん、当時の大衆を熱狂させ、幼き日の淀川長治やジャン・ルノアールまでも虜にした(子供の頃のあだ名が二人とも“パール・ホワイト”だったそうな)という、オリジナルの“The Perils of Pauline”が、是非是非観てみたい。 8点(2004-11-18 15:23:59)(良:2票) 《改行有》

43.  ミリオンダラー・ベイビー うーん、どー書けば良いのか。別に難解なお話ではないけれど、何つーか、良い意味で頭が真っ白になってしまって、どう言葉にすれば良いのか分からないのですが・・・僕はこれ、いわゆる「悲劇」ではないのだと思います(もちろんハッピーエンドでもないけれど)。僕はイーストウッド作品は「許されざる者」と「ミスティック・リバー」しか観てないけれど、共通してるのは、登場人物の行為を正当化もしていないし、断罪もしていない、という事。彼はただ、人間の「ある姿」を映像に収めて観客に提示する。だからこの作品も決して「尊厳死」の是非を問うものではなく、あくまでシンプルで寓話的なラブストーリーなんだと思う・・・・・・うーん、やっぱしうまく書けん。また見直す機会があれば、改めて書きます。とりあえず僕はこの作品を見てる間、何度かまばたき出来なくなってしまいました。[映画館(字幕)] 9点(2005-06-03 18:07:13)(良:2票)

44.  グッドモーニング,ベトナム 《ネタバレ》 あり?意外と評価低いんですね。僕もロビン・ウィリアムズのギャグ(早口英語、しかも日本人が分からないような固有名詞出まくり)の「意味」は分からなかったけど、勢いや声色の面白さだけで結構楽しめましたよ。確かにアメリカ人向けだけど、日本映画にだって日本人にしか分からないようなギャグはいっぱいあるわけで。「アメリカ人向け」ということで言えば、この作品の主たるメッセージは、反戦というよりも当時ベトナム戦争に駆り出された多くの若者に対するオマージュなのではないでしょうか。僕はアメリカの対ベトナム政策が正しかったとは全然思わないけれども、当時の兵士の多くのほとんどは「自分達はベトナムの人民を救いにきたのだ」と思っていて(思わせられていて)泥沼の戦闘に突入させられたわけですから。故にこの映画には「ベトナム人民」からの視点はあまりないのですが、それは仕方ないと思います。ひとつの作品の中にそれほど沢山のテーマは盛り込めないし、例えば「二十四の瞳」や「火垂るの墓」だって日本軍に侵略された国の視点が入ってるわけじゃないけど、だから良くないというわけではないと思うんですよ(だから僕の場合、ロビン・ウィリアムズと“ベトコン”の少年との交流とか、最後ベトナム人と野球をする所はちょっと欺瞞的というか、嫌味な感じがしたんですよね。何だか後から“アリバイ作り”をしているようで)。僕が思ったのは、狂った世界で気狂いにならないためには、健全なユーモア精神(多くの人がそれを「過激」といいますが)こそが必要なのではないか、ということ。だからこそ主人公のDJは(戦争という狂気にさらされていた)多くのアメリカ兵に支持されたんじゃないでしょうか。とはいえ最後には当局の圧力に屈してしまうし、主人公も矛盾(アメリカ兵を励ますということはつまり、ベトナム人を殺す手伝いをするということですから)を抱えたまま除隊・帰国してしまうというのは、結局個人の限界を露呈しているし、ある意味この作品の限界でもあるのかな、という感じもします。7点(2003-08-11 19:31:17)(良:2票)

45.  乱れ雲 昨日観ました。成瀬巳喜男作品初鑑賞でごんす。ホントはもう2~3回観直してから書こうと思ったんですけど、とりあえず、徒然なる感想。まぁ、どういう言葉で表現したら良いのか分からないけれど、「良い」とか「面白い」というより「気持ち良い」映画。や、別に後味爽やかな結末とかじゃなくて、何つうの、映画を観て、そこに浸る心地良さに溢れてて、お世辞じゃなく何回も観たくなりました。あの、山菜取りのシーンの鮮やかさ!司葉子の可憐さ!・・・あー駄目だ、言葉が足りん。一つ、間違いなく言えるのは「今まで敬遠してて損した!」<2005.5.24追記>どう書いたら良いのか分からないので、とりあえず箇条書き。■冷静に考えてみれば、こんなの嘘なんだよなあ。偶然も多すぎるし。んでも嘘を嘘と感じさせず、心地好くさせてくれるのが、映画の一つの醍醐味なのだ、と思う。■この作品、上品だけど、「はげしい」。性(さが)の哀しみというか、理屈で割り切れない人の感情で溢れている。加山雄三と、その婚約者のアパートのやり取りにおけるカーテンの開け閉めのシーンとか、良いよなあ。■二人の純愛と対比させるかのような周りの俗っぽさが印象に残った。加山雄三の判決文や、遺族年金について事務的に語る役所の人間、或いは周囲の人間のいやらしさ(森光子&加東大介カップルは、何かすっげー事してそう)とか。それにしても中村伸郎ってあーゆーやらしい中年の役が似合う。■加山雄三ってあれでしょ、「幸せだなあ」の若大将でしょ、ボンボンでしょ、という先入観で嫌ってたのだけれど、やっぱカッコ良いもんはしゃーないな。司葉子も、最初出てきた時は「いかにも昔の女優さんだな」と思ってたのが、どんどん素敵に見えてくるから映画って不思議。■これに限ったことじゃないけど、昔の邦画の名作を観てると、シーンが切り替わる毎に「スッスッ」と心地好い音が聴こえて来る様な気がするのだけれど、僕だけか?<2005.9.23>昨日BSにて再見。「良い作品は、ビデオで観ようとDVDで観ようと良いんだよ!」とは、とあるレビュアーさんのお言葉ですが(ただしご本人はかなーり酩酊されていたので覚えてらっしゃるかどうか・・・)、やっぱし両端が切り取られてしまったビデオ版より、ちゃんと見せてくれる方が良いやねえ、って事で1点追加。てか、観る度に発見があるよね、良い映画は。[ビデオ(字幕)] 9点(2005-05-20 18:23:27)(良:2票)

46.  日本侠客伝 関東篇 これは楽しい作品。大体僕は生粋の高倉健ファンという訳ではないので、いかにも「高倉健」な高倉健、つまり「・・・こんばんは・・・高倉、健です」みたいな高倉健(伝わるかなあ、このニュアンス)よりも、この作品みたいに、やんちゃだったりちょっとバカっぽい役の時の健さんが好きなんですよね。冒頭で気の良い船乗りに扮した高倉健と長門裕之の意地の張り合いの喧嘩、これが楽しい(えっと、分かり易く言うと「天空の城ラピュタ」の、パズーの親方とドーラ一家の男の喧嘩のシーンみたいな感じ。暴力的というより、のんきで牧歌的な感じ)。それに脇役がガヤガヤと登場するシーンがとっても快活で生き生きとしてるのも、良い感じにマキノ調。それと、大体任侠モノって最後は悪い奴の所に少人数(一人か二人、多くて三人)で殴り込み、というのがお約束なのだけれど、この作品では弱い立場にある人々に団結を呼びかけて、悪い奴らと乱闘を繰り広げる、という、ちょっと変則パターンなのが新鮮。まだ大物然とする前の北島三郎も、何だか可愛かったです。[ビデオ(字幕)] 8点(2005-06-08 22:23:48)(良:2票)

47.  ドラムライン 確か中3の頃、学校で机をどこどこ叩くのが流行ってました・・・えっと、口で説明するのは難しいのですが(かといって鼻で説明するのももっと難しいのですが)、要は五本の指やら裏拳やら肘やらでいかにリズミカルに、しかも見た目カッコ良く叩くかっていうのでみんな競ってた気がする(クラスの結構かわいい女子がこれにハマッてて、内心ちょっとひいてた。今思うと、何故男子も女子もあんなんに熱中してたのか、よく分からんのだけれど・・・)。別にちゃんと調べたわけじゃないけど、人類の歴史で初めて登場した楽器は、きっと打楽器なのではないだろうか(だってほら、ゴリラも胸をドラミングしたりすんじゃん)。何と言うか、リズミカルに物を叩く音っていうのは、人間の非常に原始的な野性を刺激するような気がする。よく、ブルース・リーの映画を観終わって映画館から出てきた人がみんなアチョアチョやってるとか、高倉健の仁侠映画を見終わって映画館から出てきた人がみんな肩で風切って歩いてるとか聞いたことがあるけど、きっとこの映画を観終わって映画館から出てきた人はみんな机とか壁とか膝とかをどこどこぽかぽかやってたんじゃないだろうか。ちなみに僕はDVDで観たけど、エンドロールのとこで知らず知らずの内に膝をぼこぼこしてました。うむ、久々に「観る映画」ではなく「体感する映画」を味わった。できれば映画館で観たかったぞ。8点(2004-10-27 18:18:32)(良:2票)

48.  さよならみどりちゃん 《ネタバレ》 現代の若者の恋愛観、空気感をビビッドに描いた作品。ユタカが複数の女性と自堕落な関係を続けてるってのは、要は恋愛に臆病になってるんだと思う。恋愛(相手)に真摯に向かい合えば、自分自身も傷つくし、ボロボロになるから(後半、「みどりちゃん」との関係が終わってしまったユタカが、ゆうことのセックスの後「こういう関係も良いよな」とつぶやくのは、そういう自分を正当化したがってるからだと思う)。つまりユタカって男はゆうこに対して一見優位であるように見えながら、実は依存してるんだな。そんなユタカを好きになってしまったゆうこ(実際、こーゆー男に惚れちゃう女の子って、いるよねえ)も、やっぱり自分が傷つきたくないからユタカの身勝手な振る舞いに対して何でもないように装ったり、あるいは好きでもない男とヤっちゃったりする。そんでもやっぱユタカが好きという気持ちがどーしよーもなく抑えられなくなって「ユタカが好き。だからユタカもあたしの事好きになってよ」と真正面からぶつかっていく。でもさっき言ったようにユタカは恋愛と真正面からぶつかる事が出来ない奴だから、彼女の元を去ってしまう。これ、一見ユタカがゆうこを振った形ではあるけれど、実は「勝った」のはゆうこの方だと思う。矛盾した言い方だけど「負け」を認めたからこそ次のステップに進めたというか、ね。この作品、映画として見ると、予算や時間の制約のためか、画面がちょっと息苦しい感じがするのだけれど(特に前半)、主役の星野真里がすごい頑張ってたし(別にヌードやベッドシーンをやってるからってことではなく。余談だけどヌードやベッドシーンに挑戦した女優さんに対して「体を張った演技」とか「体当たり」と、紋切り型の評価をするのはそろそろ止めにしたほうが良いと思う)、西島秀俊も、こういう役やらせたら日本一ってな感じのダメ男ぶりだったし、観て良かった。特に20代位の、恋愛中・片想い中の人は、ズキーンと来るんじゃないかな。[DVD(邦画)] 8点(2006-07-12 16:43:05)(良:2票)

49.  誰も知らない(2004) 是枝監督という人は、そのドキュメンタリー的手法を用いて、いわゆる「物語」の枠組みからこぼれ落ちてしまうモノ(物・者)たちを画面に捉えようとしている作家だと思う。・・・と何だか偉そーな言い方をしてしまったけど、要は現実ってそんな起承転結とか、或いは良いモンと悪モンとか、分かりやすくなってるわけではないじゃん。それを強引に分かりやすい形で解釈しようとすると見えなくなってしまうものがある、と言いたいのじゃないかな。例えば・・・例えば、第二次世界大戦中のユダヤ人とか、或いはフセイン政権下のイラクの人々とか、そんじゃなかったら今の北朝鮮の人々でもいいんだけど、大体「悲惨」という風に思われてるでしょ。いや、実際悲惨だろうし、ナチやフセインや将軍様を正当化するつもりは毛頭ないよ?んでもさ、だからって人々が四六時中ずぅーっと悲しがってて良い事なんか一つもなかったか?っつったら、それも違うと思うんだよね。きっと悲惨な暮らしの中でも、ささやかな喜びとか幸せとか笑いとかあると思う。人間は弱いようで強いし、誤解を招くような言い方だけど悲惨な状況下にある人々を単に「かわいそうな人」と捉えるのってかえって失礼な気もするんだ。で、話を映画に戻すと、確かに現実に起こった事件も映画の中の出来事も「悲惨」だし、その罪を問われるべき人もいると思う。でも、そういう中でもおそらくあったはずの幸せとか喜び(別の言い方すれば、人としての「尊厳」)が、この映画の中には込められている、と思う。で、カンヌとかは別に関係なく、僕はこの映画、好きです。8点(2004-10-27 19:57:21)(良:2票)

50.  えびボクサー バカな設定、バカな話、おまけにバカな登場人物。なのだけれど自分にはこの作品、コメディとは思えなかった。笑われるかもしんないけど、話がブザマになればなるほど何だか切ない気持ちになってきて・・・。あの、テレビ関係者へのプレゼンのシーン(タコの着ぐるみが出てくるとこ)とか、かなりズキーンと来ました。あくまで偏った意見だけど、これはバカ映画のふりをしつつ実は、生きるのがヘタクソな人々への“賛歌(“応援歌”ではなく)”だと思う。そういう意味ではちょっと井筒監督の「ビッグ・ショー!ハワイに唄えば」に通ずるものがあるような気がするのだけど、こんなこと言ったら井筒監督に怒られるかな。7点(2005-01-16 20:54:11)(良:2票)

51.  ミトン おぐるです。はるか北の国から届いた、とっても素敵な贈り物。「チェブラーシカ」のロマン・カチャーノフの最高傑作「ミトン」。たった10分間の中に、優しさと懐かしさと、温かさと切なさがぎゅうっと詰まった珠玉のファンタジー。あなたはもう、ご覧になりましたか?え、まだ観てない?観なさい、す~ぐ観なさい!私に騙されなさい騙されちゃいなさい!寂しいあなたも、心が乾きかけのあなたも、変わらぬ日常にウンザリしているあなたも、やさぐれ気味なあなたも、愛されたいと願っているパパも、融通の利かないママも、いい加減独裁者やってるのが嫌になっちゃった北の貴方も、ウソとゴマカシがばれてビクビクしながら大統領やってるアンタも、観なさい!必要ならワイパーもつけなさい! 10点(2004-07-24 18:35:13)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》

52.  遊星からの物体X <トラウマ克服企画第三弾(※注・第一弾は「エイリアン」、第二弾は「シャイニング」っす。)>コレはよーく覚えてますよ。小学生の頃「E・T」を観るため、初めて映画館に行った時、予告編でやってたのがコレ。もぉ、怖くて怖くて、ホラー嫌いを決定づけられました。つうか、宇宙人と少年の交流を描いた感動作を観に来た純真な小学生に、何ちゅうモン見せんねん、ドアホ!・・・が、20余年の時を経て久々に再会。やっぱ怖い、つうかキモい。南極という閉鎖的空間が舞台って事で息苦しさ全開だし、特殊効果はやったらレベル高いし、エンニオ・モリコーネの「デンデン、、、、、デンデン、、、、、」って音楽も怖い(あんまり怖くて、途中から手元に置いてあったギターを持って、陽気なメロディを奏でながら観てました)。これってただのホラーではなく、「人間不信」のメタファーが込められてるんですよね。誰が味方で誰が敵(The Thing)なのか分からず、皆が疑心暗鬼になっている、っていう。ある意味スターリン時代のソ連とか、こんな感じだったのかも、なんて事を思いましたです。それとあさりよしとおのマンガ「宇宙家族カールビンソン」に出てくる「犬のジョン」って、コレが元ネタだったんだ。[DVD(字幕)] 8点(2006-09-03 18:36:38)(笑:2票)

53.  機関車先生(2004) 《ネタバレ》 「いいお話」では、あると思う。子供たちや脇役の演技も良かった。しかし肝心の主役であるはずの機関車先生。彼は剣道の試合の事故で声を失い、教職から去ろうと考えている。また、臨時教員として赴任した島は、両親が家出のように飛び出した場所でもある、筈なのに、その彼の苦悩とか葛藤とかが映像からほとんど伝わってこない(一応ナレーションや台詞で“説明”はされるけど)。そもそも「口がきけない人間」が主人公であるというのは、往年のサイレント映画でなされたような「微妙な表情やしぐさで心情を表現する」という手法が存分に発揮できるということで、映画作家にとってはいわばチャンスである筈。なのに、この作品ではそうした試みがほとんど見られないどころか、肝心な所で坂口憲二の表情を捉えていないし(一番象徴的なのは主人公が島の若者に因縁をつけられるシーン。ここでは若者に「何ニヤニヤしてんだよ」という台詞を言わせているが、映像は後ろ姿、しかも引いた絵なのだ)、主人公が身振りでコミュニケーションするシーンでは、わざわざ周りの人物に彼の言葉を「解説」させている。これは、坂口憲二の演技があまりにも○○だったのか、それとも監督にあまりやる気がなかったのか、それとも両方か?最後に主人公が子供たちに残す手紙の言葉に「言葉では伝えられない勇気」を貰った、みたいなのがあったけど、「言葉で伝えられないもの」を映像で表現するのが「映画」なんじゃねえのかい!と、思わず画面にツッ込んでしまった。ホントにもお、頼みますよ。6点(2005-01-07 19:02:00)(良:2票)

54.  セルラー 《ネタバレ》 ドキドキ・ハラハラ・わくわくの快作。無駄のない展開、息もつかせぬ緊張感、小気味良い伏線や小道具が「映画の面白さ」に集約されていく感じ。主人公を、いかにもマッチョな正義感ではなく、チャラけた軟派系の若者にしたのも正解だったと思う。最初ジェシカの言葉に対して半信半疑で迷惑そうにしていた彼の行動はどんどん大胆になっていき、「日常」から「非日常」へと移行していく。その過程が実にキモチ良い。それと忘れちゃならないクシャおじさん、じゃなかったムーニー巡査部長(ウィリアム・H・メイシーって今まで何度か観てる筈なんだけど全然印象に残ってなかった。でもこの作品で名前と顔、しっかり覚えたぞ!)。妻の尻に敷かれ、恐らくは平々凡々と職務をこなしていたであろう彼が一人、事件に気づき、マッチョな悪徳警官をなぎ倒していくのが素敵でした。あーそれに時折挟まれるギャグ(“金魚”のくだりとか)のセンスの良さも印象的だった。これは楽しい映画です。[DVD(字幕)] 9点(2006-10-26 18:52:57)(良:2票)

55.  雨月物語 溝口健二初体験でござんす。いやあ、JTNEWSにお邪魔して以来、それまでだったら絶対に手を出さないような作品を沢山紹介して頂いて来たのですが、溝口作品はずっと手を出さずじまいでした。だって、何か「日本の様式美」だとか「幽玄の世界」とか「秀逸なカメラワーク」とか、オッカナイ言葉で語られてるんですもの。おまけに「溝口見ぬ者は人にあらず!」みたいな事を言うオッカナイおぢさまもいらっしゃるし(ニガ笑)。ということで今回勇気を振り絞ってレンタルしたのですが(ちなみにこの作品を選んだのは一番時間が短かったから・・・あ、そんな怖いカオしないでぇ)、なんつーか、腹にズンとくる作品でした。むっつかしい事はよく分からんけど、映像も音楽も緊張感があったし、かと言って重苦しいだけの「お芸術」作品ではなかったし。ここで描かれている戦国時代の荒廃と虚無は、少し前に日本が経験していた戦争の影響も大きかったんだろうなあ。偶然だけど少し前にTVでアフリカの紛争についての報告を見ていたので、ちょっとそれと重なっているように感じました。やっぱし戦争は社会の狂気の産物で、尚且つ個人に狂気をもたらすのだ、と改めて思った。8点(2004-09-28 18:52:54)(良:2票)

56.  浮草物語 この頃の旅芸人って、今で言うと全国ツアーを続けるインディーズ・バンドみたいな感じでしょうか(ちょっと強引だけど)?人気商売ではあるけれど、いわゆる「堅気」の商売ではない、という。多分この頃は現代のように「一億総中流化」でなく「上流階級」と「庶民」の差がはっきりしてたんでしょうね。さて、それはともかくこの作品で印象に残ったのは、それぞれの役者の「表情」でした。喜八役の坂本武や富坊(突貫小僧)の父親(名前が分からない・・・)の味のある演技は言うまでもありませんが、やはり注目は女優陣。喜八の愛人おたかを演じる八雲理恵子の、時に冷淡、時に妖艶な表情、おとき(喜八の息子を誘惑するが、後に本気で惚れてしまう)役の坪内美子の清純な表情も捨てがたいのですが、やはりワタクシは飯田蝶子を強く推したい!実は最初この人が喜八の「本妻」というのを知った時「ええ~っ!」と思ったのですが、おたかが彼女の家にやってきて「いつも親方がすいませんねえ」と言った時に、飯田蝶子がちょっと切ない表情を見せる一瞬のシーンが実にいい!ぶっちゃけた話、八雲理恵子は断然美人だし、飯田蝶子は菅井きんをちょっと若くしたような感じだけど、逆にそのせいでこのシーンの飯田蝶子が、一瞬とても美しく感じられるのです。これぞ映画の醍醐味。ビデオが出たらこのシーンだけ何度も巻き戻して観てみたい。8点(2004-01-17 16:25:54)(良:2票)

57.  許されざる者(1992) 僕の場合「ダーティハリー」もセルジオ・レオーネとイーストウッドが組んだマカロニウェスタンも観たことないので(というより、クリント・イーストウッドの映画を観るのはこれが初めてなので)、ひょっとすると見当違いの意見かもしれないけれど、この作品はイーストウッドが自らのキャリア、すなわち西部劇のヒーロー、あるいは強い男(つまりは強いアメリカ)というイメージ(幻想)と決着をつけようとした作品ではないか、と思えた。例えばそれは、イーストウッド演じる老いたガンマンが馬になかなか乗れなかったり、銃の腕が落ちていたり、という場面、あるいは伝説のアウトロー、イングリッシュ・ボブが保安官にメタメタにのされた上に、実は過去の伝説がでっちあげであったことを暴露されてしまう場面に顕著に表れている。或いは「人を殺める」という行為に関する描写もそうだ。作品の中で彼は何度も、人を撃ち殺すことが英雄的行為でも何でもなく、ただ人の一生を「無」に返すだけのことだ、と繰り返し説く。僕はこの映画を観ながら、ジョン・レノンのことをふと思い出した。彼はビートルズ解散後に発表した「ゴッド」で「僕はプレスリーもボブ・ディランもヒトラーも信じない。神も、そしてビートルズも信じない」と歌ってファンを驚かせた。彼はこの歌で自分の中のビートルズと決別し、「もうあの楽しい頃、みんなで無邪気に夢を見ていられた頃には戻れない」と宣言することで、新たな一歩を踏み出そうとした。きっとイーストウッドも同じような気持ちだったのだと思う。この「許されざる者」はそんなジョン・レノンのソロ作品の多くと同じく、とても野暮な作品(つまり「そんなこと、わざわざはっきり言わなくてもいいじゃんかよー」と言いたくなる感じ)だと思うけど、その分、作り手の誠実さを感じる。8点(2005-01-20 19:52:20)(良:2票)

58.  ガキ帝国 カッコ悪くて、痛々しくて、苦ぁい青春群像。かなり粗い作りではあるけど、なかなか見ごたえはありました。ただ、後半に進むにつれ、主人公のリュウ(島田紳介)よりも準主役のケン(故・趙方豪)や敵役の“あしたのジョー”(升毅)のキャラの方が際立ってく感じがしました。それと,在日朝鮮人の問題を扱っているのは興味深いけど(因みにケンとあしたのジョーは在日朝鮮人)、いまいちわかりにくいのは残念(ただしこの作品、「かなり映倫にカットさせられた」と井筒監督が語っていたので、そのせいもあるかもしれません。「ゲロッパ!」がヒットしたらディレクターズカット版が出るかも)。あと、台詞が巻き舌っぽい関西弁で、なおかつ音が割れてる所もあって聞き取りづらいんですよね。どうせならDVDには日本語字幕をつけて欲しかった。<2006.11.1追記>思う所あって点数を6点→9点に変更。[映画館(字幕)] 9点(2003-08-26 15:31:55)(笑:1票) (良:1票)

59.  普通の人々 《ネタバレ》 自殺未遂を起こした後、原因不明の苛立ちを抱える次男、そんな息子を腫れ物扱いする父、そして溺愛していた優秀な長男を事故で失い、心が「死んでしまった」母。本作はそうした家族をストイックなまでに繊細で醒めた視点から描いている・・・んだけど、要は集中して観てないとただの「退屈な映画」かもしんないって事です。実は最初観た時はちょっと置いてかれた感じがしたので、も一回観て、んで感動して泣いた、というのではないけど心の色んな所を刺激され、家族について、愛について考えさせられました。やっぱし人を愛し、誠実に向かい合おうとした時には、自分が傷ついたり他人を傷つけたりするのを恐れちゃいけないんだな。8点(2004-03-04 19:58:28)(良:2票)

60.  10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス まるで世界の一流シェフの料理を一口ずつしか食べさせてくれない、みたいな「もっと、腹一杯食わせろー!」と言いたくなる感じはあるけど、その分よ~く噛んで味わえば良いわけで(というか、最近は映画でも食べ物でも、「噛まないでも食べられる」ものが多すぎるのだ)、後からじわじわ余韻が来る感じかな。人によってどの作品が良かったかは違うと思うし、またそれを話し合ったりするのも楽しいと思う。僕としてはジム・ジャームッシュ、スパイク・リー、チェン・カイコーの作品が割と好き。でもやっぱ凄い!と思ったのはヴィクトル・エリセのかな。音と映像のリズムがまるで韻律を持った詩の様で、まさにめくるめく映像体験。ちなみにエリセというと10年に一度のペースでしか作品を発表しない作家、というイメージがあるけれど、これは意図的なものでないらしい。実際、前作「マルメロの陽光」以降にもいくつか企画があったらしいのだけれど(恐らくは予算の都合などで)、ポシャってしまったらしい。うむむ、もしどっかの企業がエリセの新作をバックアップしたら、絶対世界中の映画ファンに感謝されると思うけど・・・ライブドアの社長さん、どうかなあ?スペインの物価は分からんけど、きっと10億円くらいあれば充分だと思うし、同い年のよしみでお願いしますよお。7点(2004-07-31 15:56:13)(笑:1票) (良:1票)


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