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プロフィール
コメント数 137
性別 女性
ホームページ http://escargot1.exblog.jp/
年齢 49歳
自己紹介 ジャンルにはこだわらないかも。
泣けるのも笑えるのも考えちゃうのも好き。
テーマに関わらず丁寧にきちんと作られた映画には感動する。
安直なもの、偏ったもの、意味なく大げさなものには白ける。

映画と日常生活についてのブログ始めました。→http://escargot1.exblog.jp/

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評価順12

1.  ロード・オブ・ザ・リング ものすごく凹んでいるときに観た。 あまりに凹みすぎていて、ひとりでいられないので、友達夫婦の家に転がりこんで、「どうしたの?」と訊かれても答えることができずソファに埋もれて縮こまっていた。 ごはんを出されても口にできなかった。 ぐずぐずとその晩泊めてもらって、翌日ふたりが映画を観に行くからというのでくっついていった。 吉祥寺の映画館。 「ロードオブザリング」だなんて・・・というよりも、とても映画を観るような気分じゃなかった。それでも、映画を観ずにいられるような気分でさえなかった。 何をどうしていたって、きのうの失敗と後悔で頭も心もいっぱいだった。 それが、だ。 凹んでいるときって、感受性が特別強くなるんだろうか? ごくごくありきたりの台詞だと思うのに、ガンダルフのある言葉が深く刺さってしまったのだ。 指輪を持ち出したために波乱を招いてしまったことを悔やむ主人公に対して、その老人はこう言った。 「つらい目にあうと皆そう思うが迷っても遅い。それより大切なのは今自分が何をすべきかを考えることだ」 本当は原文の意味とは違うのだそうだが、そんなことはどうでもいい。 普段の私なら、しゃらくさいと言ってしまったに違いないこの言葉が、あらゆる真実を含んでいる気がした。してしまった。 映画館を出て、帰り道、やっと私はいったい何があったのかを友達夫婦に話し始めることができた。 「あの台詞、なんか、ほんとにそうだなーと思った」と言ったら、友達も「君はそう思っているだろうと思った」と言った。 そのとき以来、何か心苦しんだり、悩むことがあったら、こう考えることにしている。 この世の悩みは二つに分けられる。取り返しのつかないことと、取り返しのつくこと。取り返しのつかないことはどうしたって取り返しがつかないのだから、悩むだけ無駄。取り返しのつくことは、取り返しがつかなくなる前に、一刻も早く取り返なさなければならない。自分が今、何をすべきかよく考えろ。 これでほとんどの悩みがシンプルになった。 8点(2003-11-23 00:29:06)(良:5票) 《改行有》

2.  ドラえもん のび太の宇宙開拓史 まだ結婚したてだった叔父と叔母に映画館に連れていってもらったことがあった。 あのとき、きっと私は6才。一緒に行った二人の弟は3才と4才。 加古川の映画館に行って、そのときそこで上映していたアニメ映画は2本。 「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」とディズニー映画の「白鳥の湖」。 叔父と叔母はドラえもんを観せるつもりだったようだが、私は「白鳥の湖」が観たいと言い張った。 それで、叔父が弟達を連れて、叔母が私を連れて、それぞれ別の映画を観ることになった。 なぜ私が「白鳥の湖」を観たかったかというと、テレビの予告CMで、王子様が短剣を胸に突き刺すシーンがあって、その続きがどうしても知りたかったから。 でも、結果的に、私の選択は失敗だった。 CMの衝撃的なシーンの続きはほんの3分くらいしかなくて、ものすごく落胆したのをよく憶えている。 短い映画で、あっという間に終わってしまって、弟達の「ドラえもん」が終わるのを叔母と二人で退屈しながら待ったなあ。 弟がいかに自分達が観た映画がおもしろかったかを話すにつけ、悔しくて、私の観た方が面白かったと強く主張したのに、叔母が「ドラえもんにしとけばよかったのに」と実も蓋もないことを言って、落ち込んだ。 その後、テレビで放送した「ドラえもん のび太の宇宙開拓史」を観て、確かに面白かったので、もうそのことは弟と話題にするのはやめにした。8点(2003-11-22 16:10:50)(笑:4票) (良:1票) 《改行有》

3.  ドラえもん のび太の宇宙小戦争 小学校5年生くらいだったか、私が弟達を連れて、加古川の映画館へ子供だけで行ったことがある。 正確に言うと、行きは母に車で送ってもらって、帰りは自分達で電車で帰ってきなさい、というもの。 観に行った映画は「ドラえもん のび太の宇宙小戦争」。 私達が映画館に着いたとき、その映画はもう始まって15分くらい経っていて、途中から観ることになった。 その後のストーリーを理解するのに支障のあるレベルではないが、なんとなくそういうの、気になってしまう。 それで、映画が終わってからも、私達は座りつづけて、次の回で見逃した冒頭のシーンを観ることにした。 そうしたら、下の弟がぐずりだした。 「もう観た!観た!帰る!帰る!」 私より3つ下の末っ子は相当わがままで、私がいくらたしなめても言うことを聞かない。 そのうち一人で席を立って、下の弟は出口へ向かってしまった。 上の弟は無関心なようで、放っておいたらいいと平気で映画を見続けている。 そうは言っても、末っ子はまだ小学校2年生かそこらだったので、私は無理に上の弟の手を引いて、下の弟の後を追うはめになった。 おかげで映画については、ほんの少しだけ観ていないシーンがあるというむずがゆい結果となり、上の弟には「お姉ちゃんのせいで最初の方が観れなかった」と責められ、私も下の弟の身勝手さに腹が立ち、さんざんな思いで、帰りの電車に乗った。 私達がよく「ドラえもん」や「東映まんがまつり」を観た加古川の映画館は今はもうない。 でも、うちの弟二人の性格は、今でも、わがままと無関心なまま変わっていない。 そして、私達兄弟が、最近でも思い出しては話題にするドラえもん映画と言えば、何をさておき、この「宇宙小戦争」だ。7点(2003-11-22 16:00:33)(良:3票) 《改行有》

4.  ダンサー・イン・ザ・ダーク 映画館で本気で泣いた映画。悲しい映画だから泣いたのではない。 ストーリーに泣いたのでもない。もう、なかば反射的に涙が溢れてくる映画だった。 ミュージカルシーンになると涙があふれる。 ハンドカメラの色褪せたブレる画像が、発色のいいカラーになって、クレーンやヘリを駆使した、壮大な映像になった瞬間、涙があふれる。 ビョークの伸びやかな歌声と、リズミカルなステップと、幸福の絶頂にあるような笑顔。 つらい現実の世界を、自由な想像力で、美しく変えてしまうチカラ。それでも容赦なくどこまでも救いのない現実。空想。現実。空想。現実。空想。 空想のまま死ねたから、それでいい。ショーの幕は下りるけれど、そのまま終わるなら、それでその人生は完結。他人から見たら憐れでも、心の中はきっと幸せ。 現実を、どこまでも現実として捉えなければならないシビアさ。それでも現実を笑い飛ばし、捉え方次第で幸せを作り出すのは、他ならない自分自身の心。 この両方が生きるチカラだと、そう震えないではいられない大・大・感動作。10点(2003-11-22 14:56:28)(良:3票) 《改行有》

5.  スタンド・バイ・ミー 映画が何か大事なものを教えてくれる、という段階に来たのは、たぶん中学2年の終わりのことだったと思う。 私の母校の中学では、毎年、卒業記念の映画上映会というのがあって、どんな映画を上映するかは既に選出されている次期生徒会役員の2年生が選ぶ習慣があった。 当時、生徒会長に選出されたばかりの私が強く押したのは「スタンド・バイ・ミー」。 その映画をその時、まだ観たことはなかったけれど、これはかなり直感的に観てみたいと強く思った。なぜか。 子供の頃、直感でアニメ「白鳥の湖」に失敗した私だが、「スタンド・バイ・ミー」は大正解だった。 卒業を前にした上映会にふさわしい、ノスタルジックな青春もの。 今でこそノスタルジックと言えるのだが、当時は、リアルタイムに映画の中の登場人物にかぶってくる年頃。いずれ、これをノスタルジックという想いを持って眺めるようになるに違いないという予感が切ないのだ。 今まさに、この瞬間がノスタルジーの対象となることを自覚しながら、もっと高くへ、もっと遠くへ、と少しずつ踏み切り台に向かう中学生だった私達。 この映画セレクトは、生徒にも先生にも大好評だった。 今でも同級生と話題にすることがあるけれど、この映画を当時の全校生徒と共有できたという事実に幸せを感じる。10点(2003-11-22 16:07:17)(良:3票) 《改行有》

6.  マッハ!!!!!!!! この映画、めちゃくちゃ面白い。 ストーリーだとか、映像だとか、音楽だとか、そういうものはおいといて、何がすごいって、これは「映画で観る筋肉番付」のようなもの。 人間業とは思えない動きに、会場から「おぉ」と声が上がる。 こんな映画あっただろうか? 普通、映画の中で起きることは架空の世界、偽モノ、作り上げられたモノ。 どんなアクションシーンでもそれは作られたもので現実ではないのだから、「おぉ」とは決して声は上がらない。 この「おぉ」は、サーカスや器械体操や陸上競技やそういった人間の限界に挑戦するようなアトラクションを観たときの「おぉ」なのである。 だからそう、オリンピック中継みたいに「これ」という見せ場のシーンはわざわざ巻戻してスローモーションで見せてくれる。 そのすごさ、軽やかさ、美しさ、筆舌しがたい。 人間はこんな動きができるのか? 絶対、奴らは命張ってる。絶対まじで怪我してる。もしかしたら誰か死んでいる。 ただただ私は思った。 「観たい!観たい!もっと観たい!」 ブルース・リー、ジャッキー・チェン、ジェット・リー・・・。 このタイの新進気鋭俳優、トニー・ジャー(織田裕二似)はここに名を並べるだろう。 間違いない! まさに「!」8つ分のおもしろさ。 ぜひぜひ観ていただきたい。 詳しくはこちらのブログ記事参照→http://escargot1.exblog.jp/660583/9点(2004-07-16 00:41:08)(良:3票) 《改行有》

7.  インデペンデンス・デイ アメリカ万歳モノであることは間違いない。あのプロパガンダっぽさはやはり好きではない。 がしかし、面白い。映像の迫力もさる物。この手の「地球がピンチだ!」系映画の中では、最もスケールの大きさを感じたし、確かに宇宙人が攻めてくるときってこんなかも・・・と思った。 加えて、この世界的大ピンチを救うヒーローを、科学者、パイロット、イカレ親父、大統領と4者を対等に描いたのはとても面白い構図だった。(全員アメリカ人ってのはどうかと思うが・・・)各々の家庭環境や過去、背景の描き方もバランスがいい。エンタテイメント大作としてはお手本のような、練られた作品。 ただ、ツッコミどころはいっぱいあったけどね。8点(2003-12-01 16:15:11)(良:2票) 《改行有》

8.  フォレスト・ガンプ/一期一会 これを「ザ・ハリウッド映画」と言う。私がかつて見た中でいい意味でも悪い意味でも最もハリウッドな映画だ。 驚くほどのご都合主義の展開で、主人公のことも観客のことも小馬鹿にしているような気がした。ほーら、こうやると感動するでしょう?いい映画でしょう?いいお話でしょう?という感じ。 一番意味不明だと思ったのはワシントン記念塔の前に集まる群衆の前で主人公とヒロインが駆け寄って抱きしめあい、群集がワーッと歓声を上げるシーン。そりゃないだろ? ほーらここは感動するとこだよー、ワ~って歓声上げるとこだよ~とスクリーンの前の人にとてもわかりやすくアピールしている。 でも、そこに感動できるような脈絡は見当たらず、私は逆に白けた。 確かにSFXを駆使した歴史とのこじつけや複線は面白かったし、ラストはしんみりもさせてもらった。 でも、だからといって、この映画を感動作と呼んでしまったら、人の心の機微とそれを感受する可能性が蹂躙されてしまうような気がしてしまう。6点(2003-12-30 20:17:48)(良:2票) 《改行有》

9.  ドライビング Miss デイジー 笑い話だが、ジェシカ・タンディをジェシカ・ラングと勘違いし、なんでこんな短い間におばあちゃんに???と思っていた(結構長い間)。 にしても、品が良くてちょっとプライドの高いおばあちゃんの役をやらせたら、ジェシカ・タンディを置いて他にないだろう。さすがオスカー女優の貫禄。 頑固なユダヤ系未亡人のミス・デイジーと長年勤める黒人運転手。南部アメリカの人種差別や老人問題を、二人の友情を描きながら、問題提起していく。 ドラマティックな展開はないが、観るうちに、この二人の老人のことが、大好きになる。そして、そんな二人が最後に・・・。 8点(2003-11-22 14:49:24)(笑:2票) 《改行有》

10.  アニー・ホール 芝居を中断して観客に向かって語りかけるとか、会話を本心に翻訳した字幕が出るとか、空想や妄想、過去なんかがザッピングするとか、そういった試みも小気味がいい。 台詞そのもののセンスの良さや、作品全体のこじゃれた空気も楽しい。 人が人を好きになるときって、ただちょっとした空気感、リズム、テンポみたいなものに依存している気がする。 かたちのないもの、説明のつかないものをきっかけに、出逢って深く関わり合い、離れがたくなるのはなぜだろう。 そしてまた、気まぐれにすれ違い、心離れていくのはなぜだろう。 いっぱいの人とデートしたけど、100人いたら100人違った。私と相手の間で起こるささやかな風の向きが違った。よく分からないけど、彼だといい感じ。なんだかぴったりなの。なぜって、うまく説明できなくっても。 この映画はありふれた恋に似ている。 小さなラブストーリーを描くこの映画の空気感そのものが、いわば恋のかわいらしさ、愛おしさ、可笑しさ、哀しさに似ている。7点(2003-11-22 13:55:40)(良:2票) 《改行有》

11.  A.I. 《ネタバレ》 確かにしょぼい。あんなに期待を煽ったわりにつまらない。 特に後半部は信じられないほどひどい。私が興味を持てたのは、この映画の場面(ステージ数)の多さ。ほとんどCGだと思うけど、あれだけの数のステージをCGで作りこむのって、これ、相当大変。そして、一回使ったステージは二度と使ってないってところがまたすごい。こういう、ある意味での意地の張り方みたいのは、TVゲームの超大作RPGなんかによくあるなと思った。 そして、この映画、注意深く観察していると確かに(FFあるいはドラクエ的)RPGの構成を踏襲している。ザコ、小ボス、大ボス登場。ステージ途中で謎かけに遭遇。謎を解いたら次の行き先が判明。ステージクリアで次のステージへ。似ている。とても。 しかし、ゲームにしては短すぎ、かつ単純なストーリー。いまどきのゲームはもっと深い。これからだろ?ってときに、あの、あやしい世界へ突入してしまう。 お、確か似たようなゲームがあったぞ。そうそう「ゼノギアス」。ついでに言うならアニメ「エヴァンゲリオン」もそうか。何も「ゼノギアス」や「エヴァ」みたいに製作日数が足りなかったわけでもなかろうに、この中途半端さが狙ったものだとしたら、頭をかかえないでいられない。4点(2003-11-25 12:08:13)(良:2票) 《改行有》

12.  ノッティングヒルの恋人 恋愛映画の中では最高峰に近いのでは? 個性豊かで味のあるイギリス俳優陣の中に飛び込んだアメリカ娘ジュリア・ロバーツが、いい意味での違和感を出していて面白い。それは彼女自身が素晴らしいというより、その他の俳優がうまい配置でそれを盛り立てているのだ。 さりげない映像効果であったり、登場人物の描き方、エピソードの盛り込み方、笑いと涙のバランスと、とても丁寧に作られた作品。この丁寧さが丁寧な感動を呼ぶ。 9点(2004-01-08 00:25:50)(良:2票) 《改行有》

13.  CASSHERN 映画としての未熟さは否めない。既にいくつかのコメントにあるように、細切れなモンタージュ的カットは観る分に苦痛だった。象徴的な映像をつないでいて、ストーリーが紡がれているとは言えない。 けれど、この苦痛は、監督のあまりに強く鋭い「想い」にえぐられているからのようにさえ感じる。 ここまでエンタテイメント性の欠落した作品を世に出そうとするには、相当の抵抗があったはずだ。宇多田ヒカルの夫という話題性がなければ、どの映画会社も配給しなかったかもしれない。まして有楽町マリオンのスクリーンに上映されることなどなかっただろう。 けれど、「とにかくもうどうしても伝えたい」というわがままで鋭いエネルギーによって、この作品は完成され、私の前に立ちはだかった。ここに来て、目を背けることのできない何かがある。 おそらくそれでよかったのではないか。その苦痛も含めて、十分すぎるほど伝わったのだから。6点(2004-04-30 23:22:09)(良:2票) 《改行有》

14.  少林サッカー 予想を上回る、お馬鹿っぷり。相当笑った。こんなに劇場全体に笑いが起こる映画は、久しぶり。観た人みんな大満足だったんではないだろうか。 主人公シン(筧利夫そっくりの熱血漢)は超貧乏な清掃員。けれど、幼い頃から習った少林寺拳法を世間に広めることが、その本当の夢。奥深い中国拳法さえ身につければ、あらゆることが解決するというのが彼の信条。 そんなシンが、落ちぶれたかつての有名サッカー選手と出会い、少林寺拳法普及の道はサッカーしかない!と、自分と同じように少林寺拳法一筋に生きてきた兄弟たち(みんな貧乏)をスカウトしながらサッカーチームを作っていく。 ただ単に、少林寺拳法とサッカーの融合というコンセプトだけでなくて、そのナンセンスぶりは映画全体に満ち満ちていて、シンの理想とする通り、中国拳法があらゆることを本当に解決してしまうところがすごい。 登場人物全員が大真面目にアホらしい発想と行動をするシュールなコメディの手法は、ダウンタウンの笑いに近い。この手の笑いは、一つ外すと、全く白けてしまうので、微妙なラインで抱腹絶倒なこの映画、かなりレベルが高いと思う。 Mr.ビーンの笑いは、良識的な世界で「変なおじさん」が騒動を巻き起こす、セリフでなくて動きで笑わせる、まさに「志村けん」的な笑い。 お下劣さと変な顔、エキセントリックさとドタバタで笑わせる、ジム・キャリーを代表とするハリウッド的な笑い。 「普通なんだけどちょっと変」な登場人物を箱庭的に配置して、主にセリフで笑わせる三谷幸喜的な笑い。 まあ、いくつかにカテゴライズできるとは思うが、笑いにもいろいろとある。 「少林サッカー」は、ジャッキー・チェンとは一味違う、香港映画の笑いの可能性を見せてくれる。たぶん、最近の日本人には、ちょっと親しみやすいタイプの笑いじゃないだろうか?オススメの一本。8点(2003-11-22 16:13:46)(良:2票) 《改行有》

15.  ジョンQ-最後の決断- ハリウッド的王道を踏んだヒューマンドラマで、かなりの確率で泣けるんだけれども。確かに理不尽な社会のしくみには腹が立つが、主人公にはあまり感情移入できなかった。警察の偏った対応を描くことで、あたかも主人公の行いが完全に正当であるかのような錯覚を与える当たり、安直であざといものを感じずにおられない。リアリティを追求するなら、ジョンQ自身の恐怖や迷いをもっと真摯に描くべきではないか。彼はもっと臆病さを見せてもよいのではないか。そうであればもっと、狂おしく、切なく、いたたまれない立場を強く感じられただろう。6点(2003-12-15 20:41:21)(良:1票)

16.  世界中がアイ・ラヴ・ユー ティム・ロス、エドワード・ノートン、ジュリア・ロバーツ、ドリュー・バリモア、ナタリー・ポートマン・・・とゴージャスなキャスティングなのに、ウディ・アレンの手にかかると、なんとも魅力的な「凡人」になってしまうのは不思議だ。俳優の姿かたちの美しさではなく、あくまで役柄としての魅力を引き出すのに長けている。 ・・・といっても、ジュリア・ロバーツ、彼女だけは妙に別次元。なんというか・・・ウディ・アレンとジュリア・ロバーツは違う漫画の登場人物。前者がサザエさんなら、後者がベルバラ?でも、この違和感が逆にいいのかもしれないと思った。ジュリア・ロバーツはこの映画の中で、「束の間の幻想」なんだから。あれが同じサザエさんの中の登場人物で、いくら美人って言ってもジュリアがタエコさんだったら、それって、ちょっとシュールで笑えない不倫物語になっちゃうから。8点(2003-11-24 15:15:12)(良:1票)

17.  ラスト サムライ じわじわと感情がこみ上げて来る。何度もくぅと涙を堪えた。 この映画に限ったことじゃなく、武士道には同意できない点もある。刀なんか持ってたら危ないじゃないか、と思う。結局はその戦いも、自己擁護だろう?とも思う。それでも、ただただストイックに「パーフェクト」を求める生き方には、心揺さぶられ、胸が詰まった。理由はなくとも毅然と貫く信念の崇高さ、得がたさがまぶしい。それは貴重な、とても貴重な宝のような人生だ。 日本人の俳優をここまで美しく、格好よく、並々ならぬ存在感をもって描きあげた外国映画は初めて見た。歴史に残る秀作だと思う。 サムライと言えばイチローのイメージ、ということで詳しい感想はこちらのブログ記事で→ http://escargot1.exblog.jp/3377525/[映画館(字幕)] 9点(2003-12-15 20:21:24)(良:1票) 《改行有》

18.  ニュー・シネマ・パラダイス 映画が好きな人は、みんな好きなんじゃないだろうか?映画が与えてくれる歓び。それ以上に素晴らしい、人生の歓び。 一人の映画好きの少年が成長し、恋をし、恋を失い、夢を抱き、夢を実現する。映画に彩られた青春が、やがてその彩りを生み出す存在となり、彼の人生そのものが彩りに優る輝きを放つ。 うまく言い表せないけれど、私はこの映画がとにもかくにも好きだ。10点(2003-11-22 14:53:33)(良:1票) 《改行有》

19.  アメリ かわいかった。笑った。子供の頃を思い出した。 私も妄想癖があるタイプなので、アメリには結構感情移入。 周到な作戦を練って人を幸せにすることができるチカラがあるのに、自分の恋には相当奥手。 素直になれない性格が、うーん、くすぐったい。 ちょっと好きな人とこの映画を観に行って、感想を求められて、なんだか心の中が覗かれそうで、思わずうつむいちゃって、やっぱり素直に答えられない・・・ってな感じの私は、「それはちょっと卑怯じゃ」とガラスの骨のおじさんに怒られそう(笑) 詳しくはこちらのブログ記事で→http://escargot1.exblog.jp/1790266/[映画館(字幕)] 9点(2003-11-22 15:23:16)(良:1票) 《改行有》

20.  世界の中心で、愛をさけぶ お台場の映画館は、泣くために集まった若い女性でいっぱいで、映画も後半になれば、そこかしこからすすり泣きの音が聞こえた。 私も、例外でなく、こりゃ泣けるだろうの期待の中で赴いた。現代人には「泣きたい」願望がある。 この映画、確かに泣きどころは随所にある。 半ばこれみよがしなほど。 けれど、そういうんじゃ、私は泣けないの。 確かにちょっと「くっ」ときた。 でも、なんだろう、どこかで聞いたような話だったからか、読めすぎる展開のせいか。 そして、後になればなるほど、登場人物の心情の、不自然な描かれ方。 美しい背景と美しい俳優(アキ役の女の子は確かにとても魅力的)の中で、ナチュラルな人間の機微を裏切っては、それは不協和音。 そんなにキレイに割り切れるなら、そこまでの苦痛はなんだったのか。 透明感に満ちた思い出は、なんだったのか。 映画向けに付け加えられたという後日談エピソードが邪魔っけだったのかもしれない。 それでもこの映画は、私にとって忘れられないものになった。 映画館を出ると小ぶりの雨で、メディアージュのデッキをふたり、急ぎ足に歩く。 映画の感想を二言三言交わして沈黙が続く。 必然性のないタイミングで、デジャブのような言葉が沈黙を破る。7点(2004-06-29 17:03:02)(良:1票) 《改行有》


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