みんなのシネマレビュー |
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1. 幸福の黄色いハンカチ 登場人物に感情移入するというよりは、高倉健を見守るような気持ちになりました。そうなのです僕はいつの間にか武田鉄矢や桃井かおりと一緒になって、赤い中古車の後部座席に乗りこんでいたのです。こんなにも純粋に誰かの幸せを願う気持ちになれるとは驚きでした。ラストは幸せをおすそ分けしてもらったような心地よさに包まれます。10点(2004-07-03 11:38:00)(良:2票) 2. アメリカン・グラフィティ たった一夜という小さな箱に、しっかりと個性だった四者四様の青春を詰め込んだ、まるで宝石箱のような映画。それぞれのキャラが活きているから、誰に気持ちを投じても楽しめる作品。多くの人に受け入れられる素晴らしい映画だと思います。個人的にはメガネ君に肩入れしちゃったかな。いい格好しようとして嘘ばっかりならべる彼(笑)すっげーわかるーよとニンマリ。そして、それを受け入れてくれる(聞き流しているだけ?)女の子がめちゅくちゃ魅力的でした。ただ、女性との接点が皆無であった高校時代を生きた私にとっては、とても複雑な観後感。青春なんてそんな素敵に描けるもんじゃねえやい。この宝石箱が輝きを増せば増すほど、私の青春時代が切なくなります。(苦笑)7点(2004-05-06 20:29:04)(良:1票) 3. 竜馬暗殺 雨振る中を駆け抜ける半ケツの竜馬で映画は幕を開ける。そしてカメラはそのたぷたぷ揺れる尻に肉薄していく。冒頭の描写からしてこの映画は只者ではない雰囲気があった。竜馬と中岡が互いの革命論を交わらせるシーンなどはこちらも武者震い。幕末の動乱期、「時代は変わる」の時代に生きた英雄たちの情熱に思わず引き込まれる。友情の描かれ方もいい。時折それらの緊張を弛緩させるように挿入されるコミカルなシーンも効果的。「ええじゃないか」が対照的に映すラストは余韻が残る。竜馬の生き様のごとく映画も失速することなく(特に中盤)駆け抜けてくれればもっとよかったのだが。8点(2004-07-03 11:31:39)(良:1票) 4. 息子(1991) 《ネタバレ》 それぞれがそれぞれの幸せを求めて生きているだけなのに、すれ違いが生まれ離れて暮らさざるを得ない現代の家族の在り方、その哀しみ。子供たちを思い気丈に振舞っては雪の降る寂しい家で、一人涙を浮かべてストーブをともす三國連太郎。彼を前にして、それが現代社会の暗部なのだと冷笑することなどできない。日本中の一人暮らしの老人の声をすくった山田洋次監督。原作は椎名誠なんですね。8点(2004-05-28 02:34:51)(良:1票) 5. がんばっていきまっしょい(1998) 《ネタバレ》 異性として意識なんかしたことのないクラスメートだったはずが、部活の時に真剣な眼差しをしているのを見たら、思わずドキッとしてまった。青春時代のそんな淡い思い出が、映画のクライマックスで想起されました。あんまりにもひたむきな顔が映し出されるんですもん。俳優にどれだけ心を揺さぶられるかは、その演技の上手い下手だけによるものではないということを知った作品です。8点(2004-06-28 09:23:55)(良:1票) |
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