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1. 東京物語
これはまあ、何と言ったらいいか、言語に絶する、あるいは言語道断(?)とでも言ったらいいのか
こんな完璧な映画作っちゃいけませんよ。
レオ・マッケリーの「明日は来らず」にインスパイアーされて作ったということで、
あちらも、見捨てられた老夫婦が自分たちで生る道を模索するさまが悲哀とともにが描かれて素晴らしい作品だが、
これはさらにその域を越えて、諦念とそれを許容する寛容が、世界的なスケールで描かれ、ほとんど普遍の域に達している。
不朽の名作とはこういう映画のことを言うんでしょう。映画史上、永遠に残る傑作です。[映画館(邦画)] 10点(2015-10-04 23:32:00)(良:1票) 《改行有》
2. 十二人の怒れる男(1957)
非常によく計算された緻密な演出で、シドニールメットの力量の高さがうかがわれる映画。
役者も演技派ぞろいで熱演のぶつかり合いが素晴らしい。
こう書くと満点をつけたくなるが、ただね・・・・・残念ながら話が面白くない。
これはプロパンガンダ映画だね。だから面白くない。
言っていることは民主主義の根幹であり、疑わしきは罰せずの重要な話なのだが、
その宣伝のために作られたような映画で、みんながその原理に沿って都合よく無罪に変わっていく。
ご都合主義の究極のような映画で、はなはだ物足りない不満が残った。[DVD(字幕)] 6点(2015-09-06 01:27:42)(良:1票) 《改行有》
3. 忘れられた人々
《ネタバレ》 社会の底辺で、愛情を閉ざされた子供たちが、野良犬のように撃ち殺され、あるいはごみ捨て場に捨てられ、救いのないまま孤独に死んでゆく。
その死がそのまま社会の貧困を照らし出している。現代にも通用する、非常に厳しい映画。紛れもなくブニュエルの最高傑作のひとつ。[映画館(字幕)] 10点(2015-07-30 20:09:44)(良:1票) 《改行有》
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