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プロフィール
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性別 男性
年齢 53歳

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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  網走番外地(1965) これぞまさしく男泣き。破れかぶれになりそうな健さんを、丹波が、そしてアラカンが、何とか食い止める。しかしその歯止めをついに突破してしまった時、男はどこまでも破れかぶれになる。そうならざるを、得ない。その破れかぶれ具合が、暴走するトロッコとして、あるいは迫りくる機関車として、執拗に描かれる。そしてその先のどうしようもなくなった最後の最後に、自暴自棄になりかけた男を食い止める、究極の一言。いやあ、みんな、孤独なんだ。寂しいんだあ。[CS・衛星(邦画)] 10点(2014-06-04 22:43:52)

2.  アラバマ物語 まずは描かれる子供の世界。実にユーモラスに、実に活き活きと描かれており、この点だけをもってしても稀有の作品だと私は勝手に思い込んでいるのですけれども。この「子供の世界」が見事に描かれることによって、グレゴリー・ペック演じる父親、その存在は我々にとっての父親ともなる訳で。完璧な人間ではないかも知れないけれど、カッコいいのが父親。家族っていいよね、そういう映画。家の外には、危険もあれば(狂犬病の犬とか)、怪しさもあり(ブーとか)、そして不正義もある(人種差別とか)。父親の力をもってしても、どうにかなることもあればどうにもならないこともある。しかしそんなときこそ家族の絆……といいたいところだけど、時には隣人に、見知らぬ人に助けられることもある。そうして子供の世界は、家から社会へと少しずつ広がっていく。そういう映画。[CS・衛星(字幕)] 10点(2012-03-26 22:50:32)

3.  仇討(1964) 仇討の果し合いが行われようとしている冒頭。その順位が着々と準備が進められるシーンから、時間を巻き戻し、そもそもの事件の発端が描かれる。そして、時間軸を自由に行き交いながら、事件がさらに次の対決を生み、そして冒頭で示されていた果し合いの全貌がいよいよ明らかになったとき、退っ引きならぬ立場に追い込まれた主人公の焦燥感が、痛いほど我々の心を突き刺す。震えが来るほどのクライマックス。凄まじい、とは、まさにこの事。[CS・衛星(邦画)] 10点(2011-11-08 23:34:16)

4.  アパートの鍵貸します 美男と美女がウダウダ恋の駆け引きするような映画は、好きじゃないというより、興味無いので殆ど見ません。では好きな恋愛映画は、というと、つまり本作です。基本的にアウトオブ眼中(古いなあ)、この切なさがタマリマセン。でも暗さは無く、悲哀を描きつつも全編に軽妙さが行き渡っており、笑いのツボも押さえてます。素敵な映画です。10点(2003-10-11 22:22:30)(良:1票)

5.  明日に向って撃て! これは好きです! 列車強盗の現場に到着した謎の機関車。この機関車の描写って絶対『激突!』を先取りしてますよ。ラストの銃撃戦は類を見ない壮絶さ。前半の追跡エピソードが最後にまた効いてくる、脚本の妙。何もかも好きです。ところでバート・バカラックがオスカー作曲賞とってますが、ほとんどの場面は音楽無かったですよね?それでもいいの?ま、いいんでしょ。10点(2003-08-12 22:58:40)

6.  アルジェの戦い アルジェリア独立を目指しテロ行為を繰り返す活動家たちと、手段を選ばずそれを押さえ込もうとするフランス当局との戦い。 物語の軸には、一人の青年が組織に入り、やがて幹部となって、ついにフランス軍に追い詰められる(冒頭シーン)までの姿、というのがあるのですが、映画の多くを占めるのは、凄まじい爆破テロ、市街地での銃撃戦、フランス当局による拷問。そして何よりも、アルジェリアの名も無き民衆の表情、視線、があります。 フランス側が手段を選ばない一方で、テロリスト側も平気で騙し討ちを行い、泥沼のような戦いが繰り広げられます。その綺麗事ではない闘争模様が、作品の迫力となって、見る者に迫ってきます。[インターネット(字幕)] 9点(2021-06-06 13:37:54)《改行有》

7.  悪名一番 感動的な作品ですよ、これは。今回、朝吉親分と清次のコンビが向うのは、大都会・東京。八尾ではそれなりに知られた存在の朝吉親分も、ここでは完全に田舎者扱い。いや、田舎者以前に、見た目といい、言動といい、時代錯誤も甚だしく、チャラチャラした清次の方がよほど進歩的。都度、朝吉親分にたしなめられる清次、しかし靖国神社でついに二人は決裂。とってつけたように靖国神社の英霊の前で号泣する朝吉親分には、清次ならずともア然とするところ、しかし朝吉はそれが気に食わず、大ゲンカになってしまう。まあ要するに、朝吉親分、都会からも、時代からも、ちょっと“浮いた”存在な訳ですね。それでも自らに忠実に、愚直に突き進む朝吉親分、その一方で清次は清次なりに活動を開始する。清次の活躍が見どころです。で、クライマックス。敵の事務所に監禁された清次の救出のため、殴り込みをかける朝吉とニセ朝吉ニセ清次。すさまじいばかりの格闘シーンが続きます。そして、リンチでズタボロになった顔の清次が、朝吉と言葉を交わす時。どうしてこんなにダサいシーンなのに、感動しちゃうんですかねえ。スバラシイです。[CS・衛星(邦画)] 9点(2013-03-05 20:48:02)

8.  アメリカ上陸作戦 これは何とも、楽しい愉しい映画ですね。アメリカのとある島の近くでソ連の潜水艦が座礁し、乗組員の一部が島に上陸してきたことから巻き起こる騒動。ホームドラマの世界に突然、ソ連兵が闖入してきて、それでもホームドラマのノリが続いていくという、噛み合わない面白さ。はたまた、そもそも潜水艦の艦長のヘンテコリンな言動が騒動の原因なら、島の住人もそれに劣らずヘンテコな連中だらけ、なもんで、騒動が連鎖反応的に広がっていく、“転がり出したら止まらない”面白さ。で、一連の騒動を通じて、冷戦構造への皮肉、「個人レベルであれば、人間同士、誰でも互いに仲良くしたい、理解し合いたい、できれば争いたくない、と思っており、またそれが実現もできるのに、国同士の関係になるとどーして無意味に敵対するのか」という風刺が描かれてもいて。こりゃま、いささか素朴に過ぎる主張ではありますが、しかし脚本のうまさと、俳優たちの誇張された演技が、この風刺を受け入れやすいものとしております。ラストなんぞ、「何やねんこのアホみたいな“エエ話”ぶりは」と呆れかねないところですが、「ま、愉しいからいいか。コメディだもんね」と、(一応)納得しちゃう。でまあ、この映画、何が面白かったって、主人公の作家が、ソ連兵に振り回される一方で、家族にも振り回されちゃうところ。非日常と日常のせめぎ合いが誇張された面白さ、ですが、特に息子の言うことに振り回された挙句「育て方を間違えたか?」なんて言い出すのが、傍目に見れば「そんな事言ってる状況じゃないでしょ」となる訳ですが、一方で父親の立場からすれば妙に切実でもあります。そしてまた、“個人同士は仲良くできるはずなのに国同士はなぜ仲良くできないのか”という点にもこれはつながっていて(家族=ミニ国家)、要するに国家ってのは、こういう内部の不満、内部からの突き上げを常に抱えているわけですね。それを抱えながら国家自身をどうやって維持するか、それが国家の関心事。個人同士がナゼ互いに仲良くし理解し合いたいと考えるのか、それは、それが自分を維持し守っていくための手っ取り早い方法であるから(もたれ合いの構図)。国家同士にはこの関係は当てはまらない。そんな素朴ではいられない。現に、主人公が、そして島の住人が、トチ狂っていったように。という訳でこの映画、実は一筋縄ではいかぬオハナシかもしれんなーと思った次第。[CS・衛星(字幕)] 9点(2011-09-04 00:32:39)

9.  秋日和 これもまあ、映画の歴史において再三現れる「三人の○○」モノの一本、ですね。三人の天使というか、東方の三博士というか、いや実際は脂ぎった三人のオヤジなんですけども(仮にこの三人の名前を、チョビヒゲ、メガネ、オールバックとしよう)、この三オヤジの超おせっかい(今の目で見たらセクハラ指数満点)のオハナシ。亡き友人の未亡人とその娘、どっちもイイねえジュルジュル、なんてことを言いつつ、結婚こそが人生の幸せにキマっとるとばかり、娘を何とか結婚させようと奔走する。しかし娘の方は例によって「ワタシ結婚しないわ」と母の原節子を困らせる、このゴネっぷりはかつての原節子の姿、因果は巡るとでも言いますか。映画の基調はユーモラスな雰囲気で、三人のオヤジの調子良さとか、誤解から生じるドタバタとか、コメディらしく楽しめるのですが、それらの顛末の中で、娘の友人などもからんできて物語を重層的に広げ(何度か登場する屋上のシーンが印象に残ります)、さすが、ドラマとしても充実しています。そもそも、結婚こそが幸せ、という価値観に裏打ちされている一方で、メガネこと中村伸郎が(必要以上に)服を脱ぎ散らかしそれを奥さんが片付ける理不尽な「家庭」シーンを入れるあたり、一筋縄では行かず、なかなか皮肉。[CS・衛星(邦画)] 9点(2011-04-01 03:46:34)

10.  荒鷲の要塞 まず冒頭、飛行機の映像に乗って流れるテーマ曲が、カッチョええねえ。元気が出ます。特に小太鼓のリズムが、映画後半の銃撃戦の銃声の予告にもなっております。さらにカッチョいいのが、イーストウッドの髪型!あわやリーゼントかという見事な決まり方、ストリート・オブ・ファイヤーのウィレム・デフォーにだって引けはとらない。そう、この髪型のトンガリ具合こそ、猛禽類を彷彿とさせ、まさに「荒鷲の要塞」と呼ぶに相応しい・・・。それはともかく(笑)。映画前半は、難攻不落の要塞への潜入が描かれますが、潜入にあたってドイツ軍人になりすましたもんだから、ありゃ、何だか楽勝ムード(?)。手ごたえがなく、このペースでは上映時間も余りそうですな。しかーし映画後半に至って、驚くべき展開が!このあたりから見どころの連続。至近距離での銃撃戦、スバラシー!そしてアクションまたアクションと畳み掛け、まさに息もつかせぬ展開。大興奮であります。そしてラストシーンはまた、冒頭と同様の飛行機の映像によって締めくくられ、ホッと一息つくのでした。しっかしそれにしても、アクションシーンでは、ドイツ兵が面白いようにバタバタ死んでいきます。はっはっは。いくらなんでもこりゃヒドイ。もしも、あなたがドイツ人であるか、あるいはドイツ人の友人がいるか、だとしたら、さすがにあまり楽しくはないかもね。9点(2004-05-23 02:22:43)

11.  網走番外地 大雪原の対決 前作の「南国の対決」から、帰ってきました北海道。雪また雪の真っ白な世界、ロケ撮影も大変でしょう。雪に足が取られたのか、カメラが猛烈にガタつく場面もあって、さすがに今の撮影は失敗じゃないの、と思ったりもするけれど、そういう作品の傷のような荒々しさも含めて、これぞ大雪原の対決だなあ、と。 冒頭の刑務所の場面から始まって、あれやこれやと行き当たりばったり、適当なストーリーのようでありながら、意外なまとまりを見せて、ちゃんと内田良平との対決に始まり対決に終わる、脚本の妙。そこに、ニセ鬼寅親分のエピソードも加わって、今回はアラカン大活躍です。クライマックスは、銃撃戦を繰り広げつつドスも振り回し、西部劇と任侠映画が同時に楽しめる親切設計。 油井に組まれた櫓が一気に燃え上がる場面なども、壮観でした。ダイナミックな作品です。[CS・衛星(邦画)] 8点(2023-02-19 12:30:12)《改行有》

12.  網走番外地 南国の対決 「網走」に「南国」というミスマッチ感覚、これは要するに「行け!!南国アイスホッケー部」みたいなもんですかね。違うか。 今回の舞台は南国も南国、沖縄。北から南までを股にかけ、世間は狭いというか何というか。 だいぶギャング映画のテイストが入ってますが、日本刀振り回す任侠映画テイストもあり、さらには少年との交流、母子愛。これがまたエエ話なんです。 つまり、何でもアリのごった煮の世界。一種の治外法権。当時の沖縄が置かれた状況。とは何の関係もないと思うけど。 とにかくエエ話なんだから仕方がない。結構、シンミリさせられます。 と思ったら、終盤近く、例によってあのレジェンドが登場して爆笑を誘い(マジで笑った)、気持ちよくすべてをブチ壊しにしてくれます。素晴らしい。[インターネット(邦画)] 8点(2022-04-09 00:12:36)《改行有》

13.  網走番外地 北海篇 冒頭、刑務所内のやたらと濃い人間関係が描かれる中、千葉チャンからおつかいをたのまれて仮出所する健さん。なんやかんやでトラック野郎をあいつとめることになり、なんやかんやでこのトラックに様々な人物たちが乗り込んでくる。脈絡なく登場人物たちが集まってきて、脈絡なくさまざまな事件が発生し、でも最後には何となく収まるべきところに収まった気がしてくる、摩訶不思議。自分がコレにどう納得できているのか、まだ自分でも説明できませんが(笑)。 とにかく、雑多な登場人物をトラックに乗り込ませ、雑多な事件が起こりつつ(トラックの暴走シーン!とか)なんとなくそれぞれにドラマがあって、何となく皆、この旅を通じて何らかの感情を動かされ、成長したような感じがあるのですが(そんな結構なもんでもないか)、主人公の健さんと敵役の安部徹は別。この二人は何にも変わりゃしない。なので、こういう二人は最後は対決するしかないですね。雪の中の対決! ここで登場する、意外な人物。意外というより、ほとんど意味不明なんですが、しかしこれもどういう訳だか、ここで登場するならこの人しかいないでしょ、これが正解でしょ、という気になってしまう。意味合いは全然違うけれど、注文の多い料理店の最後に思わぬ助っ人が現れる、あの意表をつかれつつも感じる納得感に通じるものが。 それにしても、娑婆は娑婆で、こうやってさまざまな人間模様がある訳で、刑務所内はいわばその縮図なんだろう、そうそう、オカマだって一生懸命生きてるんだ、と、しみじみ・・・。[DVD(邦画)] 8点(2018-05-06 13:51:30)《改行有》

14.  網走番外地 望郷篇 《ネタバレ》 健さん演じる主人公・橘真一が、長崎に帰ってきた。そこでは、安井組が幅を利かせ、旭組を圧迫しているが、安井組組長は、かつて橘がヒットマンとして襲撃しケガをさせた、因縁の相手。で、旭組を取りまとめることになった橘と、いやがらせを繰り返す安井組との対決、と相成る訳ですが。旭組の元に舞い込んだ、港での荷降ろしのビッグプロジェクト、この仕事をやり遂げるためには何とか人手を集めたいが、安井組の脅迫のため、なかなか人が集まらない。荷降ろしの日は近づいてくる、さてどうするか。→→→ここでまさかの展開、何と、邦衛さんを先頭に、網走仲間のポンコツ軍団アバシリーズ(仮称)が、健さんのために一肌脱ごうと、ここに集結。え~~~、そういう「トホホだけどちょっとエエ話」系の作品だったのか、これは。トホホホホ。な~んか、「大草原の小さな家」あたりで登場しそうなほのぼのとしたエピソードですよねえ、これでポンコツ軍団でさえ無ければ。しかしここで登場する、お祭りを背景にした臨場感たっぷりのシーンが見事で、ヤケに盛り上がったり。で、無事、荷降ろしの仕事をやり遂げるも、安井組の怒りも頂点に達し、その怒りたるや、任侠モノへと映画の路線をさらに変更させてしまう。もう何でもあり。だけど、冒頭から引っ張ってきたハーフの少女(途中まで少年だと思ってたぞ)との関係をここで絡めたり、クライマックスの殴り込みも、斬りまくりの大殺戮ではなく、ライバルの殺し屋(変です)との関係に絞って行ったり、映画は意外な纏まりを見せて、やっぱりコレ、なかなかよく出来た作品だったりしちゃうのでした。 なお、あの変な殺し屋の末裔が、カウリスマキの『コントラクト・キラー』なのではないかと。[CS・衛星(邦画)] 8点(2014-06-09 23:14:15)

15.  悪名(1961) 《ネタバレ》 シリーズ第1作、朝吉が“悪名”をとどろかす前のオハナシ。まだまだ駆け出しのチンピラで、ブラブラしては女性に手を出す、まさに若気の至り。女性に手が早いという点を除くと、喧嘩がやたら強いとか酒が飲めないとか、何だか「じゃりン子チエ」のテツみたいですが、そういう目で見ると、“シルクハットの親分”って、ちょっと地獄組のボスを連想させますな。いや似てる訳じゃないんですけれど、この妖怪的なキャラが、「じゃりン子チエ」の世界と繋がっていて、その白眉が、2000人の部下を引き連れているという女親分イト。演じるは浪花千栄子さんですから、『宮本武蔵』のオババ並みにコワイ。という訳で、狭い世界に生きてきた朝吉青年の成長譚であり冒険譚、モートルの貞という舎弟ができ、誘拐された遊女の救出のため妖怪キャラが闊歩する因島へと乗り込む。そして、(後の作品ならクライマックスで相手を殴るのは朝吉の役目なのだけれど)因島の女親分にタコ殴りにされるという痛い洗礼を受ける。というのは要するにアレですな、“ナントカ族の成人式”でバンジージャンプしたりするのと同じ、一種の通過儀礼ですな。そういうホロ苦い、お話。[CS・衛星(邦画)] 8点(2014-01-21 23:58:44)

16.  赤い影法師 木暮実千代姉のワキ毛が目に眩しい忍者映画。服部半蔵やら柳生十兵衛やら、時代劇超お馴染みキャラ続々登場の中で、「影」として生きる名もなき忍者母子の生き様が描かれます(しかしその母子に「名もなき行きずりの男」呼ばわりされてしまう服部半蔵。直後に写る近衛十四郎の珍妙な表情が余りにもナイスで笑っちゃう)。将軍家光の前で行われる剣術の御前試合、これが仰々しく開始される割には、柳生宗矩ら審判役が妙なところで「勝負あり」と試合を早々に止めてしまい、素人目にはわかりにくい達人の世界と言えばそうかも知れないけれど、やや茶番じみた試合。その勝者には将軍よいご褒美の剣が与えられるのだけど、剣を持ちかえる勝者が帰宅途中に何者かに襲われ、剣を折られて切っ先を盗まれる、という怪事件が起こる。犯人は例の「影」の母子。その狙いは? そして母子と、彼らを取り巻く者たち――母子と因縁深き服部半蔵、あるいは「影」との再勝負を望み彼らの跡を追う柳生十兵衛――との運命はいかに? ってなオハナシな訳ですが。「影」として生まれ、類まれな剣の腕を持ちながら表世界では光を浴びることもない忍者の青年が、表世界の剣士たちに戦いを挑んでいくあたり、ワクワクさせるものがありますし、大友柳太朗演じる柳生十兵衛のいかにも浮世離れした感じもいい味出してます(「これが火遁の術かあ」などとひたすら大声で独り言をつぶやく、変なヒト)。「影」の暗い運命を描きつつも、暗さよりは痛快さがまさった娯楽作品となっているのは、やはり筋立ての上手さでしょうか。そしてキャストの豪華さも。[CS・衛星(邦画)] 8点(2013-04-11 23:28:52)

17.  秋立ちぬ 信州から東京へとやってきた少年。彼のことを本当に気にかけてくれる者は誰もいない。いや唯一、気にかけてくれるのは、それはメルヘンチックに言動が浮ついた(?)、まるで絵本から抜け出てきたような少女でした。そういえば、この少女との交流の場面自体が、いかにも絵本のように目を引くものがあります。しかしこのいささか現実離れした少女にすらも、大人の手前勝手な都合による、厳しい現実が待っている。まして少年をや。ブローチのカブトムシを間違えて捕まえようとしてしまうエピソードが妙に心に残りました。少女のためにカブトムシを捕まえること、それは自分の幸せを掴むことでもあろうけれど、カブトムシはニセモノ、夢は儚く散る。それ自体は些細なことかもしれない、しかし、その少年の失敗の様子を見て、いかにも訳知り顔に「罪無く」笑う大人、ユーモラスな場面ではあるけれど、どこか残酷な感じもします。カブトムシのエピソードが、ラストに思わぬドンデン返し(!)につながるのも、印象を強めた一因でしょうか。暖かさと厳しさの同居した、珠玉の作品でした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-11-27 22:39:07)

18.  アラモ(1960) 西部劇の終着駅というべき、アラモ砦の攻防戦を、ジョン・ウェインが渾身の力で映画化。まあ成功作とは言えないでしょうが、ジョン・ウェインの熱い思いの伝わる激しい戦闘シーンは、とてつもない迫力でやっぱり忘れられません。ただ、オスカーを意識しすぎて、やや説教臭い部分があるのは否めませんな。8点(2003-06-29 10:53:44)

19.  アルゴ探険隊の大冒険 ハリーハウゼンのダイナメーション技術驚愕の到達点。骸骨軍団との死闘はキャプテンスーパーマーケットにも引けをとらない(当り前だ)。いい仕事してます。8点(2003-06-06 11:10:15)

20.  網走番外地 決斗零下30度 《ネタバレ》 網走番外地シリーズってのは、続きモノだとすると相当に無理があるので、一種のパラレルワールドものなんだろうと思ってたのですが、この作品の冒頭に回想シーンがあるのを見るとどうやら、続きモノだったようですね。いや、回想を含めてのパラレルワールドかもしれませんが。 もしも続きモノであるなら、邦衛さん演じる大槻とは、今回でお別れ・・・今回もお別れ? いややっぱりこれ、どういうシステムなんでしょうか。 それはともかく、今回は「決斗零下30度」ですから、シリーズ屈指の寒そうなタイトル。実際は、見ててそこまで寒そうには見えませんが、でも充分に雪景色が広がっています。そこそこ、寒そう。 冒頭、健さんがマセガキ、じゃなかった、少女と知り合って、さらには胡散臭い手品師とも知り合って、何かとユーモラスですが、例によって、たどり着いた地にはびこる悪へ立ち向かい、クライマックスは雪原での銃撃戦。雪中に展開される西部劇です。音楽もそんな感じ。マカロニ風味。 当然のように都合よく現れるアラカンは、今回は「八人殺し」というよりは、どこからどうみても普通に地元の老マタギ。ただし残念ながら銃を構えるともうひとつ、サマになってません。それもまた、味と言えば味。武器を投げ渡すのに、いくら何でも抜き身の刀を投げ渡す人がありますか。それもまた一種の味わい深さ。 撮影のために馬が本当に棒で殴られてたのか、気になる・・・。[インターネット(邦画)] 7点(2023-03-18 10:13:57)《改行有》

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