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1. ATOM
《ネタバレ》 ロボットに人間の心という深いテーマを、展開の早いコメディータッチで軽いノリにされちゃって、違和感ありまくり。
悪人はコミックの典型的な悪人だし、街はメチャクチャ破壊するし、数人の個人的なドラマになっちゃってるし、扱うテーマの大きさをに比べてあまりにもチープなストーリー。
何でもアメリカンなノリにすればいいってもんじゃない。
手塚治虫というビッグネームを背負ってるから余計にそう感じたのかもしれない。「アトム」ではなく全く別のキャラでやってもらえれば、もう少し違和感はなかったかも。
大きなテーマの提示さえなければ、早い展開と派手な画面は、お気軽なCG作品としてそれほど悪くはないと思う。[CS・衛星(字幕)] 4点(2011-05-03 23:01:30)《改行有》
2. アヒルと鴨のコインロッカー
《ネタバレ》 テーマは軽くないけど、時間関係を交錯させて謎解きの要素を盛り込んだりしたストーリーの展開や見せ方が良く途中でだれることもなく、出演者の演技が抜群で心情描写が素晴らしく、全体を流れる雰囲気も非常に秀逸で、じんわりと心に染み込んでくる。ラストも非常に余韻が残り、スカッと楽しむ作品ではないが、心を打つ作品に仕上がっており、名作を見たという充実感が残った。画面構成、カメラワークも、白黒にして時間的な前後関係を現したり、暗示的な遠景からズームアップしたり工夫は凝らされていて十分に及第点ではあるのだが、画として強烈に印象に残る点がなかったことが惜しい点か。しかし、俳優人気やテレビでの宣伝で評判になるのではなく、中身で評価される映画であることは間違いなく、最近の日本映画もなかなか侮れないと思わせてもらった。[DVD(邦画)] 7点(2009-12-14 01:28:30)
3. アニマトリックス
それぞれ映像表現は奇抜で斬新できらきら光ってはいるのが、それぞれ短く説明不足でマトリックスの世界観、ストーリーを知らずに見ると???の内容がほとんど。そもそも、マトリックスのアナザーストーリー集的な製作意図から仕方がないとは思うが、ストーリーや論理性を無視した感覚に頼る絵作りや見せ方に徹して、単品作品としてもちゃんと凄さが分かるようにして欲しかった。単品でも見ても良さそうなエピソードもあったが、逆にマトリックスの世界観で見るもの感じ方の幅を縛ることになってしまい逆効果なのかもしれない。ま、このような作品の発表の場は少ないこと考えると、これはこれで意味のある映画だったのかもしれない。[DVD(吹替)] 5点(2009-08-16 19:04:27)
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