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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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21.  アイズ ワイド シャット 《ネタバレ》 内容は妻の浮気願望ともとれる告白にうろたえた夫が逆に浮気しそうになってごめんなさいと妻に懺悔するという他愛も無い話。その中でキューブリックはどんな仕掛けをこの作品に入れたのか。CRUISE,KIDMAN,KUBRICKという文字から始まるこの映画、なんともハリウッド的である。話の舞台もニューヨーク。そのニューヨークの町並みが全てセット(凄い!)。これもハリウッド的だ。そしてハリウッドを代表するトム&ニコール夫婦の起用。主人公(と共に我々が)が入り込んだ幻想的な世界は主人公と我々が思うような世界ではなく結局は幻想であり虚構の世界であった。そこにハリウッドをダブらせているように感じました。やたらと華やかなクリスマスの電飾がいっそう虚構を強調しているように思った。ハリウッドスターも虚構の中で幻想を見ているのですよと。その虚構の中で生きるムービースターの生活を覗いてみましょうとでも言いたげなこの映画のCM。(CM製作もキューブリックが手がけたらしい。)二人のSEXを期待させるCMだが、いつまでたっても二人のSEXは無い。冒頭でトイレに座るニコールの姿にありのままを覗かせてくれると思わせておいて結局SEXは無い。最後にSEXしましょう、で突然終わる。ニクイなぁ、ホント。スターのオーラを脱がせる為の長い撮影期間のおかげで結果として二人は最高の演技を見せてくれます。すべて計算通りということか?  8点(2004-07-30 13:09:13)(良:1票) 《改行有》

22.  暗黒街(1927) タイトルから重厚なものを期待したがえらく軽快な音楽に拍子抜け。ところがパーティ終焉あたりからどんどんシビアな展開へ。裁判官の説教(判決理由?)を裁判官の影とそれを聞くブルの苦々しい表情を同時に映すことで、まるで音のある映画のごとくその状況を映し出す。と思いきや↓なんと正義の象徴として大きく映していたとは..なるほど、奥が深い。終盤の銃撃戦はサイレントであることを忘れるくらいの臨場感。そしてやっぱり最後の名言が実に良い。サイレントをなめてはいけない。凄く面白いです。8点(2004-07-08 12:32:18)

23.  甘い生活 《ネタバレ》 セレブたちの退廃とした生活を、フェリーニの分身・マストロヤンニが扮する記者の目を通して描いていく。記者自身も、退廃の象徴たる富豪の娘や欲望の象徴たるハリウッド女優らと夜毎のパーティを過ごすうちに”甘い生活”に溺れていく。憧れの生活を送る友人の自殺に絶望を感じても時すでに遅し。映画中盤では、純真の象徴たる出稼ぎ少女に一度は癒される(救われる)。しかしラストではその救いの声が波音にかき消される。”甘い生活”=「限りない欲望と退廃が渦巻く世界」にどっぷりとつかってしまい、もう後戻りは出来ないことを暗示しているような、なんともせつないエンディングでした。前3作『道』『崖』『カビリアの夜』では魂の救済が描かれたが、この作品では、行きつくところまで行った文明がもたらした退廃は救いがたいと言ってるように感じた。8点(2004-06-09 12:25:33)(良:1票)

24.  悪魔のような女(1955) 《ネタバレ》 リメイク版を先に見てしまった。もったいないことをした。それでも十二分に堪能できたのは、ラストのモノクロを最大限に活かした恐怖の演出ゆえでしょう。音も効果的でした。でも、あまり怖い怖いと書きたてるとせっかくの良作が敬遠されてもこまるなあ。怖くないですよ~。(もう遅いって。)一応ネタバレ有りにしておこう。8点(2004-04-26 16:00:29)(笑:1票)

25.  赤い河 《ネタバレ》 最初に一言、個人的に初期のアメリカンウェスタンはあまり好きではない。(アメリカ人をとことんヒーローに、インディアンをとことん悪者に、という描写がかなり露骨。)しかしコレはそういう好みを度外視すれば10点あげてもいいぐらい。(でもあげない。)寝ている牛たちがウェーブのように次々と起き上がり暴走するシーンはホントに圧巻!かっこいいはずの主役が無様に画面から消え、いったん主役の座を渡すという展開も凄い。それにしても今のアクション物の王道である”最後は殴り合い”はこの頃からあったんですね。8点(2003-11-27 12:31:49)

26.  愛、アムール 《ネタバレ》 奥さんの昔の教え子のピアノコンサートへと出向くところから始まる。というわけで前半はとくにクラシック音楽がよく耳に飛び込んでくることとなる。しかし悲しいかな常に音楽は無残にも途中でぶつりと打ち消される。出来の悪い監督がしかねない編集だ。しかしどうもハネケはわざとしているようである。そのことを強調しているシーンが奥さんが教え子のCDをすぐにストップさせるシーンだ。なるほど、過酷な現実の前ではしょせん娯楽にすぎない音楽ないしは芸術というものは必要ないのだ。芸術の敗北を描くための過酷な現実のあれこれだったのか。映画監督が芸術の敗北描いてどーすんの。と思ったら老夫婦のある意味真っ当であるといえる衝撃の結末を見て、いやこれは芸術の敗北ではなく、芸術を愛せない、芸術を必要としない、芸術が理解できない、そうなったらもう生きる価値がない、生かす意味がない、そんな辛辣な思想をもって「人とは」「芸術とは」に迫っているのかなと思いなおした。ハネケらしい厳しい視点だと思ったが実際のところは知らん。エンディングロールに音楽は流れない。[映画館(字幕)] 7点(2013-03-14 15:54:03)(良:1票)

27.  アウトロー(2012) トム・クルーズが主役ならばもうそれだけで映画なのだから見て損はないはず。実際見てみて満足したわけだが、どこか腑に落ちないというか手放しに絶賛できないモヤモヤ感が残ったのも事実。例えばカーアクションは楽しかったけど物語上ではいらんよなとか、女弁護士や老助っ人のささやかなユーモアはわりに気に入っているんだけど物語からは浮いてるよなとか、戦いの火蓋を切る合図の雨がベタすぎて笑っちゃったのだが、そのうえ最後は武器捨てて殴りあいとかお約束すぎて呆れたのだが、もちろん気に入っているんだけど、なんかやっぱり物語を被う雰囲気からするとちょっと違うよなとか。で、後になって気付いた。ハードボイルドと甘いマスクのトム・クルーズがそもそも合わないのだ。たぶん。合わせるために原作にはないカーアクションを入れたり女と助っ人がしっかりヒーローを際立たせる役を担ったりして、つまりトムに合わないだろうハードボイルドにヒーロー映画を加味することでトムが活きるようにしているのだ。たぶん。だからちょっと変なのだ。でもトムはしっかり活きている。そこが一番重要なのだ。[映画館(字幕)] 7点(2013-03-12 15:53:31)(良:2票)

28.  アウトレイジ(2010) 実は傑作だと思う反面物足りなさも感じていた。このたび続編を見てその足りないものの正体がわかった気がする。お話はほぼ喜劇といっていい。オープニングシーンのかっこよさとは裏腹に。自分より弱いやつにはとことん威勢がよく、強い者の前では小さくなる。大袈裟なまでに。ヤクザ社会を喜劇に仕立てエンターテイメントとして見せる。さらにバカヤローコノヤローと怒涛の突っ込み漫才。セリフが途切れない暴力的なまでの編集が素晴らしい。そして要所要所でかつての北野武の映画のような無常感が襲い掛かろうとする。が、そこですかす。続編はそこがもっと顕著なのでわかったんだけど、要するに、なーんか面白いのに熱くなれない的なモヤモヤの正体はこのスカシにあったのだ。そこはもしかしたら評価するべきところなのかもしれない。お話ではなく演出の妙を見よってことなのかもしれない。単に恥ずかしがってすかしてるだけかもしれないけどそれにしたってお話に従属しないってことは私が映画に求めていたことでもあるわけで。にもかかわらず物足りなさを感じてしまった身勝手な私をお許しください。[映画館(邦画)] 7点(2012-10-30 14:26:25)

29.  悪の華 《ネタバレ》 やはりこの作品もまた決定的な画を最初に見せて、そこに行き着くまでの経緯を本編とする。そしてその前もって知らされた決定的なシーンが最後にやってきたときはやっぱり驚かされるのだ。シャブロルの他の作品同様にその決定的なシーンとそれまでの物語は一見繋がらないように見えて実に巧妙に繋がってゆく。そして『沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇』でも思ったがシャブロルはブルジョアの中に悪意の無い悪を描くのが実にうまい。ブルジョア階級のあっけらかんとした愛のカタチを嫌味なくさらりと見せる。そこには大袈裟な退廃の美なんてない。しかし隠された過去が明かされれば自ずと現代と過去の近親相姦はブルジョアの退廃つながりという構図を露呈させる。またその過去シーンだが、音声のみのフラッシュバックによって実に想像力を刺激されると同時に大いにサスペンスに寄与している。[映画館(字幕)] 7点(2011-09-02 14:22:42)

30.  ああ爆弾 奇抜である前に面白い。というか奇抜さがこの映画の中で全く破綻することなく溶け込んでいるので奇抜とも言い難い。洗練されている。勢いがある。これぞ娯楽映画。ミュージカルってリズムと役者の動きとカット割りが合ってないといけないんだけど、そんな繊細な仕事を感じさせないバカバカしさもいい。怒涛の展開はそこに音楽がなくともこの映画自体が音楽のよう。つまり時代に関係なくいつまでも楽しめる映画。これぞ娯楽映画。[DVD(邦画)] 7点(2011-06-24 16:36:32)

31.  ある日どこかで 《ネタバレ》 面倒くさくない映画。写真の女に恋をした。だから過去に行く。極めてシンプル。そこに現実的な葛藤はない。どうやって行くのか。こうやって行くのだ。それでいいのか。それでいいのだ。細かいことは放って突き進むそのいい加減さが気持ちよい。だってこれは現実じゃなくって映画なんだから。かと思えば時間をかけて見せる出会いのシーン。初対面の男に有名女優がどんどん惹かれてゆく理由はとくには描かれなく、それでも納得させてしまうのはこの出会いのシーンの美しさに尽きる。唐突に現在に戻された主人公が悲観にくれる。もしや今まで見ていたものは彼の妄想だったのかとも思った。どちらにしろ「妄想」も「過去」もその現実の世界ではない世界に違いない。そしてやっぱり「映画」もまたその世界ではない世界なのだ。そう考えると実に映画向きの物語だなあと思った。[DVD(字幕)] 7点(2011-06-14 15:55:56)(良:1票)

32.  赫い髪の女 トンネルを歩いて抜ける一人の女、ダンプが横を通り過ぎる、女の髪が舞う、タイトルがデーン!むちゃくちゃかっこいいぞ、このオープニング。映画の大半はセックス。一日中部屋にこもってセックスって、性欲満点の若造でもあるまいし・・。しかし若かりし頃のセックス三昧にみられる陽気はここにはない。相手を思いやるようなセックスというよりも何か、不安とか寂しさとか、そういった負の何かを紛らわすとか忘れるとかあるいは何かから逃げるためのセックス。やるせなさ満開のセックス。エロさよりも痛々しさが勝ってる。どしゃぶりの雨が途方もなく似合う。夜な夜な響くシャブ中女のおぞましい声は自分もそうなり得るのだという不安を煽ってる。これは原作にもあるのだろうか。あるならば車谷長吉は「赤目四十八瀧心中未遂」で中上健次と同じ方法で地獄の存在を見せようとしたのかもしれない、などと映画とは関係のない思索にふけってみる。[映画館(邦画)] 7点(2011-02-16 14:58:47)

33.  暗黒街の弾痕(1937) ボニーとクライドをモデルにした最初の映画なのだそうだが、犯罪映画というよりもメロドラマ寄り。なんだけど、そこはやはりラング、ねちっこい怖さが充満している。怖いのは国家とか警察とかじゃなく、ラングのほかの作品同様にやっぱり民衆なのだ。大きな悪よりも小さな悪の集まりの怖さを描く。主人公について回る偏見の恐ろしさよ。盗られてもいない金を盗られたと申告するなんてのも偏見と自分本位から成る行為の一つとして印象的に映し出される。主人公の疑心暗鬼はナチスが台頭してきたドイツを逃れてきたラングが実際に経験してきたものなのだろう。疑心暗鬼が引き起こす悲劇というのもまたラングのおなじみの展開である。かといって主人公が全くの犠牲者かというとそうでもない。主人公は冤罪で捕まったが、捕まったから強盗をしなかったのかもしれない。元々偏見の元である犯罪を犯したのは彼自身であり、すぐにカッとなって暴力をふるうという偏見を呼び込むべく人でもあったのだ。そのあたりの単純に善悪の割り切れない人間性を見せているからこの映画は暗く、深く、そしてやっぱり怖いのだ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-09-24 16:09:33)

34.  アデュー・フィリピーヌ 《ネタバレ》 始まってしばらくは男がメインで映されている。時はアルジェリア戦争6年目。兵役につくまでの限られた時間といっても若者のすることはいつでもどこでもどこか無駄で怠惰に過ぎ去ってゆくものだ。共同購入した自動車を走らせ女の子を口説き。この口説かれた女の子二人組みが徐々に画面を支配してゆくと映画はどんどん面白くなってゆく。ベッドの上で戯れる二人の女の子はまるで『男の子の名前はみんなパトリックっていうの』(監督ゴダール、脚本ロメール)の女の子。一人の青年をめぐって何かを企み何かを企まれる。が、秘かであるはずの企みはあっけらかんと陽の下にさらけ出され、譲ったり譲られたりのロマンスという名のお遊びが展開する。男はたまったものじゃない。若いってことはもうそれだけで罪。映画はその罪の瞬間をしっかりと映しきる。やがて眩しい一瞬を切り取ったバカンスが終わる。成年が乗る船がゆく。ふたりが手を振り走り出す。その手の振り方が、走る速度が大きくなる。散々弄んでってこともないが、楽しんでおきながらなぜそこで必死ともいえる動きをするのか。唐突に思いだす。青年は兵役につくのだと。それとも単なる眩しい一瞬が過ぎ去ろうとすることへの購いなのだろうか。[映画館(字幕)] 7点(2010-08-02 16:23:14)

35.  貴方なしでは 製作がセルズニック。同年に『風と共に去りぬ』がある。翌年製作の『レベッカ』も当然かぶっているだろう。それでも現場まかせにせずにあーだこーだ言ってくるってのは凄すぎる。ちなみにセルズニックは『レベッカ』の主演女優もキャロル・ロンバードにするつもりだったとか。そのキャロル・ロンバードを美しく撮る照明とカメラは当時のハリウッド映画のレベルの高さを証明している。しかし一番輝いていたのはジェームズ・スチュワート。人がよくて損をする役柄にぴったりはまる。映画は小粋な恋愛コメディといった感じで始まり、家庭を持つことの様々な苦難が襲い掛かる中盤にはちょいと辛気臭くなるのだが、ニューイヤーパーティで一気にメロドラマへと昇華する。と思わせておいてここから大変な事に。ワクチンだか血清だかを嵐の中を運ぶ飛行機乗りの登場は同年製作の『コンドル』とかぶるが偶然か。このあたりの描写は前半と同じ監督だとは思えないほど色調が暗く、またスリリングだ。『風と共に去りぬ』や『レベッカ』と比べると明らかにお金をかけていないのがわかるし、ストーリー自体も陳腐かもしれない。でもこのストーリーを100分を切る映画にしたってだけでも凄いことだと思う。[映画館(字幕)] 7点(2010-05-21 16:10:07)

36.  アバター(2009) 3Dに関しては確かにこれまでの3D映画とは桁違いの出来と言えよう。でも黒い3D用メガネはその黒さゆえに相当画面を暗くしてしまい部分的に見にくいところがあった。かといってメガネを外すと当然黒メガネを考慮した画面は眩しすぎるくらいに明るい。3D映像に関してはまだまだ改善の余地ありかと。とりあえず3Dは無視して評価しようと思うのだが、それでもやっぱり映像が凄い。地球とは違う風景をなんの違和感も感じさせずに実写として画面に映し出す。これは素直に凄いと思う。巨大な枝の上を進んでゆく画づらが遠巻きにとらえられる。CGだからどこからとらえた画だろうが撮れるんだけど、しっかりとこの画を選んでいるってのがいい。空中戦の大俯瞰だってそう。空から落ちてゆく体を大きな葉が受け止めてゆくアクションシーンもそう。いい画、いい繋ぎを見せている。もちろん3D用画面ゆえか陰影に乏しいってのが決定的にダメで、夜の森の怖さが全く表現できていなかったりするのは絶望的ですらあるんだけども、それでも見たこともない「凄さ」がこの映画にはあって、それは映画の凄さではないかもしれないけど「凄い」って思ったことには変わりなく、その感動はこの映画の欠点を補うには余りある感動だったんじゃないかと思う。[映画館(字幕)] 7点(2010-03-23 18:45:37)(良:2票)

37.  アラジン(1992) ジーニー最高!『リトル・マーメイド』と同じ監督とは思えないほどの躍動感あふれる動きとアニメーションならではの奔放な表現が素晴らしい。活き活きとした絨毯の動きも擬人化された動物たちの動きも古き良き時代のディズニーアニメを彷彿させていい。アラジンが王子に化けてやってくるミュージカルシーンはディズニーアニメの本領が発揮されている。加えてディズニーアニメの中でもユーモアが質・量ともにピカイチ。もちろんそれらユーモアは全てジーニー絡みだ。ジーニーのキャラクターが出来上がった時点でこの作品はほぼ成功を勝ち得ている。声ではロビン・ウィリアムスもいい仕事をしているが日本語吹き替え版も負けてはいない。七色の声を持つ男・山寺宏一にはいちいち驚かないが羽賀研二には驚いた。じつにしっくりと馴染んでいる。[DVD(吹替)] 7点(2010-01-21 14:01:02)

38.  アザーズ 例の映画よりも『シャイニング』や『ポルターガイスト』を彷彿させる。私が最もイメージとして近いと思ったのはフィンチャーの『パニック・ルーム』。ほぼ舞台を家の中に限定し暗がりであることが重要で尚且つ「母の物語」であるという点で。生憎『パニック・ルーム』は『アザーズ』とほぼ同時期の公開なので、どちらの作品も互いに影響を受ける境遇にはないのだが、アメナーバルが好きな監督の一人にフィンチャーの名を上げているのは興味深い。『次に私が殺される』における「映画と現実」、『オープン・ユア・アイズ』の「夢と現実」、と二つの世界を同居させて見せ続けるというクローネンバーグ的モチーフがこの作品においても有効的に使われる。しかしクローネンバーグというよりはやはりフィンチャーか。主人公がもう一つの世界に視点を変える、そのショックと刹那は『ファイト・クラブ』のそれに近い。そして視点を変えさせる役目が「光」というのがメタ映画的などと思ってしまうのはもちろん言いすぎなのだが、子供を殺す恐怖の対象が真実を照らすものであったという重要なアイテムに「光」を持って来るというのが憎いくらいに巧い。[DVD(字幕)] 7点(2009-10-22 14:49:29)

39.  アメリカン・ビューティー 《ネタバレ》 始まってしばらくして不穏な空気を感じた。不穏な空気の原因が最初はわからなかったのだが、両端に夫婦、真ん中に娘が座るダイニングテーブルのシンメトリーな構図を見て確信した。異様なほどの画面の美しさとあまりに完璧すぎてかえって不自然な構図こそが私が感じた不穏な空気の正体であった。これはドライヤーの『ガートルード(ゲアトルーズ)』で感じたものと同種のものだ。ただこの作品はその部分をコメディで濁している。なぜ濁すのか。そこが重要だからだろう。物質主義に彩られカタチだけは立派な家庭の内情はドラッグ、ゲイ、DV、リストラ、不倫等々の諸問題を抱えていた。アメリカンビューティという名のバラの美しい花弁がトゲを覆い隠しているように。人にどう思われるかが重要である登場人物たちは肉体改造に勤しみ、新しいマイホームだけに注力し、整形手術を夢見る。隣人はゲイであることを隠し、娘の友人は遊び人を装う。娘はありのままを盗み見られることで本当の自分を見出してゆく。ラストにはそれぞれの皮が剥ぎ取られてゆき、同時にその副作用が容赦なく飛び込んでくる。そこには大団円的心地よさと何かが終わりを告げたときの寂しさが同居する。つまり素晴らしい終焉があった。 [DVD(字幕)] 7点(2009-07-13 14:34:01)(良:2票) 《改行有》

40.  秋日和 《ネタバレ》 小津の映画は基本喜劇のものが多く、これもその類。2年後の遺作となった『秋刀魚の味』のような3人のおじさんたちがシリアスなドラマを真面目顔で喜劇にしてしまう。杉村春子のように岡田茉莉子が快活にこのおじさんたちをギャフンと言わせるのがまた面白い。ところが単に笑ってばかりもいられない。完全喜劇じゃないので娘は結婚しても母はしない。披露宴後の「母一人の図」がなんとも寂しい。『晩春』の母娘バージョンだが、「父一人の図」の寂しさとはちと違う。父のそれは運命。しかしこの映画、母の場合は母が自ら「母一人の図」を選んでいる。世の常に習う父とは対照的にまるで何かに反抗するかのような、あるいは何か決心したかのような強さを秘めた「母一人の図」。この一癖がただならぬ。[DVD(邦画)] 7点(2009-03-09 17:40:12)

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