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ブログのURL //www.jtnews.jp/blog/23593/
ホームページ http://kine.matrix.jp/
自己紹介 [2010年8月23日]
か…かわも…

(゚Д゚;)ノ

…映画界は今日終わった…。


[2017年7月16日]
猛暑の夜、amazonで映画ではなく『幼女戦記』を寝ないで通し鑑賞。
大局的な戦略から入って行くという、かつてない架空戦記アニメでありながら、その悪夢性を出し切った感がすごかった。
最終話はテーマ的にポエニ戦争から対テロ戦争まで、膨大な戦争のイメージを深く広く全面爆撃して吹っ切れる展開に。
スピルバーグの『宇宙戦争』はバクテリアに仮託してその地獄自体を救いと説いたわけだけど、このアニメはそんな所まで引いて俯瞰する気がサラサラないってのがスゴイです。

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1.  アイアンマン2 えー? この評価って…? これって敵のイワン・ヴァンコ恰好ぇ~! って映画じゃないの?[DVD(吹替)] 7点(2013-08-06 01:02:59)《改行有》

2.  アイアン・スカイ 評価の角度を変えるだけで0点にもなるし8点にもなる映画。いろいろ悩んだんですが最初のレビューなんで、一般人目線で点をつけました。ドイツのSFコメディを観た事のない方は避けておくのが無難でしょう。  (詳細はブログにて)[映画館(字幕)] 4点(2012-10-02 01:54:17)《改行有》

3.  アイアンマン 《ネタバレ》 オイラのレビューもついに目標の600に達して、今回でうちどめ。 さて、オイラが最初に『アイアンマン』という名前で思い浮かべたのは、マーヴェル版の奴じゃなくて、もっとマニアックな こんなの↑ (詳細はブログにて)[インターネット(字幕)] 8点(2009-07-28 15:53:15)《改行有》

4.  あれ 《ネタバレ》 ごめんなさい。まだ観てる途中なんだけど、あまりに展開が面白くて、あまりにクララ・ボウが可愛くて、あまりに予想外のガッツ・ストーリーで、この感動を忘れぬうちに…と書き込みに来てしまいましたわ。  (詳細はブログにて)[インターネット(字幕)] 10点(2008-11-30 19:38:22)《改行有》

5.  明日へのチケット なんか、もっと各作品の人物が絡むのかと思ってたら、意外とアッサリ系な処理でしたな。 (詳細はブログにて)[映画館(字幕)] 7点(2007-06-08 19:06:37)(良:1票)

6.  頭山 初めてのブログ連係レビューなんだからと『話の話』や『道成寺』をレビューしてみようと思ったんだけど、一言も書けない。格が高すぎました(笑)。ちょっと敷居を下げてこのあたりで…以下はネタバレ含みで。ここが (詳細はブログにて)[DVD(邦画)] 7点(2007-06-07 23:43:49)

7.  あるいは裏切りという名の犬 相変わらずというかいつも通りというか、映画館であんまり画は観ない。代わりに音楽を聴く。 本作では冒頭の音楽のミスリードぶりにヤラレて、最初の1時間はほとんど音楽のみに集中してしまった(まあ主演二人の鼻は別として)。この映画の音は甘い。とてつもなく甘い。普通この手の作品でリズムを刻まない音楽を入れないわけがないのだ。なのに、こんな甘いメロディに耳を委ねる心地よさが、フランスらしいドライで残酷な物語を中和させ、観る者の心を最後まで引っ張って行ってくれる。本作はストーリーや宣伝のターゲットと違って、女性の観客にもオススメだろう。劇伴としてとてもいい仕事だと思う。 というワケで、宣言したい。 この作品は『東京ゾンビ』と志を同じくした音楽哲学で綴られている! …あっそこ石投げない![映画館(字幕)] 7点(2007-05-23 18:30:18)《改行有》

8.  アルティメット こないだの札幌国際短編映画祭に『イージー・マネー』というフランス映画が来てました。たかが短編と言うなかれ、全編危険なアクション満載の、ローラースケート公道チェイスムービー。フランス人の、スタントへの身体の張り方を目の当たりにして、鱗が剥がれ落ちちゃいました。 で、気になったのがコイツなんですよね。 スタントなし、ワイヤーなし…とくればトニー・ジャーですが、同じ謳い文句のフランス映画があるという。その名も『アルティメット』! …うっわー投げてるタイトルだわ…いやスミマセン、観に行く前は情報もなくてホント眉唾だったんですよ。蓋を開ければ「ガタイのいい白人俳優がスタントなしで格闘する」というカッチョコいいアクション、加えてキレのいい演出、シナリオが醸し出すブラックで爽快な笑い…まさに直球のフランス大活劇でした。 欧州作品とは言え、リュック・ベッソン製作の映画。しかも展開はスピーディだし、とんでもないアクションやるし、ダレる暇がない。なんで公開が2年も遅れたんだろう…『ヤマカシ』がコケたんで、宣伝材料がなかったのかな…。 もう上映は終わったに等しい状態だけど、いずれDVDで見かけたら、以下の人種は一度は手に取って見るべきですぞ。   1)『マッハ!!!!!!!』ラブ!な人   2)『エスケープ・フロム・LA』を鼻で笑って許せる人   3)「白人のカラテは遅くて全然ダメだわ」と信じて疑わない人   4)ベッソン流の極悪な官僚組織を久々に見てみたい人 オイラは全部あてはまるのでおなかいっぱい、大満足でした。 このスタッフで次もなんかすっげー奴作って下さい。セッセと観に行きまっせ~。 ●注意:IMDb のトリビアによれば、「アクションの9割はワイヤーを使っていない」との事で、確かにワイヤーなしでは物理的に不可能なアクションも一部ありますです。[映画館(字幕)] 7点(2006-09-19 02:55:43)《改行有》

9.  アンデッド ちっくしょー面白ェじゃねーかよー! こんなに面白いゾンビ映画アリかよー! なんかねーB級映画ってよりもハンナ・バーバラの新作アニメ観てるみたいで肩がこらなかったっす。ある意味、テンポ良すぎでホラー映画の枠組みを脱してますな。 シェルターの中に入ってから、いきなり手持ちカメラの長回しになるのが無茶苦茶カッコいい。ロメロを研究して、彼の欠点をカバーしてます。他にも無駄にスタイリッシュなガンアクション、意表を突いたキャラの脱落順序、明快でテンポいい人物描写、史上初の魚ゾンビ攻撃…やりたい放題っすな~。 このスタッフで『スクービードゥ3』作ってもらえんでしょうか。切にお願い。[インターネット(字幕)] 7点(2006-08-10 05:15:51)《改行有》

10.  アタック・オブ・ザ・キラートマト かつて、映像作品は神聖だった。どんなクズ映画だって作っている側は真剣そのものだった。エド・ウッドはシャレで『死霊の盆踊り』を製作した訳ではない(少なくとも酒代を儲けたかった)。石井輝男は遊びで『江戸川乱歩全集~恐怖奇形人間』を監督した訳ではない(彼はいつだって本気)。ハーシェル・ゴードン・ルイスは無為に『血の祝祭日』を撮った訳ではない(彼も生活がかかってた)。ラリー・ブキャナンは何の下心もなく『火星人地球大襲来』を企画したわけではない(あれはストリップ映画を撮るための口実)。若松孝二はドブに捨てるつもりで『天使の恍惚』を世に出した訳ではない(そのトンデモなさで評論界から睨まれはしたが)。etc,etc…。 だがしか~し! 70年代のある晴れた日の事(あくまで想像)である。我らがジョン・デ・ベロは映画を神聖だなんてこれっぽっちも思わなかった。創作行為が芸術だなんて、映画配給がビジネスだなんて、そんなセオリーぶったゴタクには耳も貸さなかった。代わりに、彼はかつてない手段で「映画」というメディアを処理した。ニヤニヤと笑いながら(あくまで想像)各地の大都会のパニックシーンをたった1カットで撮り上げ、ビーチでの凄惨なトメィトォ襲撃シーンは究極のリアリズムで挑む。彼はハリウッドが積み上げてきた伽藍の塔を、作中では事も無げに突き崩してしまった。 「ラクガキするな」と言われればデカい筆で大書してみたくなる。廊下だって走ってやりたい。みんながやらないのは、単に後ろ指をさされたくないからだ。だからオイラは今でも、こんなに楽しげに廊下を爆走する彼(あくまで想像だって)の姿に、分類不能のある種の感動と羨望を憶えるのだ。 こんな幸福な人物は滅多にいないと思う。 彼は世界で初めて、一点の曇りもない遊び心から、無為に、下心もなく、シャレで映画を作ってドブに捨てた。映画界にでっかくラクガキしたのだ。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-05-19 20:11:20)(良:3票) 《改行有》

11.  アイランド(2005) 《ネタバレ》 なんかこの映画、何を書いても文字数制限をオーバーするので、全部ブログに移しました。もう小論文並みの量を書いてしまったっす(苦笑)。 凡作だけど、過去の様々なSF映画のリスペクトが楽しく、特に『THX-1138』『ブレードランナー』への返答になっている部分は評価できます。ラストを間違えてるとは思いますがね。オーナーと入替わった時点で終わりにして、他のクローンたちは問題提起の形でそのままにしておくのが良かったと思います。[DVD(吹替)] 6点(2006-05-02 10:04:30)《改行有》

12.  アンドリューNDR114 《ネタバレ》 なんか違う。 映画そのものも明らかに違うんだけど、ここのレビューを見てても論点がピンと来ない。これって、考えながら読む「小説」と、目の前の映像をひたすら受け入れなければならない「映画」との決定的な差なのかもしれない。ここでは(他のレビュアーの方々の目の向け先が変わってくれる事を祈りつつ)原作を元に後半の展開を再整理してみます。 表面上は恋愛が主軸になる後半部ですが、本来強調されるべき面はアンドリューの「人類への奉仕」です。ただ一体で医学と工学の限界に挑み、人間の寿命を倍にまで伸ばしてしまった彼の行動は、「人間になりたい」というピノキオ願望に端を発しているワケです。ワケですが結果的には人類社会へ貢献し、人造物としてはおよそスーパークラスの奉仕をしている。恋愛的な側面は原作にはないのです。最終段階の彼は、世界最強の実業家であり、およそ望んで手に入らないモノはなく、不老不死で、多くの人から尊敬され、人格者でさえある(映画ではけっこう省略されてますが)。それでも彼は言わざるを得ない。真摯に、ジェントルに、だが不退転の態度で「私を人間にして下さい」と…。 結局この物語って地球規模の『アンクル・トムの小屋』なワケですが、アンドリューというキャラが、人類を凌駕する巨大な存在にまで成長し、成熟する所がミソなんですね。どれだけ富や知識や人徳や寿命を持っていても手に入れる事ができない、とてもとてもとても大事なものが、人間ひとりひとりの中に存在している。生まれながら人間である事はそれだけ重要なんだってコトですな。 アメリカ流に言えば、それが市民権というコトです。 アメリカ建国200年に際して発表されたこの物語は、もちろん愛の物語なんかではなく、黒人が奴隷から市民になるまでの歴史を綴ったアシモフのロボット物の集大成なのです。 ラストでガラテアがポーシャの生命維持装置を切るシーンは原作にはないのですが、素晴らしかった。ロボット3原則に違反しているのを明白に理解している。彼女の犯した間違いが、あのシーンの中では間違いと言い切れない深さを持って響いてきます。なぜならそこに、アンドリューの萌芽が見えるから…。 あの終幕を入れたいがために余計なキャラやエピソードを突っ込んだのだとすれば、罪は深いがそれなりに意義はあったのかも。今は減点せざるを得ないですが、いずれ10点にまで届くかもしれません。[DVD(字幕)] 6点(2006-03-21 17:32:09)(良:4票) 《改行有》

13.  赤ちゃん泥棒 ホリー・ハンター出産おめでとう記念レビュー(笑)。いやーコレいい映画だと思いますよ。コーエン節ばりばりで、クセの強い映画に馴染めない人にはチョイ辛いかもしれませんが。何が最高って、社会最底辺のどーしょーもない状況を、あんだけカラッと描いたセンスの良さですね。スーパーマーケット強盗シーンの間抜けなさったらないですよ! コーエンならではの広角カメラやステディカムの遊びもうまく活きてて、ベッドの下の赤ん坊を引きずり出すシーンがクライマックスで再現される(しかもその後にウッドペッカーショック!)とか、かなり上手い。トレーラーハウスでジョン・グッドマンとケンカするシーンはどうかと思いますが…80年代に初めて見た時は爆笑しましたがね。他の監督じゃ絶対笑えないシチュエーションてんこ盛りで、デビュー当時のコーエン君たちの意気込みが伺える意欲作。観ている間中、どーしょーもない自分を省みて、乾いた笑いがこみ上げるような毒映画です。すれっからしの映画マニアにオススメ。[ビデオ(字幕)] 7点(2006-01-22 17:15:54)

14.  アンナ・オズ 《ネタバレ》 なんて美味しい物語なんだ。3回繰り返して観てもまだまだ発見があるぞ。フランス版の『マルホランド・ドライブ』って言えばいいんですかねー。物語の真相が終わりの方になってやっと明かされる(これも「夢」のフィルタがかかってるんでそのまま受け入れるのは危険ですが)構成や、最後のパーティーの場面で隠されていた人物関係が明らかになる(ここにも現実を侵食した「夢」のフィルタが…)造り、眼球への執着のネタを明かすのも後半…本当に底意地の悪い映画です(笑)。そして、自分の存在意義を夢に明け渡していくごとに現実世界で安堵の表情を見せ始め、夢の世界では不安や恐怖を覚え始めるアンナ。現実世界では頼りにならない男たち(父・兄・恋人…)を夢の中で改変し、「敵」に対して鉄壁の防衛網を張り、迷うことなく一直線に夢へ逃避していくアンナ。この難解な役どころを、ただ表情や指先の演技だけで演れてしまうシャルロット・ゲーンズブールって、まさに『なまいきシャルロット』の頃からの、ダメダメオンナを演らせたら世界ナンバー1女優。彼女の本領発揮作品と言えるでしょう。ただし、彼女の演技の凄さがわかってきたのは、アンナの心の機微が把握できた2巡目以降の鑑賞で、ですけどもね…良くも悪しくも時間を必要とする映画。レンタルで見るなかれ~。[DVD(字幕)] 9点(2006-01-22 16:38:36)

15.  或る夜の出来事 あのぉ…クラーク・ゲーブルの顔って、どう見たって下心ありげにしか見えないっすよね? ね? ね? コルベールも役が出来てるとは言い難いし(こないだ『赤ちゃん教育』観たばかりなので、どうしてもキャサリン・ヘプバーンと比べちゃいます…ゴメン)。あと、話が全然「One Night」じゃないぞ。というワケでありまして、オイラ的には歴史的名画って以上の価値が感じられないトコロが辛かった。ただシナリオは良かったし、撮影もあの当時にしてはロケが多くて破格の頑張り(ロードムービーだから安く上がるのは確かだけど)。そこそこ飽きずに観れました。でもやっぱり「この映画はその後の恋愛モノに吸収され切って、役割を終えてしまったんだなあ」という感触が拭えない。残念なような、これでいいような…。[DVD(字幕)] 3点(2005-06-06 09:58:26)

16.  赤ちゃん教育 禁断のDVDボックス第4弾。苦渋の思いでやっと見終わる(って後半はスムーズに見れましたが)。レビュワーの健康上、オススメはできかねます。主人公に感情移入してしまうタイプの人には、非常に胃の痛くなる映画です。なんかスクリューボール・コメディというには濃い目のネタが多すぎて、こういう名称を謹呈したい→「ドツボ映画」。ああっ、そこでついて行くなよ! いいかげん諦めて家に帰れよ…と何度思ったか数知れず。最後も、きっとアレをやるだろうと思ってたらちゃんとやってくれてました。その後のエンドクレジットのアッサリ感が非常に気持ちいいっすね。●追記:6/6、『或る夜の出来事』を観て考えを改める。この映画、まだ現代でも未消化の要素が残ってて、そこが何というか魅力であるなあ(実際、あれから何度も見返しましたわ)。[DVD(字幕)] 6点(2005-05-15 18:49:02)

17.  アウトブレイク 《ネタバレ》 うちには開けてはならない「禁断のDVDボックス」がある。超駄作とか二度と見たくない作品とかが入ってるんだけど、仕事の空きができてしまった&ゴールデンウィークで外出する気がないので、今日の夕方、パンドラ宜しくついつい開けてしまった。「『アウトブレイク』? 確かエボラ熱の話だったのが、後半いきなり空中戦になるトンデモ駄作だったよなあ…」そんな認識でプレーヤーに突っ込んで見る。40分後、まざまざと蘇る記憶に「ああっ! そういやこれイキヂゴク映画なんだった~ッ!」と大後悔中の自分がいたのでした。ショック映像を極限まで抑えてあるから、なおさら怖い。無骨なペーターゼンが監督したのは、今までは大失敗と思っていたんだけど案外正しい選択だったのかもしれない。以前は「冴えない演技だなー」と軽く見ていたダスティン・ホフマンも、意図的な役作りでああなったのを理解した。伝染病による人の死を星の数ほど見てきて、感覚的に突き抜けてしまった現場肌の頑固な医師。麻痺した感性を補うために、彼は生命倫理と使命感だけで駆動し続けている。プライベートなんて壊れてしまって久しく、愛する家族はペットの犬だけ。最大の武器は自分の死への恐怖をなくしている事だ。そんな人物像を主人公に配し、様々な彩りを持ったキャラクターが巻き込まれ、彼の生き方と対比されて行く…。いいじゃないですか。すっごく! 後半、ヘリで街を出てから、いきなりアドリブ出まくりのシチュエーション・コメディになっちゃうのを除けばね…いやー本当に、キューバ・グッディング・ジュニアとダスティン・ホフマンのかけあい、漫才としては面白いんだよなあ。というワケで、トータルでは何をやりたいのか方向不明な本作ですが、名優たちの演技の深みと素晴らしさ、それが産むドラマを堪能する事はできました。今は「駄作」ではなく「怪作」と呼ぶのが正しいと思えます。●大統領補佐官が閣僚に爆撃の決断を迫るシーンの演説、怒涛の迫力で記憶に残ってたんですが、悪役専門のJ・T・ウォルシュだったとは…なんだこういうキャラでも名演できるんじゃん![DVD(字幕)] 8点(2005-05-04 20:15:16)(笑:1票)

18.  APPLESEED アップルシード 見ている間中、悩んでいました。10点でけなしまくっておくか、1点でほめておくか。今はけなしておく事にします(2006/1/25、キャンペーン終了)。最初にいい点。戦闘シーン「だけ」は素晴らしかった。イラク戦争の先行きが見えない、2004年春という時点でその数十年先に登場するはずの戦闘を肌で感じられるように描いたのは、どんな凡百のニュース映像よりも価値があります。ここで描かれる市街戦は今の市街戦の3倍速い。戦士が自動車並みのスピードで移動して来るし、それを想定して大量の弾幕を張る(あんまり当たってませんが)。この怖さをリアルに実感できるのはいい事です。「被害者○人」なんて数のゲームにうつつ抜かしてる場合じゃない、次の大戦では戦士に体当たりされたら人はペシャンコです。3Dアニメにアレルギーがなければ是非そこを感じて頂きたい。 …あれ、けなすスペースがなくなったけど…とりあえず最悪だと思った劇伴について(集中攻撃になるが、同じような強い不満が製作・脚本・演出にも等しくあると思っていただきたい)。画面で描かれている場面でのキャラクターの感情を補助するタイプの演出は、子供向けアニメの技法だ。アップルシードは子供向けアニメか? あほか。初めてオリンポスを画面に登場させる時、(戦闘シーンの覚めやらない状態の)観客は、まだこの都市を受け入れる準備はできていない。RPGタイプで観客と一体化したキャラであるデュナンも、観客と同じだと思っていい。あそこで醸し出すべき音は「不安・疑念」であるはず。ちなみにこの「人を疑う」という概念にあたるテーマは本作のBGMでは見当たらなかった(原作『アップルシード』で重要なのはここだと信じる。常に疑いを持って思考し続けるという姿勢だ)。バーでヒトミとデュナンが言葉を交わすシーンはどうか。現実のバーで、隣の席の人間とあんな会話を交わす事があるか。バイオロイドの異常性・不条理を浮き出しにする音楽か、作品を通して登場する『バイオロイドのテーマ』でなければならなかったのではないか(一度見た限りではそんなものはなかったと思うが)。総じて「幼稚だ」という印象が残った。これは文字通り「子供向け作品の論法で作られている」という事だ。ドラマの劇伴は「こんなイメージ」で済むもんじゃないのだ。ここは素直に「客を侮辱しないで頂きたい」と言っておく。ファンとしては本当は目をつむりたい想いだ。[DVD(字幕)] 1点(2005-01-03 01:07:37)(良:2票) 《改行有》

19.  ある殺し屋 仕事人の原点ですねー。おっそろしく地味で渋い。燻し銀どころか百年物の海泡石パイプの輝きだ…ってよくわかんねー例えですが。でも1点だけ気になる点があるので、現在の平均よりひとつ下げます。市川雷蔵、声が細すぎないか…? もっと落ち着いた男の低い声であるべきなんじゃ…? そこを藤田まこと流にアレンジした結果が必殺シリーズであるのか、オイラが先に中村主水を刷り込まれているが故の違和感なのか、判然とはしませんが。私的には市川雷蔵の殺し屋像は、完成形になっていないような気がする。続編『ある殺し屋の鍵』ではもっとエンタメして違和感がグッと減ってますが、それがいいのか悪いのかも判断できないな…。作品としての完成度は、小粒ながら素晴らしいと思います。[ビデオ(字幕)] 6点(2004-12-25 02:07:15)

20.  悪魔の水車小屋 『都会の牙』に続き、かんたーたさんエライ! よくぞトルンカ御大を登録してくれました!(←超面倒臭がり) この作品はトルンカ作品の持つ「アニメーションはこうあるべき」という哲学のようなモノがにじみ出ていますよね。前半で「ちゃんとリアリズムもできるんだよ~ん」と丁寧な撮影をしておいて、後半のポルターガイスト魔物バトルでは「でもやっぱり本当にモノを動かすのは観客の想像力なんだよ」とばかり、詩情と怪奇現象を両立させる。記号的・合理的・論理的な画面造りに傾斜していったアメリカのアニメが忘れたものが、トルンカ(と彼のあまたの弟子たち)の映画には普通に息づいています。観客が想像力を尽くして積極的に《観る》という楽しい作業をする事で、彼らの作品は初めて《完成》するのです。7点(2004-12-18 15:55:47)

071.09%
1162.48%
2223.42%
3324.97%
4456.99%
5558.54%
68413.04%
713420.81%
811417.70%
98913.82%
10467.14%

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