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1. 悪魔が来りて笛を吹く(1979)
《ネタバレ》 昔のビデオを整理していたらでてきたので約15年分に視聴したがやっぱり面白くなかったです。原作の犯人を微妙に改変しているがこれは大失敗。あの人はやっぱり原作通り自殺していたということにしておかないと犯行動機が弱くなると思う。原作は横溝物の中でも特に怪奇趣味が強く、死んだはずの人間が邸宅を徘徊したり、砂占いをしたりと映像化しやすい要素がいっぱいあるのにそこらの演出があっさりしすぎ。その点同時期にテレビでやってた横溝正史シリーズは巧みだった。「悪魔が来りて笛を吹く」のメロディや黄金フルートなどの小道具の使い方も下手すぎる。これらは重大な秘密が隠されているのになぜことごとくスルーしてしまうのか・・・。西田敏行の金田一耕助が論外なのは言うまでもないが夏八木勲の等々力警部も偉そうなだけで全然だめ。エラそうながらもユーモアと味わい深さがある加藤武や長門勇とは比較にならない。このひどい脚本誰が書いたのかと思ったらなんと仕事人シリーズで知られる巨匠野上達雄!!意外だったが巨匠でもいつもいい仕事をするわけはないのだなとしみじみ思った次第です。[地上波(邦画)] 3点(2008-08-31 21:42:52)
2. アメリカン・ビューティー
アカデミー賞を取ったということで鑑賞してみたが、思っていたのとぜんぜん違った。ブラックユーモアとか聞いてたんだけど、ぜんぜんユーモアじゃないですよね、これ。全般に痛々しくて見ているのが辛かった。こういうのって日本の2時間ドラマとかでよくやっていたような気がするが、アメリカでもおんなじ様な背景があるのかな。[DVD(字幕)] 7点(2007-08-10 23:03:18)
3. 悪霊島
《ネタバレ》 原作自体がミステリーとしてはたいしたことがなく、犯人が誰か一発でわかるので原作にはない双子の設定を導入して多少謎に深みを持たしている。東宝の獄門島と違いこちらの改変はそこそこ成功といえるのではないでしょうか。ただ、この映画の主題は戦後色濃く残る封建的価値観と高度成長期の自由な価値観とのぶつかり合いにあるので、ミステリー的な要素などどうでもいいというのが本当のところでしょう。「誇りも守るべきものも持たないものなどどんどん死ねばいい」という大膳とそれに異を唱える金田一の会話のシーンがよかった。戦前回帰というわけではないけれどややきな臭い今のご時勢にみると、価値観の対立はいつの時代にもあるのだなとちょっと感慨深い。役者的には佐分利信のかつらと、石橋蓮司の女装が軽いつぼだった。伊丹十三、古尾谷雅人、室田日出男、みんな若くして逝ってしまった。そういう意味でも感傷的になる映画。[地上波(邦画)] 6点(2007-08-02 12:57:58)
4. 悪魔の手毬唄(1977)
《ネタバレ》 子供の頃見たときはひたすら怖くて(特にお地蔵さんに血がかかるところと、人形が毬ついているところ)ストーリーはよくわからなかった。中学生のとき、もう一度見て今度はストーリーも理解できたがやっぱり怖かった。大学生で見たときは怖さはなくて普通に面白かった。そして社会人になってみたとき、こんなにも切ない話だったのかと感動した。これ、ミステリーというよりはメロドラマだったのですね。子供の頃よくわからなかったリカの心情が今はよくわかります。「悪い男とわかっていても好きやった」ですか・・・。文句なしに10点です。
[ビデオ(邦画)] 10点(2007-07-28 12:55:08)(良:1票) 《改行有》
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