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プロフィール |
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自己紹介 |
吉祥寺駅54号と申します。
以前はYAHOO!映画上でレビューをしていたのですが、訳あってこちらにお引越しすることにしました。
主に2000年代日本映画のレビューを行います。
文面など以前私が書いたヤフー映画上のレビューをそのまま使わせて頂く場合がございます。ご了承下さい。
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1. AIKI/アイキ
《ネタバレ》 本作「AIKI」
私はこんなにも「障害者」と真意に向き合った日本映画に初めて出会いました。
主人公の加藤晴彦演じる芦原太一は障害を負ってからというもの最低のロクデナシ。
私は劇中何度も彼の車椅子を蹴飛ばしたくなりました。
そんな彼の閉ざされた心を象徴するかのような、散らかったベッド・・・。
しかし物語の終盤、その散らかったベッドで
彼はそれまで築き上げた自分の力で、
ともさかりえ演じる愛するサマ子と一夜を共にします。
ただただ、涙、涙、涙のベッドシーンでした。
だって彼は良くある日本映画に出てくる「特別な障害者」じゃない。
ただの足の動かないロクデナシなんです。
そんな彼が自力で幸せを、生きる喜びを掴もうとする行為だからこそ
私は涙が止まらなかったのです。
そして、そんな彼が変わるきっかけになった合気道。
彼が車椅子になった葛藤と、この合気道との出会いをリンクさせた事が
この映画の何よりも素晴らしいトコロだと思います。
「なんちゃらボーイズ」や「なんちゃらガールズ」とは
また違うスポ根青春映画のカタチがそこにはあります。
楽しい楽しい青春の1ページなどでは決してない。
彼にとっての「合気道」とは自己の尊厳をかけた戦いだったのです。
何故なら本作で語られる合気道の思想
合気道は相手を拒絶するのではなく、まず受け入れること
それは合気道の修行と同時に
正に障害を追い廃人同然になっていた太一が
自身の障害を受け入れる修行そのものだったように思います。
[DVD(邦画)] 7点(2010-07-28 21:55:13)(良:1票) 《改行有》
2. アサルトガールズ
《ネタバレ》 個人的には09年NO.1のおバカ映画。
Avalonという架空世界(オンラインゲーム)を舞台にした映画。
以下本作のおバカな点
①出てくる敵はデカイみみずだけ
本作で主人公含む4人のプレイヤーが倒す対象として登場するのが、
デカいみみずです。
物語を終始このデカいみみずを倒す事を目的に繰り広げられます。
敵はデカいみみずしかいません。
「オンラインゲームならもっと色々な種類の敵いないの??」
そう思った矢先登場したラスボスは・・・なんと!!
デカいみみずより少し大きいみみずです。
色がチョット違います。
「同じモンスターの色違い」
ゲームの世界でありがちな事。
この作品はしっかりと表現しているように思います。
②仲間同士のケンカがラウンド5まである
本作の中盤、黒木メイサ演じる主人公グレイと藤木義勝演じるイェーガーが内輪もめし、
決闘をするシーンがあるのですが、
架空ゲーム上では何度もコンテニューが出来るからなのでしょうか?
なんと同じ決闘が5回も繰り返されます。
しかもこの決闘、実力差がありすぎてケンカというよりも
黒木メイサが藤木義勝を一方的にボコボコにしている映像が永遠と流れます。
私はこれはケンカではないと思います。
プレイだと思います。
アサルトスーツを着た黒木メイサのSMプレイ
需要はあると思います。
③永遠と写されるかたつむり
本作は70分という短い尺でありながら、
その多くの時間を
「歩くイェーガー」
「かたつむり」
この2つを写すシーンに使うという不思議な映画です。
程よい眠気を誘うこのシーン。
「早く敵出てきて!」
そう私は願いました。
そう思った矢先!
なんと出てきた敵は!!
はい、そうです。
デカイみみずです。
④押井監督、映画として歪な情熱のかけ方。
本作は物語は退屈、
CGクオリティも低く、
このレビュー上の評価も正直納得の作品なのですが、
個人的に好きだったのが藤木義勝演じるイェーガーの衣装。
背中に担いだデカイみみず・・・じゃなかったデカイ銃。
そして背中にぶら下げたフライパンがなんともいえない哀愁を漂わせます。
そしてそのフライパンで作る料理「ベーコンエッグ」の美味そうな映像は、
誇張でも何でもなく「かもめ食堂」を超えてますw[DVD(邦画)] 3点(2010-07-13 00:57:51)《改行有》
3. 愛のむきだし
園子温監督の映画はいつもエネルギーに満ちています。
それは日本映画にありがちなリアリティとは無縁の世界。
圧倒的な「熱量」で嘘を描ききるのです。
本作ではその「熱量」(エネルギー)が「愛」とリンクします。
車をぶつけるアクション、
押し倒すアクション、
殺陣のアクション、
この映画のアクションシーンとは直接的な愛情表現なのです。
「愛=アクション」
その最も象徴的なアクションが「勃起」です。
「勃起」は卑しい事ではなく究極の愛情表現なんだとこの映画は提唱します。
本作は「勃起」で私達を感動させるのです。
この矛盾、歪な感動こそ映画的体験なのではないでしょうか?
「女囚さそり」「太陽を盗んだ男」等かつての日本のB級映画はそのような感動に満ちていました。
そのような熱気を再び取り戻す本作は
今までの日本映画界において「良し」とされているものに中指を立て、
今までの日本映画界において「悪し」とされてるあらゆる要素を盛り込んだ、
今の日本映画では稀有な立ち位置の映画。
紛れもない傑作。[DVD(邦画)] 10点(2010-07-13 00:45:27)(良:3票) 《改行有》
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