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プロフィール |
コメント数 |
17 |
性別 |
男性 |
年齢 |
50歳 |
自己紹介 |
色々と探り中です。 戦前戦後の日本映画好きですが、割と雑食です。 監督は1人あげるとしたら溝口健二監督です。 |
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1. 愛怨峡
《ネタバレ》 「祇園の姉妹」「残菊物語」という大金字塔に挟まれているがこれもまた大傑作。
かよわい女性が、出産を経て何でも耐えられてしまう強い人間にかわって行く過程が描かれています。
やはり女性を描く作家溝口健二!
一つ一つのフレームの作り方が本当に面白いです。
特に清水将夫が山路ふみ子属する一座の楽屋を訪ねるとき。
楽屋を訪ねている清水将夫にフォーカスをあてつつも楽屋の奥で山路ふみ子と河津清三郎が実際に舞台にいて、楽屋ではその主役二人の三味線とアコーディオンの音楽が聞こえていて、清水将夫の会話の中でちょうどいいときに山路ふみ子が演奏を終えて舞台から楽屋に来る行程がきちんとフレーム内におさめられているという荒業。
他に注目すべきポイントとして、田中春男さんが非常にかわいらしい演技をしているところと、数年前の瀧の白糸では普通の女性を演じていたはずの浦辺粂子さんがここでは既に産婆という老け役を演じているというところ。特に浦辺粂子さんは完全に本物の産婆に見える素晴らしい役作り。浦辺粂子さんは一体何十年おばあちゃまを演じていたというのでしょう。
山路ふみ子さんの魅力的なカットも沢山あります。
フィルムの状態が悪いのと一部欠落しているのが本当に残念。
ちなみにこれ宅配のTSUTAYAでレンタルしたのですが、届くのに数ヶ月かかりました。
[DVD(邦画)] 9点(2015-02-04 22:23:23)《改行有》
2. 杏っ子
《ネタバレ》 2014年9月14日池袋・新文芸坐にて香川京子さん本人のトークショー直後の鑑賞。
代わる代わる現れる旦那候補と毎度湖畔サイクリング、自転車で走る距離で相性を表したり、夫役・木村功さんとの相性を始めから臭わせていたり、面白い作品。
役柄というか、役柄のシチュエーションが香川京子さんには珍しい。最低な夫と戦う妻。耐えるというよりも向き合って戦う感じ。
山村聰さん演じる父は非常に超越した人柄の役で、大人物。
実家が完全に避難所。父・母・弟との関係は非常に穏やかで暖かく描かれ、夫との間だけが戦場。
実は夫との争いではなく「家族は永遠」というのがテーマな気もしないでもないです。
トークショーでおっしゃっていたのですが木村功さんとのシーンは、当時映写機の関係で一回フィルムがだめになって一週間分くらい撮り直しているとのこと。
とにかくまだまだ現役の、スラリとしたご本人が観れたというのはラッキー。ちなみに香川京子さんは、自らが出演している成瀬作品の中で一番のお気に入りは「驟雨」だそうです。[映画館(邦画)] 8点(2014-09-15 01:05:39)《改行有》
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