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1. 愛する時と死する時
ドイツ側から描いた戦争映画という触れ込みに惹かれてみました。
が、サークらしい(?)テレビ的な自己主張のない映像が続きます。盛り上がりはありません。
ぬかるみの戦場で登場人物にべったり明るいライティングして、陰影も何もない。
恋人の女は初めから終わりまで単に笑ってるだけ。心理の綾などは描かれない。
この映画に「橋」とか「ルシアンの青春」のような感動を期待すると肩透かしを食います。
「心のともしび」よりはましかな?というところで甘く見積もって4点。[DVD(字幕)] 4点(2015-12-08 18:56:06)《改行有》
2. 赤い手のグッピー
グッピーと言っても熱帯魚ではありません。グッピー一族のことですw
で、この品はフランスの昔の田舎町、一族の不名誉となる公権力(警察)の介入を断固として拒む(日本の田舎と同じw世界共通なんだなw)
ところから生まれる悲劇です。
なによりも登場人物の描き分け方が見事。
さすが「モンパルナスの灯」を撮った監督らしく、弱者に対する共感が素晴らしい。
一族の怠けもので嫌われ者の犯罪者が木に登って叫ぶセリフ「もっともっと上に行くんだ。空に行くんだ。光だ。太陽が見えるぞ。俺は太陽の中さ。」
泣けます。[DVD(吹替)] 8点(2015-11-01 16:08:09)《改行有》
3. アイズ ワイド シャット
いい映画だったねぇ。
いかにもキューブリックらしく、どこにも破綻なく流れるようなきめ細かな映像が素晴らしい。
明りの使い方が抜群で、売春宿、ジャズバー、上流階級の乱交パーティなどなど、場面ごとに工夫された光が自然で美しい。
あとになってああそうかと思い当たる、伏線の張り方も見事。
観客は、トムクルーズに誘われてトムクルーズの心のままに見事に疑心暗鬼に陥る。
そして最後に・・・・・・・
これ以上はネタばれになるので書けないが、
一言でいえば、これは夫婦の愛情を真正面から描いた話。
だから最後のセリフ「ファック」は、こう言うだろうな、と予想できたw
惜しむらくは、ニコールキッドマンの、いかにもありがちな泣きの演技が、重ったるくてうざかった。
でマイナス1点。
最後まで一級品の映画を撮り続けたキューブリックだが、今後は見れないのかと思うと、つくづく残念。[DVD(字幕)] 9点(2015-10-03 22:31:09)《改行有》
4. 穴(1960)
こいつはすごい映画だなぁ~。
普通なら省略を重ねて掘っていく様を見せるのに、そんな上っ面な技巧などなんのその。
板をはずしてコンクリートに金づちを打ちおろす。え? そんなところから始めるのかよ?
とあきれるこちらの思惑などお構いなしに、ただひたすら掘る。掘る。全編掘るだけ。
それでいて全然だれない。
緊張感をはらみながらそれだけで一本の映画に仕上げるとか、並みの手腕じゃない。
最後のどんでん返しがまたにくいほど効いてる。
これぞ映画。
ジャクッベッケルといいクルーゾーといい、昔のフランス映画はすごいなぁ。[DVD(字幕)] 10点(2015-09-05 22:25:03)《改行有》
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