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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. ガラスの中の少女(1960) 《ネタバレ》 この物語のキモは、(もう50年も前だけど)近頃の若者は、何という理由もないような事で、殺したり死んだりする。という部分なのではないか、と最近やっと思い始めた。 最初、これを見た時には、彼女らが死を選んだ理由が本当に分からなかった。あまりに意味不明なために、図書館に行って、閉架図書だった原作をわざわざ借りて読んだりもした。 原作では、直前までまるでその気の無かった、他の殺人事件が描かれる。そして、少年側の家庭事情には踏み込んだ描写はなく、少年の死を選ぶ理由にまるで頓着されていない。少女の方は、厳格な父親に人生を決められて窮屈さは感じているだろうが、それほどの理由があるとも思えない。 原作で、父親が純潔を説明するために、かなり際どい医学者の研究説明などをしていたが、さすがに映画に出来ないと見え、そのかわりなのかどうか、義父に男を感じてしまうという新たな展開を与え、更に話が見えにくくなった。というか、もし彼女に理由があるとすると、その部分の話かと思われるが、物語はそういう作りになっていない。 原作者の意図とは別に、この「ガラスの中の」という部分が、壊れやすすぎる箱の意味で、脆い箱入り娘、と言う事だったのだろうか?あゝ、わからない。ホントは2点くらいと思ったけど、サユリちゃんの魅力に1点オマケ。[CS・衛星(邦画)] 3点(2012-11-30 18:17:30)《改行有》 2. ガス人間第一号 《ネタバレ》 自在に気体になることが出来る体を持った男と、踊りの美人家元との愛と葛藤の物語。 一つの超科学を想定したSFドラマであるのは、『電送人間』『美女と液体』と同じだが、こちらはガス人間と美人家元との、倫理を超えた愛(不倫って意味じゃなく)の物語が織り込まれ、他2作よりも見応えのあるものになっている。 表面的な倫理観で、人の思いを拒絶する女が多い、凡百の創作物中の女と違い、この家元・藤千代は、人殺しで銀行強盗の、狂気の愛とも言える思いを受け入れる。ここが、実にいい。そして、それでもこのまま生きては居れないという、藤千代の最後の選択が泣かせる。[DVD(邦画)] 6点(2012-10-09 01:31:25)《改行有》 3. ガンマー第3号 宇宙大作戦 《ネタバレ》 2001年宇宙の旅が公開された年の映画、なんて事を考えなければ、それなりに楽しめる映画。もちろん、映像的な所は全てチャチくさく、宇宙ステーションの中にヘンに中二階があったり、当然のように重力があったり、小惑星の重力が全然表現されてなかったり、主要人物二人の因縁と、最後の自己犠牲的な展開が、ちょっと類型的に過ぎるが、パニック映画/サスペンス的な物語は、それほど悪くない。同年に東宝「怪獣総進撃」大映「ガメラ対バルゴン」を公開しているが、それらからすると、立派な日本のSF映画。[インターネット(字幕)] 4点(2011-11-24 02:41:52) 4. 怪獣大戦争 《ネタバレ》 SFチックな前半から、話が次第に荒唐無稽に…そして怪獣が破壊の限りを尽くし、最後はグダグダの怪獣プロレス。 X星人が、一回地球人を騙す理由がわからない。一息にキングギドラを連れて来ちゃえば良いのに、ゴジラ・ラドンの捕獲も自力でやっちゃえるんだし。 自分たちの弱点である「特殊な音波」を発生する機械に、対策を施す事もしないで、飼い殺すって発想がスゲー!X星人って意外と人間的かも。電磁波って、電波のことだから、それで(よしんばキングギドラは別としても)ゴジラが操れる理屈が分からん。それなら直接、人間操ったらどうだ?また、電波に載せた「特殊な音波」は、敵さんがラジオ聞いてないと効かないと思うし、もっと驚愕なのは、電子計算機が星人と同様にそれで誤動作する事だ。 最後、「まだ見ぬ未来に向って脱出する」なんて、カッコ良さ気に持ってこうとしてるが、彼らに一片の同情もできないから、何にも感じない。彼らが地球の水を欲しているらしい描写が前にあったが、直接の要求をしていないので、彼ら側に理由があって「止む終えなかった感」が無いからだ。それどころか、「ゴジラ貸せ」ではなく「少し水ください」って言えば、ガンの特効薬と交換で、くれた可能性は高いと思う。 日本家屋や、古い工場なんかの壊れる様は、実に良く出来ている。もろい壁と、それを支えている木の柱などの混じった様は、本当に凄い。それと、この映画の中で、ワンカットだけ度肝を抜かれる特撮がある。ゴジラが崩しているビルの中で走って逃げている人の、その前景に瓦礫が落ちるシーン、今までの東宝特撮には出てこなかった表現。どうやって撮った? さて、洗脳から溶けた両怪獣のバトルが少ないのが、今作のとても良い所だ。トカゲと鳥を一緒に閉じ込めても、普通はいきなり殺し合いしないものね。こういう所、子供相手の映画では結構重要なんじゃないかと思ってるのだが。 水野久美さんの美しさと、先の特撮映像に、5点。ゴジラの「シェー」に-2点。で3点。 [DVD(邦画)] 3点(2011-07-29 18:13:25)《改行有》
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