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プロフィール
コメント数 2290
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ガメラ2  レギオン襲来 《ネタバレ》  『ギャオス戦』から1年くらいしか経っていないのに、映像技術に凄い差を感じるのは気のせい?  今作における『ガメラ初登場の飛行シーン』、『小型レギオン初登場のホラー演出』、今までの怪獣映画の中で、この2つのシーンのクオリティは群を抜いていると思うのです。  そして『レギオン』、素晴らしい敵ですね。『怪獣』と『エイリアン』を見事に融合させた造形とその高いスペック。ガメラのライバルとして申し分なかったと思います。思うに、理想的な敵とは、主人公(ガメラ&人類)より『ちょっとだけ強い』ってのが大事ですね。そして多様性。この2点をクリアしている『レギオン』は歴代怪獣の中でも最高傑作と言っていいんじゃないでしょうか。  まずは『小型レギオン』の造形と攻撃力。『怪獣はでかいもの』『人間では太刀打ちできないもの』という常識を根底から覆しているその発想の柔軟性が素晴らしい。その小ささから、ガメラでは手に負えないが、逆に人間には倒せちゃうっていうのは、今までの怪獣映画にはなかったプロットです。『ガメラ』と『人間』による、本当の意味での『共同戦線』。こーゆーのがぜひ見たかったんです。  更には大爆発とともに種子をとばす、時限付き核爆弾のような『草体』。多彩な攻撃、鉄壁の防御、圧倒的な強さでバトルを盛り上げる『大型レギオン』。そんなレギオンたちに何度もやられながら何度も立ち上がるガメラの痛々しいこと。  今作のガメラは、『小型レギオン』にやられ、『草体』の爆発にまきこまれ、『大型レギオン』に一度はコテンパンにやられてしまうという、痛々しさが半端ないんです。多分シリーズ中最も血を流している作品です。そこには『プロレス』にも通じる、相手の攻撃を真っ向から受け止めるというかっこよさを感じるのです。  いよいよクライマックス。いったいここからどうやってガメラは勝利を掴むのか・・。どきどき・・・。  ・・・っておい、マジンガーZかよ、っていう必殺技。そしてラスト飛び立つとき、なぜか回転ではなくてロボットのようなジェット噴射。最後の最後で、なんかがっかり。いや、これね、ゴジラシリーズだったら全然良いんです。ガメラだから、なんかこんなんガメラじゃないっていう、そーゆーがっかりなんですよね。[ブルーレイ(邦画)] 7点(2017-05-23 11:07:45)《改行有》

2.  ガメラ 大怪獣空中決戦 《ネタバレ》  期待してみただけに、評価が辛めになっちゃいます。  オープニングから中盤くらいまでは、雰囲気があって非常に良いです。  『ギャオス』にしろ『ガメラ』にしろ、「いったいこれは何だ?」と姿を現すまでの緊張感は素晴らしい。  ギャオスの糞の中から出てくる関係者の持ち物。この画が、生物としての生々しさを感じさせて期待が膨らみます。  これは『ゴ○ラ』とは一味違うぞという気にさせてくれます。  そして後半。ガメラとギャオスのガチンコ対決。一番の見せ場、が、なんか一番かったるいのは気のせいでしょうか。  やはりここは普通の怪獣映画なんですね。また、どうしても怪獣が出てきてからは模型を使ったシーンも多くなるため、テンションが下がってしまいます。飛行シーンの合成具合なんかは作り物感が半端ないです。  中盤以降の、出来ない描写を無理矢理力技で作っちゃうような画よりも、、前半のようにできる範囲で限りなくリアルに近づけている画のほうが好き。  また、伊原剛志の少々わざとらしい演技や、藤谷文子の棒読みも、鑑賞のジャマになっちゃうレベルです。  ただ、ストーリーは良かったです。  地元福岡の映像がたくさん出てくるのも嬉しい。[ブルーレイ(邦画)] 5点(2017-05-15 02:23:23)(良:1票) 《改行有》

3.  カラー・オブ・ハート 《ネタバレ》  ストーリーがしっかり作りこまれているとは思いますが、やはりアイデア・映像先行のアート的な作品だと感じます。どちらかと言えば、視覚的な面白さを追求した作品ではないかと。  ですので、ディテールにおいては甘さがあります。こういう作品こそ、ディテールにこだわり、矛盾点を無くし、作品に説得力が生まれればより高度な傑作に成りえたかもしれません。  今作に関しては、ルールを事前に知ってから見たほうが楽しいかもしれないですね。『価値観が変化する』⇒『色がつく』という着想は実に面白いです。最初は色がつくきっかけがよくわからなかったんです。ルールがよくわからないまま物語が進行していくので、もやもやします。最初から知っていれば、映画を見たときの感想がまた違うものになるかもしれません。  ちょっとだけクレーム。①リモコンを渡した電気屋さんは主人公に対してクレームなんぞつけずに、終始、第三者的視点でいて欲しいです。②どちらかと言えばファミリー向け作品の雰囲気がするのですが、それにしては下ネタ多くないですか?③お母さんに不倫してほしくない。しかもお父さんとお母さんの関係はラストで修復されたのかよくわからないままです。あの三角関係が適当にスルーされるのは不自然です。④価値観の変化により、妹のほうがプレザントヴィルに残り、兄のほうが現実世界に戻るというのは、流れ的には間違っていないと思います。ですがプレザントヴィルの世界がどこまで広がっているのか、はっきりとしないまま妹がその世界でバスに乗って大学に行こうとするのは、世界観が崩れます。プレザントヴィルはやはり架空世界のままのほうが、収まりが良いんじゃないでしょうか?[ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-12-22 04:09:00)(良:1票) 《改行有》

4.  ガタカ 《ネタバレ》  そもそもこの作品は、映画作品として面白いのでしょうか。  ドラマとして見ると、リアリティに乏しく深みが足りません。  SFエンタメとして見ると、遊び心が少なく、抑揚が足りません。  何ともつかみどころがない作品です。  本当に良い映画は、たとえ娯楽性が薄くても、話にひきこまれて、『映画・作品としての面白さ』を感じます。この作品にはそこまでの圧力がありません。  決定打に欠ける作品です。映画としての『ウリ』がないです。斬新なアイデアのみで勝負している印象です。  内容について少し述べます。  世界の構図が見えづらいです。また、ヴィンセントの目的はわかります。ですが、その動機、彼を動かす原動力が伝わってきません。何故そこまで『宇宙へ行くこと』に固執するのか。その説得力があれば、より感情移入することもできて、まったく違った印象になったことでしょう。まるで、『映画のために宇宙へ行こうと躍起になっている青年』のようです。ついでに言うと、アイリーンの立ち位置、彼女とのラブストーリーの必要性も不明です。それにジェロームは何のためにサンプルを提供するのか、彼の目的・動機が一番わかりにくいです。  細かいところで言うなら、遠泳でやたらと優劣をつけたがるのも近未来SFの設定に合っていない気がします。  そもそも娯楽SFサスペンスを見るつもりでいたのが間違いですね。サスペンスと思ってみると失敗します。確かにサスペンスの側面もあるのですが、あくまで味付け程度。多くの人が述べられているように、これはヒューマンドラマであり自己啓発ドラマです。  もっとマクロな世界観を期待していたのに、意外とミクロな世界でのやりとりに終始してしまったのも残念です。良い映画なんでしょうが、どうしても面白くなかったので、ここは正直に『つまらなかった。』と言っておきます。[ブルーレイ(字幕)] 4点(2014-12-21 13:50:35)(良:1票) 《改行有》

5.  仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督) 《ネタバレ》  ディカプリオの演じ分けが見事です。ルイ14世とフィリップがちゃんと別人に見えます。ルイ14世の冷たい目、フィリップの頼りなさげで泳ぎがちなまなざし、二人分のギャラをもらってもいいんじゃないかっていうくらい良かったです。  『三銃士』+ダルタニアンの作品は大好きです。残念ながら原作を読んだことはないのですが、今まで見た映画はどれも面白かったと記憶にあります。タレント揃いの勇者たちが再び力を合わせるっていうストーリーがとにかく好きなんです。  本作も例にもれず、いったんは現役を退いた三銃士の面々が、それぞれの理由で再び力を合わせようとするのがたまりません。幽閉されている王の双子の弟を救出して、新たな王にしようというストーリーが、わかりやすく気分を盛り上げてくれます。フィリップがわかりやすすぎるほど善人なのも良かったと思います。  そして、「仮面の男はあなただった。」の一言で、本作の真の主人公が実は誰だったのかがわかるラストは本当に良かった。  本作は、ラウルとクリスティーヌが悲惨すぎる上に、ふたりの無念を置いてけぼりにしちゃったような感があるのがマイナス。アトスが王を殺しちゃうような内容だったらまだ溜飲を下げることもできます。ラウルとクリスティーヌが王の暴君ぶりを印象づけるためだけの使い捨てのような描き方だったのが本当に残念です。一見ハッピーエンドのような終わり方ですけど、実は全然ハッピーじゃない人達がいるんですよね。  それと、超個人的な意見ですが、クリスティーヌに王をとりこにするほどの魅力を感じなかったのもまずかったです。 [DVD(字幕)] 7点(2014-06-13 14:47:32)《改行有》

6.  カジノ・ヒート 《ネタバレ》  娯楽エンターテイメントに徹した犯罪アクション映画。  難しいことは抜きで、わかりやすく作られています。さくさく進むスピード感あふれるストーリー展開も、このような作品には大事な要素でしょう。  ただ、細かいことにこだわらないというスタンスがいきすぎて、主人公のレイが巻き込まれるのがいささか強引過ぎるようです。映画のためにわざと苦境に立たされてようとしてんじゃないの?って視点で見ちゃいます。どんなにレイが頑張っても、少々冷めた視点でしか見られなくなってしまったのが残念。  本作は、個性的な人物達が数多く登場します。メインのキャラだけでなく、どうでもいいような警備員の2人だったり、カジノの支配人の配下の眼帯野郎だったり、ちょっと軍隊チックな警官だったりが、予想外の働きを見せます。本来、この手の作品でそれぞれのキャラが個性を発揮するのは好きなのですが、本作においてはまさかのマイナスになっている気がします。短い時間に、あまりにそれぞれの人物が個性を発揮するものですから、やや映画全体が散漫な印象になってしまった感があります。  以上をふまえまして、超個人的な感想ですが、もう一歩なアクション映画でした。[DVD(字幕)] 5点(2014-06-08 17:35:56)《改行有》

7.  カットスロート・アイランド 《ネタバレ》  海賊ものやアドベンチャーが大好きなので、見る前にどうしてもハードルを上げてしまうのです。つい楽しみにしちゃって。だから、まあ期待通りではありませんでしたね。  なんだろう、ものすごくアクションてんこ盛りなんですが、いまいちキレがない感じです。ついでに言うとコクもない。スピード感ももうちょっと欲しいです。特に馬車のシーンは、スローモーションの多用がせっかくのスピード感を殺しちゃっているような気がします。  ついでに言うと、宝探しのドキドキ感も足りないです。わりとあっさり見つかっちゃうのが物足りないです。「手を組みました」「寝返りました」の連投も、サプライズを演出したかったのかどうかはわかりませんが、サプライズ感はゼロ。むしろ簡単に手を組んじゃうことで面白みが半減しちゃいました。三つ巴戦にしてくれたほうが面白かったんじゃないかなあ・・・。  あーだこーだつい言ってしまいましたが、これも好きなジャンルの映画に対する期待の現われの結果なんでございます。だからつい愚痴ってしまいましたが、そんなクソつまらない映画でもありません。普通に見て、普通に楽しめるアドベンチャー。宝もゲットできちゃいますし。この映画って、ヒネリは無いけどロマンはあるんですよね~。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-04-02 02:02:14)《改行有》

8.  がんばっていきまっしょい(1998) 《ネタバレ》  抑え気味な演出、演技、ストーリーに親近感や臨場感を感じることができるので、個人的には好きなタイプの映画です。  ただ本作の場合、「高校生はこういうもんだ」というイメージで捉えすぎているために、自然な高校生を意識しすぎて逆に不自然さを感じてしまうきらいがあります。本来の中高生は、熱くなるときは熱くなるもんです。特に練習シーンでの熱量は不足気味。練習での熱量が確保されているからこそ、本番での悔しさや喜びに共感を覚えるんですよね。 それでもダッコが泣きながらオールを漕いでいる姿や、おとなしいヒメが「ビリじゃないよ」と絶叫する姿や、やる気のないイモッチが何気に血まみれになってもオールを漕ぐ姿に感動しちゃいます。要は、そのすばらしい感動の演出のための説得力が全編にわたってちょっと足りなかったかなと思えるんです。  ただ、コーチが少しずつ選手たちに寄り添いはじめる姿は自然で良かったです。特に悦子がバッティングセンターでもらした本音がコーチの共感を呼ぶシーンなんかは、ありきたりだけど好きです。できることなら、そういったエピソードが他の部員たちにもあれば、説得力も共感の度合いも、そして各シーンでの感動や味わいも、また違ったものになったかもしれません。良い作品には違いないんですけどね。[DVD(邦画)] 6点(2014-01-27 15:09:20)(良:1票) 《改行有》

9.  風の丘を越えて~西便制 《ネタバレ》  人生がそのままパンソリという芸道の追求にある父親ドンホと娘ソンファ、現実世界を見る息子ユボン。  ただ、ソンファにとってパンソリと同じくらい大切だったものが家族だったのかもしれません。ユボンを失ったときの娘の精神の崩壊というのは、目から光を失ったときのそれよりはるかに大きいものだと感じました。ソンファが唯一パンソリを歌えなくなったきっかけがユボンであるならば、ユボンは唯一ソンファと俗世間とをつなぐ存在だった気もするんです。もしそのことに気づいた父ドンホが、もうひとつの俗世間とのつながりであるソンファの目の光を奪ったとすれば、父ドンホはパンソリと同じくらいソンファを愛していたとも思えます。  だから結局、ユボンを失い、視力を失ったことで、恐らくはソンファのパンソリはその芸術性をより一層高めていったのでしょう。ところが、父ドンホが求め続ける「恨」の向こう側のような境地、ここには到達することができないわけです。父ドンホは、その境地を見ることなく他界してしまいます。  数年後、ユボンとソンファが再び再会を果たしたとき、皮肉にもパンソリはその境地に到達しちゃいます。パンソリと最も遠い位置にいたユボンという存在が、ソンファのパンソリを最後の境地に到達させるために必要だったとしたら、これはひとつの芸術が完成されるまでの物語。ただそこに、生身の人生を重ね合わせたことで、私たちのような俗人にも大きな感動と共感を感じさせてくれます。  最後、子供につられて歩く彼女を見たときに、もはや人間を超越した仙人や神を見る気持ちで、まるで悲劇のようなストーリーが全然悲劇にはなっていない不思議な感覚。娯楽映画とは言えませんが、何ともいえない余韻がしばらく心に残る映画ですね。[DVD(字幕)] 7点(2013-09-24 02:40:21)(良:1票) 《改行有》

10.  顔のない天使 《ネタバレ》  「顔」がその人のアイデンティティーを示す端的なものだとすれば、「顔のない天使」っていうのは、アイデンティティーの消失を隠喩するものでもあるのでしょうか。  顔の火傷の原因になった事故により、マクラウドは社会的地位や職を失っています。教師という職は彼にとって大切な存在意義であったと思えるんです。  事故以来、彼が顔の治療をしなかった原因はそこにあるのかも。もちろん、助けられなかった生徒への自責の念もあるのでしょうが、自分の存在価値というものがもうほとんど無いっていうメッセージだったりするのでは。だとすれば、チャックとの出会いっていうのはマクラウドにとってはほんと、奇跡ですね。そんな出会いが起こっちゃうのが、まさに映画の良さなわけですけど。チャックとの出会いによって、マクラウドは自分の存在意義ってものをもう一度見つけられることができたんですから。  正直、マクラウドに対しての世間の目やジャッジが不当すぎることを利用して、よりマクラウドとチャックの信頼関係を際立たせようとする演出はどうなのかなって思いますが、そんな細かいこと気にしなければ純粋に感動するし、見て良かったーって思える映画のひとつだと思います。  深読みしてもせんでも、この手の映画は知らないうちに当事者意識が芽生えるのが良いですね。いい具合に映画にはまりこんじゃいました。[DVD(字幕)] 7点(2013-07-21 04:57:35)《改行有》

11.  カリフォルニア(1993) 《ネタバレ》  隣人や友人、同じ立場だったはずの者同士のパワーバランスが突然崩れるタイプの物語、この手の作品にはとにかく弱いのです。わかっちゃいるのに、だいたい想像ついちゃうのに、どうしても衝撃を受けてしまう。  評価されづらい作品かもしれませんが、僕はこういう作品すごく好きです。観ているこっちは、アーリー(ブラッド・ピット)のことがよくわかっている分、平和そうに見える、よくある微笑ましい光景が、驚くほど些細なきっかけで壊れることを知っているわけです。そんなに大きなイベントがなくとも、この映画全体を覆う、人を不安にさせるこの空気感がたまらないのです。  その空気感を創り出しているのが、言わずもがなアーリーとアデル(ジュリエット・ルイス)。特にアデルは、人の不安な感情や依存心といったものをものの見事に具現化したような存在。その二人を一般人代表のモルダー、・・・・じゃなかった、ブライアンとその恋人の目線を通して描いてくれているので、何とも言えない臨場感を味わえるのです。言わばこの二人は観客のアバターのような存在。この二人がいることで、アーリーとアデルの異質な雰囲気がよりいっそう際立っているんじゃないかと思うわけです。  とは言え、アデルには一筋の希望の光が見られるのもこの映画のひとつのポイントでしょう。ブライアンの心の変化も気にはなりましたが、この作品はやはりアデルがメインのような気がします。もう完全に破綻した4人の関係を、ヨーヨーの話や写真の話をふって、泣きそうな顔で元に戻そうとするアデルが痛々しくて観ていられない。そこに来てラストのアデルのあの独白。  最高に切なく、最高に痛々しい余韻が残りましたね。  アデルをカリフォルニアに連れて行ってあげたかったです。[DVD(字幕)] 8点(2013-07-02 05:35:27)(良:1票) 《改行有》

12.  ガンクレイジー(1992) 《ネタバレ》  まるで「悪人」のようなストーリー。  この映画においても、「犯罪者=悪」という構図を根底から覆し、主人公たちより最低な人間たちを犠牲者という形で見ることが出来ます。  正直、何をやっても状況は悪くなる一方で、最後には悲劇が待っているだろうと予想される映画というのは、観賞するのがなかなか辛いものがあります。  そこにあるのは閉塞感や絶望感であり、浅はかな愚行を行ってしまう主人公たちへの憤りです。そんな空気が蔓延している映画が、楽しめるはずがないっすよ。  と、言いたいところですが、やはり一定の完成度と、それなりの雰囲気を持っている作品でありましたので、二人の子供のようなピュアな気持ちに心打たれることもしばしば。  好みでいけば苦手なタイプなんですけどねー。  こうゆう映画のほうが結構心に残ります。[DVD(字幕)] 6点(2013-06-05 23:50:03)《改行有》

13.  カリートの道 《ネタバレ》  普通の成り上がり系のマフィア映画かと思いきや、感動的な人間ドラマでした。この映画のアクション、サスペンスはもちろん素晴らしいのですが、何と言ってもカリートという人物の放つ魅力がたまらないのです。  裏社会で伝説のような人物になりながら、ここまで恋人や友情や信頼関係というものを大切にする人間がいるでしょうか。おそらくリアルな世界ではいないと思うわけです。これはフィクションの世界だからこそできた人物像であって、私たちが憧れるような人物像のひとつのモデルとも思えるんです。  だからこそ、カリートの一挙手一投足、ナレーションの一言一言に必要以上に感情移入してしまい、等身大のカリートをとにかく応援してしまいます。  ただ、カリートはちょいちょい失敗もします。彼は決してヒーローではないんです。ミスジャッジしちゃうんです。そしてそのミスのつけっていうのは、すぐには返ってこないのです。後半に向けて、少しずつ蓄積されていくんです。  蓄積されるのはそれだけではありません。時間が経過するほど、カリートの貯金も貯まっていきます。夢がすぐそばまで近付いてきます。彼女ともうまくいきます。子供ができ、3人の未来がよりいっそう現実味を帯びてくるのです。  そして終盤、もう夢がかなう、目の前にある、と同時に、次々と、今までの失敗のつけや、過去の亡霊が、不安要素として一気に噴出してきます。  それはサッソでありパチャンガであり、クラインフェルドであり、イタリアマフィアであり、ベニーブランコでした。  ただ、終盤は、「いったい誰が、彼の夢を砕いてしまうのか」ということが考えられないくらいカリートのハッピーエンドを本気で信じてしまいます。嫌な予感は全然なくならないのに。そして、イタリアマフィアをふりきり、ホームで彼女と再会してほっとした瞬間、最悪のデジャヴを感じるわけです。『・・あれ、このシーンって。』  そしてはっきり思い出す間もなく、最悪のラストを迎えます。  映画全体が完璧なひとつの流れを作っていて、最後はもの凄く感動的で、もの凄く最低な余韻を残してくれる素晴らしい作品です。  でもラストがやるせなさすぎて、悲しすぎて、もうこの点数が精一杯です。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2013-05-23 14:32:49)(良:5票) 《改行有》

14.  カーリー・スー 《ネタバレ》  カーリー・スーは可愛らしい演技を連発するし、ビルとのやりとりも最高に良いです。何より二人を見ているケリーの心情に少しずつ変化が見てとれるのが心地よい。  ただ、それでもなぜケリーがビルに惹かれていったのか、その根拠が正直全然つかめないまま物語だけが先に進んでいく感じです。もし小説であればその都度ケリーの心情が描写され、すんなりついていけるのでしょうが、これは映画。もう少し、ケリーがビルに心を寄せてしまうようなエピソードやビルのわかりやすい魅力が欲しかった。(個人的にはピアノくらいじゃ足りないと思います。)  また、カーリー・スーとビルがなぜ放浪を続け乞食同然の生活を強いられているのか、その背景についての説明がまったくないし、ビルの口からもその点に関してはなんの釈明もないので、気になって仕方がなかったです。  ということで、映画自体は面白かったのですが、いろいろ気になり、ひっかかりの部分が多く残ってしまいました。  ラストは大好きです。その後もみてみたいと思わせる余韻がありました。[DVD(字幕)] 5点(2013-04-15 16:52:14)《改行有》

15.  カナディアン・エクスプレス 《ネタバレ》  弁護士が殺される直前のやりとりの緊迫感。  目撃者のキャロルを迎えに行ったときの、突然始まる銃撃。  ちらつく裏切り者の影。  どれもこれも一級品。予想していた以上にはらはらします。  ただ列車内でのコールフィールドの動き方には、いささか疑問が残る場面もしばしば。そもそも、自分の顔がすでに相手に割れているのであれば、検察手帳をもっと使って、車掌や乗客に協力してもらっても良いのでは・・・?あえて難しい状況にしている気が。より緊張感を出すための不自然な演出には、やはりちょっとだけ醒めてしまいます。  そういった意味では列車に乗り込む直前まではほぼパーフェクトな特上のサスペンス。  列車に乗り込んでからも、細かいことに目をつぶれば、コールフィールドのファインプレーを堪能できます。  つっこみどころはあってもお勧めできる一本です。[DVD(字幕)] 8点(2013-04-09 13:31:48)《改行有》

16.  壁の中に誰かがいる 《ネタバレ》  先に「みんなのシネマレビュー」で平均点とジャンルだけチェックしていました。  ホラー+コメディという先入観で観賞。  はじまりはじまり~。  ・・・・んーーーー!?超怖えぇ・・・。怖い。怖い。!!ひゃぁああ、見つかるー!  なんで「コメディ」がジャンルにあったんだー?  と、謎だったのですが、なるほど。  いつの間にか「ホームアローン」状態に。  この映画のジャンルは  「ホラーのち、コメディ」  ですね。  本当に、気づいたらいつの間にか映画のテイストが変わっていました。  後半は爽快ですらあります。  それはそうと、この映画、なかなかの好き放題っぷりです。  ですが、なかなかの掘り出し物でもあります。  個人的には大好きです。[DVD(字幕)] 8点(2012-06-13 00:17:54)《改行有》

17.  学校 《ネタバレ》  このシリーズは3作全て鑑賞しましたが、1作目が一番好きです。  「学校」というタイトルに最もふさわしいのはやはり1作目だと思います。  この映画を今見ると、現代の教育現場はかなり深刻な問題を抱えていると痛感します。  福利厚生が行き届きすぎて、学生たちや保護者への待遇が手厚くなりすぎた結果、なぜかその恩恵を自ら手放す人々が増えているという皮肉が現代社会に起きています。  何も努力しなくても簡単に手に入るものを、人は大事にできないのかもしれません。  この映画では、先生も生徒も、それぞれが努力し、協力し合って「教育」という現場を作り上げています。だからこそ、見る人の心に訴えかけるものがあるのでしょう。  「教育」とは当たり前に存在するものではなく、必要とされてはじめて存在できるものなのかもしれません。  (※映画としては9点~10点なんですが、どうしてもこの映画の萩原聖人さんの演技だけ苦手なので、8点です。)[DVD(邦画)] 8点(2012-05-07 23:25:10)《改行有》

18.  ガスパール/君と過ごした季節 《ネタバレ》  人によるかもしれませんが、僕はもう何回も泣いてしまう映画です。  こんなに映画の世界に入り込める映画は、すばらしいの一言です。  大きな感動を用意しているわけではないのですが、全編通してぐっとくる場面が次から次へと・・・登場人物たちの気持ちが手にとるように伝わってきます。  ロバンソン、本当に良い人です。  ガスパール、実は良い人です。  ジャンヌやローズ、ローズの娘との出会いを通して、二人の優しさや強さが画面からとめどなく伝わってきます。  たとえ貧しくても、辛いことがあっても、この二人のような人間でありたい、そう思わせてくれる映画でした。  これを見終わった後、邦題見るとまた泣けます。  この邦題、ありきたりですけどめちゃめちゃ良いじゃないですか~(泣) [DVD(字幕)] 10点(2012-05-06 05:21:25)《改行有》

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