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プロフィール |
コメント数 |
86 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
日本人なので邦画好き! 淀川先生のように、いつまでも「きれいですね~」「すごいですね~」と映画を楽しみ続けます。 不幸にしてつまらん映画を見た後も、シネマレビュー見ると爆笑ネタになって、HAPPYになります。「いや~、シネマレビューって本当にいいもんですね」あ、コレは水野御大・・・
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1. キネマの天地
ネット上のいろんな人の評価を読んでも、評価がいまひとつなのは実に不思議だ。
素直に感動している自分はやはり頭が悪いのだろうかという変な疑いを持ってしまった。
20年以上ぶりに観たら、脇役のエピソードなど実に細かいところまで覚えていたままであった。
オールスター映画であるので、実にうまく脇に至る配役がなされていたとしか言いようがない。
僅かな出番の役者のエピソードや表情までも実に印象に残っている。
この映画は公開当時、年2回の「男はつらいよ」を休んで製作された経緯があるが、当時、毎回「男はつらいよ」を楽しみにしている観客に向けたような、渥美清、倍賞千恵子の人物配置とやりとりが絶妙に感じる。
前田吟、吉岡秀隆の配置も「男はつらいよ」そのまんまであるし、前田吟の渥美清に対する僅かな台詞のニュアンスも「男はつらいよ」そのもので笑ってしまう。
「男はつらいよ」は休みだけど、この映画にも「とらや」の面々はいるから楽しんでねというサービス精神。
当時のリアルタイムな観客にサービスしようという精神ってすごく大事に思う。
この人物配置を違和感なく別の映画にはめ込むテクニックというのは、プロにしか出来ない技だ。
こういうさりげない遊び心って今の映画にすごく欠けている気がするのである。
多くの評価を読むと「散漫である」という感想が多いが、自分はそうは思わない。
そもそもこれは映画を愛する人達の「群像劇」であり、映画を愛する人達を軸にした「青春映画」である。
断片的なエピソードの積み重ねの中で、愛すべき各々の人物の描かれない裏側や行く末を想像するのが群像劇の楽しみ方だと思うのである。
幹となる田中小春のストーリーも必要十分に思える。田中小春だけを執拗に描いていたら生々しく、刺々しい映画になったように思う。
20年以上前、大人の映画に興味を持ち始めた頃、映画の成り立ちや、時代背景、観客がどう映画を受け止めていたか、これを観てすごく勉強になったことを感謝している。
つまりは自分は映画が好きだから映画への愛を描いた映画には甘くなることは白状します。[インターネット(字幕)] 8点(2013-01-25 01:30:48)(良:2票) 《改行有》
2. 機動警察パトレイバー
《ネタバレ》 公開当時はWindowsもMacも知らず、パソコンを自分の生活と結びつけて考えることもありませんでしたが、今見ると、ロボットの操縦を支援するシステムとしてOSという概念を取り入れ、ウイルスで制御不能にするという発想が卓越しすぎです。
それまでのロボットアニメって、ガンダム以降でもなんとなく優秀なコンピューターが入っているというぐらいの設定しかなかったですから。
公開当時の近未来の風景として、ロボットが闊歩しつつ、昭和の古い風景も残りつつ、湾岸の大開発もありつつ、誰も携帯電話を使っていないというのは今見るとすごくシュールです。現在ではようやくAIBOが走っただけで到底実現できない部分と、インターネットによって情報伝達ではこの近未来を超えている部分があり、パラレルワールド的な世界を今は楽しめます。
監督が生活の苦しい時期に「仕事」としてエンターテイメントを無理に作ったらしいですが、結果的にすごくバランスの良い作品です。自分は才能を持った人が作家性2割、職人性8割ぐらいで仕事をした時に傑作を生み出すと思っています。つまり2割は言いたいことを言わせてもらうが、8割はサービス精神を発揮するというバランスです。監督としては最も苦しい時期だったのかもしれませんが、自分はこの時期がこの監督の頂点だったと思います。アクションのセンスも抜群、笑いもあり、ミステリーの面白さあり、蛋白であるが微妙な恋愛模様あり、反権力、文明批判をちらつかせ、後味は無理やりではあるが爽やか。(爽やかであるから、暗黒の作家性がスパイスとして観客の印象に残るのです)
この作品は「ヘッドギア」と呼ばれるメンバーの才能が奇跡的に噛み合った稀有な作品だと思います。
この監督が言いたいことを言っているだけの最近の作品は無残です。
[ブルーレイ(邦画)] 9点(2012-07-07 23:28:53)《改行有》
3. 機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編
今のオジサン世代は当時、ガンプラ小学生。
どこをとっても名シーンなのは言うまでもないが、あえて挙げると、ギレン暗殺直前のカットは本当に今見ても素晴らしい。
ギレンとその背後に立つキシリアの長回し。
セリフ回しはもちろん素晴らしいのだが、二人の目と些細な動きだけで、二人の関係を表現し、緊張感を盛り上げる演出のうまさ!!地味でありますが、このシーンはアニメ史上屈指の演出だと本気で思ってます。激しい動きでもなく、キメのポーズでもなく、キャラクターに演技をさせるというのは、こういうことだというお手本だと思います。富野監督と安彦アニメーターのコンビでロボット物ではないジャンルをきちんと作らせてあげたら、ジブリ作品を凌駕するものが出来たと思います。今の自分がプロデューサーであれば、「ガンダム」ではない映画監督、富野由悠季作品を世に送り出したいです。この人は「ガンダム」ではなく本当の「映画監督」です。
[映画館(邦画)] 10点(2012-02-01 21:42:37)《改行有》
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