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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 恐怖の足跡 《ネタバレ》 私も例の映画の元ネタであることを知ったうえで観たので、もし知らなかったらはたしてオチに驚いたのか、そのあたりは今さら知るよしもないのですが、この作品の公開当時ならばじゅうぶんに驚けたように思います。でもけしてオチだけの映画ではなく、オチを知ったうえで観てこそ、主人公のこの世界に存在することの違和感、孤独感がいっそう引き立ってみえたような気がします。廃墟となった遊園地の遠景が実に怪しく実に寂しく、よくまあこんなにもドンピシャなロケーションを探せたものだと感心。あまりくわしくは書けませんが例の映画にはまだいろいろな意味での「救い」があったのですが、これはただそのことを知らされるだけなので、悲しい後味を残します。[映画館(字幕)] 6点(2009-10-21 13:29:47) 2. 喜劇 とんかつ一代 日本独特の人情喜劇と川島が得意としたスラップスティックコメディが見事に合わさった作品。とはいうものの、いくつかの川島作品に見られる「とんでもなさ」が無いのでごくごくありふれた作品という印象。日本の風習を揶揄するように、わけが分からぬ複雑怪奇な親類のつながりを笑いへと転化し、でもそれもまたいいもんだとお祝い事で話を収束させるストーリーが心憎い。あ、とんでもないシーンが一つあった。仲良しになったフランス人(岡田真澄 !)が連れてきたお母さんの無表情。なんなんだ?あの意味の無い異様さは![CS・衛星(邦画)] 6点(2007-11-27 13:33:21) 3. 去年マリエンバートで 前衛的手法や前衛的思想のもと作られた映像というのはそれだけで価値があるのかもしれないが、残念ながらこの作品は私を魅了させてくれなかった。全くわけがわからん映画に魅力を感じることは多々あるわけですが、その魅力がどこから来ているのかが自分でもよくわからんことも多々あるわけで、反対にこの作品がなぜ私を魅了しないのかもよくわかりません。アラン・レネの代表作であり世界的にも評価の高い作品ゆえに悔しいです。最初の数分は静止する人物をカメラがス~っと移動しながら捉えた画に、おぉ!っと思ったのですが・・・。けして長い映画ではないのですが、長く感じました。ただ、絶賛されているコメントを読み、再見してみようかなという気になってきています。でも、もうちょっと時間を置いてからね。[ビデオ(字幕)] 4点(2006-09-27 13:51:56) 4. 奇跡の丘 【DADA】さんが触れておられる導入部について付け加えさせてください。マリアの緊張した面持ちが映され、ヨセフの微笑んだ顔が映され、それを見たマリアの顔が安堵の表情で満たされる。処女懐胎の困惑からすべてを受け入れる二人の愛をいとも簡単に映像だけで見せています。聖書にあるイエスの生涯の物語を描いていてもワンシーンワンシーンに見られる素人役者たちの豊かな表情と詩的な映像はけして物語に支配されずに物語を形成してゆく。映画の世界に入って間もないパゾリーニの非凡さが伺えます。そして無神論者パゾリーニゆえでしょうか、説教をするイエスのまるでキング牧師のような芯の強さとカリスマ性を持った人物像が従来のイエスのイメージを大きく変えています。多くの人をひきつける者として説得力があるし、画的にもインパクトがあって良かった。後のパゾリーニの作品を見れば、この作品もまた彼の思想がどこかに反映されているのだろうと想像できるが、そういう見方をせずとも映画的魅力をじゅうぶん楽しめる作品だと思う。 あ、そうそう、サロメの美しさと残酷さの同居が、より美しさと残酷さを相乗効果で増幅させていて他のどの作品のサロメ像よりもすばらしい!と思いました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-06-22 15:41:34) 5. キング・オブ・キングス(1961) 聖書というフィクション(大きな声では言えないが、イエスは実在したが特に目立たなかった人物というのがその筋の定説だとか)をほぼ忠実に再現し、聖書に記載された事件の一つ一つをわかりやすく且つ壮大に解説してくれる作品。なんでもイエスの顔を映し出した最初の映画だとか。イエス役のジェフリー・ハンターがかなりのイケメンですが個人的には人をひきつけるイイ顔だと思いました。バラバが民衆を味方につけたゲリラのリーダーでユダとは昔ながらの友人という設定が斬新でしたが、ユダの裏切りをやむをえない行動とし、なおかつドラマチックに見せることには成功していたと思う。物語を追うことに必死になるのは題材ゆえにしかたのないところだろうが監督がニコラス・レイだけに残念。それでもロケシーンはハリウッドに染まらないレイの迫力ある演出を堪能できます。[ビデオ(字幕)] 6点(2006-06-21 13:43:27) 6. 恐竜100万年 私も男の子。恐竜大好きでした。しかしこの作品は、幼少時代の私に恐竜と人間が同じ時代に共存していたと誤った知識を植えつけた罪な映画でもあります。恐竜の動きは今見ても素晴らしいと思えます。それまで見慣れていた日本の着ぐるみ怪獣のなんとも人間ぽい愛嬌のある動きとは違い、尻尾の動きなんか妙に気持ち悪くどこかギクシャクした動きも恐怖感を煽ります。チビ恐竜との格闘や翼竜との格闘のシーンは絶賛に値します。でもいくら恐竜が爬虫類だからってイグアナはないでしょ!ギャグかと思いました。クモもカメもでかくすりゃいいってもんじゃないでしょ!あと原始人のくせして、つけまつげにアイシャドーで完璧にお化粧してるし...綺麗だけど..。4点(2004-12-10 12:05:58)(笑:1票) (良:1票) 7. 気狂いピエロ 《ネタバレ》 気狂いピエロとは、ジャン・ポール・ベルモンド演じるフェルディナンであり、ジャン=リュック・ゴダールであり、女に恋する世界中の男どもだ!なんて言いきっちゃいましたが、そんな風に感じました。一方、女は恋しても確固たる自分を持っている。男の最後はやっと男らしいところを見せてくれるのかと思ったら、見事に裏切ってくれる。やっぱり男はかっこ悪い。この一連の流れの演出、役者の演技、映画の雰囲気を評価したい。それ以上は私には難しい。(ゴダール作品の中ではまだまだ解かり易いほうですが。)芸術性は大いに感じるが芸術を評価できるほどの知識や教養が無い。美大生の絵とピカソの名前を伏せたピカソの絵を並べられたら前者を評価する可能性大である。だからといってゴダールを否定はしません。芸術を否定しないように。むしろこんな私ですが、なるせたろうさんと共に叫びたい。ブラボー、ゴダール、ブラボー!(何がブラボーなのかは聞かないように。)7点(2004-03-26 13:00:55)(良:1票)
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