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1. ギャング・オブ・ニューヨーク
長さのわりには退屈しなかった。刺激的な描写や凝った映像、復讐の行方などで引っぱってくれた。ただし復讐が歴史の激動に呑み込まれて吹っ飛ばされてしまう結末はちょっと期待はずれ。もっと復讐劇として徹した方が良かったのでは?主人公が殺された父の仇を狙うというのは古典的なテーマ(たとえばハムレット)だし、スコセッシの遠い出自を感じさせるイタリア的なドラマでもある。マカロニ・ウェスタンにもそういうストーリーがよくあった。ただし、同じくイタリアの血を引くディカプリオの演技には彫りの深さがあまりない。それにこの人、二枚目スターにしてはどうも顔が丸すぎるような(笑)。私もニューヨークにこんな歴史があったとは全く知らなかった。日本の歴史にもいろいろな事件があったが、やっぱり日本人は比較的おとなしい。血生臭さでは負けるようだね。6点(2003-10-09 23:04:40)
2. 奇跡の丘
キリスト映画はたくさんあるが、私にとっては本作がベストである。これはリアリズムなどではなく、ハードボイルド受難劇とでも言うべき物だろう。映像の歴史的考証にはあまりこだわらず、言いたいことを実にストレートに表現している。キリスト役にのっぺりした顔立ちのスペイン人俳優を起用し、角張った顔のイタリア人俳優たちとの異質感をだしているのも面白い。どちらかといえば静かな映画だが、惻々と迫るものがある。それからサロメ役の女の子がすごく可愛い(美しい!)。その踊りは「舞い」という言い方がふさわしい上品なもの。サロメが王女であって、踊り子ではなかったことを思い出させる。ラストシーンのキリストの表情が素晴らしい。実に見事なエンディング!10点(2003-10-01 18:20:39)
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