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1. キル・ビル Vol.2
《ネタバレ》 クエンティンのスタイルは立派に確立されていて、それはそれで高く評価されているし、個人的にも面白いとは思う。(ただ、「現代アジア映画をアメリカに紹介した男」みたいに、関係ないアジア映画のDVDにまでウンチクたれに出てくるのは、ホントにやめてほしい。「アジアってすごくね?かっこいくね?んでもって、それをアメリカに紹介したオレ!すごくね?」という声が聞こえてきそうですごくいや。)しかし、最初は斬新に思えた彼独自のスタイルも、ここまで繰り返されると飽きる。だから、新鮮な気持ちで作品として楽しむというより、クエンティンのやつ、次に何したいんだろうなぁ、などと考えながら見ることしかできなくなった。作品のスタイルには、とうの昔に飽きているが、話題性だけにひかれてふらふらと見に行っちゃった、という感じで、見に行ったことを恥じたいという気にすらなった。今でも話題をさらえるのはすごいと思うけど、作品の質というよりはこの根強い話題性に頼っての興行という感じがした。映画界の寵児、というよりはもはや映画界にスポイルされた男と呼ぶほうがしっくりくるクエンティン。このしぶとい話題性が吸引力を失くす時のことを考えて、まともに作品作りしたほうがいいと思うよ。「映画監督」なんだから。[映画館(字幕)] 4点(2004-05-23 16:24:21)
2. キル・ビル Vol.1(アメリカ版)
《ネタバレ》 タランティーノがどういう姿勢でこれを作ったのかによる。「新しいもん、なんもないけど、これがオレの好きな世界なのよ、どう?」という姿勢でパロディを作ったのなら、とても好き。だが、「オレの好きなスタイルをオレ流に焼き直してみた。これがオレ流の解釈なのよ、どう?」という姿勢でオマージュを作ったのなら、いまひとつ酔えない。少なくとも、侍映画の様式美とカンフー映画のエッセンスはごった煮にしてほしくなかった。両者が相殺しあって、ただの刀持った汚いアクションにしか見えなかった。すべてパロディです、というのであれば、これもアリだと思えるのだが。というわけで、タランティーノの真意がいまひとつ読めてないので、可もなく不可もなくで5点です。[映画館(字幕)] 5点(2003-11-29 05:22:05)
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