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1. クライムダウン
《ネタバレ》 最初から誘拐ビジネスをテーマにした犯罪映画と
思って観ればそれなりに面白いとは思うし、欧米の誘拐ビジネスの
実態を赤裸々に描いているのですが、皆さんの書いているように、
山岳アクション物だと期待して観たら全く期待外れですね。
始まりから少女を発見するまではこの先どうなるのかとワクワク
するのですが、途中からは実質的に物語はの中心はクライマーたち
ではなく誘拐犯と交渉人および用心棒中心に展開していきます。
結局一番タナボタで二人分の報奨金を得たのはほとんど何もせず傍観
していただけの生き残った用心棒、戦争犯罪人も金を払うことなく娘を
救出できたわけです。一方で、少女の素性も知らずにを必死に守った
5人のクライマーたちは全く報われなかった(少女からのありがとうと
いう言葉だけがご褒美)わけで、ある意味で全く救いがない終わり方で、
そりゃあないだろう、という後味の悪さを残します。
この映画の教訓としては、山の中で誰かの助けを求める声を聴いても
気にせずに無視して先を急ぎましょうということでしょうね。
山に悪人はいないと信じるアルピニストは絶対に観てはいけない映画です。[地上波(吹替)] 6点(2021-07-31 15:21:57)《改行有》
2. グリーン・ゾーン
《ネタバレ》 史実に基づく話なので、まるでドキュメンタリー映画か
再現フィルムのような雰囲気でしたが、それゆえに逆にリアルで臨場感があって
意外と面白かったです。無意味に弾丸を撃ちまくって、大勢の人がバタバタ死ぬ
という荒唐無稽なのは好きではありません。
最近良く感じることですが、作り話が現実に起きた実話に負けてしまって、返って
面白くないことがよくあります。小説は所詮は小説家の常識の範囲内でしか書くこと
ができないからでしょうか。
一方、史実の枠内でしか描くことができないので娯楽性には乏しいのはやむを得ない
ところでしょうか。ラストはやや拍子抜けしてしまうのも致し方ないところ。[地上波(吹替)] 6点(2020-06-07 21:08:15)《改行有》
3. クーデター
《ネタバレ》 いやあ~確かにここで皆さんがおっしゃる通り、主人公一家が武装して暴徒化した民衆から徒手空拳でひたすら逃げるだけのプロットなのですが、次から次へと絶望的状況が続き、まさに息つく暇なく最後まで見てしまったという感じでした。普通なら鬱陶しい途中のCMになんか救われたような気分になってしましました。
現実にアルジェリアのプラント施設やダッカのレストランで日本人がテロにあった現実を知るだけに、決して絵空事ではなく世界のどこでも起こりうる話で、並みのホラー映画よりもよっぽど恐ろしい映画でした。あの家族はあの後普通の生活に戻ることができるのでしょうか。
映画の中でピアス・ブロスナンが触れていましたが、災難にあったアメリカ人家族には同情してしまいますが、しかし先の大戦で超大国となったアメリカが世界各地で自国の利益と自国企業の利権を守るために行ってきた数々の蛮行を考えると、民衆=悪、と単純化できないところもあると感じました。
それにしても米国の映画やドラマは現実の地名などを平気で使うのだが、最初の飛行機の行き先を示す地図や文字、逃げ込む先がベトナムであることなどから、具体的国名は言わないものの舞台はカンボジアであることが明らか。その方が観る側にとってはリアリティがあってよいのですが、果たしてクレームとか出なかったのでしょうか。それとも何でもかんでも架空の名称でしか表さない日本の制作側が気にしすぎなのでしょうか。[地上波(吹替)] 6点(2018-08-03 23:50:28)《改行有》
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