みんなのシネマレビュー |
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1. グラン・トリノ 《ネタバレ》 イーストウッドは本作で俳優業を引退すると語っていますが、それは非常に残念なことではあるけれども、しかし引退作としてはこれ以上ないほどの素晴らしい作品だったと思います。 本作は多民族国家米国の現実と、共生、戦争、赦し、戦うこと、生きること、死ぬこと、様々なテーマが重層的に描かれており、人々は作品のそこここに自分なりに琴線に触れる部分や共感する部分をみつけることになると思います。 それを80年近くの人生を生きてきたイーストウッドが暖かい目線で包み込んでいきます。 「荒野のガンマン」「ダーティハリー」と悪党を問答無用に鉛玉で倒してきたイーストウッドのキャラクターが、本作にいたって大きく成長し、新しい次元に到達したような感慨を憶えます。 彼の監督作品、特に「許されざる者」など90年代以降のものは、プロットだけ辿れば激しく荒々しいものなのですが、しかし実際の作品中に流れるのはとても穏やかで静かです。 そして彼の作品が独特なのは、多くのハリウッド欧米系作品が「生きること」を大きなテーマにしていることに対して「死ぬこと」「死に様」を要に持ってきているところだと思います。 本作の主人公ウォルトの「死に様」を、僕は大変羨ましく思いました。 ウォルトは自分なりの「義」を最期まで貫き通しました。たとてそれが不器用ではあってもそれが彼の人生だったのです。 ハリウッド作品にありがちなご都合主義や楽天的ラストを拒否しながらも鑑賞後に決して後味を悪くさせない、イーストウッドの作品。 スクリーンの向こうに生きる登場人物の、エンドロールのその先に続いていくであろう彼らの人生に思いを馳せたくなるのです。[映画館(字幕)] 9点(2010-12-09 13:09:01)(良:1票) 《改行有》 2. クライマーズ・ハイ(2008) タイトルの「クライマーズ・ハイ」という言葉が、日航機墜落という異常事態でデスクを任された主人公の心情とリンクしているということなのだろうが、おそらく原作で言わんとしていることがかなり端折られている印象なのでなかなか伝わらないこと、前後編にわかれてじっくり描かれたTVドラマ版に比べると残念ながら力不足が否めない。主演の堤真一はどうしても鈴木オートのオヤジの印象があり、また演技もさして変化が感じられず残念。 とはいえどういう形であれ組織に属して働いた人間であれば主人公悠木だけでなく、彼の同僚や部下、対立する他部署、上司、など誰かしらに感情移入することができると思う。そういった組織内の人間模様が実に鮮やかに描かれていてこの部分は秀逸だと思う。元サラリーマンだが今はひとり自営の自分から観ると、時には怒鳴りあい殴り合いをするほどに情熱をぶつけ合える職場にはある種嫉妬に近いほどの感情を覚える。[DVD(邦画)] 7点(2010-12-09 12:52:02)《改行有》 3. クローバーフィールド/HAKAISHA 得体の知れない何かが突然平凡な日常を破壊し、平和な世界が一転地獄絵図と化す。視点はあくまでも主観から外れないので、主人公と一緒になって訳のわからないまま逃げまどうことになる。情報が著しく制限された中で体験する恐怖。僕はリアルな悪夢をよく観るのですが、この作品の世界観がまさに悪夢の再現そのもので、「鑑賞する」というよりは「体験する」映画という新しいジャンルを成功させたエポックな作品だと思います。背景には911同時多発テロをはじめとする報道映像の氾濫があるのではないでしょうか。映画とは完璧に制御されたキャメラ(神の視点)の向こうにだけあるもの、という従来の映画のセオリーを打ち破ったもので、これは1999年の「ブレアウィッチ~」のアプローチの仕方と似てはいますが、本作は遙かに成功した作品といえると思います。[映画館(字幕)] 10点(2008-04-07 09:28:22) 4. グアンタナモ、僕達が見た真実 実話を基にしたセミドキュメンタリーといっても良い作品だと思います。 911に端を発した対テロ戦争においては日本も当然この戦争を支持し、「こちら側」からの情報でしかこの戦争を知ることは出来ませんでしたが、皮肉にも英国市民が巻き込まれたことで、相対するアフガンの視点からこの戦争の一面をあぶり出すことになりました。正義と人権を重んじる先進国であるはずの米国は、アフガンの地で逃げまどう市民から見れば空から爆弾の雨を降らせる悪魔以外の何者でもありません。そしてもし彼らが囚われなかったら、これも皮肉ですがこの捕虜収容所の実態が暴露されることも無かったかも知れません。 戦争を扱う映画には必ずもう一つの、相対する敵側の視点を考慮しない限りは単なるマスターベーションかプロパガンダ映画になってしまう危険性があると思いますが、本作はそう言う意味では「西側世界」では聖戦とされてきた対テロ戦争の「向こう側からの視点」を見事にあぶり出していると思います。[DVD(字幕)] 7点(2007-09-09 21:05:22)《改行有》 5. クラッシュ(2004) 肌の色や生まれた環境によって大方の人生が決まってしまう。誰が正義の味方でもなく、誰が悪いのでもない。ただ混沌とした社会で揉まれ、ぶつかり、苦悩しながらも生きる人々。緻密な脚本と演出でそれぞれの登場人物が見事にスクリーンの向こうに生きていたと思います。ただ、群像劇とはいえ、人間関係のつながりや構成に作為を感じてしまったのと、視点があまりに俯瞰していて、映画全体を貫く背骨というか、パワーがちょっと弱かったように感じました。[DVD(吹替)] 7点(2006-07-15 17:35:57) 6. クライシス・オブ・アメリカ ジョナサン・デミ監督ということでかなり期待しました。サスペンスの盛り上げ方はさすがでとても水準が高いと思うが、果たして大統領(まだ候補者だけど)ひとりを操ったところで国を思い通りに牛耳ることなどできるのだろうか。大統領は強大な権限をもっているが独裁者ではない。ブレーンもいるし、党の意向もあるし、議会を無視するわけにも行かない。巨大企業が利益の為に国を誘導したいというのはリアリティがあるが、もしそうなら、もっと広範に工作を巡らすでしょう。チップを埋め込むのなら、大統領だけでは足りないと思う。と、根本的なプロットに無理を感じたが、デミとベテラン俳優陣のプロフェッショナルな演技で最後まで飽きずに観ることが出来た。[DVD(吹替)] 7点(2005-09-02 15:44:29) 7. グッバイ、レーニン! ララかわいい・・・8点(2004-12-02 17:32:21) 8. クラッシュ(2003) どんな名作映画のきめ台詞よりも本物の人生を生きるひとのなんてことの無い言葉が心を打つ事がある。このドキュメンタリーの価値は太田哲也をはじめ夫人や息子、レーサー達の淡々とした言葉にあると思う。しかし純粋にドキュメンタリー作品としての完成度で点数をつけると、良い点はつけられない。ナレーションも後半になると尻切れトンボになってしまい、構成が段々ととっ散らかって、まとめるにまとまらなくて終わってしまったように思う。5点(2004-07-02 20:54:38) 9. クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦 このサイトを知らなければ絶対に観なかったであろう作品。90分の短い時間なので強引な導入はまず仕方なしだが、しんちゃんがうまく物語を誘導している。何よりも戦国の戦や風俗をかなり研究してしっかり描いているのに驚かされた。「クレしん」の設定を借りながら、製作者は本当にやりたいことをやったという感じ。「ラストサムライ」もかなり頑張ってはいるが、「クレしん」を見てしまうと考証面でかなり霞んでしまう。エド・ズウィックにはこの作品を是非観てて欲しい(笑)。8点(2004-03-12 04:24:49) 10. クロコダイル・ダンディーin L.A. 可も無し不可もなしってとこか5点(2003-12-14 16:45:34) 11. クロコダイル・ダンディー2 可もなし不可もなし・・でもキャラ自体が立ってるので、それだけでおもしろいね5点(2003-12-14 16:45:19) 12. クロコダイル・ダンディー ラストシーンがいいですね6点(2003-12-14 16:45:04) 13. 紅の豚 飛行機好きな僕としては外せない作品です。宮崎作品にしては珍しく大人の女性が絡んで来ますが、やっぱりメインはあの少女なんだろうな・・・。8点(2003-12-13 00:53:58) 14. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち デイモンはまだしも、アフレックにこんな才能があるとは思いも寄らなかった(ごめん)。8点(2003-12-12 22:41:16)(笑:1票) 15. グラディエーター 美術もCGも素晴らしいのだが、ベン・ハーの方が「リアリティ」というか、「その場にいるかのような錯覚」を覚える。なぜだろう。6点(2003-12-12 12:04:42) 16. グローリー 「ラストサムライ」の原点かと思わせる物語。しかし出来としてはこちらの方がいい。8点(2003-12-12 12:03:10) 17. グリーンマイル ちょっと御伽噺的なところがありますが。いいんじゃないかな。好きです。6点(2003-12-12 12:02:30) 18. グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版 主人公の静かでストイックな生き方に惚れました。8点(2003-12-12 12:02:09) 19. グッドモーニング,ベトナム ハリウッド映画のお約束、英語が堪能な現地美女がヒロインとして登場。5点(2003-12-12 12:01:12)
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