|
1. グラン・トリノ
★イーストウッド監督最後の出演作と言われる本作だが、あまりにも「それ」感の漂いすぎてるラストがイヤだ。こんな映画作っちゃって、ホントどうすんだ、イーストウッド? ★そりゃ理屈としては・・・ウォルトの論理からも、アジアンギャング達のバカさ加減からも、現代版西部劇というこの映画の立ち位置からしても、そしてイーストウッド監督の集大成としても、こうなるしかないラストだとは思うんだが・・・心情的にはどうしても納得できないぞ! ★どんだけ老醜さらしたっていいじゃないか。あがいてあがいてそれでも最後にはビシッと決める、そんなイーストウッドを見せて欲しかった。 ★PS.ふたつだけ。今回イーストウッドはとうとう家族ドラマとコメディと浪花節もモノにしてしまった。完全に邦画のお株を奪われてる、無敵。 ★ギャング達の描き方が浅すぎという批判もあるようだが、西部劇であるので仕方がない。個人的には、例え銃社会のアメリカと言えども、(護身用の小ピストルくらいならともかく)無差別大量対人殺傷兵器であるマシンガンをイキがって所有している時点で、同情の余地などない。 ★なお、点数についてはほんとはつけたくない(付けれない)のだがギリギリこれで。たぶんこんな点数つけるのは自分だけだと思うので、大勢には影響なかろう、かんべんして欲しい。[映画館(字幕)] 2点(2009-05-03 19:49:49)(良:4票)
2. クローバーフィールド/HAKAISHA
一言で言えば、上手い映画だなあと。★「手持ちカメラでドキュメンタリー」風の架空の映画ってもちろん最初ではないけど、やり方上手いですよね。★ぶれたカメラワークやあえて情報を制限することによって、緊迫感や不安感を煽る。★ホームビデオにありがちな「仕掛け」(今時それかよとも思うが)を時々はさむことによって、ちょっとした情感を表現する。★「撮影役」の若者をわざとらしいくらい「ウザいキャラ」に設定したのも絶妙。「ドキュメンタリー風」としてはやや不自然な展開や映像も、こういうウザいくせに自己主張は出来ないタイプのヤツなら、ひょっとして生死の境の状況にいながらこんなことやってるかも、とふと思ってしまったので。★ただ、怪獣だかなんだかの造形はやっぱりだめですね。どうしてもあんな「軽い」感じにしかならんのでしょう、ゴジラのような重厚さと威厳をもった恐怖の存在、なんてのは、洋画には作れないんでしょうかね。★とにかく久しぶりに「物陰からいきなりワア!ドーンと大音響!」だけの芸無しホラー映画とは違う、制限された状況と演出で怖がらせてくれたホラー映画を見ましたのでなかなか満足ではありました。[映画館(字幕)] 7点(2008-04-29 23:31:47)
|