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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 玄海遊侠伝 破れかぶれ マキノ雅弘の任侠映画はどれもとても熱いのだけれど、その底流に流れているのは「困っている人がいたら、誰だろうと助けてやンのが人情ってモンだろぉがぁ!」というシンプルでさっぱりしたヒューマニズム、だと思う。なので熱いけど爽やかな後味で、夏の夜に観てもとても心地良い。この作品で勝新太郎演じる安田磯吉という人は実在していたそうで、クリクリした目で大暴れするカツシンは、カッチョ良くて、可愛い。 さて、ここからは直接映画とは関係ない、野暮話。この作品の中で悪いヤクザの味方をする悪い代議士(こいつも確か、元ヤクザなんだな)が出てくるのだけれど、なんかそれを見てて、「結局国家とか国家権力とゆうものは、法律を味方にしたヤクザなんじゃねぇの?」と思えてきたり、する。北九州若松を「イラク」、博徒太田黒を「アメリカ」、炭鉱を「油田」に置き換えると・・・ま、サドル師という人が安田磯吉かどうかは、分かんないけどね。 7点(2004-07-14 16:58:43)(良:1票) 《改行有》 2. ケラーマン 《ネタバレ》 ひょっとして、「ファイト・クラブ」はこれが元ネタだったりするのかな?コミカル&シニカルで、ちょっとATGの映画みたいな感じでしたね。最初と最後に流れる曲が印象的でした。6点(2003-10-15 18:14:23) 3. ケンタッキー・フライド・ムービー これ観ながら「なんか『スネークマンショー』に感じが似てるなあ」と思ってたら実はスネークマンショーの方がこれのパクり(と呼ぶかインスパイアされたというかは人によると思いますが)だったんですねえ。基本的にこういうシモネタとか下品でチープな感じはそんなにそんなに嫌いじゃないですけど、パロディなんかは元ネタがわからないと、キツネにつままれた気分になっちゃいますよね(ちなみにDVD版にはパロディの解説が入ってます)。ブルース・リーのパロディはあまり笑えなかったけどオチのつなげ方がうまいなあと思いました。好きなネタは、「感じる映画」と、あとテレビから覗かれるやつかな。6点(2003-05-25 18:56:01) 4. 県警対組織暴力 掲示板の方でサラダパックさんが紹介してらしたので観てみました。実は今までヤクザ映画は敬遠していてほぼ初体験だったのですが、しょっぱなから画面からほとばしるむせかえるような昭和の匂い、暴力の匂い、汗と血と埃の匂いに圧倒されてしまいました。頭を殴られたような衝撃、というのは正にこの事。前半で価値観や倫理観がぐるんぐるんにされて訳が判らなくなってしまいました。で、中盤、梅宮辰夫が出てきた辺りからはぐいぐいと話に引き込まれ、観終わった時にはマジで心拍数が上がってました。ホント、凄いものを観てしまった。ラストの爽やかにラジオ体操をする梅宮辰夫、それと対照的な菅原文太・・・たまらんです。ちなみに僕がこの映画のビデオを観たのは奇しくも米英軍のイラク攻撃が始まった日。「アメリカは世界の警察」という比喩がものすごく正しかったんだ、ということを再認識しました。9点(2003-03-22 16:22:25)
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