|
1. 解夏
《ネタバレ》 一言で言えば、自分(視聴者)とは関係のない誰かが突然不幸を背負って、彼女と二人三脚でがんばっている、という姿を描いた話。当人たちは死に物狂いで恐怖と戦っているのに、それが傍観者には「面白くない」「ドラマ性が薄い」としか感じられない。でも、これが恐ろしいくらいに真実をついている。あっさりこそ、リアリティそのもの。人間は、自分に関係のない人がどれほど苦しんでいようと、どこかよそごとに思えるものだ。この作品がつまらないと思える人は、身内に視覚障害者がいないのだろう。私は最初から最後まではらはらし通しだった。どのシーンで、いつ発作が起きて倒れるか。ハレーションが映る度にひやっとした。青年は発狂するほど苦しまないか、鬱に陥って発作的に自殺を計ったりしないか。もっとリアリティに、と皆さんは書かれているが、失明の苦しみをとことん追究して描いたら、とてもこんなに美しい長崎の情緒を表現する余裕はない。だからこそ、登場人物たちはアップになることが少なく、カメラを引いて撮影され、わざとある程度客観的に描かれているのだと思う。この作品には随所に、各登場人物たちの何気ないやさしさが動作に表れている。見る側は受身としてではなく、いろんなところに注意して、いろんな発見をしてもらいたいと思う作品。[ビデオ(邦画)] 9点(2006-04-25 00:25:31)(良:2票)
0 | 2 | 1.02% |
|
1 | 2 | 1.02% |
|
2 | 1 | 0.51% |
|
3 | 13 | 6.60% |
|
4 | 6 | 3.05% |
|
5 | 11 | 5.58% |
|
6 | 21 | 10.66% |
|
7 | 29 | 14.72% |
|
8 | 53 | 26.90% |
|
9 | 36 | 18.27% |
|
10 | 23 | 11.68% |
|
|
|