|
1. ゲド戦記
映画監督の小栗康平さんがおっしゃっていることだが、「アニメーションには実存がいないという致命的な点がある」ということがまさに当てはまる作品だったと思う。「ゲド戦記」は題材として、人間の内面が非常に強く関わっている。人間の内面を描くには様々な手法があるけれど、僕らが日常的に特に多く用いているのが「顔の表情」ではないだろうか。アニメーションの限界は、「表情」の複雑さが表現しにくいという点にある。「モナリザ」とかはなんかありげだけど。今までのジブリの作品は、確かに難しくて複雑なテーマを扱ってきた。でも過去のジブリ作品で複雑さを担保するのは、キャラクターの顔ではなく、世界構造の複雑さだったのではないか。紅の豚ので、なぜ「豚」なのか考えると、まさに世界構造の複雑さを生み出していくアイデアだとしか思えない。そこでゲド戦記を見てみるとと、もっとも複雑なのは、ゲドを原点とした世界構造であるはずなのに、あえてアレンとテルーの物語にしたことで、世界構造の奥行きがあさくなり、しかも、最後の砦である若い二人の表情がアニメでは複雑に表現できないのであるから、この作品は無謀であるといわざるを得ない。でも、分かってそうしているなら、今後がんばって欲しい。その意味の期待感をこめてすこし甘めに6点。[映画館(字幕)] 6点(2006-08-20 12:44:03)
2. 解夏
日本では、真剣な話は「ま、ちょっと座れ」からはじまる。その文化が消えてしまったのが『解夏』。←別れ話を立ってする恋人たちが描かれている。時代はめぐる。もったいないよなぁ。石田ゆり子が、引っ越しの準備をする大沢たかおの部屋に飛び込んでくるシーンとか丁寧さに欠ける印象が…。重要なシーンのわりに、さらっと撮りすぎだよな。[映画館(字幕)] 5点(2004-09-21 18:37:26)
0 | 0 | 0.00% |
|
1 | 2 | 0.70% |
|
2 | 0 | 0.00% |
|
3 | 0 | 0.00% |
|
4 | 8 | 2.82% |
|
5 | 27 | 9.51% |
|
6 | 54 | 19.01% |
|
7 | 80 | 28.17% |
|
8 | 64 | 22.54% |
|
9 | 40 | 14.08% |
|
10 | 9 | 3.17% |
|
|
|